転職したいけどお金がない|7つの対処法とNG資金調達方法を解説

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4454号 / 大阪府行政書士会所属 会員番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識
転職したいけどお金がない|7つの対処法とNG資金調達方法を解説

この記事は約 12 分で読めます。

 この記事を読んでわかること
  • 転職前後でかかる費用
  • お金がないけど転職したい場合の対処法
  • お金が足りない場合でもNGな資金調達方法

転職をしたいと思っていても、「引っ越しや初期費用、無収入の期間をどう乗り切るか」と考えると、不安で踏み出せない人も多いのではないでしょうか。

実際、転職には履歴書や証明写真の準備、説明会や面接への交通費など、細かな出費に加え、生活費や引っ越し費用といった大きな支出もかかります。しかし、お金がないからといって転職を諦める必要はありません。制度の活用や生活費の工夫によって負担を抑えながら転職活動を進められます。

本記事では、転職にかかる費用の目安から、お金がないときの具体的な対処法を解説します。経済的な不安で転職をためらっている方は、ぜひ参考にしてください。

1章 転職前後でかかる費用

転職を考えるときは、どのくらいのお金が必要になるのかを把握することが大切です。用意する資金の目安を把握するためにも、まずは、転職の前後でかかる費用について見ていきましょう。

1-1 応募用の書類作成費用

転職活動では、履歴書や職務経歴書といった応募書類を準備する必要があります。印刷や用紙代、郵送費用などは1件あたり100円程度で済みますが、複数の企業に応募すれば負担になります。

1-2 説明会や面接への交通費

オフラインでの企業説明会や面接に参加する際には、交通費がかかります。電車やバスなど近場であれば往復でも2,000円程度で済みますが、飛行機や新幹線を利用する場合、数万円かかるケースもあるでしょう。さらに、1泊以上する場合は、追加で宿泊費も必要になります。

応募企業が複数になると、その分交通費も積み重なります。オンライン面接に対応している企業も増えていますが、全てがリモートで完結するわけではありません。現在の居住地や転職希望先によって大きく変動するため、転職活動を始める前に、交通費としていくら程度見込んでおく必要があるかを把握しておくことが大切です。

1-3 生活費

2024年の総務省の家計調査年報で発表されている1ヵ月の平均消費支出は、単身世帯で169,547円、二人以上世帯で300,243円です。転職活動を進めている間も、家賃や光熱費、食費などの生活費はかかり続けます。

退職してから転職活動を始めて無収入の期間が生じれば、これまでと同じ生活費を確保しなければならず、貯蓄が少ない人にとっては大きな負担になります。さらに、次の勤務先で初めて給与が振り込まれるまでには、概ね1ヶ月以上の期間が空くのが一般的です。

退職から次の収入までのギャップを想定せずに動くと、「転職活動を続けられない」「生活費が払えない」といった事態に陥りかねません。

1-4 引っ越し費用

転職先が遠方の場合、新しい職場の近くへ引っ越しを伴うことがあります。目安としては、単身者で約7〜10万円、2〜3人家族では15〜30万円程度です。

費用には荷物の搬出入やトラックのレンタル、運搬作業などの基本的なサービスが含まれますが、荷物の量や距離、引っ越しの時期によって金額は変動します。特に繁忙期(3〜4月)は料金が高くなる傾向があります。

転職に伴う引っ越し費用を抑えるためには、複数の業者から見積もりを取り、比較することが重要です。場合によっては、引っ越し補助を用意している会社もあるため、事前に転職先へ確認しておくと安心です。

1-5 賃貸を契約する際の初期費用

転職を機に新しい住居を借りる場合、家賃とは別にまとまった初期費用が必要になります。主な内訳は、敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・火災保険料などで、合計すると家賃の4ヵ月〜6ヵ月が相場です。

