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- LINE闇金の実態は闇金業者と変わりない
- ネット掲示板やSNS、ウェブサイトで勧誘するケースが多い
- 闇金か見分けるには金利や登録番号の有無を確認すると有効
- LINE闇金の被害に遭ったら早めに弁護士に相談
- 闇金以外の借金は債務整理で法的に解決できる
以前の闇金業者は、街の張り紙や電話などで貸付の勧誘を行うケースが多数でした。しかし、最近はLINEを使った「LINE闇金」が増えており、闇金はますます身近に忍び寄っています。
特に、LINE闇金は、手軽に借りられるように見えることから安易に手を出してしまい、深刻なトラブルに巻き込まれるケースが非常に多くあります。
しかし、闇金は違法業者であり、法外な利息や厳しい取り立てなどのリスクが潜んでいるため、絶対に借りてはいけません。もし、借りてしまった場合はすぐに弁護士や法テラスに相談しましょう。
この記事では、LINE闇金の手口や利用する危険性、万が一被害に遭ってしまった場合の対処法を解説します。
目次 ▼
1章 LINE闇金とは?仕組みを解説!
LINE闇金とは、LINEなどの身近なオンラインツールを利用して違法な貸付を行う闇金融業者のことです。
LINE闇金は、正規の貸金業者ではないため、貸金業登録をせずに営業しています。法律に違反する高金利で貸付を行っており、金利は「トサン(10日で3割)」「トゴ(10日で5割)」など、完済がほぼ不可能な設定をしている場合がほとんどです。
返済が滞ると厳しい取り立てや嫌がらせを受け、家族や職場にまで被害が及ぶケースがあり、精神的に追い詰められる状況となるでしょう。
1-1 LINE闇金と消費者金融の違い
LINE闇金と消費者金融の違いは「合法か違法か」です。
消費者金融は、貸金業法に基づいて財務局や都道府県に登録された正規の業者です。金利や取り立て方法は法律で厳しく規制されているため、計画的に返済をすればトラブルなく利用できます。
一方、LINE闇金は無登録の違法業者です。法律を無視して高額な利息を請求し、厳しい取り立てや個人情報の悪用を行います。
また、消費者金融では審査があるため、信用情報に問題がある場合は融資を受けられない一方、LINE闇金は「審査なし」「即日融資」と甘い言葉で勧誘し、厳しい取り立てで債務者を追い詰めます。
やむを得ず、どうしてもお金を借りなければならない場合は、正規の金融機関を利用しましょう。
1-2 LINE闇金と闇金の違い
LINE闇金と従来の闇金は、どちらも違法業者です。利用すれば法外な利息や厳しい取り立てに苦しむことになるため、絶対に関わらないようにしましょう。
LINE闇金はやり取りから貸付、取り立てまで全てオンライン上で行います。そのため、匿名性が高く、債務者は業者の正体が分からないまま被害に遭うケースが多いです。
より手軽にやり取りできる仕組みだからこそ、安易に手を出さないようにしましょう。
2章 LINE闇金の勧誘手口とは?
