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手元のお金を増やしたいときには、どのように工面するべきか頭を悩ませることも少なくありません。
お金が足らなくなる理由は人それぞれですが、いつまでに工面する必要があるかによって資金調達の方法は異なります。
焦ってヤミ金融業者で工面すると大きなトラブルに巻き込まれてしまうため、そもそもなぜお金が足らないのか、その根本的な原因を解決させることが必要です。
そこで、お金を工面する方法やできない場合の対処法について次の4つの章に分けて詳しく説明していきます。
- お金を工面する前に必要なこと
- お金を工面する方法
- お金を工面できなくてもやってはいけないこと
- お金を工面できない場合の対処法
お金を工面することができなかったとしても、問題を解決する方法はあります。
支払いに充てるお金が足らず、途方に暮れている方はぜひこの記事を参考にしてください。
なお、すでに借金の返済に悩んでいる場合は借金問題について司法書士や弁護士に相談することも検討しましょう。
目次 ▼
1章 お金を工面する前に必要なこと
お金を工面することに頭を悩ませている方は、そもそもなぜお金が足らないのか、その「理由」を明確にすることが必要です。
資金不足の原因もわからず、手あたり次第にお金を工面したとしても、「根本的」な問題を解決させることはできません。
そこで、お金を工面する前に、まずは次の3つを「確認」しましょう。
- 不足の原因を洗い出す
- 出費を減らす
- 収入を増やす
それぞれ詳しく説明していきます。
1-1 不足の原因を洗い出す
お金を工面する前に必要なことの1つ目は、不足の「原因」を洗い出すことです。
勤務先からの解雇や給料の減額などが原因であれば、収入が少なくなったことでお金が足らなくなっているため、働く先を見つけることや副業などで収入を増やせば解決できる可能性はあります。
しかし「一目瞭然」といえる原因がない場合、毎月の収支を確認し、何が原因で手元のお金が不足しているか洗い出すことが必要です。
たとえばお金が不足する原因として、次のことが挙げられます。
- 複数からの借入れで返済が追いついていない
- 収入に見合わない買い物をしている
- ギャンブルなどにお金を費やしている
- 家電製品購入や冠婚葬祭費など予想外の出費があった
- ケガや病気などで医療費がかかった
対策の「方向性」を決めるためにも、必要な支払いと無駄な支出は何か確認しましょう。
1-2 出費を減らす
お金を工面する前に必要なことの2つ目は、「出費」を減らすことです。
慢性的に毎月手元のお金が足らないという場合、「無駄」な支出が多いと考えられます。
収入よりも出ていくお金を少なくすることが必要であるため、食費・通信費・保険料など、様々な項目で「節約」できる部分はないか検討してみましょう。
1-3 収入を増やす
お金を工面する前に必要なことの3つ目は、「収入」を増やすことです。
失業で収入がなくなった場合や、働いているけれど給料が少ないという場合、「転職」や「副業」で収入を増やすことが必要となります。
2章 お金を工面する方法
お金が不足している理由を知ることで、何を「改善」させなければならないのか認識することができます。
その上で、どのようにお金を工面するべきか、いつまでに必要か改めて確認しましょう。
お金を工面する方法は、実際に手元に受け取るまで次の「期間」によって異なります。
- 即日工面する方法
- 1週間以内に工面する方法
- 数週間以内に工面する方法
期間ごとのお金を工面する方法について、それぞれ説明します。
2-1 即日工面する方法
今日、明日にでもお金が必要という場合には、次の3つの「方法」で即日お金を工面することができます。
- 不用品の現金化
- 日払いアルバイト
- クレジットカードのキャッシング
- カードローン(消費者金融)
それぞれどのような方法か説明していきます。
不用品の現金化
即日お金を工面する方法として、「不用品の現金化」が挙げられます。
ブランド物やアクセサリー、家具や家電製品など、「使わない物」を売ってお金に換えれば手っ取り早くお金を作ることができます。
不用品を現金化する方法はフリマアプリやオークションサイトなどいろいろありますが、即日お金を工面するのなら「中古品買取サービス」を利用するとよいでしょう。
