督促状を無視するのは危険!差し押さえされる前に知ってほしい対処法

   山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
所属東京司法書士会登録番号東京第8849号東京都行政書士会所属会員番号第14026号
保有資格司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート
関連書籍「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識
督促状を無視するのは、危険!
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借金の返済や税金、公共料金の支払いを滞納していると督促状のハガキや封筒が届きます。

督促状と聞くと「なんとなく、まずい状況」ということは理解しているものの、実際に無視するとどうなるのかを分かっていない方も多いのではないでしょうか。

結論から言いますと、督促状の無視は非常に危険です。

最悪の場合、訴訟を起こされたり、財産を差し押さえられたりする可能性があります。督促状は決して無視してはいけません。

とはいえ、手元にお金がなく、どうしても支払えないこともあるでしょう。そのようなときはどうすればよいのでしょうか?

この記事では、督促状・催告書を無視した際に起こることや、支払いができない際の対処方法について解説します。

1章 督促状を無視するとどうなる?

督促状を無視すると、以下のようなことが起こります。

1−1 家や職場に連絡が来る

金融業者にもよりますが、督促状が届いてから数日から1週間程度無視していると、まずは自宅や携帯電話に連絡が来ます。

その連絡すら無視していると、今度は職場に電話がかかってくることがあります。

自宅や携帯電話の電話ならいくらでも無視が可能ですが、職場にかかってくると無視することは難しいですよね。

業者もそれを理解しているので、職場に電話をしてくるのです。

1−2 催告状が届く

電話が来てもなお無視し続ける、または支払いをせずにいると、今度は催告書が届きます。

督促状は「支払いが滞っているので、支払ってくださいね」という警告である一方、催告書は「○月○日までにお支払いがない場合、法的手段を取ります(裁判を起こします)」という最終警告です。

催告書は、多くの場合内容証明郵便で届きます。

内容証明郵便とは、「いつ、誰が、どのような内容を、誰に差し出したか」ということを郵便局が証明してくれる制度であり、これで届くと「知らなかった」が決して通用しません。

1−3 クレジットカードの利用や借り入れができなくなる

借金やローンの支払を滞納していると、信用情報機関に事故情報が登録され、クレジットの利用・作成、新たな借入れができなくなります(いわゆるブラックリスト)。

催告状が届いた時点で、ほとんどの場合このブラックリストに情報が登録されています。

一度ブラックリストに登録されると、督促状の届いた借金を返済したとしても、一定期間を経過するまで情報が消えることはなく、その間はずっとクレジットカードの利用・作成、新たな借入れはできません。

なお、登録されている情報は、一定の登録期間を経過すれば消えますが、具体的にいつ情報が削除されるかは明確ではありません。

信用情報機関は「CIC」「JICC」「KSC」の3つがあり、「CIC」は信販会社・クレジットカード会社、「JICC」は消費者金融・クレジットカード会社、「KSC」は全国の銀行が加盟しています。

情報の登録期間・登録条件はそれぞれ異なります。

信用情報機関ごとの大まかな登録期間は以下のとおりです。

横スクロールできます

CICJICCKSC
61日以上延滞5年1年5年
3か月以上連続延滞5年5年5年
強制解約不明5年5年

1−4 強制回収手段を取られる

催告書が届いてもなお、支払いをしない場合、債権者は法律にのっとり、強制的な回収手段を取ることとなります。

回収手段は、ケースによって異なります。それぞれの回収手段については次章で紹介します。

2章 【ケース別】督促状・催告書を無視したときにとられる回収手段

督促状・催告書を無視し続けると、債権者などによって、債権の回収がなされます。

ケースごとの回収手段は以下のとおりです。

2−1 金融会社などからの借金やローンの場合

債権者(お金を貸している会社・人)は、支払いをしない債務者(お金を借りている人)に対して支払いを求める裁判を起こします。

債権者が裁判所に支払督促を申し立て、債務者に「支払命令」が届いた場合、異議申立てができる期間は2週間です。債務者からの異議申立てがなければ債務が確定し、差し押さえされることをおぼえておきましょう。異議申立てをした場合は、訴訟に移行します。

