クレジットカードを使いすぎる原因|支払えないときはどうする?

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4454号 / 大阪府行政書士会所属 会員番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識

この記事は約 21 分で読めます。

 この記事を読んでわかること

  • クレジットカードを使いすぎる原因
  • クレジットカード使いすぎの防止方法
  • 使いすぎて支払いが難しい際の対処法
  • 請求を支払えない際にすべきでないこと

クレジットカードは日常生活に便利さをもたらしますが、使いすぎてしまうことも少なくありません。使いすぎる主な理由には、支払いが翌月に延期されることで実感が湧きにくい点があります。

また、ポイントが貯まる魅力に引かれ、必要以上の消費をしてしまうことも。今回の記事では、クレジットカードの使いすぎを防ぐ方法と、支払いが困難になった際の対策をくわしく解説します。

目次

1章 クレジットカードを使いすぎる原因

いまや現代人の消費活動において、なくてはならない存在となっているクレジットカードですが、「使いすぎて困る」という人も多いようです。

クレジットカードを使いすぎる主な原因として挙げられるのは、次の4項目です。

  • 手元に現金がなくても買い物できてしまう
  • いくら利用したか管理するのが難しい
  • ストレス発散で買い物をしてしまう
  • ポイント目当てで必要ないものを購入してしまう

それぞれの内容を、見ていきましょう。

1-1 手元に現金がなくても買い物できてしまう

クレジットカードを使いすぎる大きな原因のひとつは、実際に手元に現金がなくても買い物ができる点にあります。クレジットカードを使用する際、現金を直接手渡すわけではないため、支払いに対する実感が希薄になりがちです。

この「使っている感覚がない」状態が、知らず知らずのうちに支出を増やしてしまう原因となります。また、買い物が翌月の給料でカバーできると考えることも、使いすぎにつながる思考パターンです。

実際に、これらがクレジットカードの支払い遅延や多額の負債を生む大きなリスクとなることもあります​。

1-2 いくら利用したか管理するのが難しい

クレジットカードの利用管理が難しいのも、使いすぎの一因です。デビットカードのように即座に金額が引き落とされるわけではなく、実際の支払いは後に行われるため、どれだけ使ったかを常時意識することが困難になります。

特に、複数のクレジットカードを持っている場合、それぞれのカードの利用状況を追いきれずに、月末になってから使いすぎに気づくことも少なくありません。

効果的な対策としては、Web上で明細をこまめにチェックすることが推奨されています。それによって、リアルタイムでの支出管理が可能となり、使いすぎを抑制する助けとなります。

1-3 ストレス発散で買い物をしてしまう

ストレス発散の手段として買い物を選ぶことは、一時的な満足感を得られるため、魅力的です。特にストレスが蓄積された状態では、ショッピングによって得られる快感が、心理的な解放感につながるとされています。

しかし、この行動が習慣化すると、買い物依存症に陥るリスクが高まりかねません。買い物で得られる一時的な快感が、現実逃避の手段として利用されるケースが多いため、心理的な負担は長期的に増大することがあります​。

買い物依存症の予防や改善には、買い物以外のストレス解消法を見つけることが効果的です。たとえば、適度な運動、趣味の時間、またはリラクゼーションテクニックを取り入れることで、ストレスを健康的に管理できます。

また、買い物をする前にその必要性を再考し、衝動的な購入を避けることも重要です​。

1-4 ポイント目当てで必要ないものを購入してしまう

クレジットカードのポイントやキャンペーンなどの特典は、消費者にとって非常に魅力的な要素ですが、これが原因で不必要な物を購入してしまうことがあります。

ポイントを集めることが目的になり、実際には必要ないアイテムも購入してしまうことで、経済的な負担や後悔を招くことが少なくありません​。

このような無駄遣いを防ぐためには、購入前にその商品が本当に必要かどうかを慎重に評価することが大切です。また、ポイントのためだけに購入するのではなく、実際に生活に役立つかどうかを基準に置くことが推奨されます。

ポイントプログラムの利用は計画的に行い、消費行動における自己コントロールを高めることが必要です。

なお、クレジットカードを使いすぎて、請求額が支払えなくなった場合や、支払いが遅れる場合の対処法については、以下の記事でくわしく取り上げています。

ぜひ、参考にご覧ください。

2章 クレジットカードの使いすぎを防止する方法

クレジットカードの使いすぎを防止する主な方法としては、次の8項目が挙げられます。

  • 利用明細書をこまめに確認する
  • 支払時に通知がくるように設定する
  • 分割払いやリボ払いを利用しない
  • 先取り貯金をする
  • クレジットカードの利用可能額を下げる
  • クレジットカードの利用を固定費の支払いのみにする
  • デビットカードを活用する
  • 債務整理で強制的にブラックにする