例えば、月6万円の部屋を借りる場合、初期費用として24万〜36万円ほどが必要になる計算です。最近は「礼金なし」「仲介手数料半額」といった物件も増えてきていますが、それでも数十万円単位の出費は避けられません。引っ越しが必要な転職を検討している場合は、賃貸の初期費用を事前に見積もり、資金計画に組み込んでおきましょう。

2章 お金がないけど転職したい場合の対処法

お金がないけど転職したい場合の対処法は以下の通りです。

  • 退職前に転職活動を進める
  • 家族・友人からお金を借りる
  • 失業保険・求職者支援制度に申し込む
  • アルバイト・副業をする
  • 不用品を売却する
  • 固定費を見直す
  • カードローンやキャッシングを利用する

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

2-1 退職前に転職活動を進める

お金がない状態で転職を考える場合、今の仕事を続けながら転職活動を進めるのが安全です。収入を得ながら応募書類の準備や面接に臨めるため、生活費の不安を抑えられます。

退職してから活動を始めると、収入が途絶えるうえに貯蓄を取り崩すことになり、焦りから条件の悪い求人に飛びついてしまうリスクも高まります。その点、在職中に活動すれば、収入を確保しつつ落ち着いて企業を比較・検討できるでしょう。

2-2 家族・友人からお金を借りる

転職活動のお金がない場合、家族や友人に支援をお願いするのも一つの方法です。金融機関からの借入が難しい状況でも、身近な人であれば応じてもらえる可能性があります。

お願いする際は、必要な金額と返済の見通しをできるだけ具体的に伝えることが大切です。「いつ・どのように返す予定か」を明確にしておけば、相手も安心して協力しやすくなるでしょう。金銭のやり取りは口約束だけでなく、「◯月までに◯円返済予定」といった書面に残しておくと、後々のトラブルを防げます。

どうしても返済が難しい場合は、直接お金を借りるのではなく、一時的に実家に住まわせてもらう方法もあります。経済的な支援に加え、精神的にも支えてもらえるのが家族・友人に頼る大きなメリットです。感謝の気持ちを忘れず、無理のない範囲で協力をお願いするようにしましょう。

2-3 失業手当・求職者支援制度に申し込む

退職してから転職活動を行う場合は、失業手当・求職者支援制度の利用がおすすめです。失業手当とは、雇用保険に一定期間加入していた人が離職した場合に、ハローワークへ申請することで受け取れる給付金です。

支給額は離職前6ヵ月間の賃金を基準に算出され、原則として「1日あたりの基本手当日額 × 給付日数」で決まります。基本手当日額は離職前の賃金の50〜80%程度 で、賃金が低い人ほど高い割合で補填される仕組みです。

給付期間は、雇用保険の加入期間や離職理由によって異なりますが、自己都合退職の場合は原則90日間、会社都合退職や一定の条件を満たす場合は最長330日まで延長されることもあります。

一方で、雇用保険に加入していなかった人や加入期間が短い人は失業手当を受けられません。その場合に利用できるのが求職者支援制度です。求職者支援制度は職業訓練を受けながら、月10万円の生活支援給付を受けられる制度で、無収入期間を最小限に抑えられます。

どちらの制度も窓口はハローワークです。申請が遅れると給付開始も遅れてしまうため、退職が決まったらできるだけ早めに手続きを進める必要があります。

2-4 アルバイト・副業をする

退職し収入が途絶えてしまった場合は、短期のアルバイトや副業で収入を得ましょう。日払い・週払いに対応している求人を選べば、すぐに現金を手にできます。

ただし、失業手当を受給している場合は注意が必要です。アルバイトや副業をした日はハローワークに申告しなければならず、収入や勤務日数によっては手当が減額・停止されることもあります。申告を怠ると不正受給とみなされ、給付金の返還を求められる可能性があるため、ルールを守って働くことが大切です。

2-5 不用品を売却する

転職に伴う費用を少しでも確保したい場合は、使わなくなった家電や家具、ブランド品、衣類、ゲーム機などの不用品の売却を検討しましょう。フリマアプリやネットオークションを利用すれば、自宅にいながら不用品を売却できます。

