この記事は約 11 分で読めます。
クレヒスとは「クレジットヒストリー」の略で、信用情報機関に登録されているクレジットカードやカードローンなどの利用履歴です。クレヒスにはカードの利用状況だけでなく携帯電話端末の分割払いの支払履歴など各種支払いの履歴も登録されています。
クレヒスに滞納などの事故情報が登録されると、新たな借入れやローンの利用、クレジットカードの利用・作成などができなくなります。
クレヒスに登録されている事故情報の保存期限は完済して契約終了してから5年以内にとされており、クレヒスの内容は信用情報機関に情報開示を求めることが可能です。
この記事では、クレヒスの概要や登録された事故情報の回復期間、事故情報が登録されているデメリットなどについて解説します。
- クレヒスとは?
- クレヒスに登録されている内容・傷がつく原因
- クレヒスが回復するまでの期間
- 事故情報が登録されているデメリット
お気軽にお問い合わせください!
借金返済のご相談はグリーンへ
目次 ▼
1章 クレヒスとはクレジットカードの利用履歴
クレヒス(クレジットヒストリー)とはクレジットカードの利用履歴やローンの返済状況など、金融取引を記録したもので、信用情報機関に登録されています。
クレヒスは貸金業者や金融機関、クレジットカード会社などが申込者の審査をする際に確認されます。
1−1 クレヒスに登録されている内容
クレヒスには以下のような内容が登録されています。
本人識別情報 | 氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先、運転免許証等の番号など、契約者本人を識別するための情報 |
---|---|
契約内容情報 | 契約日、契約の種類、商品名、支払回数、契約額(利用限度額)、契約終了予定日、登録会社名など、契約内容に関する情報 |
支払い状況 | 請求額、残債額、入金額、入金履歴、延滞・滞納履歴、債務整理の有無やその詳細など支払いに関する情報 |
割賦販売商品の支払い情報 | スマホ・携帯電話本体やクレジットカードのリボ払い・分割払いなどの割賦販売の対象となる商品への支払い情報 |
貸金業者への支払い状況 | 消費者金融やカードローンなど借入れの確定日、貸付日、出勤日、残高、遅延の有無など貸金業者に対する支払い情報 |
申込情報 | 新規でクレジットカードやローンを申し込んだ人の支払い能力を調査するための情報 |
クレヒスに登録されているのは延滞や滞納などの情報だけではありません。クレジットカードやキャッシング、ローンなどを利用した記録や利用者本人の個人情報なども登録されています。
1−2 クレヒスに傷がつく原因
クレヒスに傷がつくと、借入れやクレジットカードの利用、各種ローンの利用などの審査に影響します。
クレヒスに傷がつく原因としては以下が挙げられます。
1−2−1 支払いの遅延
クレジットカードの支払いや借入れの返済が2ヶ月以上遅延すると、事故情報として登録されます。また、2ヶ月以上の遅延でなくても短期間の遅延を繰り返すとそれも情報として残ります。
支払いが遅延しないよう、細心の注意をしましょう。
1−2−2 短期間で複数枚のクレジットカードを申し込む
短期間に複数枚のクレジットカードを申し込むと、特に金融事故が発生したわけではありませんが、金融機関には「多くの借入れを必要としている」のではないかと疑われるため、審査には不利に働きます。
たとえやましい理由がないとしても、クレジットカード会社や金融機関としては「怪しい」と判断するからです。
1−2−3 債務整理をした
自己破産や個人再生、任意整理などの債務整理をすると、その事実も事故情報として登録されます。
2章 クレヒスの登録先と回復までの期間
クレヒスに登録された情報は永久的に残るものではありません。一定期間を過ぎると情報は消え、回復します。
回復すれば、クレジットカードの利用や借入れなども可能になります。
ここでは、クレヒスの登録先や回復までの期間について解説します。
2−1 信用情報機関の種類は3つ
日本には信用情報機関が以下の3つ存在します。
信用情報機関 | 取り扱う情報 |
---|---|
CIC(株式会社シー・アイ・シー) | クレジットカードの利用歴など |
JICC(日本信用情報機関) | 消費者金融など貸金業者との取引履歴など |
KSC(全国銀行個人信用情報センター) | 銀行や信用金庫など金融機関との取引履歴など |
金融機関や貸金業者によってどの信用情報機関に加盟しているかは異なりますが、どの機関もクレヒスの情報を取りまとめています。
2−2 信用情報機関に登録されている期間
通常、クレヒスの事故情報は最小で5年間記録され、支払い完了したうえで解約をすると、その後5年ほどで自動的に消去されます。
ただし、新たな情報が加わると、記録期間が延長されることがあります。そのため、契約中は常に情報が登録されていると思っておくのが良いでしょう。
なお、クレヒスの事故情報については、事故の種類によって登録期間が異なります。
事故の種類 | ブラックリストに載る期間 |
---|---|
支払いの延滞 | 契約期間中および完済契約終了後5年以内 |
債務整理・強制解約・債権譲渡など | 完済契約終了後5年以内、破産手続開始から7年以内 |
「クレヒスの回復」という意味では、完済してから5年と考えておくのが良いでしょう。
2−3 事故情報の確認方法
クレヒスの事故情報は、各信用情報機関に開示請求をすることで確認できます。確認方法は各機関によって異なりますが、スマートフォンや郵送でも確認することが可能です。
横スクロールできます
信用情報機関 | 方法 | 手数料 |
---|---|---|
CIC | オンライン、郵送 | オンライン請求:500円 郵送請求:1,000円 |
JICC | アプリ、郵送 | データ受け取り:1,000円 郵送請求:1,300円 |
KSC | オンライン、郵送 | オンライン請求:500円 郵送請求:1,679~1,800円 |
なお、いずれも本人確認書類が必要ですので、用意しておきましょう。
- クレヒスの記録がないことも不利になる!
