学生でも借金は可能?学生の借金が危険な理由と解決方法

   司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識
学生でも借金は可能?学生の借金が危険な理由と解決方法

この記事は約 12 分で読めます。

学生でも借金をしている方は多くいます。

GMOあおぞらネット銀行株式会社が大学4年生500人行った調査(※)によると、およそ35%の人が借金をしていると回答しました。

大学生でも3人に1人が借金をしているということになります。

学生であっても18歳以上であれば消費者金融などからでも借り入れをすることができるため、アルバイトと学業を並行する中でお金に困り、借金をしてしまう方も多いのでしょう。

しかし、学生のように収入があまりない状況で借金を続けるのは危険です。

この記事では、学生の借金に関することに加え、借金額ごとの返済にかかる期間についても解説します。

ぜひ参考にしてください。

1章 学生でも借金はできる|借金をしている学生の割合

令和4年4月より、成人年齢が18際に引き下げになりました。そのため、学生であっても、18歳以上(高校生を除く)であれば親の同意なしに、自身の判断で借金をすることができます。

つまり、収入がアルバイトや仕送りだけである大学生・専門学生であっても消費者金融などからの借り入れや、カードローンなどを利用することができるということです。

消費者金融で借金できる条件は主に以下のとおりです(※消費者金融会社ごとに基準はことなります)。

  • 18歳以上であること
  • 安定した収入があること
  • 返済能力があること

1−1 借金をしている学生の割合

会社員のように収入がない中で、サークルの飲み会や友人付き合いでなにかと出費がかかってしまうため、借金をしてしまう学生も少なくありません。

実際、GMOあおぞらネット銀行株式会社が大学4年生500人行った調査(冒頭のリンク参照)によると、およそ35%の人が借金(奨学金を含む)をしていると回答しました。

借入先については、クレジットカード会社や銀行、消費者金融などがおよそ20%を占めています。

結果を見ると、借金をしている学生は少なくないことが分かります。

2章 学生の借金は危険!ケース別返済にかかる期間

収入の審査などがあるとはいえ、消費者金融等からは気軽に借金ができてしまうのが現実です。

最初はお金に困って借り入れをしたものの、「簡単に10万円手に入った…」と感じ、借金を繰り返してしまう人も少なくありません。

しかし、借金が膨らむと当然、返済が大変になってしまいます。

ここでは、借金額や返済額ごとに、どのくらい返済期間がかかるのか紹介します。

2−1 50万円の返済シミュレーション

月々1万円返済した場合 ※年利18%で計算

返済額月10,000円
返済期間95ヶ月(7年11ヶ月)
返済総額94万981円
総利息額44万981円 

月々3万円返済した場合 ※年利18%で計算

返済額月30,000円
返済期間20ヶ月(1年8ヶ月)
返済総額58万2,763円
総利息額8万2,763 円
月々3万円返済した場合 ※年利18%で計算

月々5万円返済した場合 ※年利18%で計算

返済額月50,000円
返済期間11ヶ月
返済総額54万8,431円
総利息額4万8,431 円
月々5万円返済した場合 ※年利18%で計算

2−2 100万円の返済シミュレーション

月々2万円返済した場合 ※年利15%で計算

返済額月20,000円
返済期間80ヶ月(6年8ヶ月)
返済総額159万12円
総利息額59万12円 
月々2万円返済した場合 ※年利15%で計算

月々3万円返済した場合 ※年利15%で計算

月30,000円
44ヶ月(3年8ヶ月)
130万8,503円
30万8,503円
月々3万円返済した場合 ※年利15%で計算

月々5万円返済した場合 ※年利15%で計算

返済額月50,000円
返済期間24ヶ月(2年)
返済総額116万3,057円
総利息額16万3,057円 
月々5万円返済した場合 ※年利15%で計算

2−3 200万円の返済シミュレーション

月々3万円返済した場合 ※年利15%で計算

返済額月30,000円
返済期間145ヶ月(12年1ヶ月)
返済総額422万7,080円
総利息額222万7,080円
月々3万円返済した場合 ※年利15%で計算

月々4万円返済した場合 ※年利15%で計算

返済額月40,000円
返済期間79ヶ月(6年7ヶ月)
返済総額315万9,370円
総利息額115万9,370円
月々4万円返済した場合 ※年利15%で計算

月々5万円返済した場合 ※年利15%で計算

返済額月50,000円
返済期間56ヶ月(4年8ヶ月)
返済総額279万0,555円
総利息額79万0,555円
月々5万円返済した場合 ※年利15%で計算

2−4 300万円の返済シミュレーション

月々5万円返済した場合 ※年利15%で計算

返済額月50,000円
返済期間112ヶ月(9年4ヶ月)
返済総額558万8,493円
総利息額258万8,493円
月々5万円返済した場合 ※年利15%で計算

月々6万円返済した場合 ※年利15%で計算

返済額月60,000円
返済期間80ヶ月(6年6ヶ月)
返済総額474万2,333円
総利息額174万2,333円
月々6万円返済した場合 ※年利15%で計算

月々7万円返済した場合 ※年利15%で計算

返済額月70,000円
返済期間63ヶ月(5年2ヶ月)
返済総額432万7,253円
総利息額132万7,253円
月々7万円返済した場合 ※年利15%で計算

3章 借金を滞納するとどうなる?

