自己破産の必要書類は全部で8種類!集め方とスムーズな準備方法を徹底解説

   山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
所属東京司法書士会登録番号東京第8849号東京都行政書士会所属会員番号第14026号
保有資格司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート
関連書籍「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

自己破産
自己破産の必要書類は 全部で8種類! 集め方とスムーズな準備方法を徹底解説

「自己破産」は借金の返済が免除されることが大きなメリットといえますが、そのためには適切な書類を揃えて裁判所に提出しなければなりません。

そして、破産申立てのために準備しなければならない必要書類は大きく分けると全部で8種類あります。

細かく見ていくともっと多くの種類の書類が必要になります。そして、必要書類が揃っていなかったりミスがあったりすると、自己破産が失敗してしまうリスクを高めます。

そこで、必要書類をスムーズに準備し自己破産を成功させるために、

  1. 自己破産で準備しなければならない8つの必要書類
  2. 自己破産の必要書類で迷わないため専門家に相談したほうがよい4つの理由

の2つについて章ごとに詳しく説明していきます。                        

1章 自己破産で準備しなければならない8つの必要書類

自己破産の手続をスタートするために、「必要書類」として準備しなければならない書類は大きく分けると8つあります。

なぜ必要書類を準備しなければならないのかというと、債務者が自己破産することについて裁判所に認めてもらい手続を開始するためには、次のことを確認してもらうことだからです。

  • 債務者が借金を返すことのできない状態であること(支払い不能状態であること)
  • 債務者に借金が免除されない事由がないこと(免責不許可事由がないこと)
  • 免責できる種類の債権であること(非免責債権ではないこと)

債務者の事情などによって、個別具体的な案件で提出を求められる必要書類は変わってきますが、大きく分けると次の8つが必要になります。

  1. 申立書
  2. 陳述書
  3. 債権者一覧表(債権調査票)
  4. 住民票(戸籍謄本)
  5. 家計の収支が確認できる書面
  6. 保有するすべての預金口座の通帳の写し
  7. 財産目録
  8. 該当する場合に必要となる書類

それでは8つの書類について、それぞれ説明していきます。

1-1 申立書

「申立書」は破産手続の申込書ともいえる書類であり、申立人の氏名や債務総額などを記載します。

裁判所ごとに書式が異なるため、申立てを行う裁判所の書式を使って作成することが必要です。

1-2 陳述書

「陳述書」には、

  • 債務者が自己破産に至った事情
  • 債務者の生活状況
  • 借金返済が免除されない事由の有無

などを記載します。

そのため主に次の項目についてまとめておきましょう。

  1. 借金をした理由
  2. 借金が膨らんだ理由
  3. 自己破産に至った理由
  4. 反省と今後の生活に向けた意欲

それぞれの項目について説明していきます。

借金をした理由

なぜお金を借りることになったのかをまとめておくことが必要です。

破産者それぞれに個別の事情があるはずで、裁判所はその事情を見て手続きの進め方や免責の可否を判断します。そのため、この部分が一番重要と言って良いでしょう。

  • 借入先
  • 借入金額
  • 借入時期

なども記載できるようにしておいてください。

もし、ギャンブルなど免責不許可事由に当たる事情がある場合は必ず書き、反省の姿勢を示すことも必要です。

借金が膨らんだ理由

なぜ何度も繰り返し借金をしてしまったのか、借金の返済ができなくなり雪だるま式に膨らんでしまった理由をまとめておきましょう。

自己破産に至った理由

膨らんだ借金の問題を解決するために、自己破産を選んだ理由について記載できるようにしておいてください。

そのほか、借金額が低いうちに早めに対処しようとしなかったことへの反省や、それができなかった事情なども書くといいでしょう。

反省と今後の生活に向けた意欲

借金を返せなくなってしまったことへの反省の気持ちや、今後の生活をどのように改善させていくのかなどもまとめておきましょう。

ここは、今後も借金を繰り返すようでは意味がないので、そうならないようにするための対策を裁判所にアピールする趣旨で書くものです。

1-3 債権者一覧表(債権調査票)

「債権者一覧表」とは、裁判所に自己破産を申し立てるとき、「申立書」と一緒に提出しなければならない必要書類の1つです。

自己破産は基本的にすべての債務を免除する手続きです。そのため、どんな債務が存在するかは漏れなく報告しなければなりません。会社はもちろん、個人からの借入れも含みます。

もし、わざと一部の借金を申告しなかった場合、その借金は免除されませんし、最悪の場合は借金を隠したこと自体が免責不許可事由となり、自己破産そのものが認められません。