ただしニーズの高い「ブランド品」などでなければ、高値での買い取りは期待できないため、購入したときは高額だったものの安く買いたたかれる可能性はあります。
日払いアルバイト
「即日」お金を工面する方法として、「日払いアルバイト」が挙げられます。
働いた当日に日給を受け取ることができる日払いアルバイトとして、たとえば次のような「仕事」があります。
- 土木現場の作業員
- 倉庫や工場での軽作業
- 引っ越し作業
- イベント会場の設営・撤去
- チラシのポスティング
- 飲食店でのホール補助
- パソコンによるデータ入力
- コールセンター対応
ただ、「日払い」として扱われている仕事でも、働いたその日に給料が支給される場合と、翌日や翌週に支払われるケースに分かれます。
そのためいつ日給を受け取ることができるのか、事前に確認しておいたほうが安心です。
クレジットカードのキャッシング
即日お金を工面する方法として、「クレジットカードのキャッシング」が挙げられます。
すでに所有しているクレジットカードに「キャッシング枠」が設定されていれば、コンビニATMなどですぐにお金を借りることができます。
ただし、キャッシング枠はクレジットカードに必ずしも付帯されているわけではないため、カード作成のときに枠が設けられていなければ利用できません。
また、クレジットカードのキャッシング利用においては、後で追加利用しなくても返済のみ継続できるか確認してから利用するようにしてください。
消費者金融のカードローン
即日お金を工面する方法として、「消費者金融のカードローン」が挙げられます。
「カードローン」は銀行や消費者金融などが簡易な審査で提供する金融商品であり、契約しておけば「利用限度枠」の範囲でいつでも借入れや返済ができます。
特に消費者金融業者のカードローンは、申し込みから借入れまで「最短即日」などスピーディであることが特徴ですが、銀行カードローンより「金利」は高めであるため利用し過ぎないように注意してください。
また、消費者金融のカードローンを利用後に追加で借入れしなくても、問題なく返済を続けることができるか確認してから利用するようにしましょう。
2-2 1週間以内に工面する方法
「1週間以内」にお金を準備しなければならないという場合、次の「方法」でお金を工面することができます。
- 銀行のカードローン
- 保険の契約者貸付制度
それぞれどのような方法か説明していきます。
銀行のカードローン
1週間以内にお金を工面する方法として、「銀行のカードローン」が挙げられます。
都市銀行や地方銀行などのカードローンは、消費者金融よりも金利は低めですが、申し込みから借入れまで数日から1週間程度かかります。
一般的な銀行融資よりはかなりスピーディといえるものの、消費者金融よりは「審査」が厳しく「時間」もかかることは留意しておきましょう。
保険の契約者貸付制度
1週間以内にお金を工面する方法として、生命保険や損害保険の「契約者貸付制度」が挙げられます。
「契約者貸付制度」とは、加入中の積立型保険を解約せずに、「一定範囲」で貸し付けを行う制度です。
保険を「中途解約」した場合に保険会社から払い戻される「解約返戻金」の70%程度を借りることができる制度であり、貯蓄性の高い保険などで利用できます。
ただし加入して間もない保険では解約返戻金が十分に貯まっていないため、制度を利用できない場合や、少額での借入れとなることがあります。
また、保険会社などによって異なるものの、2.0~6.0%程度の金利による「利息」が発生することは留意しておいてください。
2-3 数週間以内に工面する方法
「数週間以内」にお金を準備しなければならないという場合、勤めている会社に「従業員貸付制度」があれば、会社からお金を借りて工面することができます。
従業員貸付制度
「従業員貸付制度」とは、従業員に対し「会社」がお金を貸し付ける制度であり、借入れできる上限や金利などは会社によって異なります。
ただし「福利厚生」の一環として制度を設けている会社が多いため、金利は0.1~3.0%前後と低めに設定されます。
毎月の給料から返済分が「天引き」されることが多く、低金利により返済負担も抑えることができるため、カードローン利用などよりも使いやすい方法です。
2-4 1か月以内に工面する方法
