多重債務にならないためにできる5つのこと!借金で苦しむ原因も解説

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4454号 / 大阪府行政書士会所属 会員番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識
多重債務にならないためにできる5つのこと!借金で苦しむ原因も解説

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 この記事を読んでわかること
  • 多重債務になってしまう原因
  • 多重債務にならないためにできること
  • 多重債務の危険度セルフチェック

多重債務とは、複数の貸金業者や金融機関から同時に借金をしている状態を指します。最初は生活費の補填や急な出費のための借入だったとしても、気づけば借金が借金を呼び、毎月の返済額が収入を超えるような状況に陥ってしまうことも少なくありません。

こうした状態が続けば、最終的には自力での返済が難しくなり、法的手段に頼らざるを得ないケースも出てきます。本記事では、多重債務に陥る主な原因と、そうならないために今からできることを解説します。借金の悩みを未然に防ぎたい方は、ぜひ参考にしてください。

1章 多重債務になってしまう原因

多重債務になってしまう原因は以下の通りです。

  • クレジットカードを無計画に利用する
  • カードローンやキャッシングに頼る
  • 借金を借金で返済する
  • 友人・知人の連帯保証人になる
  • 違法業者を利用する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1-1 クレジットカードを無計画に利用する

多重債務のきっかけとして多いのが、クレジットカードの使い過ぎです。日用品や外食、ネットショッピングなど、「後で払えばいい」という感覚で使い続けていると、気づかない間に利用残高が膨らんでしまいます。

また、リボ払いにも注意が必要です。月々の支払いが一定に抑えられる仕組みのため、一見すると負担が軽く感じられます。しかし、実際には高い利息がかかり続けるため、借金が雪だるま式に増えていくリスクがあります。

リボ払いを利用していると、残高の増加に気づきにくく、支払いが終わらないまま追加の買い物を繰り返してしまう人も少なくありません。便利だからと使い過ぎると多重債務に近づいてしまうため、クレジットカードは計画的に使用する必要があります。

1-2 カードローンやキャッシングに頼る

生活費や急な出費を補うために、カードローンやキャッシングを利用する方も多いでしょう。ATMやスマホアプリで簡単に借りられることから、「とりあえず今月だけ」と安易に手を出してしまう傾向があります。

しかし、カードローンやキャッシングは金利が高く、長期間の利用になるほど返済総額が大きくなるという特徴があります。たとえ毎月返済を続けていても、利息分が多くて元本がなかなか減らず、気づけば借金を抱え続ける状態に陥ってしまいます。

さらに、1社だけでは足りなくなった時に、別の金融機関からも借り入れるようになると、多重債務へと一直線です。毎月の返済額が増え、生活を圧迫し、精神的にも追い詰められてしまうでしょう。

1-3 借金を借金で返済する

毎月の返済が苦しくなり、「この支払いだけは何とかしないと」と他の貸金業者から新たに借金をして返済に充てる行為は、多重債務に陥る典型的なパターンです。一時的にはしのげたように見えても、根本的な解決にはなっておらず、借金の総額と返済負担は確実に増えていきます。

このような状況は自転車操業とも呼ばれ、常に次の返済のために資金をかき集めなければならず、非常に不安定で危険です。さらに、借入件数が増えるほど信用情報に悪影響を与え、正規の金融機関からの借入が難しくなることで、より条件の悪い業者に頼らざるを得なくもなるでしょう。借金を借金で返すという行動は、問題を先送りにしているだけであり、状況を悪化させてしまいます。

1-4 友人・知人の連帯保証人になる

信頼している相手から「保証人になってほしい」と頼まれたとき、断りづらいと感じる方も多いかもしれません。しかし、連帯保証人になることは、自分の借金ではないにもかかわらず、全額の返済義務を負うリスクがあります。

もし債務者が返済できなくなった場合、保証人であるあなたが代わりに返済しなければなりません。しかも、連帯保証人は「まずは本人に請求してください」と断ることもできず、最初から本人と同じ立場で返済を求められます。

このようにして、想定していなかった多額の借金を突然背負うことになれば、自分の家計にも大きな影響が及びます。必要な生活費まで返済に回さなければならなくなり、結果として自分自身が多重債務に陥ってしまうこともあります。