個別に見ていきましょう。

なお、クレジットカードの支払いの遅延・滞納による信用情報への影響やデメリットについては、以下の記事でくわしく取り上げています。

併せてそちらも、参考にしてください。

2-1 利用明細書をこまめに確認する

クレジットカードの利用明細書を定期的にチェックすることは、使いすぎを防ぐために非常に効果的です。利用明細書には、利用日、店名、金額、支払方法などの詳細が記載されており、これを確認することで、不必要な支出や誤った請求を防げます。

また、利用明細はクレジットカード会社の公式サイトやアプリで確認できるため、紙の明細よりも早く、いつでもどこでもチェック可能です。

具体的には、クレジットカードを使用した際の項目ごとの明細を確認し、特に支払い方法や金額に誤りがないかを注意深くチェックする必要があります。さらに、不審な取引があれば速やかにカード会社に連絡することも大切です。

2-2 支払時に通知がくるように設定する

クレジットカードの支払い時に通知が来るように設定することも、使いすぎを防ぐための有効な手段です。多くのクレジットカード会社は、アプリやSMS、メールを通じてリアルタイムで利用通知を提供しています。

この機能を利用することで、カードが使用された時点で即座に通知を受け取ることが可能となり、自身の消費パターンを把握しやすくなるでしょう。また、不正利用の早期発見にもつながり、セキュリティの向上にも役立ちます。

設定方法は、カード会社のアプリやオンラインサービスを通じて行うことができ、多くの場合はユーザー自身で簡単に設定変更が可能です​。

2-3 分割払いやリボ払いを利用しない

分割払いやリボ払いは便利な支払方法ですが、いくつかのデメリットがあります。特にリボ払いは、月々の支払額を一定に保てる一方で、支払いが長期化し、総支払額が増加するリスクは否めません​。

リボ払いの手数料は利息として機能し、残高に対して高い利率(年率12〜15%程度)が適用されるため、実質的に支払いの負担が増えます​。分割払いも多くの場合3回以上の分割は手数料が発生し、総額が増えるので要注意です。

分割払いは、希望の支払回数を設定できるメリットはありますが、毎月の支払額が増えることで家計の負担を増やしてしまいます。また、支払いが終了するまでの期間が明確でない場合が多く、お金の管理が難しくなりがちです。

これらの支払方法は、たしかに一時的には負担を軽減できるかもしれません。しかし、長期的には金銭的な負担が大きくなりえるため、利用は慎重に行うべきです。

2-4 先取り貯金をする

先取り貯金は、収入が手に入る前に、あらかじめ貯金をする方法です。この方法により、使えるお金の範囲が明確になり、無駄遣いを防げます。

貯金を最優先にすることで、金銭管理が効率的になり、将来的な安定につながるでしょう。具体的には、給料などの収入を得る前に、あらかじめ一定の金額を貯金口座に移す習慣をつけることです。

この方法は、月々の支出を予測しやすくし、余裕資金を生み出す効果があります。また、予期せぬ出費が発生した場合でも、すでに貯金があるため、急な支出に対応しやすくなるでしょう。

2-5 クレジットカードの利用可能額を下げる

クレジットカードの利用可能額を下げることは、無計画な支出を防ぎ、借りすぎを防ぐ効果があります。利用可能額を下げる手続きは、通常、カード会社のWebサービスを通じて受付可能です。

たとえば、ある大手クレジットカードでは自社アプリを利用して利用枠の変更が可能です。手続きは簡単で、カード利用者がオンラインで申請することにより、短時間で利用枠の変更が反映されます。

利用枠を下げることによって、将来的なリスクを抑えられ、より計画的なお金の管理が可能になるでしょう。ただし、リボ払いや分割払いの枠、キャッシングリボ、海外キャッシュサービス利用枠の引き下げはできない場合があるため注意が必要です。

自身のクレジットカードの利用履歴や、自身の経済状況にもとづいて、適切な限度額を設定することが重要です。利用可能額の調整は、クレジットカード会社のカスタマーサービスに相談することでも、可能となります​。

2-6 クレジットカードの利用を固定費の支払いのみにする

クレジットカードを固定費の支払いに限定することは、予算管理を容易にし、不必要な出費を抑える方法です。固定費とは、たとえば公共料金や携帯電話料金、サブスク料金など、毎月一定の支払いが必要な費用のことです。

