自己破産の経験談・解決事例

私はこれまで司法書士として様々な自己破産の案件を扱ってきました。
今回は、その中でも特に印象深いものを紹介いたします。

相談者との出会い

佐藤さん（仮名）と出会ったのは、自己破産の無料相談に訪れていただいたときでした。
佐藤さんは40代で小売業を営んでおり、販売不振により借金が2,000万円に膨れ上がっている状況でした。

経営している小売業に関しては行き詰まりを感じているものの40代という年齢や養うべき家族がいることから、どのように問題に対処すべきか決めかねている状態でした。
私が佐藤さんに出会って感じたのは非常に真面目な方であり、人生を再スタートするお手伝いをしたいという気持ちです。

相談・提案内容

初回相談では、佐藤さんの現状を詳しく聞き、自己破産の可能性を検討しました。
佐藤さんの借金はほとんどが事業に関するものであったため、免責不許可事由には該当しません。
事業の財務状況を分析したところ、借金返済は困難である可能性が高く、自己破産の手続きが可能であると判断し、サポート内容の提案・開始をいたしました。

サポート内容

佐藤さんの不安を少しでも早く解消するために、私は自己破産の申立てに必要な書類の準備から裁判所への提出までサポートを行いました。
佐藤さんは事業が原因とはいえ、借金が膨らんでしまったことについて、非常に責任を感じていたので、精神的なサポートはもちろん、今後の人生設計に関するアドバイスも佐藤さんにさせていただきました。

破産宣告と免責許可

佐藤さんは事業を営んでおり自己破産の手続きが困難だったこともあり、裁判所に自己破産の申立てが認められるまでは、約1年間かかりました。
免責許可が下りるまで私は佐藤さんのサポートや不安を和らげるためのアプローチに尽くしました。

免責許可がおりたことを伝えたときの佐藤さんの安心した表情は、今でも記憶に残っています。

人生の再スタート

自己破産が完了しても私の仕事は終わりません。
佐藤さんの借金問題を解決し、彼が人生を再スタートさせるまでが私の仕事であると考えています。
そのため、手続き完了後も今後の仕事や家計に関するアドバイスをさせていただきました。

まとめ

佐藤さんと出会い自己破産の手続きをサポートしたことで、司法書士の役割は単に手続きを代行するだけではないと強く実感しました。
手続き中の不安な気持ちを和らげてあげる、手続き完了後も相談者様の生活が上手くいくようにサポートやアドバイスをすることの重要性を強く認識しています。

相談者様が新たな人生をスタートするためのサポートをすることは、私にとって大きなやりがいです。