親しい間柄であっても、保証人になるかどうかは冷静に判断し、自分の生活にどれだけ影響を及ぼす可能性があるかをよく考えることが大切です。

1-5 違法業者を利用する

他の金融機関では借りられなくなり、どうしても今すぐお金が必要になったときに、違法な貸金業者、いわゆる闇金に手を出してしまう方がいます。闇金は法外な高金利で貸し付けを行い、返済が遅れると激しい取り立てや嫌がらせを行います。そのため、一度利用してしまうと、いくら返済しても元本が減らず、借金が終わらない状況に陥ってしまうのです。

また、正規の貸金業者と違って契約内容が不明確で、書面を交わさずに貸し付けを行うケースもあります。これにより、自分がいくら借りているのか把握できなくなり、精神的にも追い詰められるようになります。

このような違法業者を利用してしまうと、借金の問題だけでなく、生活や人間関係まで壊れてしまう恐れがあります。したがって、貸金業者を利用する際は、金融庁に登録された正規業者かどうかを必ず確認することが大切です。

2章 多重債務にならないためにできること

多重債務にならないためにできることは以下の通りです。

  • 借金に頼る生活を送らない
  • 固定費を見直して支出を減らす
  • 転職や副業で収入を増やす
  • おまとめローンを活用する
  • 債務整理を行う

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1 借金に頼る生活を送らない

多重債務を防ぐうえで最も基本となるのは、借金を日常的な資金として当たり前に使わないことです。例えば、給料日前の生活費や娯楽費を補うために、毎月のようにクレジットカード払いやキャッシングを利用している場合は、すでに家計が赤字に傾いている可能性が高いでしょう。

借金は本来、どうしても必要なときに一時的に利用する非常手段です。それを日常的な支出に組み込んでしまうと、感覚が麻痺し、借金額が増えても危機感を持てなくなってしまいます。

特に「来月返せば大丈夫」といった甘い見通しで借金を繰り返すと、返済と新たな借入を繰り返す自転車操業に陥りやすくなります。その結果、収入の大半が返済に消えるようになり、多重債務に発展していきます。日々の生活を安定させるためには、まずは借金に頼らないライフスタイルを意識し、収支のバランスを見直すことが重要です。

2-2 固定費を見直して支出を減らす

収入を増やすことが難しい場合でも、支出を減らす工夫によって家計を安定させられます。特に効果が大きいのが、毎月必ずかかる固定費の見直しです。

例えば、家賃・スマートフォンの通信費・保険料・サブスクリプションサービスなどは、一度契約すると見直す機会が少なく、気づかないうちに支出が膨らんでいることがあります。割高なプランや使っていないサービスにお金を払い続けているケースもあるため、定期的に契約内容を確認し、今の生活に合った内容へ切り替えましょう。

固定費を見直して支出を抑えられれば、その効果は継続的に得られます。そのため、毎月の節約を努力なしで維持できるようになります。

2-3 転職や副業で収入を増やす

借金に頼らない生活を実現するには、支出を抑えるだけでなく、収入そのものを増やす意識も欠かせません。特に「毎月の返済だけで精一杯」「貯金がまったくできない」と感じている場合は、収入面に問題がある可能性があります。

まず検討したいのが、今の働き方を見直すことです。今の職場で昇給や賞与が見込めないのであれば、より待遇の良い職場へ転職することで状況を大きく改善できる可能性があります。転職市場では、未経験から挑戦できる職種も増えており、環境を変えることで年収アップを実現する人も少なくありません。

また、WebデザインやSNS運用代行、デリバリードライバーといった副業も効果的です。完全在宅でできる副業もあるため、本業を優先しながら合間の時間で収入を得られます。収入が増えれば、借金をせずに生活費をまかなえるだけでなく、将来に向けた貯蓄や緊急時の備えも可能になるでしょう。

2-4 おまとめローンを活用する

すでに複数の金融機関から借り入れをしており、返済日や金利の管理が難しくなっている場合は、おまとめローンの活用を検討するのも一つの方法です。

おまとめローンとは、複数の借金を一本化し、1社への返済にまとめることで、毎月の支払額を抑えたり、返済管理をシンプルにしたりできるローン商品です。一社からの借入金額が増えることによって金利が下がり、利息負担が軽減されるため、結果として返済総額を減らせる可能性があります。