この方法を採用することで、クレジットカードの使いすぎを防ぎながらも、ポイント還元や支払いの便利さは維持できます。また、カードの利用を固定費に限定することで、クレジットカードの利用実績を積み上げ、信用情報を安定させることが可能です。

月々の出費が予測しやすくなり、予算オーバーを防げます。この取り組みは、カードの設定メニューやカスタマーサービスを通じて行うことができ、利用者のお金の管理をしやすくしてくれるでしょう。

2-7 デビットカードを活用する

デビットカードの活用は、特に予算管理をしっかり行いたい方にお勧めです。デビットカードは使用した金額が即座に銀行口座から引き落とされるため、クレジットカードのように後で請求が来る心配がありません。

それによって、使いすぎのリスクを抑えることが可能です。さらに、15歳から発行が可能で、クレジットカードよりも若年層が手軽に利用できます。

デビットカードには、ショッピング保険や不正利用補償など、クレジットカードと同様の保険が付帯している場合も多く、これによって購入品の損害や盗難による損失から保護されることもメリットです。

​国際ブランドと提携しているカードなら、海外での利用やATMからの現金引き出しも可能で、手数料が比較的低く抑えられます。

ただし、デビットカードは、たしかにクレジットカードとは違って口座残高以上に使いすぎることはありませんが、見方を変えれば口座残高までは使えてしまいます。

リボ払いなどもないので、いつの間にか「口座残高がゼロで生活費がない」ということが起こらないように注意が必要です。

2-8 債務整理で強制的にブラックにする

債債務整理とは、多額の負債が返済困難な状態になったときに検討する、債務を整理する法的な手続です。

債務整理を行えば、必ず信用情報機関に登録され、ブラックリスト入りすることになります。それによって新たな信用取引が困難になることを利用すれば、強制的に支出を収入範囲内に抑える習慣が身につくことが期待できます。

そもそも、使いすぎの癖がある人は遅かれ早かれブラックになる可能性があります。いっそ自ら行動を起こし、債務整理でブラック入りするのも、ひとつの有効な選択肢です。

債務整理ではケースバイケースですが、利息のカットや債務の減額など、経済的なメリットが伴うものです。ただし、債務整理によって5年ほどは信用情報に影響が出るため、この手段を選ぶ場合は専門家と相談し、慎重に決定することが重要です。

クレジットカードの使いすぎで借金問題を抱え、自力返済が難しくなってお困りのみなさんは、適切な解決方法を検討するために、グリーン司法書士法人にお気軽にご相談ください。

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3章 使いすぎによりクレジットカードの支払いが難しいときの対処法

クレジットカードを使いすぎてしまったために、支払いが困難になった場合の主な対処法としては、次の6項目が挙げられます。

  • 知人や家族からお金を借りる
  • 公的制度を利用する
  • フリマアプリやネットオークションで物を売る
  • 勤務先の福利厚生を利用する
  • 即日払いのアルバイトをする
  • 債務整理について司法書士・弁護士に相談する

ひとつずつ見ていきましょう。

3-1 知人や家族からお金を借りる

クレジットカードの支払いが困難になった場合、知人や家族からの借入を考慮することがひとつの選択肢です。この方法は迅速に資金を確保できるメリットがあります。

ただし、借りた人との関係性が悪化するリスクは否めません。借入を行う前には、返済計画をしっかりと立て、相手に説明することが大切です。

具体的な返済日と金額を合意し、書面(借用書)に残すことで互いの誤解を防げます。家族や友人からの金銭的な援助は、しばしば非公式で柔軟な条件が設定されるため、急場をしのぐ手段としては有効です。

しかし、この選択肢は最後の手段として考え、まずはほかの方法を探るべきです。金銭の貸し借りが人間関係にストレスをもたらすことがありますので、透明性を保ちながら慎重に進めましょう。

3-2 公的制度を利用する

日本には、クレジットカードの支払いに困った際に利用できる公的な支援制度がいくつか存在します。特に低所得者や一時的な支払い困難に直面している人々を対象にした給付金や融資の形での支援があります。

たとえば、生活福祉資金貸付制度は、生活資金に困っている個人に対し、一定の条件のもとで無利子または低利の貸付を提供しています​。これらの制度を利用するには、市区町村の社会福祉協議会や、窓口である市役所に相談することが一般的です。

公的支援を利用することで、高利の借金を避け、経済的な再建の足掛かりを築けます。個々の状況に応じた支援が行われるため、詳細は直接関連機関に問い合わせることが重要です。

