おまとめローンの審査に通らない原因7選!通るコツと落ちた時の対策

   司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識
おまとめローンの審査に通らない原因7選!通るコツと落ちた時の対策

この記事は約 14 分で読めます。

おまとめローンを利用すれば、借金を一本化でき返済計画を立てやすくなります。
また、金利は借入金額が多いほど低くなるため、借金をひとつにまとめることで金利を下げられ、毎月の返済負担を軽減できる可能性もあります。

複数から借入をしていて返済を負担に感じている場合は、おまとめローンの利用を検討しても良いでしょう。
ただし、おまとめローンには審査があり、すべての人が利用できるわけではありません。
審査時点で借金総額が自力返済できないと判断されると、おまとめローンの審査に通らないのでご注意ください。

本記事では、おまとめローンの審査が通らない原因と落ちた場合の対策方法について解説いたします。
おまとめローンのメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

1章 おまとめローンを利用すれば返済負担を軽減できる

おまとめローンとは、複数社からの借金をひとつにまとめるサービスであり、毎月の返済負担を軽減する効果が期待できます。
金利は借入金額が多いほど低くなるため、借金をひとつにまとめることで金利が下がる可能性があるからです。

また、複数の借金をひとつにまとめることで、返済日の管理をしやすくなり返済計画を立てやすくなる点もメリットといえるでしょう。

2章 おまとめローンは借入を1本化できるサービスのこと

おまとめローンは複数社からの借入を1本化できるサービスのこと

おまとめローンは、複数社からの借入を1本化できるサービスのことです。

例えば、3社から借入を行っていて総額100万円借金をしていたとします。

  • A社から30万円の借入
  • B社から50万円の借入
  • C社から20万円の借入

当然、3社に借金を返済していくことになりますが、各金融機関に金利が異なっていたり返済期日がバラバラだったりと返済計画が立てにくいデメリットがあります。

そこで、1つの会社で100万円(+利息分)借入をして、A社・B社・C社に完済すれば借金を1本化できるので、返済計画が立てられやすくなります。

複数社からの借入をしている人にとっては、画期的なサービスと言えるでしょう。

2-1 おまとめローンのサービスの種類

おまとめローンのサービスを行なっている代表的な金融機関は3種類です。

  • 銀行のおまとめローン
  • 消費者金融のおまとめ専用ローン
  • 銀行カードローン

銀行のおまとめローンは、おまとめ専用のローンと用途自由のフリーローンの2種類があります。

フリーローンも、おまとめローンと同様に必要な資金を1度に融資するため完済するまでは追加の借入をすることができません。

そのため、余分な借入を防ぐことができます。

消費者金融のおまとめ専用ローンは、申込みからの審査結果がスピーディーで手続きも比較的簡単なのが特徴です。現状の借金が管理しきれずにすぐに1本化したい場合に有効的でしょう。

銀行カードローンは、消費者金融と比較すると低金利のサービスが多く総額を下げることができます。

ただし、審査が厳しく慎重に行われるため審査結果に時間がかかる傾向にあるので、急を要している場合は注意が必要です。

3章 おまとめローンの審査が通らない7つの原因

おまとめローンに申し込んだものの「審査に通らない…」という方は、審査落ちしてしまう原因を作ってしまっているかもしれません。

おまとめローンの審査が通らない原因としては、次の7つが考えられます。

  1. 完済が現実的ではない借金額である
  2. 借入件数が多い
  3. 転職直後や雇用形態に問題がある
  4. 信用情報に問題がある
  5. 債務整理の履歴がある
  6. 申込情報で虚偽申告をした
  7. 短期間で複数のローンの審査をした

このいずれかに引っ掛かると、審査に通るのが難しい傾向にあります。

ここからは、1つずつ審査に通らない原因を見ていきましょう。

①完済が現実的ではない借金額である

1つ目は、おまとめローンを使っても完済が現実的ではないほど借金があるケースです。

そもそも、借入の際は総量規制によって年収の1/3以上は借りることができません。

しかし、おまとめローンは総量規制の対象外のため借入金額に上限がないため、年収の1/3以上でも借入が可能になります。

それなのに、なぜ審査が通らないかというと、銀行カードローンでは自主規制を設けているからです。

以前は、債務者の年収の倍ほどのお金を貸付をしていましたが、当然返済できる額ではないため破産者が大幅に増えました。そのため、金融庁が過剰融資の防止を求めて自主規制を設けたのです。

