借金から立ち直った人がした行動は?借金を放置し続けるとどうなる?

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4454号 / 大阪府行政書士会所属 会員番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識

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借金は多くの人の人生を大きく変える問題です。借金から立ち直るためには、具体的な行動を取る必要があります。立ち直りの過程は決して簡単ではありませんが、適切な対策を講じれば希望はあります。

今回の記事では、借金から立ち直った人々がどのような行動を取ったのか、そして借金を放置した場合にどうなるかについて考察します。過去の事例をもとに、借金問題の解決に役立つ情報を提供するので、ぜひ参考にしてください。

1章 借金から立ち直った人がした行動

実際に借金から立ち直った人々が取った行動には、次のような3つのパターンが見られます。

  • 借金の原因を分析・特定する
  • 現在の収支を分析し返済計画を建てる
  • 自力返済が難しければ債務整理について司法書士・弁護士に相談する

それぞれをくわしく見ていきましょう。

1-1 借金の原因を分析・特定する

借金の原因を特定することは、立ち直りの第一歩です。たとえば、ある人は年収の3分の1を超える借金を抱え、これが返済能力を超えると判断される状況に陥りました。

また、別の人は銀行員として安定した収入があったにも関わらず、ギャンブルによって借金が加速し、最終的に1,000万円に達したのです。また、投資初心者が株式投資で大損し、生活資金を使ってしまうことも原因のひとつとされています。

これらの例からわかるように、借金の原因はさまざまですが、自分の状況を正直に分析することが重要です。原因を理解することで再発を防ぎ、具体的な対策を講じることができます。

1-2 現在の収支を分析し返済計画を建てる

借金の原因を理解した後、次に重要なのは現在の収支を分析し、返済計画を立てることです。収入と支出を正確に把握し、無駄な支出の削減が必要です。

たとえば、ある体験談では借金総額が収入のほぼ同額に達している状況で、任意整理により120万円の減額に成功しました。このような場合、返済計画は収入に応じてリアルな目標を設定し、具体的なステップを踏むことが大切です。

さらに、別の体験談では家族との協力と計画的な返済によって、1,000万円の借金を完済できました。このように、現在の収支を正確に把握し、実現可能な返済計画を立てることが、借金から立ち直るための重要なステップとなるでしょう。

なお、借金をしている場合の返済計画の立て方について、以下の記事でくわしく解説しています。

そちらも、ぜひ参考にしてください。

1-3 自力返済が難しければ債務整理について司法書士・弁護士に相談する

自力での返済が困難な場合は、債務整理の選択肢を考慮することが重要です。債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などの方法があり、それぞれの状況に応じた適切な手段を選ぶことができます。

たとえば、ある体験談では任意整理によって借金を減額し、返済可能な状態にできました。また、別の体験談では、自己破産を選択し、借金をゼロにすることで新たなスタートを切ることができたのです。

このように、自力での返済が難しい場合には、専門家である司法書士や弁護士に相談し、自分に合った債務整理の方法の選択が重要です。専門家に相談することで、法的な手続きを適切に行い、返済の負担を軽減できます。

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産といった複数の方法があり、それぞれに特徴と適用条件があります。債務整理の主な種類ごとの特徴やメリット、デメリットについては、以下の表にわかりやすくまとめてあります。

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債務整理の種類任意整理個人再生自己破産
特徴裁判所を通さずに、債権者と直接交渉して借金の減額や返済計画の見直しを行う方法裁判所に申立てを行い、借金の減額と返済計画の認可を得る方法裁判所に申立てを行い、すべての借金を免除してもらう方法
メリット・手続が比較的簡単で費用が安い
・裁判所への申立て記録が残らない
・家族や勤務先に知られ
・借金を大幅に減額できる
・住宅ローンや車ローンなどの財産を守れる
・将来、再び借金問題に陥る可能性が低い
・借金がすべて免除される
・新しい生活をスタートできる
デメリット・減額できる金額は債権者との交渉次第
・将来、再び借金問題に陥る可能性がある
・裁判所への申立て記録が残る・裁判所への申立て記録が残る
・官報に永久に掲載される
・一定期間、クレジットカードやローンを利用できない
・一定期間、就業制限を受ける
適したケース・債務額が大きくなく、将来的に返済できる見込みがある場合
・任意整理の詳細・解決事例はコチラ
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債務整理の種類と生活への影響に関しては、以下の記事でくわしく解説しています。

