任意整理後にデビットカードは作成できる?作り方と注意点を解説!

司法書士市川有美

監修者:グリーン司法書士法人   市川有美
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4555号 【保有資格】司法書士

任意整理
任意整理後にデビットカードは作成できる?作り方と注意点を解説!

この記事は約 11 分で読めます。

 この記事を読んでわかること
  • 任意整理の手続きをしてもデビットカードは作成できる
  • デビットカードの審査は事故情報が載っていても影響がない
  • デビットカードは口座から直接引き落としになるため使いすぎに注意
  • キャッシュレス決済を利用する際はプリペイドカードと家族カードも使用できる
  • 任意整理はほかの債務整理と比較してデメリットが少ない手続き方法

任意整理は、主に司法書士や弁護士などの専門家が債権者と直接交渉をし、利息や遅延損害金などをカットする手続きです。借金の返済額を減らすことができるため、長期的に返済を続けている方に有効です。

債務整理をすると、事故情報に登録されるため「デビットカードも作成できないのだろうか?」と不安に思う方もいるでしょう。しかし、任意整理をしてもデビットカードを作成し、使用することは可能です。

この記事では、任意整理後にデビットカードを作成する方法と使うときの注意点を解説します。任意整理後の生活を見据え、借金問題の解決を前向きに検討しましょう。

1章 任意整理後でもデビットカードは作成できる!

任意整理をすると、信用情報に事故情報が登録されるため、一定期間の間はクレジットカードやローンの審査には通らなくなります。

しかし、デビットカードは審査が不要、もしくは最低限の本人確認のみで発行されるため、任意整理後でも作成できます。

デビットカードとは、銀行口座と紐づけて支払いができるカードのことです。使ったその場で銀行口座からお金が引き落とされるため、クレジットカードとは異なる特徴があります。

よって、任意整理後にキャッシュレス決済を利用したい方は、デビットカードを検討しましょう。

1-1 デビットカードとクレジットカードの違い

デビットカードとクレジットカードの違いは、決済の仕組みです。

デビットカードは、利用と同時に銀行口座からお金が引き落とされるため、あらかじめ残高がなければ使えません。カード会社にとってもリスクがないことから、事故情報が載っていても利用できます。

一方、クレジットカードはカード会社が支払いを立て替え、引き落とし期日に返済する仕組みです。期日までに支払えないリスクを考慮されるため、事故情報が載っている状態では審査に通りません。

デビットカードは、キャッシュレスでの支払いができる点や、ネットショッピングにも使える点からクレジットカードと似た利便性を持つため、日常生活で便利な存在となります。

審査が通らないことでキャッシュレスを諦めていた方にとって、大きな助けとなるでしょう。

2章 デビットカードを作成できる条件

デビットカードは、クレジットカードと比較して審査基準が緩く、事故情報が載っていても作成できますが、基本的な条件は満たしていなければなりません。

  • 銀行口座を持っている
  • 運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を提示できる
  • 未成年の場合は親権者の同意がある

また、多くの金融機関では、在留カードの提示で外国籍の方も申込可能です。

ただし、金融機関のなかには過去にトラブルのあった口座名義人に対して、デビットカードの作成を制限しているケースがあります。

デビットカードを申し込む際は、任意整理をした金融機関を避けたほうが無難でしょう。

3章 デビットカードの作り方

基本的な条件を満たしていれば、任意整理後でもデビットカードを作成できます。

ここからは、デビットカードの作り方を解説します。流れを把握し、スムーズに作成しましょう。

STEP1 使用したいデビットカードを選ぶ

まずは、どの銀行が発行しているデビットカードを使いたいかを決めましょう。

比較する際は、以下のポイントを参考にすると、自分に合った一枚が選びやすくなります。

  • 年会費の有無
  • 発行される国際ブランド
  • 利用明細の確認方法
  • 不正利用防止機能
  • ポイント還元やキャッシュバックの特典
  • カードデザインやATM利用のしやすさ

デビットカードは、メガバンクやネット銀行、地方銀行など、さまざまな金融機関でカードを作成できます。それぞれ比較し、自分に合ったカードを選びましょう。

STEP2 必要な場合は銀行口座を開設する

選んだデビットカード対応の銀行口座を持っていない場合は、事前に口座を開設しなければなりません。なお、口座を開設したことで信用情報に影響が出ることはないので、ご安心ください。

近年ではオンライン口座開設が主流になっており、スマートフォンと本人確認書類があれば自宅にいながら申し込みが可能です。

STEP3 デビットカードを申し込む

口座開設が完了したら、デビットカードの申込みを行いましょう。銀行の公式アプリやネットバンキングから簡単に申し込めることが多く、郵送や店頭での手続きも可能です。

基本的には審査がないため、申し込み後すぐに手続きが完了します。ただし、不正利用防止で運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類が必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。

STEP4 デビットカードが発行される

申込みから数日〜2週間程度でデビットカードが発行され、カードが自宅に届きます。

カードが届いたらすぐに利用できるように、暗証番号の設定やアプリ連携、利用通知メールの設定などを済ませておくと安心です。

4章 任意整理後にデビットカードを使うときの注意点

デビットカードは、事故情報が載っていても使用できる便利な決済方法ですが、使用するうえで注意すべきポイントがあります。

では、任意整理後にデビットカードを使うときの注意点を解説します。トラブルを防ぎながら安心して利用するためにも、確認しておきましょう。

4-1 使用する際は口座残高を確認する必要がある

デビットカードは口座残高と直結しており、支払い時にその場で引き落としが行われます。

そのため、残高不足のまま利用すると支払いができず、レジ前で困ることにもなりかねません。特に、光熱費やその他の定期的な支払いを紐づけている場合は、未払いによるサービス停止が発生するリスクがあります。