よって、銀行カードローンで年収の1/3以上の借入審査を行なったことで、審査落ちしてしまった可能性が挙げられます。

例外として、消費者金融の場合は債務者に有利になる借り換えプランを提案することで、総量規制の対象外になり年収の1/3以上の借入ができます。

総量規制に引っかかる額の借金をまとめたい場合は、消費者金融のおまとめローンを検討しましょう。

②借入件数が多い

2つ目は、借入件数が多いケースです。

総量規制の影響を受けない場合でも、

  • 何社からいくら借入しているのか
  • そのうちいくら返済しているのか

の2点は必ずチェックします。

当然、複数社から借入しているにもかかわらず全く返済していないようでは、おまとめローンを利用したところで踏み倒されるリスクが高いと考え審査に落としてしまいます。

借入件数が多いと判断する目安は4~5社と言われています。

しかし、金融庁などが公表している多重債務者対策の資料では、3件以上の借入から多重債務者としているため、何社から審査落ちするといった明確な基準はないでしょう。

中には、件数よりも支払える金額かどうかを重視する金融機関もあります。

③転職直後や雇用形態に問題がある

おまとめローンの審査をする上で、返済能力は大切なポイントとなります。

例えば、雇用形態や勤続年数は審査の判断基準となるでしょう。

転職直後だと安定して稼げるか分からないと判断されて、審査に通らない可能性があります。

また、アルバイトや派遣といった、収入に安定性がない雇用形態の場合も金額によっては厳しいでしょう。

④信用情報に問題がある

信用情報は、カードローンやクレジット、スマホの支払いといった信用取引の利用履歴のことです。

この信用履歴で、返済日の延滞や債務整理、保証会社による代位弁済など経済的に信頼できない行動を取ったことがあるかをチェックできます。

もし、信用情報に問題があった場合は審査に通らない可能性があります。

⑤債務整理の履歴がある

信用情報に付随して、債務整理の履歴がある方も審査に通らない可能性が高いです。

特に、10年以内に債務整理をした方は注意が必要です。自己破産までいくとほぼ確実に通りません。

債務整理をして経済的に信用できない行動を取ったのもそうですが、債務整理をしたことがあるにもかかわらずまた複数社でローンを利用していることも審査落ちの原因と言って良いでしょう。

⑥申込情報で虚偽申告をした

審査に通りたいからと言って、申込情報で虚偽報告をした場合は信頼できないと見なされ、当然審査に通りません。

申込情報で明らかに収入を盛ったり、借入件数を少なく申請したりと審査に通るために虚偽報告をする方も少なくありません。しかし、バレないだろうと思っていても必ずバレてしまいます。

なぜなら、申込情報は本人確認書類や収入証明書類などで確認されてしまうので、この時点で正しい年収が分かります。

その上で、信用情報機関で他社の借入件数や返済履歴をチェックするため、虚偽報告をしても必ずバレるのです。

嘘をついて借入しようとしている人が真面目に返済をするとは信じられないですよね。

この項目に心当たりがあって審査に通らなかった方は、反省して真面目に返済しましょう。

⑦短期間で複数のローンの審査をした

「複数社でローンを申込めばどれか1社くらいは貸してくれるだろう」そんなダメ元感覚で申込をする方も中にはいますが、これは審査に通らない原因になります。

なぜなら、多重債務者へのリスクが懸念され審査が厳しくなるからです。

信用情報機関で自社だけでなく他社への申込履歴を見ることができるため、すぐにバレてしまいます。

しかも、申込履歴だけでなく落ちた情報すらも載ってしまうので、ムキになって申込すればするほど審査落ちする確率が上がってしまいます。

申込履歴は半年間登録されます。そのため、立て続けに落ちた場合、半年は大人しく既存の金融機関で返済を続けましょう。

ここで萎えて返済を止めてしまうと、ますます審査通過から遠ざかってしまいます。

4章 おまとめローンの審査が通らない場合に確認すべきこと

3章では、おまとめローンの審査が通らない原因を7つ紹介しました。

この中で心当たりがある項目が見つかった方もいるのではないでしょうか。

おまとめローンの審査に落ちてしまった場合、通過するためには以下の4つを確認しましょう。

  1. 現在の借入先の数と借金の残高
  2. 現時点でブラックリスト入りしているかどうか
  3. 繰り上げ返済できるものがあれば完済する
  4. 勤続年数の見直し

ここからは、この4つについて詳しく解説していきます。

①現在の借入先の数と借金の残高

「借入件数も借金もあちこちで膨れ上がって収拾つかないからおまとめローンを利用したい」という考えの方は多いです。

しかし、自分自身が現在の状況をしっかり把握していないようでは、審査に通過するのは難しいでしょう。

まずは、エクセルでも紙でも良いので、現在の借入先の数と借金の残高、各金融機関の利息を洗い出しましょう。その上で現状いくらお金が必要なのかをまとめてみてください。

  • 借金の完済自体が現実的かどうか
  • 借入件数が多く多重債務になっていないか
  • 利息分しか払えていない、返済が進んでいない状況ではないか

このように、審査に通らない原因が見つかったら1つずつ解決していきましょう。

解決と言っても、年収以上の借金だった上に借入先も減らせないという方は、そもそもおまとめローンでなんとかなる状況ではない可能性もあります。

そうなると、債務整理で借金を減らすことを視野に入れる必要が出てきます。

②現時点でブラックリスト入りしているかどうか

現状の借金の把握をしたら、現時点で自分がブラックリスト入りしているかどうかを確認しましょう。

特に、支払いを3ヶ月以上延滞したり一時的にクレジットやスマホの利用を止められた経験がある方は、ブラックリスト入りしている可能性が高いので必ず確認するのをおすすめします。

