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借金の多くは利息が発生し、金利や月々の返済可能額によっては利息が負担と感じる人も多いでしょう。
どうしても借金の返済が難しい場合、元金のみの返済にする方法もあるので状況に合わせて検討するのがおすすめです。
借金を元金返済のみにする方法は、主に以下の5種類です。
方法 | おすすめの人の特徴 |
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任意整理 |
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個人再生 |
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特定調停 | 自分で手続きしたい人 |
おまとめローン |
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過払い金請求 | 2010年(平成22年)6月17日以前に借入開始した借金がある人 |
それぞれの方法には、メリットとデメリットがあるので自分に合った返済方法や債務整理がわからない場合には債務整理を専門とする司法書士や弁護士に相談するのも良いでしょう。
本記事では、借金を元金返済のみにする方法をわかりやすく解説していきます。
借金の返済がきつい、とお悩みの人は以下の記事もご参考にしてください。
目次 ▼
1章 借金を元金返済のみにする方法5つ
本記事冒頭でも紹介したように、借金を元金返済のみにする可能性のある方法は主に以下の5つです。
- 任意整理
- 個人再生
- 特定調停
- おまとめローン
- 過払い金請求
それぞれ詳しく解説していきます。
1-1 任意整理
任意整理とは、債権者と債務者で交渉をし、借金の利息を将来利息をカットする手続きです。
ただし、借金の減額内容はあくまでも交渉次第であり、すべてのケースで元金のみにできるわけではありません。
現実的には、元金一括返済の場合には元金のみにできる可能性がありますが、分割になると多くは和解時点までの利息(経過利息)は上乗せされることになります。
借金を元金返済のみにする際に、任意整理を活用するメリットとデメリットはそれぞれ下記の通りです。
メリット |
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デメリット |
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上記のメリット、デメリットを踏まえ、任意整理をおすすめできる人の特徴は、下記の通りです。
- 家族や知人、勤務先に債務整理をしたことを隠したい人
- 安定した収入があり、3~5年で完済できそうな人
- マイホームや車など残したい財産がある人
任意整理は減額する借金を自分で選べるので、住宅ローンやカーローン以外の利息をカットすることも可能です。
任意整理は、以下の条件を満たさなければ手続きできません。
- 安定した一定の収入があること
- 利息カット後の元金を3〜5年で完済できる目処があること
- 今後も必ず返済するという意志があること
安定した収入がない場合には、任意整理を行うのが難しいので自己破産なども検討する必要があります。
1-2 個人再生
個人再生とは、裁判所の許可を得て借金を5分の1~10分の1程度に減額してもらう手続きです。
5分の1程度にするので、個人再生では返済を「元金のみ」よりもさらに低く減らすことができる可能性が高いです。
個人再生のメリットとデメリットは、それぞれ下記の通りです。
メリット |
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デメリット |
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上記のメリット、デメリットを踏まえ、個人再生は以下に当てはまる人におすすめできます。
- マイホームや車を手元に残したい人
- 利息だけでなく元本も減額したい人
- 連帯保証人や保証人がついている借金がない人
個人再生は、裁判所を通して行う手続きであり、任意整理と違って減額する借金を自分で選べません。
そのため、個人再生を行うと連帯保証人や保証人が負うことになるのでご注意ください。
連帯保証人や保証人つきの借金がある場合には、任意整理を行うのが良いでしょう。
任意整理と同様に、個人再生も以下の条件を満たさなければ手続きできません。
- 安定収入を得ていること
- 住宅ローン以外の借金総額が5,000万円以下であること
- 給与またはこれに類する定期収入の見込みがあり、その変動幅が小さいこと
個人再生の条件を満たせない場合には、本記事の2章で紹介している自己破産の検討も必要です。
1-3 特定調停
特定調停とは、簡易裁判所の調停委員が債権者と債務者の話し合いの間に立ち、返済条件や方法を決める手続きです。
特定調停で借金を元金返済のみにするメリットとデメリットは、それぞれ下記の通りです。
メリット |
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デメリット |
