夫のクレジットカードを妻が使うのは禁止!カードを使用する場合は?

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4454号 / 大阪府行政書士会所属 会員番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識

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「夫のクレジットカードを使って買い物をしてトラブルになった」

「妻が自分のクレジットカードを使い込んでいて離婚騒動に発展してしまった」

妻が夫のクレジットカードを使って金銭的トラブルになるケースは少なくありません。そもそも、妻であっても夫のクレジットカードを使うのは規約違反となり、禁止行為に該当するのですぐにやめましょう。

この記事では、夫のクレジットカードを妻が使っているのがバレたらどうなるのかを解説します。

1章 夫のクレジットカードを妻が使うのは禁止行為!

夫のクレジットカードは、妻が使用する場合でも禁止されています。

家族なら許可があれば使用できると思っている方も多いですが、本人以外のクレジットカードの使用は禁止されているため、夫の許可があっても使用できません。

夫のクレジットカードは、どんな事情があっても夫しか使用できないため注意しましょう。

1-1 カード名義人以外の使用は禁止されている

そもそも、なぜカード名義人以外の使用が禁止されているかを解説すると、カードの申込の際に本人確認をして審査に通過した場合のみ発行されるからです。

使用する本人の支払い能力や金銭的な信用を判断した上で、審査をクリアするため第三者が使うのは違反となります。

また、クレジットカードが届くと、カード裏面に名義人のサインをしなければいけません。これは、自分のカードであることを証明するためです。

つまり、男性の名前が書かれてあるカードを使用することで、妻のカードではないことがバレてしまうので注意しましょう。

2章 夫のクレジットカードを妻が使ったことがバレるとどうなる?

夫のクレジットカードを妻が使ったことがバレると、各カード会社の規約に則ってペナルティが課せられる恐れがあります。場合によっては、夫も今後カードを使用できなくなるので、注意が必要です。

では、どのようなペナルティがあるのか見ていきましょう。

2-1 カードが強制解約になる可能性がある

夫のクレジットカードを妻が使うのは、クレジットカードの規約違反にあたるため、カードが強制解約になる可能性があります。

審査に通過した本人以外がカードを使用するのは、家族であっても審査不要でカードを自由に使えることになるためカード会社にとってもよくないでしょう。

そのため、夫のクレジットカードを妻が使ったことがバレると、カードが強制解約になり、本人である夫も今後は使用できなくなる恐れがあります。

2-2 社内ブラックに登録される可能性がある

クレジットカードの規約違反が発覚すると、社内ブラックに登録される恐れがあります。

社内ブラックとは、社内で共有しているブラックリストのことです。例えば、支払いの滞納や規約違反など金銭的に信用できない行動をした人物や、注意すべき人物として掲載されるケースが多く、強制解約やカードの更新を停止する原因になります。

また、社内ブラックはグループ会社にも共有されるため、グループ会社の審査も通らなくなる可能性があるため注意しましょう。

2-3 カードを紛失しても補償を受けられなくなる

夫のクレジットカードを妻が使っているときに、カードが紛失したり盗難被害に遭ったりと、何らかのアクシデントが発生した場合でも、補償が受けられなくなる可能性があります。

クレジットカードは、盗難や紛失などによる不正使用の被害に遭った場合に、被害金額が補償される盗難保険が付帯していることが多いです。しかし、第三者が被害に遭った場合は、本人ではないため保険が適用されない恐れがあるでしょう。

予期せぬトラブルを防ぐためにも、自分のカードの管理を徹底するのをおすすめします。

3章 夫の名義で妻がクレジットカードを作成するのも禁止

もし、妻が専業主婦で収入がない状態だったり、妻がブラックリスト入りしてカードが作成できない状態だったりした場合、夫の名義で審査を通して妻に使用させるよう考えるかもしれません。

しかし、夫の名義で妻がクレジットカードを作成するのは、名義貸しにあたる行為であり、詐欺罪に該当するため絶対に禁止です。

3-1 名義貸しは詐欺罪に該当する可能性がある

そもそも、名義貸しとは、自分の名義(名前)を他人に貸すことです。

名義貸しは、「契約上の名義人は名義を貸した人で、実際にクレジットカードを使用するのは違う人」など他人を装って契約を結ぶため、詐欺罪に該当する可能性があります。

詐欺罪は、刑法の第246条でも下記のように定められており、詐欺罪として起訴されると重い罰が課せられるので注意しましょう。

人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

引用:刑法 法令検索

名義を借りた人だけではなく、貸した人も騙して審査を通したことになるため「詐欺罪」の「幇助犯(ほうじょはん)」に問われる可能性があります。

幇助犯とは、犯罪の実行を手助けしたことに対する罪のことです。夫婦で罪に問われることがないよう注意しましょう。

4章 夫のクレジットカードを妻も使うなら家族カードを活用しよう

夫のクレジットカードを妻も使いたい場合は、家族カードがおすすめです。家族カードとは、本人会員の家族が利用できるクレジットカードのことで、審査なしで妻もカードを使用できます。

家族カードにはメリットがあるので、それぞれ見ていきましょう。

4-1 家族の使用状況を把握できる

家族カードの1つ目のメリットは、家族の使用状況を把握できる点です。妻が何にカードを利用したのか把握できるため、本来の目的以外のことで使いにくいといえるでしょう。

逆に、妻もカード明細を見て、夫の利用状況を把握できるので、お互いの出費を確認できます。よって、浪費防止につながるのも家族カードのポイントです。

4-2 夫婦共通の出費が管理しやすい

家族カードの2つ目のメリットは、夫婦共通の出費が管理しやすい点です。お互いに共通する出費が発生した場合、カードを一つにまとめることでいくら使ったのか確認がしやすくなります。

