400万円の借金はやばい?完済までの期間や借金の減額方法を解説

   司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識
400万円の借金はやばい?完済までの期間や借金の減額方法を解説

この記事は約 14 分で読めます。

悩む男性
悩む男性
借金を繰り返していたら、いつのまには400万円にもなっていました。返せそうにありません・・・。どのように返済をしていけばよいでしょうか?
司法書士
司法書士
400万円の借金がある場合、利息だけでも毎月4〜6万円がつきます。それに加えて、元金の返済もしなければいけません。そのため、一般の会社員の方が返済するのは並大抵のことではありません。
悩む男性
悩む男性
では、どうしたらよいでしょうか?
司法書士
司法書士
まずは、ご自身の収支を把握し、削れる出費はないか考えてみましょう。どうしても返済が難しい場合には債務整理を検討してみてください。

400万円の借金は一般の方にとってかなり高額です。

400万円の借金の場合、一般的な利率である年利15%(下記表参考)で計算すると、利息だけでも、年間で60万円が付きます。月に換算すると4万円です。

元金を減らすためには、毎月この利息以上の金額を返済しなければいけません。

利息制限法の上限
借金額法律上の上限金利
10万円未満年20.0%
10万円〜100万円未満年18.0%
100万円以上年15.0%

また、複数社から数十万円ずつ借り入れをしている場合には、金利の上限が年18%になりますので、年間72万円・月々6万円の利息が付きます。

一般的な会社員が返済するとなると、大きな負担になるでしょう。

返済が苦しいと感じたら、一度冷静になり、借金や現在の収支などを見直してみましょう。どうしても返済を続けるのが難しい場合には、債務整理を検討することをおすすめします。

また、過払い金が発生している場合には、過払い金の返還を求めることで借金を大幅に減額できる可能性があります。

この記事では、

  • 400万円の借金の返済シミュレーション
  • 過払い金で減額できるケースについて
  • 債務整理の種類

について解説します。

1章 【返済額別】借金400万円の返済シミュレーション

悩む男性
悩む男性
400万円を返済しようにも、あまりにも高額で、どのように返済していけばよいか想像もできません…。
司法書士
司法書士
まず理解しておかなければいけないのが、400万に対する利息は月々4万円です。返済して元金が減ればもちろん利息は減っていきますが、最初のうちは最低でも4万円以上を返済しなければ元金は減らないのです。
悩む男性
悩む男性
そうなんですね。それを踏まえて、どのくらい返済するべきでしょうか?
司法書士
司法書士
完済を目指すのであれば、少なくとも毎月7万円は返済したいところです。もっと現実的なことを言えば、月9万円を返済するのが完済までの期間を考えても理想でしょう。

400万円の借金は、月々いくら返済すれば完済すればできるのでしょうか。一般的な金利を用いてシミュレーションしてみましょう。

まず、400万円の借金にはどのくらい利息が付くのかを理解しておく必要があります。

借金に対する利息の上限は、以下のように定められています。

利息制限法の上限
借金額法律上の上限金利
10万円未満年20.0%
10万円〜100万円未満年18.0%
100万円以上年15.0%

1社から100万円以上を借りている場合、年率15%となりますので、借金400万円にかかる利息は月々4万円になります。そのため、毎月最低でも4万円を超える金額を返済しなければ元金は減りません。

一方、数社から借りた合計額が400万円となっている場合、借入額に応じて金利の上限が異なるため、1社から借り入れをしているときよりも利息が増えるケースもあります。

ここでは、借金400万円を1社から年率15%で借入れをしていることを想定してシミュレーションします。

月々の返済額ごとにシミュレーションいたしますので、参考にしてください。

1−1 月々6万円返済した場合

シミュレーション結果
返済額月60,000円
返済期間149ヶ月(12年5ヶ月)
返済総額864万452円
総利息額464万452円 

※年利15%で計算

月々6万円を返済した場合、完済までに12年以上もかかります。また、返済総額は約864万円と、元金の2倍以上も返済しなければいけません。

完済が不可能というわけではありませんが、400万円を返済するには月々6万円では少し心もとないでしょう。

1−2 月々7万円返済した場合

シミュレーション結果
返済額月70,000円
返済期間104ヶ月(8年8ヶ月)
返済総額721万2,798円
総利息額321万2,798円

※年利15%で計算

月々7万円の返済の場合、返済期間は約9年、返済総額は約720万円です。

完済までの期間は長くなりますが、400万円を返済するのであれば月々7万円が最低ラインでしょう。

1−3 月々9万円返済した場合

シミュレーション結果
返済額月90,000円
返済期間67ヶ月(5年7ヶ月)
返済総額597万2,404円
総利息額197万2,404円

※年利15%で計算

月々9万円の返済の場合、返済期間は約5年半、返済総額は約600万円です。9万円の返済を続ければ、完済までの期間もある程度現実的と言えるでしょう。

1−4 月々10万円返済した場合

シミュレーション結果
返済額月100,000円
返済期間57ヶ月(4年9ヶ月)
返済総額566万5,816円
総利息額166万5,816円

※年利15%で計算

月々10万円を返済すれば、5年未満で完済することが可能で、返済総額も約560万円まで抑えられます。

400万円を完済するのであれば、10万円以上の返済を続けるのが理想的です。

1−5 借金400万円の返済はかなりの期間と支払いが必要になる

上記のシミュレーションを見てわかるように、400万円の借金は月々6万円を返済したとしても12年以上の期間を要します。また、返済総額も864万円と、元金の2倍以上になります。

そもそも、月々4万円の利息が発生しているため、それを超える金額を返済しなければ借金は一向に減りません。現実的な範囲で完済するためには、毎月7万円程度を返済する必要があります。