LINE闇金は、ネット掲示板やSNSなど、多くの方が利用しているツールを通して甘い言葉で債務者を勧誘します。借りたあとは、法外な利息の請求や執拗な取り立てが待ち受けているため、危険な勧誘を見抜き、被害を未然に防ぐことが重要です。
では、具体的なLINE闇金の勧誘手口を解説します。
2-1 ネット掲示板やSNSで勧誘する
お金に困っている人をターゲットにし、SNSのオープンチャットに広告を投稿したり、金融系の掲示板に「すぐにお金を借りられる方法」などと書き込んで、興味を持った人をLINEに誘導する手口です。
「審査なし」「ブラックOK」「即日融資」など魅力的な言葉を並べて誘いますが、どれも違法業者の勧誘文句にすぎないため、絶対に利用してはいけません。
2-2 ウェブサイトから誘導する
自社のウェブサイトや金融情報サイトを装ったページを作成し、そこから債務者をLINEへ誘導する手口です。ウェブサイトで「即日融資」「ブラックOK」「他社で断られた方も歓迎」などの文言を掲載し、正規の金融機関のように見せかけて信用させます。
検索エンジンや広告を利用して「お金を借りる方法」「審査なしローン」などのキーワードで検索した人をターゲットにし、サイトに誘導してから「詳細はLINEでご案内します」と連絡先を提示するケースが大半です。
正規の金融機関であれば、ウェブサイトに登録番号が記載されており、金融庁のデータベースで確認できます。登録番号がない業者やLINEに誘導する業者は、間違いなく違法業者です。
2-3 他の闇金業者から紹介される
他の闇金業者から、LINE闇金を紹介されるケースです。すでに闇金業者から借入をしている方が「追加で借りたい」と相談すると「審査なしで貸してくれる業者がある」とLINE闇金に誘導します。
債務者の情報は闇金業者間で共有され、別の違法業者から勧誘を受ける可能性が高く、最初に借りた業者と新しいLINE闇金がグルになって返済を長引かせる手口を使います。
一度闇金と関わると、次々と別の違法業者に繋がれてしまうため、闇金を利用しないことが重要です。
3章 闇金かどうかを見分ける方法
LINE闇金かどうかを見分けるには、貸金業登録の有無や金利を確認しましょう。
正規の金融機関は金融庁の公式ウェブサイトに掲載されており、そこには「登録番号」が記載されています。また、正規の金融機関はSNSやLINEで直接勧誘を行うことはありません。
一方、LINE闇金は無登録で、貸金業法の上限金利を大幅に超える違法な金利を設定していることが特徴です。審査なしを理由に、高金利で貸し付ける業者は間違いなく闇金業者です。
少しでも怪しいと感じたら利用せず、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で正規業者かどうかを必ず確認しましょう。
4章 LINE闇金を利用するリスク
LINE闇金は違法業者のため、法外な利息の請求や違法な取り立てなどのリスクがあります。返済が滞ると、嫌がらせや個人情報の悪用が行われることもあり、精神的に追い詰められることになるでしょう。
では、LINE闇金を利用するとどのようなリスクがあるか解説します。
4-1 法外な高金利で返済が不可能になる
LINE闇金を利用すると、法外な高金利によって確実に返済不可能な状況に追い込まれます。
正規の貸金業者は、貸金業法により年20%以内の上限金利が定められていますが、LINE闇金は違法な利息を請求します。例えば、5万円を借りた場合、数日後には「利息だけで1万円支払え」と要求され、元金が一向に減らない利息地獄に陥ります。
少しでも支払いが遅れると、追加の違約金を命令され、さらに返済が難しくなる悪循環となるでしょう。
4-2 個人情報が悪用される
LINE闇金が原因で、個人情報が悪用されるリスクがあります。
借入の際に、審査を理由に身分証の写真や銀行口座、勤務先や家族の連絡先などを要求されるケースがほとんどです。個人情報は違法業者の間で売買されることが多く、知らないうちに他の闇金や詐欺グループのターゲットになる可能性があります。