不用品を整理すれば、現金を得られるだけでなく、引っ越しや新生活の準備にも繋がります。また、一つずつ出品するのが面倒な場合は、リサイクルショップに持ち込んで、まとめて売却することも可能です。

2-6 固定費を見直す

転職活動中にお金が足りないと感じたら、まずは支出を抑える工夫から始めてみましょう。特に毎月必ずかかる固定費を見直すことで、継続的に努力をしなくても大きな節約に繋がります。

例えば、スマホを大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで月々数千円の節約が可能です。サブスクリプションサービスを整理したり、使っていない保険を解約したりするのも効果的です。また、電気やガスの契約を変更することで料金が下がるケースもあります。

こうした小さな見直しを積み重ねれば、月に1万〜2万円の支出削減も可能です。新たに収入を得るよりも即効性があるため、転職に向けた費用を用意する際に役立ちます。

2-7 カードローンやキャッシングを利用する

どうしても生活費が足りない場合、一時的な資金調達手段としてカードローンやキャッシングを利用する方法もあります。審査に通れば即日で借りられることもあり、急な出費に対応できる点は大きなメリットです。

ただし、金利は年15%前後と高めに設定されていることが多く、返済が長引くほど利息の負担は大きくなります。収入が安定していない状態で多額を借りると、返済が滞り借金が膨らんでしまう危険もあります。そのため、「どうしても必要な分だけ」「返済の見通しが立つ範囲で」という前提で利用することが大切です。

カードローンやキャッシングは便利な反面、安易に頼ると生活をさらに苦しくしかねません。利用する場合はリスクを理解したうえで、最小限に留めるようにしましょう。

3章 お金が足りない場合でもNGな資金調達方法

転職活動中にお金が足りなくなると、「とにかくすぐに現金を手に入れたい」と焦ってしまう方も多いでしょう。しかし、安易に手を出すと大きなリスクを抱える資金調達方法も存在します。ここでは、お金が足りない場合でもNGな資金調達方法を紹介します。

3-1 闇金業者を利用する

闇金業者とは、貸金業の登録をせずに違法にお金を貸し付ける業者のことです。正規の金融機関では審査に通らない人でも簡単に借りられることをうたい文句にしていますが、中には年利数百%を超えるような違法な条件で貸し付けるケースも珍しくありません。

一度借りてしまうと、返済が追いつかず借金が雪だるま式に膨らむだけでなく、厳しい取り立てに苦しめられる可能性があります。勤務先や家族にまで連絡されることもあり、精神的にも大きな負担となります。

なお、正規の貸金業者かどうかは、金融庁や日本貸金業協会の公式サイトで登録番号を確認することで見分けられます。登録が確認できない業者や番号を偽装している業者は闇金の可能性が高いため、利用してはいけません。

どんなにお金に困っている場合でも、闇金に頼ることは状況を改善するどころか、人生をさらに悪化させる危険な選択肢です。資金が必要な場合は、公的制度や正規の金融機関を利用するようにしましょう。

3-2 闇バイトをする

闇バイトとは、SNSや掲示板などを通じて募集される違法な仕事のことを指します。高額報酬をうたい、短期間で稼げるように見せかけていますが、その多くは詐欺や犯罪に関与させられる危険な内容です。

実際に近年では、特殊詐欺の受け子、出し子などに若者が関与するケースが社会問題となっています。知らずに参加しても、犯罪に加担したとみなされ、逮捕や前科といった重い結果に繋がる可能性があります。

闇バイトは一度関わってしまえば取り返しのつかないリスクを負うことになるため、「すぐに稼げる」「誰でもできる」といった甘い誘い文句には十分に注意しましょう。

3-3 クレジットカードの現金化を行う

クレジットカードの現金化とは、カードで商品券や高額商品を購入し、それを業者や買取店に売却して現金を得る方法です。

カード会社の利用規約で現金化は禁止されており、発覚するとカードが利用停止になったり、一括返済を求められたりする恐れがあります。また、現金化を仲介する業者の中には悪質なところも多く、相場より大幅に安く買い取られるケースも少なくありません。