とはいえ、生活をする中で毎月7万円を8年以上返済に充てるのは難しいという方がほとんどでしょう。

返済が難しい状況を続けていると、今後500万円、600万円と借金が膨れ上がっていってしまうリスクもあります。

万が一、借金が500万円を超えてしまうと、自己破産も検討しなければいけなくなってしまいます。

400万円の借金では、任意整理で利息をカットするだけでも返済総額を大幅に減額することができます。

借金の返済が厳しいと感じたら、これ以上借金が膨らむ前に債務整理をすることをおすすめします。

2章 過払い金があれば、借金が減額できる可能性も

もし、借り入れに対して過払い金が発生している場合には、過払い金の返還請求をすることにより借金を減額できる可能性があります。

過払い金とは、法律で定められている利息の上限を超える金利を返済していた場合に発生するものです。

借り入れ時期や借り入れをしている金融機関によっては過払い金が高額になっており、変換してもらうことで大婆に借金を減らせますし、過払い金が借入額を超えていれば手元にお金が残ることもあります。

過払い金が発生するのは以下のようなケースです。

  • 借り入れをしたのが2010年6月以前であること
  • 完済をしてから10年以内であること

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2−1 借り入れをしたのが2010年6月以前であること

2010年6月以前、消費者金融等の貸金業者によっては、利息制限法で定められている上限を超える金利「グレーゾーン金利」で貸付を行っていました。

利息制限法の上限を超えても、一定の要件を満たすことで出資法の上限(年利29.2%)まで合法的に課すことができたからです。

利息制限法の上限
借金額法律上の上限金利
10万円未満年20.0%
10万円〜100万円未満年18.0%
100万円以上年15.0%

2010年6月18日に貸金業法が改正され、これまでのように利息制限法を超える金利(グレーゾーン金利)を設定することができなくなりました。

しかし、法改正前に貸し付けたお金の金利が、改正後に適法なものに設定されなおされたわけではありません。そのため、法改正後でもグレーゾーン金利として払いすぎている利息が発生しており、それが「過払い金」と呼ばれています。

そのため、2010年6月以前に借り入れをしている場合には、過払い金が発生している可能性があるのです。

2010年6月以前の借り入れでも過払い金が発生しないケース

  • 銀行、信用金庫から借りている場合
  • ショッピング利用しかない場合
  • 利息制限法の範囲内の金利の場合

2−2 完済してから10年以内であること

2010年6月以前に借り入れをしていて、過払い金が発生していたとしても、完済した日から10年が経過している場合、時効を迎えているため、過払い金を請求することができません。

例えば、2000年8月に借り入れをして、2010年8月に完済している場合、2020年8月時点で10年が経過し、時効を迎えているため、過払金を請求することは不可能です。

一方、2005年9月に借り入れをして、2015年9月に完済している場合、時効は2025年9月となりますので、2021年時点では請求することができます。

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3章 返済が難しい場合には債務整理を検討しよう

1章で解説したシミュレーションを見てもわかるように、400万円の借金を返済するのはかなり大変であり、生活にも影響が出てしまいます。

返済が難しいと感じたら、債務整理を検討してみましょう。債務整理には主に以下の3つの種類があります。

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

それぞれ詳しく解説します。

3−1 任意整理

任意整理とは、債権者と交渉することで利息や遅延損害金をカットしてもらう手続きです。利息カット後は3〜5年で返済する内容で和解するのが一般的です。

あくまで利息をカットするだけですので、元金が減額されることはありません。

また、任意整理では、3〜5年で完済することを条件に和解を進めますので、相応の収入がなければそもそも債権者が任意整理に応じてくれません。

借金が400万円を3〜5年(36回〜60回)で分割返済するには、月々7万円〜11万円程度返済する必要があります。そのため、最低でも毎月7万円返済できるだけの収入が必要です。

なお、借金400万円というのは、任意整理で解決が可能ないギリギリのラインです。自己破産を避けたいのであれば、これ以上借金が増える前にこのタイミングで任意整理をすることをおすすめします。

3−2 個人再生

個人再生とは、裁判所に申し立てることで、借金を大幅に減額し、原則3年で返済する再生計画を立てる手続きです。

借金額が400万円の場合、所有する財産の内容にもよりますが、多くの場合手続き後の返済額は100万円となります。

100万円を3年間で返済することになりますので、毎月の返済額は28,000円程度です。

借金は大幅に減額しますが、返済は続くことになるため、相応の収入がなければ裁判所に認めてもらうことは難しいでしょう。

3−3 自己破産

自己破産とは、収入や財産が不足して返済が困難になった人が、裁判所に申し立てることで、借金の返済を免除してもらう手続きです。

税金や賠償金などを除く、一般債権のすべてが免除されますが、その分、所有する家や車などの財産を失うリスクがあります。

リスクは大きいですが、任意整理や個人再生とは異なり、返済不能となった人を救済する制度ですので、収入面でのハードルはありません。

収入がない、少ない方や、借金が高額で任意整理や個人再生では解決が難しい方には自己破産を検討するべきでしょう。

4章 借金でお困りの方はグリーン司法書士法人にお任せ下さい!

借金の問題は、一人で抱えていても解決が難しいのが現実です。一人でどうにかしようとしても、借金を借金で返済する自転車操業が続いてしまうだけではないでしょうか。

グリーン司法書士法人ではこれまで多くの借金問題を解決に導いた実績がございます。

ご相談にお越しいただければ、ご状況を丁寧に伺い、最適な解決方法を提案させていただきます。

初回の相談は無料です。オンライン相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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