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信用情報機関とは、個人の借入状況や返済状況などを登録している機関です。
クレジットカードの支払いやカードローンの返済を滞納してしまうと、信用情報機関に事故情報が登録されてしまいます。
信用情報機関に事故情報が登録されているかは、情報開示請求を行えば確認できます。
情報開示請求は照会履歴が残るものの審査に影響する可能性はほぼないので、ご安心ください。
ローン借入やクレジットカード作成の審査に通らずお悩みの人は、情報開示請求を行って事故情報の有無を確認しても良いでしょう。
本記事では、個人が信用情報機関に情報開示請求を行うメリット・デメリットを紹介します。
信用情報機関や事故情報については、下記記事で詳しく解説しています。
目次 ▼
1章 個人が信用情報機関に開示請求を行うデメリット
CICなどの信用情報機関に信用情報開示請求を行うデメリットは、ほとんどありません。
デメリットを強いてあげるとするならば、開示請求に手数料がかかることくらいです。
信用情報機関に自分の信用情報の開示請求を行うと、照会履歴が残ります。
しかし、照会履歴がローンの借り入れやクレジットカードの審査に影響する可能性はほぼないので、ご安心ください。
個人が信用情報機関に開示請求を行うデメリットを強いてあげるとすれば、開示請求に手間と費用がかかる程度です。
信用情報機関は3種類あり、開示請求を行う際にはそれぞれ500~1,000円程度の費用がかかります。
信用情報機関ごとの情報開示請求方法は、本記事の3章で解説します。
信用情報機関に行えるのはあくまでも情報開示請求のみであり、登録されている情報の削除は行えません。
過去に借金の返済を滞納しており事故情報が登録されている場合は、事故情報の原因を解消してから5~7年程度は情報が残り続けてしまいます。
一方で、クレジットカードが詐欺被害にあったケースや誤情報を登録されたケースなど正当な理由があれば、司法書士や弁護士に依頼して信用情報機関へ削除依頼を出せます。
2章 個人が信用情報機関に開示請求を行うメリット
信用情報機関にて自分の信用情報の開示請求を行うメリットは、下記の通りです。
- ローンの借入やクレジットカード作成の審査に落ちた原因を調べられる
- 自分の借入状況を確認できる
信用情報機関にて事故情報が登録されていると、ローンの借入やクレジットカードの作成審査に通過することはほとんどありません。
そのため、審査に落ち続けるが心当たりがない場合は、情報開示請求を行い信用情報を確認してみるのも良いでしょう。
また、借入先が増えすぎてしまい自分でも把握しきれなくなったときや、時効援用をするので昔の借金を確認したいときも、信用情報の開示請求を行えば借入や返済状況を整理できます。
3章 信用情報機関に情報開示請求を行う方法
信用情報機関は下記の3種類があり、それぞれ加盟している会社や金融機関などに違いがあります。
複数のクレジットカードを利用しているケースや複数の会社からお金を借りている場合は、各信用情報機関に情報開示請求をするのが良いでしょう。
信用情報機関 | 主な加盟会社・機関 |
---|---|
日本信用情報機構(JICC) | 消費者金融や銀行(地方銀行・ネット銀行)など |
シー・アイ・シー(CIC) | 消費者金融や信販会社、携帯電話会社など |
全国銀行個人信用情報センター(KSC) | 全国各地の銀行 |
それぞれの信用情報機関の情報開示請求方法を解説します。
3-1 JICC
JICCは郵送もしくはスマホアプリで情報開示請求を行えます。
手数料や必要書類は、下記の通りです。
申請方法 | スマホアプリ 郵送 |
手数料 | データでの受け取り:1,000円 郵送での受け取り:1,300円 |
必要書類 | 下記のいずれか 本人確認書類 クレジットカード情報と電話番号 |
情報開示請求を行う際には本人確認が必要ですが、スマホアプリを利用する人はクレジットカードを使用して本人確認を行えます。
利用できるクレジットカードや本人確認方法の詳細は、JICC公式HPをご参照ください。
3-2 CIC
CICの情報開示請求は、インターネットもしくは郵送で行います。
手数料や必要書類は、それぞれ下記の通りです。
申請方法 | オンライン 郵送 |
手数料 | オンライン請求:500円 郵送請求:1,500円 |
必要書類 | 本人確認書類 |
3-3 KSC
KSCも他の信用情報機関と同様にインターネットもしくは郵送で信用情報を請求可能です。
費用や必要書類は、下記の通りです。
申請方法 | オンライン 郵送 |
手数料 | オンライン請求:500円 郵送請求:1,679~1,800円 |
必要書類 | 本人確認書類(現住所が確認できるもの2種類) |
郵送請求では手数料を定額小為替ではなく、コンビニで本人開示・申告手続利用券を購入して支払う必要があるのでご注意ください。
4章 クレジットカードやローンの審査に通りやすくする方法
本記事の3章で解説した方法で信用情報機関に情報開示請求を行った際に、事故情報が登録されていたのであれば、事故情報が抹消されるまでローン審査やクレジットカード作成はできません。
