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「クレジットカードの申込みをしたら、審査に落ちた……」という経験をしたことがある方は少なくありません。特に心当たりがないのに審査に落ちると、「なぜ?」と理由が気になりますよね。
クレジットカード会社は独自の基準で審査を行っており、例え問い合わせをしてもその理由を確認することはできません。
審査に落ちる理由は様々ありますが、例えば信用情報機関のブラックリストに入っていたり、収入が少なかったりすると落ちてしまうことがあるようです。
この記事では、クレジットカードに落ちる原因の例や、クレジットカードが作れないときの対処法などについて解説します。
- クレジットカードの審査に落ちた際の考えられる原因
- クレジットカードの代わりになるもの
- 借入れがあるときの対策
目次 ▼
1章 クレジットカードの審査に落ちた理由を確認することはできない
クレジットカードの審査に落ちたら、その理由が気になりますよね。しかし、その明確な理由を知ることはできません。
1−1 クレジットカード会社は独自の審査を行っている
クレジットカードの審査に落ちた理由を知ることができないのは、カード会社が独自の審査基準を持っているためです。
審査基準は各社で異なり、公開されていないことがほとんどであり、たとえ審査に通らなかった理由を問い合わせても教えてもらうことは不可能です。
また、審査の基準が厳しいところ、緩いところがあるため、例えばA社の審査に落ちたとしても、B社であれば審査に通るということも往々にしてあるため諦める必要はありません。
1−2 ブラックリストの確認は可能
信用情報機関に事故情報が登録されていると(いわゆるブラックリスト)、どのクレジットカード会社であっても審査を通るのは困難です。
この情報は各信用情報機関で確認することができます。
信用情報は主にCIC・JICC・KSCの3つです。過去に支払いの延滞や債務整理など思い当たることがあれば開示請求をしてみましょう。
なお、事故情報の登録期間は事故の原因が解消されたときから最短で5年です。
2章 よくあるクレジットカードの審査に落ちる理由と対処法
クレジットカードの審査基準は会社によって異なります。そのため、明確な理由は開示されていませんが、審査に落ちやすい理由はいくつかあります。
具体的には以下のとおりです。
- ブラックリストに載っている
- カード会社のブラックリストに入っている
- 申し込み内容に不備・不足があった
- 収入が少ない
- 不安定な職に就いている
- 勤続年数が短い
- 居住年数が短い
- 賃貸物件に済んでいる
- 過去に滞納したことがある
- 信用情報に実績がほとんどない
- 複数枚クレジットカードを所有している
- 短期間で複数のクレジットカードに申し込んでいる
- 他社から借入をしている
それぞれ詳しく解説します。
2−1 ブラックリストに載っている
過去にクレジットカードやローンの支払いを延滞したり、債務整理を行ったりすると、信用情報に事故情報が記載されます。
事故情報に登録されていると、どのクレジットカード会社も審査を通してくれません。心当たりがある方は、信用情報を確認しましょう。
もし、登録されていた場合には、事故情報が消えるのを待たなければいけません。消えるまでには、完済して契約が終了してから最短で5年程度かかります。
2−2 カード会社のブラックリストに入っている
特定のカード会社でトラブルを起こした場合、その会社独自のブラックリストに登録されることがあります。
社内のブラックリストに登録される原因は様々ありますが、例えば以下のとおりです。
- 滞納を繰り返した
- 申込時に虚偽の申告をした
- カードを不正利用した など
このブラックリストは、信用情報機関のブラックリストと違い永遠に消えません。
また、この「社内」はグループ会社も含まれます。例えば、三菱UFJ銀行と消費者金融のアコムはグループ会社です。つまり、アコムで金融事故(延滞など)を起こした場合、三菱UFJ銀行系列のクレジットカードは作れません。
信用情報機関のブラックリストに登録されていなくても審査が通らない場合には、過去に系列の金融機関等のブラックリストに載っていることが原因の可能性がありますので、無関係のクレジットカード会社で申込みをしてみましょう。
2−3 申込み内容に不備・不足があった
審査時にの申込書に記載漏れや誤りがあると、審査に通りにくくなります。
申込み内容の不備・不足について問い合わせがあることもありますが、その旨は伝えられることなく審査に落とされる可能性もあります。
申込み時には内容を丁寧に確認し、正確に記入するようにしましょう。
2−4 収入が少ない