生活福祉資金貸付制度については、以下の記事でくわしく取り上げています。ぜひ参考にご覧ください。

3-3 フリマアプリやネットオークションで物を売る

フリマアプリを利用して不要な物を販売する方法は、日本で非常に人気があります。特に「メルカリ」は利用者が多く、簡単に出品できるフリマアプリです。

出品の際は、魅力的な写真と簡潔な説明文を用意することが大切です。また、商品の状態やブランド名、サイズなどの詳細を正確に記述することで、購入者の信頼を得やすくなります​​。

出品するタイミングも重要で、たとえば週末の夜など、人々がフリマアプリをチェックする可能性が高い時間を狙うことで、商品が早く売れることがあります。また、季節感を考慮した商品の出品も売れ行きを良くするコツです。

ユーザーからの質問や値下げ交渉に迅速かつ誠実に対応することで、良い評価を得やすくなり、信頼性が増し、結果的に売上げを伸ばすことにつながります​。

3-4 勤務先の福利厚生を利用する

クレジットカードの支払いが困難な際には、勤務先の福利厚生制度を利用することがひとつの方法です。多くの企業では、経済的困難を支援するための福利厚生プログラムを設けています。

これらのプログラムでは、低利または無利子の緊急貸付、給料前払いサービス、またはカウンセリングサービスなどが受けられることがあります。

これらの制度を利用することで、一時的な金銭的な支援を受けることが可能となり、経済的な負担を軽減できる場合があります。それによって、クレジットカードの支払いを滞りなく続けられるかもしれません。

利用できる福利厚生の内容は企業によって異なるため、人事部や福利厚生担当者に確認することが重要です。

3-5 即日払いのアルバイトをする

即日払いのアルバイトは、働いたその日に給料が支払われるため、急な出費がある時に役立ちます。この種のアルバイトは、さまざまな業種で見つけることが可能です。

たとえば、引越し補助、イベントスタッフ、飲食店のホールスタッフやキッチンスタッフなどがあります。多くの場合、未経験者でも始めやすいというのが大きなメリットです。

また、シフトは自由に選べることが多く、週1からOKとする職場も少なくありません。ただし、アルバイト先によっては、即日払いの適用条件や勤務形態が異なるため、応募前に詳細を確認することが重要です。

3-6 債務整理について司法書士・弁護士に相談する

債務整理には自己破産、個人再生、任意整理などがあり、それぞれに適した状況と具体的な手続きが存在します。

自己破産は、ほぼすべての借金を免除してもらえる可能性がありますが、一定の財産は処分され、信用情報にも長期にわたる影響があります。

個人再生では、住宅ローンを除く借金を減額して返済を続けることが可能です。任意整理は、債権者と直接交渉して借金の利息や一部を減額する方法です。

これらの手続きは複雑で専門的な知識が必要なため、法的なアドバイスを得るために、債務整理の専門家である司法書士などに相談するのが賢明です。

債務整理の主な種類ごとの特徴やメリット、デメリットについては、以下の表にわかりやすくまとめてあります。

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債務整理の種類任意整理個人再生自己破産
特徴裁判所を通さずに、債権者と直接交渉して借金の減額や返済計画の見直しを行う方法裁判所に申立てを行い、借金の減額と返済計画の認可を得る方法裁判所に申立てを行い、全ての借金を免除してもらう方法
メリット・手続きが比較的簡単で費用が安い
・裁判所への申立て記録が残らない
・家族や勤務先に知られにくい
・借金を大幅に減額できる
・住宅ローンや車ローンなどの財産を守れる
・将来、再び借金問題に陥る可能性が低い
・借金が全て免除される
・新しい生活をスタートできる
デメリット・減額できる金額は債権者との交渉次第
・将来、再び借金問題に陥る可能性がある
・裁判所への申立て記録が残る・裁判所への申立て記録が残る
・官報に永久に掲載される
・一定期間、クレジットカードやローンを利用できない
・一定期間、就業制限を受ける
適したケース・債務額が大きくなく、将来的に返済できる見込みがある場合
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債務整理の種類と生活への影響に関しては、以下の記事でくわしく解説しています。ぜひ、そちらも参考にご覧ください。

以下の返済シミュレーションツール【バーチャル債務整理】を使えば、借金問題の解決のために債務整理を行った場合に、借金がどれくらい減るのかの目安がわかります。

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4章 クレジットカードを支払えないときにしてはいけないこと