ぜひ、そちらも参考にご覧ください。

以下の返済シミュレーションツール【バーチャル債務整理】を使えば、借金問題の解決のために債務整理を行った場合に、借金がどれくらい減るのかの目安がわかります。

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2章 借金から立ち直った芸能人・著名人

芸能人や著名人も、一般人と同じように借金に悩まされることがあります。しかし、彼らの中には借金を乗り越え、立ち直った人々もいます。

ここでは、借金から見事に立ち直った芸能人や著名人の事例を紹介します。彼らの経験は、借金に悩む人々にとって大きな勇気と希望を与えられるかもしれません。

2-1 さだまさしさん

シンガーソングライターのさだまさしさんは、自身が主演・音楽・監督を務めたドキュメンタリー映画「長江」(1981年公開)の制作で、推定35億円の借金を背負うことになりました。

映画は興行的には成功しましたが、撮影の難航で制作費が予定より大幅に増加し、巨額の借金を抱える結果となったのです。しかし、さだまさしさんはこの借金を返済するために音楽活動を続け、精力的にコンサートやレコーディングを行いました。

彼の努力とファンの支持により、借金は完済され、さだまさしさんは再び音楽活動に専念、さらには俳優としても活躍できるようになりました。

2-2 矢沢永吉さん

ロックシンガーの矢沢永吉さんは、スタジオビルの経営において、信頼していた部下の詐欺・横領により、推定35億円の借金を背負うことになりました。

このショッキングな出来事は、矢沢永吉さんにとって大きな試練となりましたが、彼は音楽活動を続けることで借金を返済し、再びスターの座に返り咲いたのです。

彼の強い意志と情熱は多くの人々を魅了し、その音楽はさらに多くのファンを獲得しました。矢沢永吉さんの借金返済の物語は、逆境を乗り越えた勇気と決断の象徴として語り継がれています。

2-3 加山雄三さん

俳優兼歌手の加山雄三さんは、親族が経営するホテルの倒産とスキー場の大赤字により、推定23億円の借金を背負うことになりました。彼は保証人として借金を引き受け、返済のためにさまざまな活動を展開したのです。

加山雄三さんの努力と人気は、多くの支援を引き寄せ、借金は着実に減少しました。

2-4 阿部寛さん

今や日本を代表する俳優のひとりとなった阿部寛さんも、実は過去に巨額の借金を背負い完済しています。80年代にファッション誌「メンズノンノ」(集英社)のモデルとして活躍した阿部さんは、1987年に俳優デビューしました。

しかしなかなかドラマの仕事が安定せず、不動産投資に手を出すも、バブル崩壊によって数億円の借金を背負ったのです。

一時は過去の人扱いになりましたが、彼は一念発起してどんな小さな仕事であっても誠実に取り組み、着実にドラマや映画での存在感を増していき、20年がかりで完済したといいます。

なお、借金を早く返すコツや、なかなか返せない場合の対処法については、以下の記事で特集しています。

そちらも、ぜひ参考にしてください。

3章 借金を放置し続けていると起きること

借金を返済せずに放置し続けた場合に、次の5つのことが起こってきます。

  • 遅延損害金が発生する
  • 取立てが行われる
  • ブラックリストに情報が登録される
  • 強制執行によって財産が差し押さえられる
  • 連帯保証人・保証人が借金を負う

個別に見ていきましょう。

3-1 遅延損害金が発生する

借金の返済を滞納すると、遅延損害金が発生します。遅延損害金は、返済が遅れたことによるペナルティであり、利息とは性質が異なるものです。

返済が遅れた翌日から遅延損害金が発生し、滞納を解消するまで続きます。遅延損害金の利率は、契約によって定められますが、その上限は法律で定められており、消費者金融などからの借り入れの場合、遅延損害金の上限利率は20%です。

