親が自己破産したときに子が受ける6つの影響を専門家が簡単解説!

   山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
所属東京司法書士会登録番号東京第8849号東京都行政書士会所属会員番号第14026号
保有資格司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート
関連書籍「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

自己破産
親が自己破産したときの子への影響
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「親」がやむを得ない事情で「自己破産」という選択を取ることを選んだ場合、「子」にはどのような影響があるのか心配になるものでしょう。

親が自己破産したことにより、子が不利益を受けるケースがないとはいえません。

そこで、

  1. 親が自己破産しても子に影響しない4つの項目
  2. 親が自己破産すると子どもに影響する6つのケース
  3. 自己破産以外で選ぶことができる2つの債務整理

について章ごとにそれぞれ解説していきます。

1章 親が自己破産しても子に影響しない4つの項目

親の立場である方が自己破産しようと考えているとき、

「子が代わりに借金を背負うことになるのではないか?」

といった不安を感じることもあるようです。

しかし実際には、親子であっても子が親の保証人などになっていない限り、親が返済できないからという理由で、子が代わりに返済しなければならないといったことはありません

そして、

「親である自分が自己破産したことで子に何らかの迷惑がかかるのではないか?」

と心配になる方も多くいるでしょうが、家族に対する影響はほとんどないといえます。

親が不安に感じがちな「子への影響」として、

  1. 進学・就職・結婚への影響
  2. 戸籍への影響
  3. 自分名義のクレジットカードへの影響
  4. 子の固有財産への影響

など4つの項目が挙げられます。それぞれの影響について説明していきます。

1-1 進学・就職・結婚への影響

子が進学や就職を控えているとき、進学先や就職先に親の自己破産を知られてしまい、入学や内定を取り消されてしまうのではないかといった不安を抱える方もいることでしょう。

しかし進学先や就職先で、親の自己破産について調査されることはまずありません。

進学するとき、子が奨学金でお金を借りたいという場合でも、自己破産した親以外が保証人になるという選択肢もあります。

結婚するときでも、通常であれば結婚する相手に親が自己破産したことを知られることはないため、子のライフイベントに影響はほとんどないと考えられます。

1-2 戸籍への影響

自己破産したことが、「戸籍謄本」や「住民票」などに記載されることはありません。

ただし、破産手続中は本籍地の市町村の「破産者名簿」には記載される場合があります。

破産者名簿とは
破産者名簿とは、破産手続開始決定確定など通知を受けたとき、本籍地の市町村で作成されます。記載されている間は、「破産者ではないことを証明する身分証明書」の取得ができません。
なお、掲載されるのは、破産開始決定が出たけれど免責を受けることができず、借金が免除されなかった方などごく一部です。

そもそも「破産者名簿」は「非公開」扱いであるため一般の方が目にすることはなく、破産手続後に借金が免責(免除)となり、復権すれば(破産者でなくなれば)その記載は抹消されます。

1-3 子名義のクレジットカードへの影響

親と子の住所が同じ場合でも、子が「本人名義のクレジットカード」を保有している場合、そのクレジットカードに対する影響はありません。

一方、親のクレジットカードを主体とした「家族カード」を子が保有しているときには、親が自己破産することで子の保有するクレジットカードも連動して使えなくなります。

なお、2022年4月1日からは成年年齢が現行の20歳から18歳に引き上げられ、18歳の子でも本人の意思でクレジットカードを作成できます。しかし、2021年3月31日までは20歳未満の子は親権者の同意が必要になるため、その点は注意しましょう。

1-4 子の固有財産への影響

親が自己破産しても、子の固有財産への影響はありません。

自己破産したときには、借金を免除する代わりに、親が所有している自由財産以外の財産は処分されますが、あくまで「親の財産」が処分の対象であり、子の固有財産が含まれることはありません。

自由財産とは
「自由財産」とは、破産者が自由に管理・処分できる財産のことで、生活に最低限必要とされる次の財産です。
・新得財産(破産手続開始決定後に取得した財産)
・差押禁止財産(生活に必要とされる法律上差押えが禁止されている財産)
・99万円以下の現金等

2章 親が自己破産すると子どもに影響する6つのケース

親が自己破産をしても原則として子どもの生活に影響を及ぼすことはほとんどありません、しかし、以下のようなケースに当てはまる場合は、子どもが不利益を受けることがあります。