もし免除対象から外されてしまった借金があった場合は、他の借金がゼロになった後でも免責の効果が及ばず、完済まで返済し続けることになります。

免責不許可事由とは
一定事情により、裁判所に借金の返済免除を認めてもらえないことがあります。この事情のことを「免責不許可事由」といいます。

また、個別の債権について詳しい内容を報告するため、債権者一覧表以外に「債権調査票」も必要になります。

そこで、

  1. 債権者一覧表に記載する内容
  2. 債権調査票に記載する内容

の2つについて説明します。

債権一覧表に記載する内容

「債権者一覧表」に記載する内容は以下のとおりです。

債権者一覧表
債権者一覧表
  1. 債権者名
  2. 債権者住所
  3. 借入の始期と終期
  4. 現在の借入残高
  5. お金を借りた理由(使途)
  6. 保証人・担保の有無
  7. 最後に返済した日
  8. その他(判決や差押えなどがある場合は注記)

債権調査票に記載する内容

「債権調査票」は自己破産の手続を委任された専門家から債権者に対し送付される書類です。

債権調査票

そのため債権者は、

  • 債務者の氏名・住所
  • 貸付年月日
  • 貸付元金
  • 返済期限
  • 利率
  • 受取年月日
  • 受取元利金
  • 受取利息
  • 借金残高(元金・利息・遅延損害金)
  • 債務名義(判決)の有無

などの必要事項を記載することになります。

通常であれば、債権者から専門家へ1~2か月程度で返送されますが、裁判所へ提出する調査票は、6か月以内に発行されたものが必要です。

債権者が個人の場合などは返送されないこともあるため、その場合にはお金を借りた本人が記憶にある限りの詳細を記載したり、手元にある書面で代用することになります。

1-4 住民票・戸籍謄本

「住民票・戸籍謄本」は、申立人が債務者本人であることを証明するために提出する必要書類です。

そのため、次の2つの書類を準備してください。

  • 戸籍全部事項証明書(3か月以内のもの)
  • 住民票の写し(3か月以内のもので世帯全員が記載されている、本籍地と世帯主の省略のないもの)

なお、次に該当する場合には以下の書類も必要です。

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申立人の賃借物件に居住している場合賃貸借契約書
他人の賃借物件に居住している場合賃貸借契約書・同居証明書
他人の所有物件に居住している場合不動産登記全部事項証明書・同居証明書
法人代表者の場合商業登記全部事項証明書

1-5 家計の収支が確認できる書面

本当に自己破産しなければならない状態なのかを確認するため、破産手続開始の申立ての前2か月分の収入・支出を記載した書面が必要になります。たとえば、4月に申立てをするならば2月と3月の家計収支が必要です。

通常であれば家計簿を準備すればよいですが、なければ書面を作成します。

また、家計簿に記載された収支を「証明」するために、以下の書類も準備しておくことが必要です。

  • 所得証明(直近2年分の源泉徴収票を準備。準備できないときは課税証明・非課税証明でも代用可)
  • 給与明細書(給与を受け取っているときには直近2か月分を目安に準備)
  • 水道光熱費の領収書(直近2か月分の公共料金を支払った領収書)
  • 通信費の領収書(携帯、ネット通信費など全て含む)

また、生活保護や年金受給者など受け取っているときには次の書類も必要になります。

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生活保護受給世帯の場合生活保護受給証明書
公的年金を受給している場合公的年金受給証明書
失業保険を受給している場合失業保険受給証明書

1-6 保有するすべての預金口座の通帳の写し

保有しているすべての「預金口座」の「通帳」が必要となるため、自己破産の申立て日の前2週間以内に記帳しておきましょう。

表紙と表紙裏、申し立て前1~2年分の写しが必要となりますが、裁判所によって異なります。

うっかり準備を忘れてしまいがちなのが「ネット銀行」と定期預金など「普通以外の口座」ですので注意してください。また、作って長期間放置している口座も忘れやすいです。

通帳自体を紛失しているときには銀行窓口で再発行を依頼するか、「取引明細書」など取引履歴を確認できる書類の準備が必要です。

なお、預金通帳は家計収支の確認だけでなく、次に説明する「財産目録」に添付する必要書類としても準備することになります。

1-7 財産目録

「財産目録」は申立てを行うべき裁判所の書式に従いましょう。

これは、債務者が保有している「資産」の確認で必要となる書類です。

財産が一定額以上になると管財事件になります。債権者に配当できる財産がないかを確認するためにも重要な書類なので、隠すことなく全ての財産を開示しましょう。

具体的には、下記の表のようになります。

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銀行口座を開設している場合預金通帳
契約者として保険に加入している場合保険証券・解約返戻金証明書
自動車を保有している場合車検証
保有している自動車の年式が新車から7年以内の場合査定書など車の価値を証明する書類
正社員として勤続して5年以上の場合退職金見込額証明書
株やFXなどの取引がある場合株などの取引明細
不動産を所有している場合不動産登記全部事項証明書、評価証明書
貸借人である場合賃貸借契約書など(敷金の有無)