クレヒスには様々な情報が記録されていますが、事故情報など負の情報だけが不利に働くわけではありません。・「クレジットカードを使ったことがない」
・「分割払いの履歴がない」などという場合には、クレヒスに一切情報が記録されていない可能性があります。
このようにクレヒスに一切記録がない、いわゆる「スーパーホワイト」の人は審査時に不利になることもあるのです。
また、過去にブラックリストに入り5年以上何の履歴も残していない人もスーパーホワイトになることがあります。
スーパーホワイトを脱却するためには、スマートフォンや家電などを分割払いで買うなど実績を積むことが必要です。
3章 クレヒスに事故情報があるデメリット
クレヒスに事故情報があると、様々なことが制限されます。具体的には以下のとおりです。
- クレジットカードの利用・作成ができない
- 新規の借り入れ・ローンの利用ができない
- 賃貸住宅の審査に通らない可能性がある
- スマホの分割払いができない
それぞれ詳しく解説します。
3−1 クレジットカードの利用・作成ができない
事故情報があると、クレジットカードの新規申込みや更新ができなくなります。
また、既存に所有しているカードも利用できなくなる可能性が高いです。
なお、クレジットカードがほしいからとむやみに審査に申し込むのはやめましょう。クレジットカードの審査に落ちたという情報もクレヒスに記録されます。
事故情報がなくなるまではクレジットカードの利用・作成はできませんので、大人しく回復するのを待つべきです。
3−2 新規の借り入れ・ローンの利用ができない
クレヒスに事故情報が記録されていると、新規ローンの契約や金融機関での借入れができません。
住宅ローンや自動車ローンはもちろん、カードローンや消費者金融でのキャッシングもできないと考えておきましょう。
事故情報がある間は、家や車などの大きな買い物をすることは難しくなります。
3−3 賃貸住宅の審査に通らない可能性がある
賃貸住宅に住む際には、今後家賃を払ってくれるかどうか判断するための審査が行われます。
クレヒスに事故情報がある場合、オーナーとしては支払い能力に不安があると感じるため、審査が通らない可能性があります。
なお、信用情報機関の事故情報を入居審査時に確認するのは信販系の賃貸保証会社がほとんどです。
そのため、賃貸住宅の審査に落ちた場合には、以下のような物件を探すことをおすすめします。
- 信販系の賃貸保証会社がついていない物件
- 保証会社不要の物件
3−4 スマホの分割払いができない
スマートフォンを購入する際、本体の代金を分割払いで払う方も多いのではないでしょうか。
そのように分割払いで商品を購入する際には、信用情報機関で購入者のクレヒスが確認されることがあります。
クレヒスに事故情報が載っている場合には、スマホの分割購入はできない可能性が高いでしょう。
なお、分割払いで購入できない場合には以下の対処を取るしかありません。
- 現金一括で購入する
- 別の人に端末の購入代金を出してもらう
4章 まとめ
クレヒスとは、信用情報機関に記録されているクレジットカードの利用履歴や契約状況などの情報で、支払いの滞納や債務整理をすると事故情報として記録されます。
クレヒスは貸金業者やクレジットカード会社、金融機関などが、審査時にチェックしています。
事故情報は原則として5年程度は保存されているため、クレヒスが回復するのは5年程度かかると理解しておきましょう。
クレヒスに事故情報が記録されていると、借入れやクレジットカードの利用・作成、ローンの申し込み、スマホなどの分割払いができません。
なにかしら審査に落ちた場合にはクレヒスに事故情報が記録されている可能性があります。クレヒスは信用情報機関に情報開示請求することで確認できますので、一度開示請求をしてみるのがよいでしょう。
お気軽にお問い合わせください!
借金返済のご相談はグリーンへ
借金返済に関する記事を沢山公開していますので、合わせてご覧ください。
アクセス数が多いキーワード:債務整理 クレジットカード
借金返済の無料相談ならグリーンへ
お気軽にお問い合わせください!