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特定調停は、他の手続きと比べて手続きが簡単であり、専門家の手を借りず自分で行うこともできるでしょう。
ただし、手続きには手間がかかりますし、任意整理より借金減額効果や可能性が薄れる点に注意が必要です。
1-4 おまとめローン
おまとめローンとは、金融機関や消費者金融などで提供されている商品であり、利用すれば複数社の借金を一社にまとめられます。
おまとめローンのメリットとデメリットは、それぞれ以下の通りです。
メリット |
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デメリット |
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上記のメリットとデメリットを踏まえ、おまとめローンの利用をおすすめできる人は下記の通りです。
- 金利の高い借入をしている人
- 複数の借入先から借金をしていて返済計画を立てるのが困難な人
おまとめローンは、複数の借金をひとつにまとめ、返済計画を立てやすくし利息などの負担を減らせるのが魅力です。
商品によっては金利が下がらない、総返済額が増える場合もあるので、利用前にはシミュレーションをするのが重要です。
1-5 過払い金請求
借金の利息が多いときには、過払い金が発生しているか確かめるのも良いでしょう。
過払い金が発生していることがわかった際に、請求手続きを行えば払い過ぎた利息が返ってくる、もしくは利息の負担を減らせる可能性もあります。
過払い金請求のメリットとデメリットは、下記の通りです。
メリット | 払い過ぎた利息が返ってくる |
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デメリット |
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上記のように、過払い金はすべての借金に存在しているわけではありません。
自分の借金に過払い金が発生しているかも、と思ったらまずは専門家に相談して調査してもらうのが良いでしょう。
2章 借金を元金のみにしても返済が難しいときの対処法
借金の元金額や自分の収入によっては、1章で紹介した方法で利息をカットしたとしても返済が難しい可能性もあるでしょう。
その場合には、これから紹介する方法を試して元金の返済自体も軽くすることをご検討ください。
2-1 家族や親族に援助してもらう
家族や親族の援助が得られそうであれば、元金のみにした借金の返済を一時的に負担してもらうことも検討しましょう。
例えば、家族や親族が自分の借金の連帯保証人や保証人になっている場合には「援助してでも借金を完済してしまいたい」と思ってもらえる可能性があります。
2-2 自己破産をする
借金を元金のみ返済にしても支払いが厳しい場合には、自己破産を検討しても良いでしょう。
自己破産をすれば、借金の返済義務がなくなり生活の立て直しを図れます。
自己破産のメリットとデメリットは、それぞれ下記の通りです。
メリット | 借金の返済義務がなくなる |
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デメリット |
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以下に当てはまる人は、自己破産を検討しても良いでしょう。
- 安定した収入がない人
- 借金額が高額になって他の債務整理では返済が難しい人
自己破産は他の債務整理と異なり、手続き時に収入要件がありません。
また、利息と元金問わずすべての借金の返済義務がなくなるので、借金の金額が多い人に向いています。
まとめ
借金の返済がきつい、利息が高くて元金がなかなか減らない場合には債務整理などを行い利息を減らすのも有効です。
借金を元金返済のみにする方法は、主に以下の5つです。
- 任意整理
- 個人再生
- 特定調停
- おまとめローン
- 過払い金請求
それぞれの方法にはメリットやデメリット、利用条件があるので自分に合った方法を選択するのが重要です。
また、借金を元金返済のみにしても完済が難しい場合には自己破産などの検討も必要になります。
自分に合う借金の返済方法がわからない、ミスなくスムーズに手続きをしたい場合には債務整理に詳しい司法書士や弁護士に相談するのも良いでしょう。
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よくあるご質問
- 借金を元金のみ返済する方法とは?
- 借金を元金のみ返済する方法は下記の5つです。
・任意整理
・個人再生
・特定調停
・おまとめローン
・過払い金請求
借金の元金を返済する方法について詳しくはコチラ
- 借金はいくらからやばい?
- 借金がやばいかどうかの一つの目安は、借入総額が年収の3分の1を超えているかどうかです。
年収の3分の1を超える借金は、返済能力を上回ってしまい返済が難しくなると言われています。
借金がいくらからやばいかについて詳しくはコチラ