クレジットカードの請求額を、期日に支払えない場合に、決して行うべきではないNG項目として、主なものは次の4つです。

  • カードローンを利用して支払う
  • 次の支払いも分割払いや支払期限の延長をする
  • 何も対策せず放置する
  • 別のクレジットカードで現金化をする

くわしく見ていきましょう。

4-1 カードローンを利用して支払う

クレジットカードの支払いに、カードローンを利用することは推奨されません。これは借金を返すために借金をする、いわゆる自転車操業と同じです。

この方法は一時的な問題解決に見えるかもしれませんが、実際には金銭管理を複雑にし、さらなる金融問題を引き起こすリスクがあります。カードローンは返済期間が長くなりがちで、元利定額返済方式により、利息の負担が増大することが一般的です。

また、カードローンの利用は信用情報にも影響を与え、ほかの金融活動に悪影響を及ぼすことがあります。返済が長期にわたると、総返済額が増え、経済的な圧迫を感じることになるでしょう。

これらの理由から、クレジットカードの支払いにカードローンを使用することは、経済的な自由を害する行為となりえます。このような状況を避けるためにも、支出管理を徹底し、計画的な金銭管理を行うことが重要です​。

なお、借金を早く返すコツや、なかなか返せない場合の対処法については、以下の記事で特集しています。

そちらも、ぜひ参考にしてください。

4-2 分割払いへの変更や支払期限の延長をする

クレジットカードの支払いを分割払いや支払期限の延長に頼ることは、問題を先延ばしにするだけで、根本的な解決にはなりません。

分割払いを選択すると、一見すると支払いが楽になるかもしれませんが、手数料が発生し、最終的な支払い総額が増加します。

また、支払期限を延長することで、一時的なプレッシャーは軽減されるかもしれませんが、延長された期間にわたって利息が加算され、さらなる負担を生じることになります。

このように、短期的な解決策に頼ることは、長期的にはより大きな困難を招くことにつながります。したがって、こうした方法に頼るのではなく、財政状況を根本から見直し、必要に応じて専門家の助言を求めることが賢明です。

​4-3 何も対策せず放置する

クレジットカードの支払いを何もせずに放置することは、非常に重大な結果を招く可能性があります。放置すればするほど、遅延損害金が増加し、金額が膨れ上がっていきます​。

催告が行われても無視し続けると、クレジットカードが一括返済の請求とともに強制的に利用停止や強制解約となり、信用情報にも「異動」つまり事故情報の記録がついてしまいます。

信用情報に事故情報が登録されると、5年間はほかの金融サービスを利用する際に大きな障害となるでしょう。また、裁判所からの支払命令や財産の差し押さえなど、法的措置が取られることもあります。

クレジットカードの強制解約と、その際の信用情報については、以下の記事でくわしく取り上げています。

ぜひ、そちらも参考にしてください。

4-4 別のクレジットカードで現金化をする

別のクレジットカードを使って、現金化するという行為は、非常にリスキーです。この方法で得た現金を使用しても、本来の借金が解消されるわけではなく、さらに多額の債務が発生します。

そもそも、クレジットカードの現金化は、各クレジットカード会社が利用規約にて禁止行為としており、契約違反となります。

発覚すれば間違いなく信用情報に悪影響を与え、どこかの金融機関や消費者金融で借入を申し込んでも、審査が通らなくなるでしょう。もちろん、新たなクレジットカードの発行も困難になります。

上記の4つの方法で生じる深刻なリスクを避け、支払いが遅れた場合は速やかで適切な対処が必要です。

なお、クレジットカードを申し込んだものの、審査で落ちる場合の原因については、以下の記事でくわしく取り上げています。

そちらも併せて、参考にご覧ください。

まとめ

クレジットカードの使いすぎは、家計の状況に大きな影響を与えることがあります。使いすぎの原因は、「後払い」のシステムによる出費の実感の希薄化、管理の難しさ、ストレス発散のための衝動買い、ポイント制度による誘惑などです。

対策としては、定期的な利用明細の確認、クレジットカードのショッピング枠の設定、使った金額を即座に貯金する方法などがあります。また、支払いが困難な場合は、家族の援助や公的な支援を求めることもひとつの方法です。

クレジットカードは便利なツールですが、賢く使うためには適切な管理が不可欠です。クレジットカードの使いすぎ問題を抱えるみなさんは、ここでご紹介した情報を活かして対処してください。

なお、どうしても自力での解決が困難な場合は、できるだけ早く司法書士やなどの専門家に相談することをおすすめします。

クレジットカードを含めた借金問題にお悩みで、債務整理を検討しておられるみなさんは、どの方法が最善策なのか、ぜひグリーン司法書士法人にお気軽にご相談ください。

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