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- 借金が減らない場合は収入の支出のバランスと返済計画の見直しが大切
- 借金を滞納し続けると差押えになる可能性がある
- 借金が減らない場合は債務整理を利用するのがおすすめ
- 債務整理後は借金に頼らない生活を心がけることが大切
「借金を返済してもなかなか減らない……」とお悩みの方は少なくありません。借金の返済が長期化する原因は、収入の支出のバランスが取れていない場合や返済計画がうまく立てられていない可能性が高いです。
この記事では、借金が減らない理由を解説し、効率的に完済するためのコツや改善策を紹介します。計画的に借金返済するためにもぜひ参考にしてみてください。
目次 ▼
1章 なかなか借金が減らない理由は?
借金が減らない背景には、さまざまな要因があります。特に、借金の返済が長期化すると返済自体が日常的になってしまうため借金返済の進捗に気付かないケースも多いです。
まずは、借金が減らない理由を見ていきましょう。自分に当てはまるものがあれば、改善できないか見直してみてください。
1-1 毎月の返済額が少ない
返済額が少ないと借金の元金があまり減らないため、返済が長期化してしまいます。返済が長期化すると利息が膨らむため、利息の分だけ支払総額が増えてしまいがちです。
返済を効率的に進めるためにも、可能であれば毎月の返済額を少しでも増やし、元金を早く減らすように工夫しましょう。
1-2 リボ払いに設定している
リボ払いは毎月の支払い額が一定になるため、一見すると返済が管理しやすいように思うかもしれません。しかし、実際は元金がなかなか減らない仕組みになっています。
リボ払いは支払額の多くが利息や手数料に充てられるため、元金が減らず長期間返済をしなくてはいけません。
しかし、毎月決められた金額を設定することで無理なく払えるためつい使ってしまう方も少なくないでしょう。リボ払いを利用しないようにすれば借金は減っていくので、まずはリボ払いを利用しないように意識することが大切です。
1-3 多重債務に陥っている
多重債務とは、複数の金融機関やカード会社から同時に借入をしている状態のことです。各社への返済が必要になるため、毎月の返済負担が大きくなってしまいます。
借金の借入額がどんどん増えてしまい借金地獄に陥りやすくなるため、多重債務から脱出するためにも借入先を整理し、一本化するなどして返済計画を見直すことが大切です。
1-4 借金を借金で返済している
借金を他の借金で返済する自転車操業に陥っているケースもあります。新規の借入によって借金が増え続け、返済負担がさらに膨らむ悪循環になってしまうでしょう。
返済できない借金額だと判断された場合は、債権者から借入を断られるため、返済するしか方法がなくなります。借入をしないと返済ができない状況の場合は、専門家の相談を検討して借金問題を解決するのもよいでしょう。
1-5 遅延損害金が発生している
遅延損害金とは、返済期限に間に合わなかった場合に発生する追加の利息です。通常の利息よりも高く設定されており、返済負担がさらに増えてしまいます。
元金や利息に追加で遅延損害金も払わなければいけないため、より返済が長期化する恐れがあります。確実に毎月返済をして遅延損害金を回避し、借金を着実に減らしていくようにしましょう。
1-6 金利が高額である
金利が高額だと、借金の総額が増えるため返済期間が長期化しやすくなります。特に、少額の借金を複数の金融機関やカード会社で借入している場合は、金利が高額になりやすいので注意が必要です。
返済の負担が増えるだけでなく返済計画の進行も遅くなるため、できるだけ低金利のローンに借り換えたりおまとめローンを利用したりと対策をしましょう。
2章 借金を滞納している状態が続くとどうなる?