1-8 該当する場合に必要となる書類

「個人事業者」が自己破産するときや、原因が「持病」などにある場合に、準備しておかなければならない書類は以下のとおりです。

個人事業者の場合確定申告書・決算書類など直近3年分
破産原因が病気または病気療養中である場合診断書

2章 自己破産の必要書類で迷わないため専門家に相談したほうがよい4つの理由

自己破産の必要書類を揃えることができなければ、裁判所に申立てをすることができません。

また、手続が開始された後で追加資料を提出するように裁判所から求められたときも、必要書類が準備できなければ手続は進まなくなるでしょう。そのまま放置はできませんので、裁判所が申立てを却下することもあります。

そのためスムーズに必要書類を揃えることが必要ですが、迷わないためには専門家に相談したほうが安心です。

自己破産の必要書類で迷わないように、専門家に相談したほうがよい「理由」として主に次の4つが挙げられます。

  1. 必要書類を漏れなく伝えてもらうことができる
  2. 書類収集のアドバイスをしてもらえる
  3. 書類作成を代行してもらえる
  4. 自己破産以外の債務整理による解決策も提案してもらえる

それぞれの理由について説明します。

2-1 必要書類を漏れなく伝えてもらうことができる

専門家に相談したほうがよい理由の1つ目は、必要書類を漏れなく伝えてもらうことができることです。

そもそも自己破産は専門家に手続を依頼しなくても、債務者本人が独自に行うことも可能です。

しかし慣れない手続をスタートさせるための必要書類を、すべて債務者本人が把握し不備なく揃えることは容易ではありません

絶対必要とされていない書類などは、準備したほうがよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

いくつかは1章で列挙しましたが、具体的事情に応じて様々な書類が必要になることもあります。そういったものは事案ごとに判断するしかありません。出さなくても良いが、出した方が裁判所から免責をもらいやすくなるといったものもあるでしょう。

このような場合、専門家に依頼することで何の書類が必要か伝えてもらうことができ、漏れなく準備することができます。

2-2 書類収集のアドバイスをしてもらえる

本人が集めなければならない書類について、どのように収集するか教えてもらうことができます。

グリーン司法書士法人でよく案内するものとしては次のようなものです。

  • 通帳の合計記帳履歴の取得方法
  • 保険の解約返戻金証明書の取得方法
  • 退職金明細書の取得方法
  • 同居証明書の取得方法

なお、必要書類は準備できたものの何を記入していけばよいのかわからないという場合でも、専門家に相談すればアドバイスしてもらえます。あるいは専門家の側で記入してくれることも多いでしょう。

2-3 書類作成を代行してもらえる

たくさんの書類を一人で準備することは多くの時間を費やすことになりますが、専門家に相談することで書類作成を「代行」してもらうことができ、手続を進めていく時間を短縮できます。

弁護士でも司法書士でも、自己破産手続の依頼を受けた場合に行うメインの業務が「書類作成」です。

書類を全て揃えたとしても、それを裁判所に提出する形式にまとめ上げることは、自力では非常に難しいです。この作業を専門家に代行してもらうことで、手間が大幅に減るだけでなく、免責を得られる可能性も飛躍的に上がるでしょう。

2-4 自己破産以外の債務整理による解決策も提案してもらえる

「借金を返せない状態なら、選ぶ債務整理は自己破産だけしかない」

と思い込んでしまっていることもありますが、専門家に相談することで自己破産以外の「解決策」も提案してもらえます。

抱えている借金や収支など、状況によっては自己破産以外の解決策が見つかる可能性もあります。

最もよい方法を選ぶためにも、専門家に相談してみるとよいでしょう。

まとめ

自己破産の手続を進めていくためには、大きく分けると8つの必要書類が必要です。

ただしそれぞれの事情によって他にも提出が必要となる書類もあります。

どの書類を準備しなければならないのか、記載が必要な書類には何を書けばよいのか、独自で判断することは簡単なことではありません。

また、自己破産しか借金問題解決の道はないと思っていても、借金問題に詳しい専門家に相談すれば、他のより良い解決策が見つかることもあります。

そのため自己破産手続や、借金問題について悩んでいるのなら、一度グリーン司法書士法人グループに相談してみてください。

最適といえる解決策を一緒に考え、提案させていただきます。

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