光熱費や食費など、普段の生活費を家族カードから引き落とす場合、今月どれくらい使ったのかお互いが分かるため、節約にもつながるのがメリットでしょう。

5章 家族カードは夫の影響を受ける

家族カードは、妻も使えるクレジットカードですが、支払い先は夫になります。そのため、カードが使えるかは夫の支払い状況に左右されるので注意しましょう。

例えば、夫がクレジットカードの支払いを滞納した場合は、妻も使えなくなりますし、夫がカードを解約した場合は妻も使えません。

では、具体的に家族カードはどのような影響を受けるのか解説していきます。

5-1 カードが利用可能額に達したら使えなくなる

クレジットカードには利用可能額が設定されています。使いすぎを防止するために設定されており、一定額を達したら引き落としされない限りは使うことができなくなります。

多くのクレジットカードの利用可能額は100万円を限度としているため、家具や家電など高額な買い物が続いて夫が100万円使った場合は、妻はそれ以上使えなくなるので注意しましょう。

もちろん、利用可能額を50万円や30万円などに設定している場合は、同様に支払額に達したら使えなくなります。そのため、お互い今月いくら使ったのか把握しておく必要があるでしょう。

5-2 夫が強制解約になったら家族カードも解約に

もし、夫がクレジットカードの規約違反や支払いの滞納をして強制解約になった場合は、家族カードも同時に強制解約になるため使用できなくなります。

また、カードが強制解約になった場合は、ブラックリストに登録されるため、今後もカードを作成できない可能性が高いので注意が必要です。

5-3 ただしブラックリストは妻には影響しない

夫が強制解約や支払いの滞納などでブラックリストに載った場合でも、家族カードの持ち主である妻はブラックリストに載らないのでご安心ください。

家族カードを使った買い物の請求先は、カードの持ち主である夫になるため、妻は審査不要でカードを作成できます。もともと妻の支払い能力は問われないため、夫が支払不能になった場合でも妻の信用には影響しません。

そのため、妻がこの先自分の名義でカードを作成する場合、妻自身の支払い能力があれば審査が通る可能性があります。

5-4 夫が任意整理をするとカードは更新できなくなる

夫が何らかの理由で任意整理をした場合、カードが更新できなくなる可能性があるので注意が必要です。

カードの支払いができずに滞納して任意整理をするケースでは、カードが強制解約となってその場で使用ができなくなります。しかし、カーローンや消費者金融の借金など、カードとは関係のない支払いで任意整理をした場合でも、カードが今後使えなくなる可能性があるので覚えておきましょう。

任意整理をすると信用情報機関のブラックリストに登録されるため、カードの更新の段階で信用情報を確認した際に発覚します。よって、夫が任意整理をすると妻の家族カードも使用ができません。

6章 夫婦でクレジットカードを使いすぎた場合の対処法

もし、夫婦でクレジットカードを使いすぎてしまい、支払いが厳しいと感じた場合は、早めに対応するのをおすすめします。なぜなら、支払いは滞納すればするほど状況が悪くなり、できることが限られてくるからです。

ここからは、来月の引き落としが難しいと感じた場合の対処法を解説します。

6-1 分割払いを交渉する

まずは、クレジットカードの引き落とし日までに分割払いができるかカード会社に交渉しましょう。

大抵のカード会社は、引き落とし日までにネット上で支払い期限の延長ができたり、分割払いに設定を変更ができたりと柔軟に対応しています。そのため、期限内に設定を変更すれば問題にはなりにくいでしょう。

もし、引き落とし日が過ぎて督促状が届いていたら、1日でも早くカード会社に連絡をして分割払いの交渉をするのをおすすめします。

放置を続けると、カードが強制解約になったり財産が差押えになったりと状況が悪化するので、早めに対処しましょう。

6-2 債務整理を検討する

債務整理は、借金を減額したり免除したりする手続きです。後ろめたいと感じるかもしれませんが、債務整理は経済的な再生のため、年間多くの方が手続きを取っています。

債務整理は、大きく分けて3種類の方法があるため、返済が難しいと判断したらぜひ検討してみてください。

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債務整理の種類手続きの方法こんな人におすすめ
任意整理利息や手数料など元金以外の支払いをカットする手続き返済が長期化して利息が膨らんでしまった人
カード以外のローンがある人
個人再生借金そのものを大幅にカットして完済を目指す手続き借金の理由がギャンブルや浪費の人
失いたくない財産がある人
自己破産借金自体を免除して支払い義務をなくす手続き完済の目処が立たず返済不能に陥った人
借金を返済するための支払い能力がない人

ただし、債務整理をするとカードが強制解約になり、完済後から5年、自己破産は裁判所の手続き開始から7年かかります。しばらくの間はカードが作成できなくなるため注意が必要です。

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7章 夫のクレジットカードでも妻は使えないので注意しよう

夫のクレジットカードは、家族である妻でも使用を禁止されています。そのため、もしカードを使いたい場合は家族カードを作成するか、妻自身が審査に申し込んで妻名義のカードを作成するかのどちらかです。

カードは便利な反面、使い過ぎてしまうデメリットもあります。家族カードを使う場合は、夫婦でよく話し合って、計画的に利用するようにしましょう。

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