「1か月程度」でお金を準備しなければならないという場合、次の「方法」でお金を工面することができます。
- 銀行融資
- 国の融資制度
それぞれどのような方法か説明していきます。
銀行融資
1か月以内にお金を工面する方法として、「銀行融資」が挙げられます。
たとえば銀行や信用金庫などの「個人向けフリーローン」なら、資金使途に制限がないため色々な支払いなどに充てることができ、毎月決まった額を返済するため返済管理も楽です。
金利も15%前後であるためカードローンより低い金利で利用できることがメリットといえますが、借入れは契約のときの「1回のみ」となっており、複数回の利用はできません。
また、申し込みから借入れまでやや時間がかかるため、すぐにお金が必要という場合には向かない方法です。
国の融資制度
1か月以内にお金を工面する方法として、「国の融資制度」が挙げられます。
たとえば「生活福祉資金貸付」などの公的な貸付制度は、低所得者で他からお金を借りることができない世帯が利用できます。
「緊急小口資金」「総合支援資金」「福祉資金」など種類がありますが、対象となるのは以下の世帯です。
- 低所得者世帯(世帯全員の住民税が非課税で他から借入れができない市町村民税非課税世帯)
- 障害者世帯(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者等の属する世帯)
- 高齢者世帯(65歳以上の高齢者の属する世帯)
ただし「借金返済」のための資金は借入れできないため、あくまでも「生活資金」としての貸し付けとなります。
住まいの地域の市区町村社会福祉協議会に問い合わせてみるとよいでしょう。
3章 お金を工面できなくてもやってはいけないこと
先に述べた方法ではお金を工面できない場合、
「逃げ出したい」
「家族に知られたくない」
「何とかしなければならない」
など様々な思いから、冷静な判断ができなくなってしまうこともあるでしょう。
しかし、たとえお金を工面することができなかったとしても、次の4つはさらに状況を「悪化」させてしまうため、絶対にやってはいけません。
- 督促を無視する
- 借金を重ねる
- ヤミ金融業者から借りる
- クレジットカードを現金化する
それぞれ詳しく説明していきます。
3-1 督促を無視する
お金を工面することができなかったとしても、「督促を無視する」ことはやめましょう。
借金返済を滞納し続けると、債権者から「督促状」が届き、早急に支払うように通知されます。
督促状は、さらに滞納し続ければ法的措置を取ることの「警告」であるため、無視すれば最終的に財産を差し押さえられてしまいます。
また、連絡が取れない状態が続けば、自宅や勤務先などの固定電話に連絡が入る可能性も生じるため、家族や仕事場に知られたくない方は注意してください。
3-2 借金を重ねる
お金を工面することができなかったとしても、「借金を重ねる」ことはやめましょう。
借金返済に充てるお金がないことを理由に、別の借入先からお金を借りてしまうと、いわゆる「自転車操業」の状態に陥ります。
新たな借入先で一時的に手元のお金は増えたように感じても、借金が増えれば借入件数や利息負担を増やすことになり、いずれ返済できなくなるでしょう。
3-3 ヤミ金融業者から借りる
お金を工面することができなかったとしても、「ヤミ金融業者から借りる」ことはしてはいけません。
借金返済資金を他の借入先から借りることができなければ、溺れる者は藁をも掴む思いでヤミ金融業者を頼りたくなることもあるでしょう。
しかし違法なヤミ金融業者から一度でもお金を借りてしまうと、完済することはできなくなり、厳しい取り立てに精神的にも追い詰められることになります。
今よりも状況を悪化させるだけであるため、絶対にヤミ金融業者からお金を借りることだけは避けてください。
3-4 クレジットカードを現金化する
お金を工面することができなかったとしても、クレジットカードの「現金化」はしてはいけません。
クレジットカードの「現金化」とは、指定されたブランド品や金券など「換金率」の高い商品を、「ショッピング枠」を利用して購入後に売って現金に換えることです。
購入する商品を指定する業者と、商品を買い取る業者は「同じ」であることが多く、違法ではないものの「クレジット契約」では明確に「禁止」されています。
