債務整理後でもデビットカードは使える!使用する際の注意点

司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識
債務整理後でもデビットカードは使える!使用する際の注意点

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クレジットカードに似たもので「デビットカード」というものがあります。デビットカードは債務整理をした直後でも利用・作成が可能です。

クレジットカードは約1ヶ月後にまとめて口座から引き落とされますが、デビットカードは決済と同時に指定した銀行口座から引き落とされます。

それぞれの性質上、クレジットカードは一時的にカード会社からお金を借りる形となりますが、デビットカードは自身のお金で支払っているのと同じです。つまりデビットカードには信用取引の要素がないので、債務整理をしても利用することができるのです。

この記事では、債務整理後のデビットカード作成・利用についてや、利用する際の注意点などについて解説します。

1章 債務整理後もデビットカードの利用・作成は可能

結論から言いますと、債務整理後でもデビットカードを利用したり作成したりすることは可能です。
債務整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録され(いわゆるブラックリスト)、クレジットカードの利用・作成ができなくなってしまいます。
一方、デビットカードであれば債務整理後であっても作成・利用できます。

デビットカードはクレジットカードと同じようにカード一枚で決済が可能ですし、ネットショッピングなどでも利用できます。そのため、クレジットカードの代わりとして大変便利です。
ただし、デビットカードは銀行口座と紐づいているため、クレジットカードと異なり残高が不足していると利用できません。

デビットカードとクレジットカードの違いは、主に下記の通りです。

デビットカードクレジットカード
引き落としのタイミング決済と同時に銀行口座から引き落とされる翌月末に1ヶ月の利用分がまとめて引き落とされる
支払い方法の選択1回払いのみ分割払い・リボ払い・ボーナス払いなど支払い方法の変更が可能
対象年齢15歳以上
※12歳以上で申し込めるものもある
18歳以上
入会審査なしあり
利用限度額銀行口座の残高内であれば制限がないカード会社の裁量で限度額が設定されている

1−1 デビッドカードの作成要件

デビットカードは、クレジットカードのように職業や収入に関する審査はありませんので、カード会社が設定している年齢を満たしていれば、誰でも作成することができます。

対象年齢は満15歳以上(中学生を除く)と設定しているところが多いですが、会社によっては満12歳と設定しているところもあります。

カードによっては年会費がかかるものや、キャッシュカードと一体型になっているものなど種類が豊富ですので、自身に合ったものを選ぶのがよいでしょう。

1−2 デビットカードは利用と同時に口座から引き落とされる

デビットカードとクレジットカードの大きな違いは、引き落としのタイミングです。

クレジットカードの場合、1ヶ月の利用分がまとめて翌日以降に引き落とされますが、デビットカードの場合に利用した時点で指定の口座から引き落とされます。

そのため、現金払いと同じような感覚で利用できるのが特徴です。

もちろん、自分の口座残高をしっかり把握しておく必要があることは言うまでもないことでしょう。

2章 債務整理後にデビットカードを使用する際の注意点

デビットカードは、審査がないことがほとんどであり、支払い方法も現金払いとあまり違いがありませんので、気軽に作成・利用することができます。

ただし、作成・利用する上で注意するべき点もいくつかあります。具体的には以下のとおりです。

  • 利用・作成できないケースもある
  • 口座にお金を入れておく必要がある

それぞれ詳しく解説します。

2−1 利用・作成できないケースもある

デビットカードはクレジットカードのような審査はありませんので、ほとんどの場合、債務整理をしていても利用・作成することが可能です。

しかし、デビットカードの中には、口座の残高が不足していた場合に、立て替え払いが可能なものもあります。それは、一時的とは言え借り入れをしているのと同じです。

そういった機能がついているデビットカードは、債務整理をしていると利用・作成することができない可能性があります。

そのため、債務整理をした後であれば、立て替え払いの機能がついていないものを選ぶようにしましょう。

2−2 口座にお金を入れておく必要がある

デビットカードは決済と同時に銀行口座から引き落とされますので、当然口座にある程度お金を入れておかなければいけません。

少し不便ですが、常に口座の残高を気にかけておく必要があります。

万が一、残高不足の場合にはカードを利用することはできません。クレジットカードの利用上限に達しているときのように、「利用できません」とエラーがでるのが一般的です。

なお、デビットカードによっては不足分の立替サービスがついているものもありますが、立て替えた分は翌月にまとめて引き落とされることとなります。こちらは信用取引の要素が入ってくるため、債務整理直後は立替サービスがついたデビットカードを作成することはできません。

3章 まとめ

債務整理をすると信用情報機関に情報が登録されるため、5年程度クレジットカードの利用ができません。

一方、デビットカードであれば、債務整理直後から利用することができます。

大きな買い物をするときでも現金を引き出して持ち歩く必要がないため、クレジットカードが利用できない時にとても便利です。

また、デビットカードであれば口座残高の範囲内で利用ができるため、使いすぎてしまうこともありません。

債務整理後でカードを利用したいのであれば、ぜひデビットカードを検討してみてください。

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