収入が少ないと支払い能力が疑われるため、審査に落ちる可能性があります。クレジットカードの審査において必要な収入は最低でも200万円程度とされています。
もし、これに届かない場合には副業などで収入を増やすようにしましょう。
なお、カードによっては200万円では審査に通らないこともあります。一概には言えませんが、年会費がかかるクレジットカードは年収が一定以上なければ審査に通らない傾向があります。
2−5 不安定な職に就いている
個人事業主やフリーターなど不安定職業の人は将来的な支払い能力に不安があるため、審査に通りにくくなります。
昨今は、Uber EatsやAmazonの配達といった仕事をしている人も増えましたが、それらは個人事業主という扱いです。本人は毎月安定した金額を稼いでると思っていても、審査時には不利に働く可能性があるため理解しておきましょう。
とはいえ、個人事業主やフリーターでも数年間安定して収入を得られていれば審査に通る可能性はあります。
2−6 勤続年数が短い
会社員であっても勤続年数が短いと、仕事の安定性が疑問視されるため審査に通らない可能性があります。
具体的に何年働けば審査に通るという基準はありませんが、最低でも1年以上必要で、3年ほどあれば通りやすくなると考えておくのがよいでしょう。
特に、短期間での転職を繰り返している方は、それが不利に働くということは理解しておきましょう。
2−7 居住年数が短い
居住年数が短い(1年未満程度)と、生活の安定性に疑問を持たれることがあります。
これから引っ越しを検討されている方は、引越し前に申し込むのがよいでしょう。
2−8 賃貸物件に住んでいる
持ち家ではなく賃貸物件に住んでいる場合、審査において多少不利になります。とはいえ、「持ち家よりも多少不利」という程度ですのであまり深刻に考える必要はありません。
賃貸物件でも長期間住んでいれば、それほど影響はないでしょう。
2−9 過去に滞納したことがある
過去の支払い滞納は信用情報に事故情報として登録されたり、社内ブラックに登録されたりするため審査に影響を与えます。
1か月程度の滞納であれば信用情報機関には登録されないことがほとんどですが、社内ブラックとして登録されていればその会社で審査を通過するのは難しいでしょう。
2−10 信用情報に実績がほとんどない
これまでクレジットカードやスマホの分割払いなどを一切利用したことがない人や、ブラックリストが解消された直後の人はいわゆる「スーパーホワイト」として審査に落ちる可能性があります。
信用情報機関には、滞納などの事故情報ばかりが登録されているわけではなく、「しっかり支払い・返済をしている」という実績も登録されており、審査時にはその実績も重要視されるのです。
まずは携帯電話の分割払いなどから信用情報を積み上げましょう。
2−11 複数枚クレジットカードを所有している
複数のクレジットカードを所有していると、過剰な借入リスクを懸念され、審査に通らないことがあります。
最近は「クレジットカードに申し込むと◯◯円相当のポイントをプレゼント!」といったキャンペーンがあるため、何の気なしに複数枚クレジットカードを所有しているかたもいらっしゃるのはないでしょうか。
しかし、むやみに何枚も所有すると審査時に不利に働くので注意しましょう。
使用していないクレジットカードを解約し、カード枚数を減らすことが有効です。
2−12 短期間で複数のクレジットカードに申し込んでいる
短期間(6か月以内)に多くのカードに申し込むと、カード会社は「クレジットカードを作るのに必死。お金に困っている」と判断することがあり、審査に落ちる可能性があります。いわゆる「申込みブラック」です。
一度審査に落ちてしまったからといってすぐに申し込むのではなく、一定期間を空けてから申込みましょう。
2−13 他社から借入をしている
他社からの借入が多いと支払い能力が疑問視され、審査に落ちる可能性があります。
借入が多い場合には他社からの借入を返済してから申し込むようにしましょう。
3章 クレジットカードが作れないときに代わりになるもの
クレジットカードの審査に落ちてもそれほど焦ることはありません。しっかりと働いていても、独自の審査によって落ちてしまうこともあります。
まずは6か月程度待ってから改めて申込みをしてみましょう。もし、それでもクレジットカードが作れない場合には、無理して申込みをせず、原因となっていそうなものが解消できるまで代わりになるものを利用することも検討しましょう。
クレジットカードの代わりになるものは以下の3つです。
- デビットカード
- プリペイドカード
- 家族カード
それぞれ詳しく解説します。
3−1 デビットカード
デビットカードとは、銀行口座にある残高の範囲内で利用できるカードです。