学生の場合、学業によって時間がなくなり、収入が少なくなってしまったなどの理由で借金を返済できずに、滞納してしまうケースも少なくありません。

借金の滞納は以下のようなリスクがあります。

  • 遅延損害金が発生する
  • ブラックリストに載り、新たな借入やクレカの使用ができなくなる
  • 執拗な取り立てを受ける可能性がある
  • 強制執行によって財産が差し押さえられる
  • 連帯保証人・保証人が借金を負う

それぞれ詳しく見ていきましょう。

3−1 遅延損害金が発生する

借金の返済を滞納すると、遅延損害金が発生します。

遅延損害金の上限利率は20%と、通常の利息よりも高くなっており、返済が遅れれば遅れるほど最終的な支払金額が高額になります。

3−2 ブラックリストに載り、新たな借入やクレカの使用ができなくなる

借金を滞納すると、金融事故として信用情報機関に情報が登録されます。いわゆる「ブラックリストに載る」ということです。

ブラックリストに載ると、新たな借入ができなくなり、クレジットカードの新規作成や使用もできなくなります。

信用情報機関は3つあり、それぞれの登録機関の目安は以下のとおりです。

信用情報機関加盟機関事故情報の登録期間の目安
CIC信販会社・クレジットカード会社5年以内
JICC消費者金融・クレジットカード会社5年以内
KSC銀行10年以内
信用情報機関と事故情報の登録機関目安

社会人になると、クレジットカードが必要な場面も増えるでしょう。また、車や家がほしいと思ったときも、ローンを組むことができないため、購入が難しくなります。

3−3 執拗な取り立てを受ける可能性がある

借金を滞納すると、債権者から督促状が届いたり、取り立ての電話や訪問が来たりします。

法律上、生活を脅かすような取り立ては禁止されているため、ドラマでよく見るような過剰な取り立てが来る可能性は低いですが、精神的に負担がかかることに変わりありません。

3−4 強制執行によって財産が差し押さえられる

督促状が来てもなお滞納を続けると、債権者が裁判所に申し立てをして、強制執行としてて給与や預貯金などが財産を差し押さえられる可能性があります。

3−5 連帯保証人・保証人が借金を負う

借金をしている本人が借金を滞納すると、連帯保証人や保証人が代わりに借金を負うこととなります。

連帯保証人・保証人には、家族や友人を設定している人が多いでしょう。

あなたが滞納することによって、家族や友人に迷惑を掛けてしまう可能性があります。

4章 奨学金も借金の一種であることを理解しておこう

学費や生活費を奨学金で支払っている方も多いでしょう。

奨学金は、日本学生支援機構などからお金を借りて、卒業後に返済するものです。つまり、奨学金も借金の一種なのです。

消費者金融などからの借金に比べ金利が低いですが、借入額が高額であるため、卒業後に支払えなくなってしまうケースも少なくありません。

もし、奨学金が払えなくなった場合は自己破産に至ることがケース多くあります。

実際、日本学生支援機構の発表によると、奨学金の返還が自己破産により免責になった件数は、平成24年〜28年の間に8,108件(返還者本人によるもの)(※)ありました。

奨学金を借りている方は、奨学金も借金の一種であることをしっかりと理解しておきましょう。

5章 借金の返済が難しいなら、早い段階で債務整理をしよう

借金が大きくなり、返済が難しくなったら早い段階で債務整理を検討しましょう。

債務整理をすると、クレジットカードが使えない、ローンが組めないなどのデメリットがありますが、それは社会に出てからのほうが影響大きくなります。

そのため、借金は学生のうちに整理しておくことをおすすめします。

5−1 任意整理

任意整理とは、債権者(消費者金融会社など)と交渉することで、利息をカットしてもらう手続きです。

借金の元金は減りませんが、利息がなくなることで月々の返済額が減額する可能性があります。

裁判所を通して手続きをするわけではありませんので、債務整理の中で最も手軽な債務整理手続きです。

5−2 個人再生

個人再生とは、裁判所に申し立てることによって、借金を1/5〜1/10程度に減額し、3〜5年で返済する再生計画を立てる手続きです。

自己破産と違い、自身の資産を失うリスクが少なくなります。

しかし、個人再生が認められるためには安定した収入が必要であるため、学生のアルバイトでは認めてもらえないことがほとんどです。

5−3 自己破産

自己破産とは、裁判所に申し立てることで、公租公課を除くほとんどの借金の返済を免除してもらう手続きです。

資産を失うリスクはありますが、収入に関する要件はなく、借金がすべてなくなるため、生活を立て直しやすくなります。

借金が高額になってしまったような場合には、自己破産をおすすめしております。

6章 借金でお困りなら、グリーン司法書士法人にご相談ください

学生の借金は危険です。返済が難しいほど借金が高額になってしまったら、早い段階で債務整理を検討しましょう。

グリーン司法書士法人では、これまで累計7,000件以上の債務整理に関するご相談を受けた実績がございます。

借金問題に詳しい司法書士が、ご相談者様に適した解決方法を提案いたします。

初回のご相談は無料です。オンラインでのご相談も可能ですので、お気軽にご相談ください。

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アクセス数が多いキーワード:債務整理 クレジットカード

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借金をしている大学生の割合は?
大学生で借金をしている人の割合は、およそ35%(奨学金を含む)です。
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借金の督促の流れとは?
①遅延損害金が発生する
②ブラックリストに載り、新たな借入やクレカの使用ができなくなる
③執拗な取り立てを受ける可能性がある
④強制執行によって財産が差し押さえられる
⑤連帯保証人・保証人が借金を負う
督促の流れについて詳しくはコチラ
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