親が自己破産したときの子の不利益として考えられるのは次の6つです。

  1. 親の持ち家で同居している場合
  2. 親の連帯保証人になった借金がある場合
  3. 親が主会員の家族カードを保有している場合
  4. 親名義で加入している学資保険がある場合
  5. 親が奨学金の保証人になっている場合
  6. 自己破産前に親から譲り受けた財産がある場合

それぞれ詳しく説明していきます。

2-1 親の持ち家で同居している場合

親が所有している持ち家に住んでいるときには、自己破産によって自宅も「換価処分」の対象となる​ため、子もその家を出ていかなければなりません。

破産手続中は自宅に住み続けることができるため、その期間中に引越し先を探すことが必要となるでしょう。

2-2 親の連帯保証人になった借金がある場合

子が成人しており、親の連帯保証人になっている借金がある場合、親が自己破産したときには、その借金は子が代わりに返済することになります。

さらに連帯保証人の場合、期限到来まで返済しなくてもよいとする「期限の利益」を失うこととなり、一括で返済を求められる可能性もあると留意しておきましょう。

2-3 親が主会員の家族カードを保有している場合

親が主会員になっているクレジットカードの「家族カード」を子が使っている場合、その家族カードは使用できなくなります。

親の自己破産によって親名義のカードが使えなくなるため、親名義のカードを前提とする子のカード(家族カード)も連鎖的に使えなくなるのです。

2-4 親名義で加入している学資保険がある場合

将来の学費のため、親が契約者となり子の学資保険に加入していることもあるでしょうが、解約したときに払い戻される「解約返戻金」が20万円以上になるときには原則として解約しなければなりません。

なお学資保険以外の種類の保険でも基本的には同じです。

2-5 親が奨学金の保証人になっている場合

子が貸与奨学金(第二種奨学金)でお金を借りている場合、その保証人に親がなっていれば、他の親族などに保証人を交代してもらうことが必要になります。

2-6 自己破産前に親から譲り受けた財産がある場合

本来、子の財産は、親の財産とは別名義の「子固有の財産」とされます。

しかし親が自己破産する「前提」で子に所有する財産の一部または全部を「譲渡」していた場合には、譲渡した財産は「換価処分」の対象となる可能性があり、子は譲り受けた財産を失います。

これは、いわゆる財産隠しとして免責不許可事由に該当すると判断される可能性があるということです。

3章 自己破産以外で選ぶことができる2つの債務整理

親が自己破産することにより、子に何らかの「不利益」が出ることが予想されるときには、自己破産以外の債務整理方法も検討してみるとよいでしょう。

借金の返済が厳しく自己破産しか選択肢はないと考えていても、借金を減額してもらえれば支払うことができるという場合、他の2つの方法で解決できることもあります。

自己破産以外に選ぶことができる「債務整理」の方法は次の2つです。

  1. 任意整理
  2. 個人再生

それぞれどのような方法なのか説明していきます。

3-1 任意整理

「任意整理」とは、直接、貸金業者など債権者に借金減額などを「交渉」し、返済が可能になるように見直す手続です。

裁判所を通さず手続できるため、かかる時間も3か月程度で短く、他の債務整理より書類作成など手間もかからないことがメリットといえます。

大幅な借金減額は期待できませんが、債権者との交渉で和解が成立すれば将来利息は免除され、毎月の返済負担を軽減させることができます。

一方、自己破産を検討するほど多くの借金を任意整理しようとすると、月額が高額になりやすいという点がデメリットとなるでしょう。

通常は4~5年で返済するように和解するため、たとえば総額600万円の借金がある場合、単純計算で月額10万円が必要ということになります。

3-2 個人再生

「個人再生」とは、裁判所に申立てを行い、返済が困難であることを認めてもらうことで大幅に借金を減額してもらう手続です。

大まかに言えば、借金を5分の1程度まで圧縮でき、減額された借金を3~5年間で返済することなります。大幅に減額できるというのは大きなメリットと言えるでしょう。

さらに「住宅ローン特則」が認められれば、住んでいる家の住宅ローンを支払いながら、家を手放すことなく借金問題を解決できます。

ただし自己破産同様に、裁判所を経由する手続のため、書類作成には破産以上に手間や時間がかかります

また、不動産などで財産総額が高くなる場合には、返済額が高くなるリスクがある点はデメリットです。

まとめ

親が自己破産した場合でも、原則としては子がその責任を負い変わりに借金を返済する必要はありません。ただし子に何の影響もないともいいきれず、不利益を受けてしまうケースも存在します。

もし子への不利益をできるだけ避けて借金問題を解決する方法を知りたいときは、まずはグリーン司法書士法人グループへの相談してみてください。

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