日常的に残高確認をする習慣をつけて、トラブルを防ぎましょう。

4-2 任意整理をした金融機関のカードは使用できない可能性がある

任意整理をした金融機関やそのグループ会社では、今後の取引が制限されることがあります。

過去に任意整理を行った金融機関では、信用回復まで新たなカードを発行してもらうことが困難です。また、リスク管理上の理由から、たとえ債務を完済していても制限が続く可能性があります。

新たにカードを作る際は、過去に整理対象に含めたかどうかをよく確認しましょう。

4-3 一部決済では使用できない場合がある

デビットカードはクレジットカードと違い、即時引き落とし方式です。よって、決済処理に時間がかかる取引には不向きとされることがあります。

例えば、ガソリンスタンドでは一時的な仮押さえ処理が必要なため、デビットカードが非対応なことがあります。また、ホテルの宿泊保証金や飛行機の予約など、一定の金額を先に押さえる形式の支払いも利用できないケースがあるため、事前確認が重要です。

4-4 使いすぎないようにする

デビットカードは、利用と同時に銀行口座からお金が引き落とされるため、現金と同じような感覚で使える便利さがあります。ただし、気軽に使えてしまうことから、使いすぎに注意が必要です。

日常の小さな支出が積み重なり、知らないうちに口座残高がゼロになる可能性があります。

生活費と娯楽費用などを分けた口座管理や、支出の記録を自動で残せるアプリと連携させて管理するなど、無駄遣いを防ぐ工夫をしましょう。

5章 ブラックリストに登録されていても使用できるカード

任意整理後は、信用情報に事故情報が登録され、いわゆるブラックリストに載った状態になります。そのため、クレジットカードの新規発行は原則として難しくなります。

生活に必要な場面でキャッシュレス決済を使いたい場合、デビットカード以外にも「プリペイドカード」と「家族カード」で代替することが可能です。

では、それぞれの特徴を見ていきましょう。

5-1 プリペイドカード

プリペイドカードとは、あらかじめチャージした金額の範囲でのみ使えるカードです。身近なサービスでいえば、SuicaやPayPay、WAONなどがプリペイドカードに分類されます。

クレジットカードと似た機能を持つタイプも多く、オンライン決済や実店舗での支払いにも対応しています。また、ネットバンクやコンビニでも購入・チャージできる利便性も魅力でしょう。

現金を直接チャージして利用する方法であれば、いくら使用するか把握しやすいため、使いすぎ防止におすすめです。

5-2 家族カード

家族カードは、親や配偶者など、クレジットカードの契約者の与信枠をシェアして使うカードです。

本人の信用情報には関係しないため、任意整理後でもクレジットカードの役割として使うことができます。ただし、契約者の信用情報が良好であることや、金融機関によっては家族カードの対象を限定している場合があるため、契約者の利用条件や申請の範囲を確認することが大切です。

また、利用明細は契約者に送られるため、プライバシー管理にも注意が必要です。

6章 債務整理のデメリットを抑えるなら任意整理がおすすめ

債務整理は、任意整理だけではなく、個人再生や自己破産などの手続きがあります。それぞれ特徴があり、返済状況や経済状況によって向いている手続きが異なります。

債務整理の種類手続きの方法こんな人におすすめ
任意整理利息や手数料など元金以外の支払いをカットする手続き返済が長期化して利息が膨らんでしまった人
借金を選んで整理したい人
個人再生借金の元金を大幅にカットして完済を目指す手続きギャンブルや浪費で借金が増えた人
失いたくない財産がある人
自己破産借金自体を免除して支払い義務をなくす手続き完済の目処が立たず返済不能に陥った人
借金を返済するための支払い能力がない人

なかでも任意整理は、ほかの債務整理と比較して柔軟かつ、日常生活への影響が少ない方法です。

ただし、任意整理で借金を完済してから5年間程度、信用情報に事故記録が残るため、クレジットカードの作成やローンの契約、新たな借入などは制限されます。

任意整理後でもデビットカードなど決済用のカードが作成できるため、借金を減額できることを考えると、手続きするメリットが大きいでしょう。

6-1 任意整理のメリット

任意整理のメリットを改めてチェックしましょう。

  • 裁判所を通さずスムーズに手続きできる
  • ほかの債務整理より費用が安い
  • 連帯保証人に影響を与えない
  • 債権者を選んで借金の整理ができる
  • 利息や遅延損害金をカットできる
  • 財産の処分が不要である
  • 職場や家族に知られにくい
  • 過払い金がある場合はその分だけ元金を減らせる

特に注目すべきなのが、裁判所を通さない手軽さです。専門家と債権者が直接交渉するため、裁判所からの書類が自宅に届くことがなく、官報にも掲載されません。

また、少額から手続きができるため、早期の信用回復を目指せることも任意整理の強みです。

7章 任意整理後もデビットカードは使える!ただし使いすぎに注意しよう

任意整理後でも、デビットカードを始め、生活に必要なキャッシュレス決済手段を持つことは可能です。

ただし、お金を使っている意識が薄れ、使いすぎてしまう恐れがあるため「気がつけば残高がない」といったことがないよう、口座残高の管理や利用履歴の確認を習慣にしましょう。

不安な場合は、利用金額に上限を設定するなど予算管理を徹底することが大切です。

キャッシュレス時代に合った賢い選択をして、任意整理後の生活を再建させましょう。

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