遅延損害金が発生すると、元々の借金に加えて追加の費用が発生するため、借金がさらに膨らむリスクがあります。そのため、借金の返済が遅れそうな場合は、早めの対処が欠かせません。

なお、遅延損害金については、以下の記事でくわしく取り上げています。

ぜひ、そちらも参考にしてください。

3-2 取立てが行われる

借金を放置してしまうと、取立てが行われることがあります。まず、債権者からの連絡を無視すると、返済意思がないと判断され、支払督促や裁判を起こされる可能性が生じるでしょう。

もし自宅を担保にしていた場合、自宅が競売にかけられる可能性もあります。競売にかけられた場合、自宅を安価で売却され、住む場所を失うことになります。

3-3 ブラックリストに情報が登録される

ブラックリストに載る主な条件としては、61日以上の支払い遅延、クレジットカードなどの強制解約、保証会社による代位弁済、債務整理、過払い金請求、短期間に複数のクレジットカードやローンの申し込み、審査に落ちた場合などがあります。

一度ブラックリストに載ると、クレジットカードの利用やローンの申し込みが難しくなり、生活に大きな影響が出ます。ブラックリストに載る期間は、延滞や代位弁済の場合は完済日から5年程度、債務整理の場合は5〜7年程度です。

一度ブラックリストに載ってしまうと、基本的には登録期間が経過するまで待つ必要があり、積極的に消す方法はほとんどありません。

なお、異動情報が信用情報機関に記録されているブラックリストについて、その消し方や載った後の対処法、いつ消えるのかなどについて、以下の記事でもくわしく取り上げています。併せてお読みください。

3-4 強制執行によって財産が差し押さえられる

借金を放置していると、債権者は裁判所に訴訟を申し立てます。その後は、勝訴判決に基づいて強制執行の段階に移ります。強制執行とは、裁判所の命令によって債務者の財産を差し押さえて、借金の返済に充てることです。

差し押さえられる財産には、給与の一部や預金、不動産、車などがあります。特に給与の一部の差押えは、生活に直接影響するため深刻な問題となります。強制執行を避けるためには、借金の返済計画を立てて実行することが重要です。

強制執行による差押えについては、以下の記事でくわしく取り上げています。ぜひ、そちらも参考にしてください。

3-5 連帯保証人・保証人が借金を負う

借金を返済できない場合、連帯保証人や保証人に請求がいくので迷惑がかかります。ただし、保証人は主債務者に返済を求める前に、債権者から請求を受けることはありません。一方、連帯保証人は主債務者と同じ扱いになります。

実際に連帯保証人は債権者が主債務者の財産を差し押さえる前に、自身の財産が差し押さえられる可能性があります。つまり、債権者からすれば通常の保証人をとるメリットがないので、基本的には連帯保証人としています。

連帯保証人になってくれた人に大きな迷惑がかかるので、借金の放置はくれぐれもやめましょう。

なお、連帯保証人については、以下の記事でくわしく取り上げています。そちらも、併せて参考にお読みください。

まとめ

借金を抱えることは、個人の経済生活に大きな影響を与えます。借金から立ち直るためには、まず借金の原因を特定し、返済計画を立てることが重要です。

自力での返済が難しい場合は、債務整理を検討することもひとの手段です。また、連帯保証人になることは、大きな責任を伴うため、十分に理解し慎重に決定する必要があります。

借金を放置することで起こり得るリスクを避けるためにも、早期かつ適切な対応が求められます。

借金問題を抱えていながら自力返済が難しくなり、お困りのみなさんは、新たに借入をしないで解決する方法を検討しましょう。

ぜひグリーン司法書士法人にお気軽にご相談ください!当司法書士法人では借金問題に関する個々のケースに応じた解決方法をご提案し、その実行をサポートできます。

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