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カードローンとキャッシングの違いがよくわからないということはありませんか?
確かにカードローンとクレジットカード付帯のキャッシングは、どちらも手軽に利用でき、急な出費に対応しやすいといった共通点があるため、違いや使い分け方がわかりにくいといえます。
すぐにお金が必要で借入希望額が大きければカードローン、急いで借入れする必要がなく、希望額も少額であればキャッシングを選ぶとよいでしょう。
ただ、具体的なカードローンとキャッシングの違いが理解できていなければ、うまく使い分けることはできません。
そこで、カードローンとキャッシングの違いや使い分け方について、次の5つの章ごとに詳しく説明していきます。
- カードローンとは
- キャッシングとは
- カードローンとキャッシングの違い
- カードローンとキャッシングの共通点
- カードローンとキャッシングの使い分け方
カードローンとクレジットカードのキャッシングのどちらを利用するべきか迷ったときには、この記事を参考にされてください。
目次 ▼
1章 カードローンとは
「カードローン」とは、銀行や消費者金融など、金融会社の提供している個人向けの融資サービスです。
金融会社やコンビニのATMから、銀行のキャッシュカードやローン専用カードを使って現金を引き出したり返済したりでき、インターネットでも口座に入金してもらうことができます。
入会金や年会費などがかからず、審査で決められた利用限度額の範囲であれば、必要な金額を自由に借り入れることが可能です。
使い道も自由で、生活資金・旅行・冠婚葬祭など、急な資金ニーズにも対応できることがメリットといえるでしょう。
2章 キャッシングとは
「キャッシング」とは、クレジットカードに付帯される機能の1つであり、手元のお金を増やす目的で借入れできるサービスです。
海外でもキャッシングできることが多いため、余分な現金を持たずに現地まで行き、通貨を引き出すこともできます。
クレジットカードは手元にお金がなくても決済できることが特徴といえますが、主に次の2つの機能があります。
- 買い物に利用するショッピング機能
- お金を借りるキャッシング機能
このうち「キャッシング機能」は、利用限度枠として決められた「キャッシング枠」の範囲内であれば、何度でも借入れできます。
なお、クレジットカードで「総利用枠」が設定されている場合、ショッピング枠ですべて利用枠を使い切ってしまうと、キャッシング枠に余裕あがっても借入れできなくなる場合もあります。
3章 カードローンとキャッシングの違い
カードローンとキャッシングは、どちらも利用限度額の範囲で自由にお金を借入れできることは共通していますが、次のような違いがあります。
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カードローン | キャッシング | |
---|---|---|
金利(年率) | 2~18% | 15~18% |
利用限度額 | 10〜500万円程度 | 10〜100万円程度 |
返済方法 | 口座引き落とし・ATM・インターネットバンキング | 口座引き落とし |
返済方式 | リボルビング払い | 1回~分割払い・リボルビング払い |
審査基準の難易度 | 通りやすい | 若干通りにくい(キャッシング枠が付帯されない場合あり) |
カード発行までのスピード | 最短即日~3日程度 | 1~2週間程度 |
それぞれの違いについて詳しく説明していきます。
3-1 金利の違い
カードローンとキャッシングの違いとして「金利」が挙げられ、カードローンのほうが低めに設定される傾向が見られます。
まずカードローンで設定される金利は年率2~18%であり、キャッシングの15~18%よりも低めです。
ただしカードローンは、「銀行」と「消費者金融」のどちらのカードローンを選ぶかで金利も異なり、銀行カードローンのほうが金利は低めに設定されます。
また、消費者金融のカードローンの場合、利息制限法の上限金利に従い、利用金額に応じて金利が変動することが多いといえます。
利息制限法とは、以下のとおり利息の上限を定めた法律です。
- 借入金額10万円未満の場合…金利上限年20.0%
- 借入金額10~100万円未満…金利上限年18.0%
- 借入金額100万円以上…金利上限年15.0%
違反した貸金業者は行政処分の対象となり、上限を超えた利息は無効とされ、過去に払いすぎていた利息があれば貸金業者に返還請求できます。
3-2 利用限度額の違い
カードローンとキャッシングの違いとして「利用限度額」が挙げられ、カードローンのほうが高めに設定される傾向が見られます。
借入条件により違いはあるものの、カードローンは10〜500万円程度であるのに対し、キャッシングは10〜100万円程度です。
利用限度額に余裕を持たせたいときや、まとまった金額を借りたいのなら、キャッシングよりもカードローンを選ぶとよいといえます。
3-3 返済方法の違い
カードローンとキャッシングの違いとして「返済方法」が挙げられます。
キャッシングは口座引き落としによる返済方法が一般的であるのに対し、カードローンでは口座引き落とし以外にも、銀行やコンビニのATMから返済したりインターネットバンキングで振り込んだりなど複数の返済手段が用意されています。
ATMなどで自由に返済したいなら、カードローンのほうが利用しやすいといえるでしょう。
3-4 返済方式の違い
カードローンとキャッシングの違いとして「返済方式」が挙げられます。
カードローンの返済方式はリボルビング払いであるのに対し、キャッシングは一括返済する1回払いや分割払い、リボルビング払いなど複数から選べます。
なお、「リボルビング払い」で返済する場合、元金が減りにくく返済負担が重くなりがちです。その仕組みを正しく理解して利用しましょう。