また、事故情報が登録されていなかったとしても、収入状況やローンの申し込み状況によっては審査に落ちる可能性もあります。
クレジットカード作成やローンの借入審査を通すためには、以下を試してみてください。
- 事故原因を解消してから5~7年間待つ
- 収入を安定させる
- ローン審査は1社ずつ申し込む
- 少額のローンから申し込む
- クレジットヒストリーを積み上げる
それぞれ詳しく解説していきます。
4-1 事故原因を解消してから5~7年間待つ
過去に債務整理や借金の滞納をしていて、信用情報機関に事故情報が登録されていた場合は、事故原因を解消してから5~7年間は各種審査に申し込むのはやめましょう。
事故情報が登録されている間は、審査に通る可能性はほぼないからです。
信用情報機関に登録されている事故情報が削除されるまでの期間は、各信用情報機関によって下記のように異なります。
信用情報機関 | 事故情報の登録期間目安 (滞納など事故情報の原因を解消してから) |
---|---|
JICC | 5年以内 |
CIC | 5年以内 |
KSC | 7年以内 |
上記の期間はあくまでも目安であり、具体的にどの時点で解除されるかは明確ではありません。
また、登録期間の目安は「事故情報の原因を解消したとき」が起算点なので、借金を滞納し続けているとずっと時効情報が残り続けてしまいます。
4-2 収入を安定させる
クレジットカード作成やローンの借入審査の際には、信用情報機関に登録されている情報だけでなく、申し込み者の収入や資産状況も審査項目に含まれます。
そのため、信用情報機関に事故情報が登録されていないものの審査に落ちてしまう人は、収入を上げることもご検討ください。
4-3 ローン審査は1社ずつ申し込む
焦ってしまう気持ちは理解できますが、クレジットカード作成やローンの借入審査は1社ずつ申し込みましょう。
クレジットカード作成やローンの借入審査の申し込み履歴や審査に落ちた記録は、信用情報機関に登録されるからです。
短期間で複数のクレジットカードやローンの審査を申し込むと「お金が必要なのではないか」「返済能力や計画性に欠けるのではないか」と借入先が判断する恐れがあります。
申し込みブラックを避けるためにも、クレジットカードの作成やローンの審査に落ちたときには最低3ヶ月は次の申し込みを行わないようにしましょう。
4-4 少額のローンから申し込む
収入状況などが原因でクレジットカード作成やローンの借入審査に通らない場合は、最初から金額の大きな審査に申し込むのではなく、少額のローンから申し込みましょう。
審査に落ち続けてしまいクレジットカードを1枚も作れていない状態は、借入先にとって「本当にお金を貸して返してくれるのか信用できない」とも判断されてしまうからです。
- キャッシング枠を0にしてクレジットカードを申し込む
- 虚偽の内容を申告しない
キャッシング枠は後から増額も可能ですし、クレジットカード会社や金融機関は過去の顧客データから勤務先や年齢、勤続年数などである程度の年収を推測可能です。
そのため、年収を偽って申し込みした場合もバレてしまう可能性が高いです。
4-5 クレジットヒストリーを積み上げる
過去にクレジットカードやローンを一度も利用したことがない人は、少額でも良いのでクレジットカードのや分割払いを利用して、クレジットヒストリーを積み上げましょう。
これまでクレジットカードなどを利用したことがない人は、信用情報機関に情報が一切登録されていません。
そのため登録情報だけ見ると、債務整理や借金の滞納などで事故情報が登録されたものの数年経過し情報が抹消された人と同じであり、債権者にとっては区別がつきません。
「この人は過去に債務整理をしたのではないか?」と疑われ、審査に通りにくくなっている可能性も考えられます。
そのため、審査に通りやすいクレジットカードを作成し、少しずつ使用して返済実績を積み上げていきましょう。
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まとめ
信用情報機関に情報開示請求をすれば、自分の信用情報を確認できます。
信用情報の開示請求をするデメリットはほぼなく費用と手間がかかる程度なので、心当たりがないのにクレジットカード作成やローンの借入審査に落ちる人は開示請求をしてみても良いでしょう。
開示請求の結果、事故情報が登録されていた場合は原因を解消してから5~7年間は、クレジットカードやローンの審査に通りません。
また、事故情報の解消の起算点は滞納日ではなく債務整理や滞納分の返済などで原因を解消したときなので、借金の返済が難しいと感じた段階で司法書士や弁護士などに相談することをおすすめします。
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よくあるご質問
- 信用情報機関に情報開示請求するデメリットとは?
- CICなどの信用情報機関に信用情報開示請求を行うデメリットは、ほとんどありません。
デメリットを強いてあげるとするならば、開示請求に手数料がかかることくらいです。
- 信用情報機関に開示請求をしたらバレる?
- 信用情報機関に開示請求しても、開示請求したことが債権者にバレることはありません。