借金がなかなか減らない状態は綱渡りの生活であるため、いつ滞納に陥ってもおかしくない状態です。
期日までに返済できずに借金を滞納してしまうと、さらに返済が困難になってしまいます。もし払えない状態でも、必ず債権者に連絡をして分割払いや支払日の延期などの交渉をしましょう。
では、借金を滞納している状態が続くとどうなるのかを解説します。滞納期間が長期化すればするほどリスクが増えてしまうので、早めに対策をしましょう。
2-1 ブラックリストに載ってしまう
借金を滞納している状態が続くとブラックリストに載ってしまいます。ブラックリストとは、信用情報機関に借金の滞納情報が登録されることです。
ブラックリストに載ると、クレジットカードの発行や借入審査が厳しくなるだけではなく、住宅ローンや自動車ローン、賃貸契約などにも影響が出る可能性があります。信用情報に傷がつくと、金融機関からの信頼を取り戻すまで時間がかかるため、滞納せずに計画的に返済しましょう。
2-2 追加の借入ができなくなる
ブラックリストに登録されると、追加の借入ができなくなります。金融機関は信用情報を確認して融資の可否を判断するため、延滞の履歴があると信用ができない人物だと判断します。
追加の借入や後払い制度が使えなくなると、生活費が足りなくなる状況が発生するため、収入を増やす方法や債務整理を検討しなくてはいけません。
2-3 クレジットカードやローンが利用できなくなる
借金の滞納により、既存のクレジットカードが利用停止になるケースもあります。特に、クレジットカードでの買い物やキャッシングを滞納し続けている場合は強制解約になるので注意しましょう。
強制解約になると、ブラックリストへの登録が消えても審査に通らない可能性があります。社内ブラックに登録されると、カード会社の系列店でも審査落ちする恐れもあるでしょう。
また、支払い途中のローンがある場合は、一括請求や商品が引き上げられてしまいます。特に、自動車ローンや住宅ローンを滞納している方は滞納しないように心がけましょう。
2-4 遅延損害金がかかる
借金を滞納すると遅延損害金が発生します。通常の利息に加えてさらに高額な利息がかかるため、より返済負担が大きくなるでしょう。
遅延損害金は、返済期限を過ぎたことに対するペナルティであるため、滞納が長引くほど支払わなければならない金額が増えてしまいます。遅延損害金の加算によってさらに借金返済が厳しくなるので、計画的に返済を進めるようにしましょう。
2-5 差押えになる
借金の滞納が続いているにもかかわらず放置していると、最終的には差押えになります。差押えになると、債務者の給料や銀行口座、不動産などの財産を強制的に回収して借金の返済に充てられてしまうので注意しましょう。
また、収入の一部や貯金が減るので生活が成り立たない可能性があります。一括で支払いをするか債務整理をするしか差押えを解除する方法がないので、多くの選択肢を残すためにも差押えになる前に対応しましょう。
3章 借金が減らない場合の返済のコツ
借金を返済してもなかなか減らないと感じる場合は、返済額や返済方法の見直しが大切です。効率的に借金を減らすためにも、できることがないか確認しましょう。
ここからは、借金を減らすために返済のコツを紹介します。完済を目指すための第一歩として、参考にしてください。
3-1 新たな借入を控える
借金を完済するためには、まずは新たな借入を控えなくてはいけません。新たに借入をすると借金の総額が増えるため、さらに完済までの道のりが遠くなります。
まずは、現状の借金の返済を優先し、生活費の見直しや収入の改善をしながら新たな借入を避けましょう。借入額を増やさずに着実に借金を減らすことが大切です。
3-2 おまとめローンを利用する
おまとめローンは、複数の借金を一つのローンにまとめる方法です。おまとめローンを利用することで、金利を下げたり毎月の返済額を調整したりできるため、返済負担を軽減しやすくなります。
また、借入先が一つになるので管理がシンプルになり、滞納リスクが軽減できるのもメリットです。ただし、おまとめローンの利用には審査が必要なため、ブラックリストに登録されている場合は審査落ちする可能性があります。おまとめローンはできるだけ早めに利用するようにしましょう。
3-3 固定費を減らす
光熱費や通信費、自動車維持費など毎月必ず発生する固定費を見直して、返済に充てられるお金がないか確認しましょう。特に多いのが、高額な保険や不要なサブスクリプションに加入し続けているケースです。
より安価なサービスに切り替えたり固定費を減らしたりと、細かい部分の積み重ねによって借金返済に充てられる余裕ができるので早期完済が見えてくるでしょう。
3-4 返済方法を見直す
借金の返済が長期化している場合は、返済方法を見直してみましょう。金利の低いローンに借り換えたり、ボーナスが入ったときに繰り上げ返済をしたりと柔軟な返済方法をするのがおすすめです。
毎月決められた金額を返済し続けるのではなく、生活に余裕があるときは元金を減らしておくことで、借金を減らしやすくなります。
3-5 過払い発生しないか確認する