お金を借りても次月などに返し、借金を増やしたくないという場合には、キャッシングを選ぶとよいでしょう。
3-5 審査基準の難易度の違い
カードローンとキャッシングの審査基準を比較すると、どちらの難易度が高いとは一概には言えないものの、カードローンのほうが通りやすい傾向が見られます。
クレジットカードはあくまでも「ショッピング利用」を目的としたカードであり、次のような種類に分けられます。
- 最初からキャッシング枠が付帯されている
- 後からキャッシング枠を付帯できる
- キャッシング枠自体付帯できない(学生用など)
「キャッシング枠」を付帯されたクレジットカードを申し込んだ場合でも、作ってみたら「ショッピング枠」のみ設定されていたというケースもあるため、必ずしもキャッシング利用できるクレジットカードが発行されるわけではありません。
そのため借入れ目的で申し込むのであれば、カードローンのほうが審査にも通りやすいと考えられます。
3-6 カード発行までのスピードの違い
カードローンとキャッシングのカード発行までの「スピード」を比較すると、カードローンのほうがはやく発行されます。
特に消費者金融のカードローンは、無人契約機を使うことで最短「即日」発行が可能となるスピードです。
クレジットカードは審査からカード発行まで翌営業日以降になることが一般的であり、仮に即日発行という場合でも「発行」と「受け取り」の扱いは異なるため、当日にカード番号発行による利用はできても郵送で届くまで1~2週間程度の時間がかかります。
4章 カードローンとキャッシングの共通点
カードローンとキャッシングは異なる金融商品であるため様々な違いはあるものの、次の4つの「共通点」があります。
- 繰り返し何度でも利用可能
- 提携ATMから借入れできる
- 無担保・無保証人で借入れできる
- 使い道は自由
それぞれの共通点について説明します。
4-1 繰り返し何度でも利用可能
カードローンとキャッシングの共通点として、「繰り返し何度でも利用できること」が挙げられます。
お金を借りるたびに「手続」や「契約」をする必要がなく、限度枠の範囲であれば何度でも借入れできます。
利便性の高さが魅力である一方で、繰り返し利用すれば「借入残高」はなかなかゼロになりません。
借入金額が増えれば毎月の返済額も増加し、返済期間が「長期化」するリスクを高めるため、返済の見通しを立てた上で利用することが大切です。
4-2 提携ATMから借入れできる
カードローンとキャッシングの共通点として、「提携ATM」から借入れできることが挙げられます。
急にお金が必要になったときでも、銀行やコンビニなどの提携ATMから「限度枠」の範囲で借入れが可能です。
ただしカード発行の金融会社ATMであれば「手数料」はかからない一方で、提携ATMを利用すると手数料がかかることもあります。
4-3 無担保・無保証人で借入れできる
カードローンとキャッシングの共通点として、「無担保」・「無保証人」で借入れできることが挙げられます。
資産を「担保」に差し入れることも、誰かに「保証人」になってもらえないか頼む負担もなく借入れできます。
ただし担保も保証人も不要である気軽さから、何度も利用してしまうと借金を増やしやすくなるため、返済の計画を立てた上で利用するようにしましょう。
4-4 使い道は自由
カードローンとキャッシングの共通点として、使い道は「自由」であることが挙げられます。
「住宅ローン」や「マイカーローン」などの場合、「資金使途」が決められているため目的以外に使うことはできません。
しかしカードローンやキャッシングの場合、借りたお金の資金使途は、「事業性資金」でなければ基本的に自由です。
そのため借入れしやすいことが魅力である反面、銀行のキャッシュカード感覚で利用してしまうと、気がつかない間に借金が膨れ上がることもあるため注意してください。
5章 カードローンとキャッシングの使い分け方
カードローンとキャッシングの違いを理解した上で、ニーズに応じて次のように使い分けるとよいでしょう。
種類 | 利用がおすすめのケース |
---|---|
カードローン | 借入希望額が大きい金利を抑えたいすぐにお金が必要 |
キャッシング | 家族に借金があることを知られたくない借入希望額が少額使い過ぎを防ぎたい |
「カードローン」の場合、キャッシングよりも利用限度額が高めに設定されるため、まとまった資金が必要なときにも対応しやすいといえます。
また、キャッシングよりも設定される金利は低めで、消費者金融のカードローンなら即日借入れできます。
「キャッシング」は金利は高めであるものの、「借入れ専用カード」を所持するわけではないため、家族に借金がバレにくいといえます。
また、利用限度額がカードローンより低いため少額の資金ニーズであればカードローンを申し込まなくても対応でき、使い過ぎを防ぐことができます。
ただ、いずれにしても長期利用は返済負担を重くすることになるため、計画的な利用が望ましいといえるでしょう。
まとめ
カードローンとキャッシングは、どちらも必要なときにスムーズにお金を借りることができるサービスであるものの、厳密には違いがあります。
ニーズに合った利用が望ましいといえますが、いずれにしても長期利用することで完済しにくくなってしまうため、計画的な利用が必要です。
もしもカードローンやキャッシングで借金が増えてしまい、返済負担が重く返せない状態に陥っているのなら、一度グリーン司法書士法人グループへご相談ください。
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よくあるご質問
- カードローンとキャッシングの違いとは?
- カードローンとキャッシングは、どちらも利用限度額の範囲で自由にお金を借入れできることは共通していますが、下記の違いがあります。
・金利
・利用限度額
・返済方法
・返済方式
・審査基準の難易度
・カード発行までのスピード