ただし、おまとめローンを組む際は審査を通過する必要がある点には注意が必要です。他社からの借入が膨らんでいたり、延滞していたりする場合は、審査に通過せず利用できないかもしれません。対応が遅れると審査に通らなくなるおそれがあるため、おまとめローンを検討している場合は早めに行動しましょう。

2-5 債務整理を行う

すでに返済が難しくなっている場合は、無理に一人で抱え込まず、債務整理を検討することも大切です。債務整理とは、法的な手続きによって借金の負担を軽減したり、支払いを免除してもらったりする制度です。債務整理の種類とそれぞれの具体的な内容は以下の通りです。

債務整理方法内容
任意整理裁判所を通さず、債権者と直接交渉して将来利息や遅延損害金をカットし、元本を分割返済していく方法です。借金の元本は減らないが、住宅や車などの財産を手放さずに済む場合が多くなっています。
個人再生裁判所を通じて借金を大幅に減額(5分の1程度)し、原則3年で分割返済していく方法です。住宅ローン特則を利用すれば、マイホームを維持しながら借金を減額できます。
自己破産裁判所に申し立てて、全ての借金の支払い義務を免除してもらう方法です。財産は原則として処分されますが、生活に最低限必要なものは手元に残せます。借金の額や収入に関係なく利用でき、最終的な救済手段と言えます。

債務整理を行えば、借金の負担が大幅に軽くなるため、生活を立て直すきっかけになります。また、取り立てが止まり、毎月の返済に追われるストレスからも解放されます。ただし、信用情報に一定期間記録が残るなどのデメリットもあるため、手続きは司法書士や弁護士などの専門家に相談したうえで進めるのが安心です。

3章 多重債務の危険度セルフチェック

借金でお困りの方は、多重債務に陥るリスクがあるかどうかを以下のチェックリストで確認してみましょう。

  • 半年前より借金の総額が増えている
  • 月々の返済額が手取り収入の30%を超えている
  • クレジットカードやローンの支払いに遅れることがある
  • 利用限度額いっぱいまで使っているカードがある
  • 借入先が2社以上ある
  • 借金を別の借金で返している
  • 返済のために生活費を切り詰めている
  • 家族や職場に借金のことを知られたくないと思っている
  • 金利や返済額の詳細を把握していない
  • 毎月の返済日を把握できていない

どれか一つでも当てはまる場合は、早めに支出や借入状況を見直すか、司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。

4章 多重債務になる前に早めに弁護士・司法書士に相談しよう

借金の返済に不安を感じながらも、「なんとか自力で返したい」「家族や職場に知られたくない」と考えて、専門家への相談を躊躇う人は少なくありません。しかし、対応が遅れれば遅れるほど状況は悪化し、選べる選択肢も限られてしまいます。

弁護士・司法書士に相談すれば、債務整理の手続きに精通した専門家が、あなたの借金状況に応じた最適な解決策を提案してくれます。例えば、将来利息のカットや返済額の減額、支払いの免除など、法律に基づいた正式な方法で、生活を立て直すサポートを受けることが可能です。

また、専門家に依頼すれば、貸金業者からの督促が止まり、精神的な負担も軽くなります。精神的・経済的な余裕ができ、冷静な判断が可能になれば、多重債務に陥るリスクを軽減できるでしょう。

専門家に依頼する際、一定の費用がかかります。ただし、それは業務として行っているためであり、その分実効性や確実性が高い点が大きなメリットです。

グリーン司法書士では、それぞれの状況に応じた最適な解決方法を提案しております。無料相談も行っておりますので、借金でお困りの方はなるべく早いタイミングでご相談ください。

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まとめ

生活費の補填や急な出費への対応として始めた借入であっても、気づかぬうちに返済が困難になり、多重債務に陥る可能性があります。複数の相手からお金を借りて苦しむ前に、早期の対応を講じることが大切です。

多重債務は、放置すればするほど解決が難しくなりますが、適切な対策を講じれば、生活を立て直せます。支出の見直しや収入の確保といった日常的な取り組みに加え、必要に応じて弁護士・司法書士などの専門家に相談することで、適切に対応できるでしょう。

グリーン司法書士法人では、借金問題に関するご相談を無料で承っております。借金でお困りの方は一人で抱え込まず、お早めにご相談ください。

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