また、債権者が支払督促を申し立てることなく、最初から訴訟を起こすこともあります。その場合、債務者に届くのは「訴状」です。

訴訟を起こされた場合、第一回の裁判期日まで1〜2ヶ月程度の猶予がありますが、これを無視すると債務が確定し、差押えがなされます。

なお、たとえ訴訟となった場合でも、借金を滞納している債務者が勝訴することはほとんどないと考えてよいでしょう。

分割払いで支払うなどの内容で和解をするのが通常です。

なお、和解もできず敗訴すると、借金を支払うよう判決が出て、結局は差押えが決まります。

差押えとは?
裁判所が強制的に財産を取り立てる手続きで、差押えがなされると、給料や預貯金、貴金属、車などが強制的に没収されることとなります。
最初に差し押さえられるのは給料であり、裁判所が会社に要請を出します。そのため、差し押さえられると、必然的に借金のことが会社に知られてしまいます。なお、すべての財産が没収されるわけではなく、66万円以下の現金や、生活に必要な家具・家電、仕事に必要なパソコンなどは差押えの対象外となります。

2−2 税金の場合

市民税や固定資産税などの税金の場合、裁判をすることなく財産の差押えが行われます。

例えば所得税や法人税、消費税などの国税の場合、納付期限を過ぎてから50日以内に督促状が発送され、発送日から10日が経過すると、税務署による差し押さえが可能となります。

とはいえ、10日が経過してすぐに差押えがなされるわけではなく、財産調査が行われます。

財産調査では、自宅や職場への立ち入り調査や家族や勤務先などの関係者への聞き取り調査がなされます。

その結果、換価できるものがあれば、換価処分され、滞納している税金に充てられます。

これらの処分は国税徴収法に基づき、裁判所の関与なく、かつ本人の同意を要せずに行われます。税金の滞納がある場合は最優先で対応しましょう。

2−3 公正証書がある場合

個人間でお金の貸し借りをしている場合や、離婚に際する慰謝料・養育費の支払いを定めている場合には、契約書が公正証書で作成されていることがあります。

公正証書では契約内容に強制執行を認める文言(執行文)が付帯していることがほとんどであり、その場合は、裁判手続きなしに財産の差押えが行われます。

※執行文がついていない場合は、これを得るための裁判手続きが必要です

2−4 担保がある場合

住宅ローンなど、担保付きで借金をしている場合は、担保に設定されている家は競売にかけられます。

また、担保ではありませんが、自動車ローンの場合は、ローンを完済するまで自動車の所有権をローン会社が持つ「所有権留保」という形が取られるのが一般的です。

債務者がローンを支払えなくなると、ローン会社が自動車を売却し、滞納分に充てられることとなります。

2−5 保証人がいる場合

保証人がいる場合は、催告書が届く前に、保証人に支払いの請求がされます。

保証人が支払えば、催告書が送られることはなく、当然裁判手続きに至ることもありません。

保証人も支払わない場合は、債務者と保証人の両者に催告書が届き、「金融会社などからの借金やローンの場合」と同様に裁判手続きが行われ、差押えとなります。

2章 督促状が届いても返済ができない場合の対処法

督促状が届いても、手元にお金や財産がなければ返済はできません。

そのような場合は、以下のように対処しましょう。

2−1 【借金の場合】専門家に相談する

まずは、司法書士や弁護士などの専門家に相談しましょう。

金融機関などの債権者に対して「今は支払えません。もう少し待っていただけませんか」と、真摯に連絡するのが良いかと思うかもしれませんが、多くの債権者はそのような要請に応じてくれません。

また、債務は一定期間返済をしていない場合、消滅時効を迎え、返済義務がなくなる可能性があります。数年前の借金について督促状が届いた場合、債権者に連絡をすることで、消滅時効が使えなくなったり延長されたりするケースもあるので、そういった点からも直接連絡するよりは、専門家に相談することをおすすめします。