ブラックリスト入りしているかどうかは、信用情報機関に問い合わせして自分で確認することができます。

信用情報機関には3つの機関があります。全ての機関で調べてみましょう。

信用情報機関方法手数料
CICパソコン
スマートフォン
窓口
1,000円
(窓口は500円)
JICCスマートフォン
窓口
1,000円
(窓口は500円)
KSC郵送1,000円

郵送の場合は、開示報告書が届くまでは10日間ほどかかるため、返済計画に余裕を持って調べましょう。

ブラックリストについては、以下の記事で詳しく解説しています。

③繰り上げ返済できるものがあれば完済する

現状の借入先と借入額を見て、もし繰り上げ返済ができそうなものがあれば完済して借入件数を減らしましょう。

繰り上げ返済できそうな借入先があったら、他社の返済額を見直して完済することに集中しましょう。

完済することで、借入件数が減るので審査に通りやすくなります。

また、完済した情報もおまとめローンの審査で確認することができることから、印象が良くなるメリットもあります。

その際は、完済したという証拠になる「完済証明書」を一緒に提出するとより良いです。完済証明書とは、借金やローンを完済したときに発行される書類のことです。

完済証明書の取得方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

④勤続年数の見直し

勤続年数がまだ浅く、転職したばかりという方は勤続年数を見直しましょう。

最低でも勤続年数半年以上はあるのが好ましいです。半年以上経つと審査に通りやすくなり、1年以上になると勤続年数で審査落ちになることはほとんどありません。

もし、勤続年数1年以上で審査落ちした場合は、雇用形態や別の原因が考えられるので確認しましょう。

5章 ブラックOKのおまとめローンは存在しない!

「審査に通らないから調べてみたら、ブラックリスト入りしていた…」という方は、残念ながらブラックリスト入りが消えるまで現状の借入先で真面目に返済するしかありません。

そうは言っても、利息は膨れ上がる一方だしあちこち小まめに返済しないといけないしで、早くおまとめローンを利用したいと思うでしょう。

しかし、ブラックリスト入りをしている人でも審査に通過するおまとめローンは存在しません。

よくネットや掲示板で「申込ブラックでもOK!」「審査不要でおまとめローン」と謳っているものもありますが、こちらは全て詐欺か闇金です。

法律を無視した運営のため、当然ながら総量規制を守らず法外な利息で貸し付ける可能性も十分に考えられます。

また、闇金はそもそも存在しない扱いになっているため、債務整理では借金の減額ができません。

そのため、一度利用してしまったら弁護士を通して長期的に戦う必要が出てきます。嫌がらせに耐えながら泥沼化する場合もよくあるケースです。

ブラックOKで低金利などそんな甘い話は絶対にありません。必ず利用しないようにしましょう。

6章 審査落ちした場合は思い切って債務整理するのも手

おまとめローンに審査落ちしてしまい、これ以上支払いを続けるのも大変だという方は思い切って債務整理をするのも手です。

債務整理では、以下の3種類から選ぶことができます。

  • 利息をカットして分割払いができる任意整理
  • 借金を大幅に減額して分割払いができる個人再生
  • 全ての借金の支払いを免除できる自己破産

債務整理をすると100%ブラックリスト入りしてしまいますが、既にブラックリスト入りしているほど借金の返済を滞納しているのであれば、支払い負担が軽くなる債務整理を選ぶのも良いでしょう。

各債務整理の手続きと流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。

6-1 おまとめローンより債務整理がおすすめなケース

おまとめローンよりも債務整理をおすすめしたいケースとしては、

  • 年収以上の借金が膨れ上がっている
  • 支払い能力がなく返済が難しい
  • ブラックリスト入りしてしまい審査落ちしてしまう

といった、おまとめローンで解決できない問題を抱えている方は債務整理がおすすめと言えます。

債務整理すべきか悩んだら、まずはグリーン司法書士法人へご相談ください。

7章 借金に悩んでいるならグリーン司法書士法人へご相談を

おまとめローンの審査が通らない原因と、通らなかった場合の対策を解説しました。

借金を1本化できるおまとめローンは、返済計画が立てられやすいためぜひとも利用したいサービスです。

しかし、まとめた後にお金が必要になって、また別の借入先で借金をしないように注意しましょう。

もし借金が膨らみすぎて、おまとめローンも利用できず悩んでいる方はぜひ債務整理のご相談へお越しください。

借金返済に関する記事を沢山公開していますので、合わせてご覧ください。

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よくあるご質問

おまとめローンの審査に通らない原因とは?
おまとめローンの審査に通らない原因は、主に下記の通りです。
①完済が現実的ではない借金額である
②借入件数が多い
③転職直後や雇用形態に問題がある
④信用情報に問題がある
⑤債務整理の履歴がある
⑥申込情報で虚偽申告をした
⑦短期間で複数のローンの審査をした
おまとめローンの審査について詳しくはコチラ
借り換えローンとおまとめローンの違いとは?
借金の借り換えとよく似た言葉におまとめローンがあります。
おまとめローンは、消費者金融や金融機関、信販会社など複数の業者から借りた借金を新たな借入によって一括返済し借金を一本化することです。
借り換えとおまとめローンの違いについて詳しくはコチラ
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