お店などでは、クレジットカードと同じように利用できますが、利用分は即座に銀行口座から引き落とされます。
クレジットカードは1か月の利用分をカード会社が立て替えるのに対し、デビットカードはあくまでカードを経由しているだけで自己資金から捻出するだけのものです。そのため、ほとんどのデビットカードは審査がなく、15歳以上であれば誰でも利用できます。(一部のデビットカードは審査が必要です)
銀行口座を持っていれば、最短で即日発行できますので、「財布に大金を入れておきたくない」「いちいちお金をおろすのが面倒」という方は、デビットカードが便利です。
ただし、口座残高があれば無制限に使えてしまうため、使いすぎると生活費がなくなってしまう可能性があります。上限額を設定できる場合は、設定した方がいいでしょう。
3−2 プリペイドカード
プリペイドカードとは、あらかじめチャージした金額の範囲内で利用できる「前払式」のカードです。
有名なもので言えば、交通系ICカード「Suica」や、セブンイレブンなどで使える「nanako」があります。
その他にも、国際カードブランド(VISA、Mastercard、JCBなど)付きのプリペイドカードであれば、ネットショッピングや店舗での支払いも可能です。
プリペイドカードも、審査不要で発行できます。
3−3 家族カード
家族カードは、親や配偶者などの家族が持っているクレジットカードに追加で発行できるカードです。クレジットカードは契約者しか利用できませんが、家族カードであれば指定した家族も利用できます。
本カード所有者の信用情報を元に発行されるため、自身の信用情報に問題があっても利用可能です。
なお、利用分は本カードの所有者名義の銀行口座から引き落とされます。利用する際は家族と相談するようにしましょう。
4章 借入が多い場合には債務整理も検討しよう
他社からの借入れが多く、クレジットカードの審査が通らない場合にはクレジットカードを作ってはいけません。
というのも、借金が多い状態でクレジットカードを作ると、さらに借金が増える可能性が高いためです。
順調に借入れを返済して減らせているのであればよいですが、「利息ばかりで元金が減らない」「借金の返済を借金でしている」という場合には債務整理を検討しましょう。
なお、債務整理をするとその時点で信用情報機関に事故情報が登録されます。任意整理・個人再生では、すべての返済が終わってから5年、自己破産では手続きが開始してから7年程度はクレジットカードが作成できませんので注意してください。
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4−1 任意整理
任意整理とは借債権者と交渉して利息や遅延損害金をカットしてもらったり、返済期間を調整したりすることで無理なく返済できるようにする手続きです。
一般的に、債権者との交渉は弁護士や司法書士を通じて行われます。
借入金の元金は減りませんが、利息の支払いがなくなりますので、返済の負担は軽減されるでしょう。
利息が高額になってしまい返済が難しいという方には任意整理が適しています。
4−2 個人再生
個人再生とは、裁判所を通じて借金を大幅に減額し、残りを3〜5年で返済する手続きです。住宅ローン特則を利用することで住宅ローン以外を対象に手続きが可能で、自宅を手放さず借金の減額ができます。
ただし、手続き後も支払いが必要なため、安定した収入があることが条件となります。
現在安定した収入があり、借金を減額することで無理なく返済ができる方、家を所有している方は個人再生が適しています。
4−3 自己破産
自己破産は、裁判所に申立てを行い、借金の返済を全額免除してもらう手続きです。
一定以上の財産を処分されてしまうというデメリットはありますが、借金で首が回らなくなってしまった人でも再スタートを切ることができます。
収入がない・少ない方や、借金が高額な方には自己破産が適しています。
5章 まとめ
クレジットカードの審査に通らない理由を明確に知ることはできません。とはいえ、よくある原因はいくつかありますので、それを知ることで改善の余地があります。
信用情報の確認や、収入の安定化、借金の整理をすることで審査に通ることができるでしょう。ただし、短期間で申込みをしてしまうと「申込みブラック」として余計に審査に通らなくなってしまうので注意が必要です。
クレジットカードが作れない期間は、代わりとなるデビットカードやプリペイドカード、家族カードなどを利用することで支払いの手段を確保できます。
さらに、借入が多い場合には債務整理も視野に入れましょう。
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