規約違反となるため、発覚すればクレジットカードは「強制解約」されることになり、利用残額は「一括請求」されます。
結果として、
- 翌月以降の返済負担が重くなる
- 多重債務に陥る
- 自己破産手続で免責を受けることができなくなる
などのリスクを高めます。
4章 お金を工面できない場合の対処法
自力ではお金を工面できない場合、
「このままでは夜逃げするしかない」
という状況にまで追い込まれてしまう前に、次の2つの「対処法」を検討してください。
- 親族に相談する
- 債務整理を検討する
それぞれの対処法について説明していきます。
4-1 親族に相談する
お金を工面できない場合の対処法として、「親族に相談する」ことが挙げられます。
急な出費で一時的にお金が足らないものの、将来的に返済できる目途などがあるのなら、親など親族にお金を貸してもらえないか相談してみましょう。
ただ、貸してもらえる場合、相手が親でも必ず「返済期日」を設け、「借用書」など作成しておいたほうがよいといえます。
「親子の仲でも金銭は他人」ということわざがあるように、たとえ血のつながった親子間でも金銭上のことでは他人同士と変わりません。
借金のせいで親しかった間柄に亀裂が入り、疎遠になることは避けなければならないため、信用関係を崩さないように期日通りに返すことが大切です。
4-2 債務整理を検討する
お金を工面できない場合の対処法として、「債務整理を検討する」ことが挙げられます。
すでに借金の返済額が膨らんでおり、どうすることもできない状況にあるのなら、次の方法で借金返済を「減額」または「免除」してもらうことができます。
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債務整理の種類 | 手続の方法 | 向いている・おすすめの人 |
---|---|---|
任意整理 | 債権者と交渉し借金減額や長期分割返済などで和解を成立させ、返済負担を軽減する方法 | ・複数社からの借入れで自転車操業状態の方 ・借入総額が年収の3分の1を超えている方 ・保証人に迷惑をかけたくない方 |
個人再生 | 裁判所に再生計画を認めてもらい、借金を5分の1程度など大幅減額してもらう方法 | ・住宅ローン返済中の持ち家がある人 ・職業制限で勤務先に迷惑をかけたくない人 ・ギャンブルや浪費による借金がある人 |
自己破産 | 借金返済の見込みがないことを裁判所に認めてもらい、借金返済義務を免除してもらう方法 | ・多額の借金を抱えている人 ・安定した収入がない人 |
それぞれどの債務整理が向いているかは、抱えている借金総額や手放したくない資産の有無、家族との関係など状況によって異なります。
「自力」で問題解決できない場合において、どの手続が最善策か判断が難しいときには、早急に「専門家」に相談することをおすすめします。
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まとめ
お金を工面する方法はいろいろありますが、いつまでにどのくらいの金額を準備することが必要なのかなどで選ぶ手段は異なります。
一時的な資金不足で将来的に返す目途がたっているのなら、親など親族に相談すれば問題を解決できることもあるでしょう。
しかし頻繁にお金が足りない状態が訪れるときや、慢性的な資金不足の状態である場合、家計の見直しとお金の工面だけでは根本的解決に至らない可能性もあります。
もし借金返済で毎月お金が足らない状態になっており、自力で解決できないときには債務整理も検討できます。
債務整理にも種類があるため、どの手続を選ぶべきか判断が難しいという場合には、早期の問題解決のためにも早めにグリーン司法書士法人グループへご相談ください。
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よくあるご質問
- お金を工面する方法とは?
- お金を工面する方法は、主に下記の通りです。
・不用品の現金化
・日払いアルバイト
・クレジットカードのキャッシング
・カードローン(消費者金融)
・銀行のカードローン
・保険の契約者貸付制度
・銀行融資
・国の融資制度
- 借金をしている人の割合とは?
- 金融広報中央委員会の調査によると、30代で借金をしている人の割合は、下記の通りです。
・単身世帯:20.1%
・2人以上の世帯:28.4%