一度個人情報を提供すると、取り返しがつかない事態に発展するため、絶対に利用してはいけません。
4-3 家族や職場に取り立てが及ぶ
LINE闇金を利用すると、借金の滞納を理由に「親や兄弟に連絡する」「職場に電話をかける」と脅されるケースがあります。
例えば、勤務先に何度も電話をかけて「借金を返さない従業員がいる」と言いふらしたり、家族に「返済しなければ家に押しかける」と脅迫したりと、債務者を精神的に追い詰める手口が挙げられます。
家族や職場に取り立てが及ぶ危険があるため、最初から個人情報を教えてはいけません。
4-4 銀行口座を売らされる可能性がある
振り込みや審査を理由に銀行口座の情報を求め、場合によっては「返済を免除する代わりに口座を提供してほしい」と持ちかけられるケースがあります。
しかし、口座を売却すると、詐欺やマネーロンダリングなどの犯罪に利用される可能性が高く、最悪の場合、自分が犯罪者として逮捕されるため絶対にやってはいけません。
一度口座を売ってしまうと、「別の口座も用意しろ」と要求され、拒否すると脅迫されるリスクがあります。LINE闇金から口座提供を求められた場合は、すぐにやり取りをやめ、警察や弁護士に相談しましょう。
4-5 LINEアカウントが乗っ取られる可能性がある
闇金業者は、本人確認を理由にLINEのログイン情報や認証コードを要求することがあります。
LINEの情報を渡すと、アカウントを乗っ取られ、勝手に友人や家族にメッセージを送られたり、詐欺行為に悪用されたりする可能性があります。
LINE闇金は、個人情報を狙った詐欺業者でもあるため、LINEの情報は絶対に他人に教えてはいけません。
4-6 詐欺や別の闇金業者に誘導される
闇金業者は、債務者の個人情報を手に入れると「もっと条件の良い業者を紹介する」「借金を一本化できる」と持ちかけ、別の闇金に誘導することが多くあります。闇金業者同士が債務者の情報を共有しているため、一度でも借りると抜け出せなくなる危険性があります。
さらに、LINE闇金は「客振り」と呼ばれる手口を使うことがあります。客振りとは、債務者同士でお金を振り込ませることです。闇金業者の口座情報を汚さずに、返済額を別の債務者の貸付として振り込ませる手口です。
お金を振り込んだ口座が闇金業者の口座として認識され、犯罪行為に加担したと見なされる可能性があります。LINE闇金は、詐欺や他の犯罪と深く関わっているため、被害が拡大しやすくなります。
5章 LINE闇金で借りたお金は返済義務がない
「厳しい取り立てがあるなら、一刻でも早く返済しなければ……」と考える方もいるかもしれません。しかし、LINE闇金で借りたお金には返済義務がありません。
なぜなら、無登録の闇金業者からの貸し付けは認められておらず、貸し付け自体が法律上無効だからです。LINE闇金が請求する法外な利息は出資法違反となり、刑事罰の対象になります。
よって、返済を求められても返済する必要はありません。ただし、返済を拒否すると、脅迫や嫌がらせ、家族や職場への取り立てなど違法行為を受ける可能性があるため、すでに関わってしまった場合は適切な対応を取らなければなりません。
5-1 返さないつもりで借りると詐欺罪に問われる可能性がある
LINE闇金で借りたお金には返済義務がありませんが、返さないつもりで借りた場合、詐欺罪に問われるため絶対にやってはいけません。
「違法業者から借りても返済義務がない」と分かっていながら最初から返済する意思がなく借りた場合、借金を踏み倒す目的でお金を得たと疑われる場合があります。
特に、複数のLINE闇金から繰り返し借りている場合、最初から騙すつもりだったと判断されやすいでしょう。悪意を持って利用すれば違法行為と判断され、逮捕や起訴されるリスクがあるため注意しましょう。
6章 LINE闇金の被害に遭ったらどうすればよい?