消滅時効についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

専門家に相談すると、どういった手段で対応するべきか、あなたに合った方法を提案してくれるでしょう。

2−2 【税金の場合】国や市町村に連絡をする

税金の場合、裁判手続きなしに差押えがなされます。

そのため、まずは納税すべき国や市町村に対して連絡して

  • どうしても支払いができない事情
  • 現在の収入状況
  • いつ支払えるかの見込み

などを説明しましょう。

納税をする誠実な気持ちが認められれば、差押えを待ってもらえる可能性があります。

2−3 裁判を起こされたら答弁書を提出する

裁判を起こされたときに絶対にしてはいけないことは、裁判を欠席することです。また「支払命令」が届いた場合も決して無視せず、異議申立てをして裁判に進みましょう。

裁判を欠席したり、「支払命令」を無視したりすると、争う意思がないとして債権者の言い分が全て認められ、強制的に差押えが行われてしまいます。

裁判となった場合は、「訴状」とともに届く答弁書の用紙に「分割払いで和解したい」などの和解案を記載し、裁判所に返送しましょう。

第一回の裁判期日までに債権者との話し合いがまとまった場合には、第一回裁判期日にて和解が成立します。

もし、それでも話し合いがまとまらない場合は、何度か裁判期日を重ねて、和解交渉を進めるようにしましょう。

ただし、借金をしてから何年も経過している場合、答弁書の返送は債務承認となり、消滅時効がストップしてしまう可能性があるため、そのような場合は自分で対応する前に専門家に相談しましょう。

3章 どうしても返済ができないときは債務整理も検討しよう

分割でも支払うことができない、支払える見込みがないという場合には、債務整理を検討しましょう。

債務整理をすると、借金を減額したり、返済義務が免除してもらったりすることが可能です。

債務整理の方法としては、主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つがあります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

税金は債務整理でも免除や減額は不可能です!
税金は、借金のように債務整理で支払いの免除や納税額の減額がされることはありません。
残酷な話ですが、どれだけお金が無くても、税金の支払いからは免れられないのです。
とはいえ、支払期限を猶予してもらえる可能性はありますので、納税先である国や自治体に相談してみましょう。

3−1 自己破産

自己破産とは、財産や収入が不足し、借金の返済ができない場合に、その事実を裁判所に認めてもらうことで、法律上借金の返済義務を免除してもらう手続きです。

自己破産をすれば、すべての借金の返済義務が免除されます。そのため、手続き後は借金の心配をする必要はありません。

しかし、以下のようなデメリットがあるので注意が必要です。

  • マイホームなどの財産が没収される
  • 連帯保証人・保証人が借金を負う
  • クレジットカードの作成が一定期間できなくなる

自己破産についての詳しい解説はこちらの記事をどうぞ

3−2 個人再生

個人再生とは、裁判所に申立てをすることによって、民事再生法に則り、借金を5分の1〜10分の1程度に減額し、原則3年で返済する手続きです。

自己破産と違い、あくまで借金を「減額」するだけであり、その後の返済義務は継続しますが、その分、家や車などの財産を残すことも可能です。

ただし、連帯保証人・保証人に支払い義務が移る、クレジットカードの作成が一定期間できなくなるなどのデメリットは、自己破産と同様にあります。

個人再生についての詳しい解説はこちらの記事をどうぞ

3−3 任意整理

任意整理とは、債権者(お金を貸している会社・人)と交渉することで、利息をカットし、借金を減額する手続きです。

あくまで利息をカットするだけであり、元金は減額されないため、借金が大幅に減ることはありません。

しかし、自己破産や個人再生のように裁判所を通して行う手続きではないため、財産が没収されたり、周囲の人に手続きがバレたりすることはないため、最も低リスクの方法です。

任意整理についての詳しい解説はこちらの記事をどうぞ

4章 借金でお悩みならグリーン司法書士法人にご相談を!

グリーン司法書士法人では、借金に関するご相談を承っております。

ご希望や借金の状況を伺い、ご相談者様に合ったプランをご提案。

また、ご相談いただければ、債権者からの取り立てをストップすることも可能です。

初回相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。

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