過払い金とは、本来であれば支払う必要がなかったのにもかかわらず支払いすぎた利息のことです。2010年までは出資法の上限金利と利息制限法の上限金利が異なっていたため、この金利の差が過払金の対象になります。
借金に過払い金が発生している場合、返還請求をすることで過去の支払金の一部を取り戻せるため、借金に充てることができます。もし、長期的に返済している借金がある場合は、司法書士や弁護士に相談するのがおすすめです。
3-6 債務整理をする
借金の返済が厳しい場合は、債務整理を検討しましょう。債務整理の手続きをすると、借金を減額したり免除してもらったりできます。借金の返済負担を軽減できるため、無理なく完済を目指せるでしょう。
無理に返済を続けるのではなく、債務整理をすることで生活を立て直すための近道になります。まずは、司法書士や弁護士などの専門家に相談して適切な方法を選びましょう。
4章 借金が減らないなら債務整理を検討しよう
借金が思うように減らず、返済が長期化している場合は債務整理を検討しましょう。債務整理には大きく分けて3種類の方法がありそれぞれ特徴が異なります。
各債務整理の特徴をチェックして、どの債務整理が自分にとって有効なのか見ていきましょう。
4-1 任意整理
任意整理は、債権者と専門家が直接交渉して利息や遅延損害金をカットする手続きです。裁判所を通さないため手続きが簡易的で、周りにもバレにくいので借金問題を内緒で解決できる可能性があります。
ただし、任意整理は借金の元金は減らないため、借金が多額の場合は任意整理では完済できない可能性もあるでしょう。その場合は、別の債務整理を検討するのがおすすめです。
4-2 個人再生
個人再生は、借金を5分の1〜10分の1に減額する手続きです。元金を大幅に減らせるので、任意整理では完済が難しい場合は検討しましょう。ただし、原則3年で返済できることが条件になります。
また、個人再生は家や車を残すことができる手続きのため、財産を手放したくない方にもおすすめです。普段の生活を維持しながら借金完済を目指せるのはメリットでしょう。
ただし、個人再生は手続きが複雑なため手間と時間がかかります。個人再生を検討している場合は、専門家に相談をして余裕があるうちに手続きを進めるようにしましょう。
4-3 自己破産
自己破産は、借金をすべてなくす手続きです。自力では完済できない借金額や、収入面から返済ができなくなった場合に検討しましょう。
ただし、借金の苦しみから解放されますが、生活に最低限必要な財産以外は処分になります。もし、失いたくない財産がある場合は個人再生が向いているでしょう。
また、自己破産の手続き中は一定の資格の効力が停止されるので、仕事に影響がないか専門家に相談してから手続きをするのがおすすめです。
5章 債務整理をしたあとに注意すべきポイント
債務整理の手続きによって借金の負担は軽減されますが、その後の生活にも注意が必要です。信用情報への影響や借入の制限、生活費の管理など再び借金に悩まされないための対策をとりましょう。
ここからは、債務整理をしたあとに注意すべきポイントを解説します。
5-1 毎月の返済を滞納しないようにする
債務整理をして借金を減額したあとは、毎月の返済を滞納しないようにしましょう。任意整理や個人再生の場合、決められた返済計画に従わないと借金が全額請求されるリスクがあります。
もし、返済計画が破綻した場合、2回目以降の債務整理をしなくてはいけません。分割回数が短縮されたり月々の返済額が高くなったりと、最初の債務整理よりもハードルが上がってしまうので注意が必要です。
5-2 完済から数年間は借金ができなくなる
借金を完済したあとも、数年間はブラックリストに登録されている状態のため注意しましょう。
ブラックリストが消える目安は、借金を完済してから5年〜7年間程度です。この期間は、借入やクレジットカードの新規利用ができなくなります。借金に頼らないためにも、計画的な生活と節約を心がけて生活基盤を整えるようにしましょう。
5-3 闇金や闇バイトなど怪しい誘いには乗らないようにする
債務整理をしたあとは、お金に困る状況もあるかもしれませんが、闇金や闇バイトなど怪しい誘いには絶対乗らないようにしましょう。
借入をしたくても正規の金融機関からの借入ができないため、違法な貸し付けやアルバイトを斡旋する闇金業者が狙って接触してくることがあります。闇金業者と関係を持ってしまうと、法外な利息や取り立てによって追い詰められるリスクが高いです。
もし、お金に困った場合は信頼できる人に相談し、知り合いや市区町村のサポートを受けながら安全な方法で生活を立て直しましょう。
6章 債務整理は完済への近道!早めの相談がおすすめ
借金がなかなか減らず悩んでいる場合、債務整理は完済への有効な手段になります。早めに専門家に相談することで、自分に合った最適な解決方法を選択しやすくなるでしょう。
借金を完済して安定した生活を取り戻すためにも、債務整理を視野に入れた対策を検討してみてください。
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