さらに、現金化で得たお金は借金と同じで返済義務が残ります。生活が苦しいからと安易に利用すると、クレジットカードの返済に追われ、状況をさらに悪化させてしまいます。

4章 なかなか減らない借金で転職を躊躇っているなら弁護士・司法書士に相談しよう

借金の返済に追われ、生活に余裕がなく転職に踏み出せない人は少なくありません。特にカードローンやキャッシングの返済が続くと、転職活動どころか日常生活すら苦しくなってしまいます。

このような場合は、任意整理や個人再生、自己破産といった債務整理を検討しましょう。それぞれの手続きを行えば、借金が減免されたり、帳消しになったりします。

注意点として、自己破産の手続き中は保険外交員や警備員、宅地建物取引士など一部の職種には就けないことが挙げられます。ただし制限は免責決定までの一時的なものであり、ほとんどの職種には影響しません。つまり、債務整理をしたからといって転職活動そのものに制限がかかるわけではないのです。

むしろ、債務整理によって返済の負担から解放されれば、生活に余裕が生まれ、落ち着いて転職活動に取り組めるようになります。どの手続きが最適かは状況によって異なるため、弁護士・司法書士といった専門家に相談することが大切です。

グリーン司法書士法人では、借金や返済に悩む方の相談を随時受け付けています。借金が足かせとなって転職をためらっている方も、一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。

お気軽にお問い合わせください!

借金返済のご相談はグリーンへ

まとめ

転職には生活費や引っ越し費用、賃貸の初期費用など、様々な出費があります。しかし、失業手当や求職者支援制度、アルバイト、不用品の売却、固定費の見直しなどを活用すれば、資金がない状態からでも転職活動を進めることは可能です。

また、借金が膨らんで転職に踏み出せない場合は、債務整理で解決できるケースもあります。債務整理は転職活動そのものに影響を与えるわけではないため、弁護士・司法書士に相談して手続きを進めれば、生活を立て直すきっかけになるでしょう。

グリーン司法書士法人では、借金や返済に悩む方からのご相談を受け付けています。経済的な不安で転職を迷っている方も、まずはお気軽にご相談ください。

お気軽にお問い合わせください!

借金返済のご相談はグリーンへ

借金返済に関する記事を沢山公開していますので、合わせてご覧ください。

アクセス数が多いキーワード:債務整理 クレジットカード

借金返済の無料相談ならグリーンへ

借金返済・債務整理の相談ならグリーンへ
電話相談は9:00~20:00(土日祝9:00~18:00)で受付中です。「借金返済のブログをみた」とお問い合わせいただけるとスムーズです。相談ではなく、まずはどれくらい減らせるか知りたいという方は、借金返済無料診断をご利用ください。


お気軽にお問い合わせください!

LINEでもお問い合わせ可能!
お友達登録はこちら

無料相談フォーム

あなたの借金のお悩み
お聞かせください!

1/7

お名前 必須

メールアドレス 必須

相談希望日 必須

第一希望日

第二希望日

電話番号 ※ハイフン無し 必須

お住いの都道府県 必須

ご相談項目 必須

メッセージ本文

  • LINEで送る

アクセス

東京事務所

住所:〒163-0512 東京都新宿区西新宿1丁目26番2号 新宿野村ビル12階

難波事務所

住所:〒542-0076 大阪市中央区難波4丁目4番4号 難波御堂筋センタービル8階

淀屋橋事務所

住所:〒541-0043 大阪市中央区高麗橋4丁目5番2号 高麗橋ウエストビル2階

24時間いつでも受付中!無料借金減額診断

24時間365日受付

減額診断してみる

匿名・無料で確認

債務整理をプロにご相談!タッチで無料相談

平日/9:00~20:00


TOPへ
借金問題でお悩みの方へ