LINE闇金の被害に遭うと「返済義務がなくても、返済をしたほうが精神的に楽なのでは……」と考える方も少なからずいるでしょう。
しかし、返済で解決することはおすすめしません。闇金業者と縁を切るためにも、弁護士や警察に相談をして解決を目指しましょう。
では、LINE闇金の被害に遭った場合、どのような対処をすべきか解説します。
6-1 やり取りの証拠を残しておく
LINE闇金の被害に遭った場合は、やり取りの証拠を残しておくことが重要です。
LINE闇金の被害を訴えるときは具体的な証拠が必要になります。LINEのメッセージのスクリーンショットや通話履歴、振込記録の画像などを保存しておくと、警察や弁護士に相談する際に役立つでしょう。
LINE闇金は、証拠を消すために突然アカウントを削除することもあるため、スクリーンショットや録音を早めに保存しておくことをおすすめします。
6-2 弁護士や法テラスに相談する
LINE闇金から違法な取り立てや脅迫を受ける可能性が高いため、専門家のサポートが必要です。
弁護士に相談すれば、法律に則った方法で違法業者と関係を断つための対応をしてもらえます。法テラスでは、経済的に厳しい人向けに無料相談を提供しています。闇金問題に詳しい弁護士を紹介してもらえるため、費用面が不安な場合も安心です。
LINE闇金と関わってしまったら、自分だけで解決しようとせず、弁護士や法テラスに早めに相談しましょう。
6-3 警察に相談する
LINE闇金から脅迫などの被害に遭った場合は警察に相談しましょう。警察は原則、民事不介入としていますが、実害がある場合は対応してくれます。
特に、暴力的な取り立てや家族への嫌がらせ、個人情報の悪用などの被害がある場合は捜査対象になる可能性があります。警察に相談する際は、LINEでのやり取りのスクリーンショットや振込記録、脅迫メッセージの証拠をできるだけ多く持参すると、スムーズに対応してもらえるでしょう。
自分や周囲の安全を守るためにも、早めに相談することをおすすめします。
6-4 二度と利用しないと決める
一度でもLINE闇金を利用すると、個人情報が闇金業者の間で共有され、新たに勧誘されるリスクが高いです。「今回は返済できたから大丈夫」と考えて再び借りると、法外な利息や厳しい取り立てがエスカレートし、抜け出せなくなる悪循環に陥る可能性があります。
LINE闇金は正規の金融機関とは異なり、違法な金利や脅迫まがいの取り立てを行うため、どんな状況でも絶対に利用してはいけません。お金に困った場合は、消費者金融や自治体の支援制度、生活福祉資金貸付制度など、正規の手段を利用しましょう。
7章 闇金以外の借金は債務整理で解決しよう!
消費者金融で借りた正規の借金は、債務整理で解決することができます。債務整理とは、借金の減額や返済条件の見直しができる法的な手続きです。
債務整理は、大きく分けて3種類の方法があります。どの方法が適しているかは個人の状況によるため、専門家と相談をして適切なアドバイスを受けましょう。
債務整理の種類 | 手続きの方法 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
任意整理 | 利息や手数料など元金以外の支払いをカットする手続き | 返済が長期化して利息や遅延損害金が膨らんでしまった人 借金を選んで整理したい人 |
個人再生 | 借金そのものを5分の1〜10分の1に減額して完済を目指す手続き | 借金の理由が浪費やギャンブルの人 失いたくない財産がある人 |
自己破産 | 借金自体を免除してもらい支払い義務をなくす手続き | 完済の目処が立たず返済不能に陥った人 借金を返済するための支払い能力がない人 |
闇金業者とのトラブルは、弁護士や警察に相談して解決を目指すしか方法がありません。しかし、正規の金融機関からの借金は債務整理で安全に解決できます。
また、債務整理は弁護士だけではなく司法書士も対応可能です。グリーン司法書士法人では、初回無料で相談できます。まずは、お気軽にお問い合わせください。
7-1 闇金以外に債務整理ができない借金
債務整理は、闇金以外のすべての借金が対象ではないため注意しましょう。
例えば、税金や国民健康保険料、年金や罰金などの公的な支払いは債務整理の対象外です。法律上免除されることがないため、自己破産をしても支払い義務が残ります。
また、奨学金や保証人付きの借金は、債務整理をすると保証人に支払い請求がいく可能性があるため注意しましょう。よって、公的な支払いや保証人付きの借金は慎重に対応する必要があります。
借金問題を根本的に解決するためには、専門家に相談して一緒に進めることがおすすめです。
8章 LINE闇金は違法業者!絶対に借りないようにしよう
LINE闇金は、手軽に借りられるように見えますが、一度でも借りてしまうと法外な利息や厳しい取り立てなど深刻な被害に遭うリスクがあります。どれだけ緊急でお金が必要でも、絶対に利用してはいけません。
もし被害に遭ってしまった場合は、弁護士や法テラスなどの専門機関に相談し、適切な指示を受けましょう。そもそもお金を借りないことがベストですが、やむを得ずお金が必要な場合は、正規の金融機関を利用して法律の範囲内でお金を借りましょう。
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