クレカを作りたい人必見!作成の流れや注意点・届いたらすべきこと

司法書士市川有美

監修者:グリーン司法書士法人   市川有美
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4555号 【保有資格】司法書士

借金返済の知識

この記事は約 13 分で読めます。

 この記事を読んでわかること

  • クレカの申し込みに何が必要か
  • クレカの申し込みの手順
  • クレジットカードが届いたすべきこと
  • クレカを申し込む際の注意点

クレカ(クレジットカード)を持つことは、現代生活において非常に便利な手段です。しかし、申し込みから受け取り、利用開始に至るまでのプロセスには、いくつかの注意点が存在します。

今回の記事では、クレカの申し込みに必要なもの、作成の流れ、届いた後にすべきこと、さらには注意点までくわしく解説します。

これからクレカを作ろうと考えているみなさんはもちろん、すでに持っているみなさんも、改めて知識を確認するよい機会となるでしょう。

1章 クレカの申し込みに必要なもの

クレジットカードを申し込む際には、必要な書類などを先に準備することで、スムーズに手続を進めることができます。どのカード会社でも必ず必要なものは、次の2つです。

  • 本人確認書類
  • 利用代金の引き落とし先口座

それぞれの内容を見ていきましょう。

1-1 本人確認書類

クレジットカードの申し込みには、本人確認書類が必要です。運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどの顔写真付きの書類がひとつ必要となります。

もうひとつの書類として、健康保険証や住民票など現住所が確認できるものが必要です。これらの書類はカード発行会社によって保存され、「犯罪収益移転防止法」にもとづき、7年間保管されることが義務付けられています。

1-2 利用代金の引き落とし先口座

クレジットカードの利用代金を支払うためには、自分名義の金融機関の口座が必要です。多くのカード会社では、オンラインで口座登録ができ、カード会社によってはこの登録情報が本人確認として利用されることもあります。

ただし、一部のカードでは金融機関の届出印を使った申し込みが必要な場合もあるため、事前に確認が必要です。

2章 クレカを作る流れ

クレジットカードを作る流れとして、次の4つのステップがあります。


STEP① クレジットカードを選ぶ
STEP② クレジットカードを申し込む
STEP③ クレジットカード会社の審査を受ける
STEP④ クレジットカードを受け取る

個別に見ていきましょう。

STEP① クレジットカードを選ぶ

まずは、どのクレジットカードを申し込むかを選びます。クレジットカードを選ぶポイントのひとつとして、年会費無料のカードかどうかが挙げられます。

特典や補償制度の充実度も重要なポイントです。ポイントやマイルの還元率も確認しておきましょう。

また、即日発行が可能なカードは、急ぎの場合に便利です。利用限度額も確認しておきましょう。不正利用対策としてカードに会員番号が記載されていないナンバーレスや、物理カードがないカードレスなどもあります。

STEP② クレジットカードを申し込む

クレジットカードの申し込みは、オンライン、郵送、金融機関の窓口、店舗など複数の方法があります。オンライン申し込みは、手軽でスピーディーです。

郵送申し込みは、書類を用意したうえに郵送する手間がかかります。金融機関の窓口や店舗での申し込みは、直接相談できるのがメリットです。

申し込みの際には、本人確認書類や利用代金の引き落とし先口座のほかに、(特に利用可能枠が大きい場合に)収入証明書が必要な場合もあります。また、学生の場合は学生証や在学証明書が求められることもあります。

STEP③ クレジットカード会社の審査を受ける

クレジットカードの審査では、信用情報の確認が行われます。収入や職業、過去のクレジットヒストリーなどが審査の対象です。

学生でも、あるいは安定した収入がなくても審査に通ることがあります。審査期間はカード会社によって異なり、即日から、数週間かかる場合などさまざまです。審査結果は郵送、またはメールで通知されます。

STEP④ クレジットカードを受け取る

クレジットカードの受け取り方法は、郵送や店舗での受け取りが一般的です。郵送の場合は、自宅や指定した住所にカードが届きます。

店舗での受け取りは、即日発行の場合に選択できることが多いです。カードを受け取ったら、すぐに封筒を開封し内容を確認しましょう。カード受け取り後は、オンラインサービスへの登録をしておくと便利です。

なお、クレジットカードの審査で落ちる原因については、以下の記事でくわしく取り上げています。

そちらも併せて、参考にご覧ください。

3章 クレジットカードが届いたら行うこと

クレジットカードが送られてきたら、すぐに行ったほうがよいことが、次の5項目です。

  • 申込内容が正しいか確認する
  • クレジットカード裏面に署名をする
  • 利用明細の確認方法を調べる
  • 契約内容・支払い方法を確認する
  • 暗証番号を確認する

それぞれを見ていきましょう。

3-1 申込内容が正しいか確認する

クレジットカードが届いたら、まずは申し込み内容が正しいか確認することが大切です。氏名、住所、電話番号などの個人情報が間違っていないかをチェックしましょう。

また、利用限度額や支払い方法が、申し込み時に指定したものと同じかどうかも確認が必要です。カード表面の有効期限や裏面のセキュリティコードも確認し、不審な点があればカード会社に連絡しましょう。

付帯されている保険や特典などのサービス内容も、改めて確認することをおすすめします。

3-2 クレジットカード裏面に署名をする

クレジットカードが届いたら、裏面の署名欄に自分の署名をすることが重要です。この署名は、カード利用時の本人確認や不正使用を防ぐために役立ちます。

署名は、カードを申し込む際に提出した書類に記載したものと、同じ筆跡で行う必要があります。万が一、カードが盗まれた場合に、署名がないと不正使用されるリスクが高まるでしょう。

署名はボールペンなどの消えにくい筆記具を使用し、はっきりと記入しなければなりません。署名が消えてしまった場合は、すぐに新たに署名をし直すことが大切です。

3-3 利用明細の確認方法を調べる

クレジットカードが届いたら、利用明細の確認方法を確認しておくことが大切です。多くのクレジットカード会社では、オンラインで利用明細を確認できるサービスを提供しています。

カード会社の公式サイトや専用アプリからログインして、利用明細をチェックしましょう。紙の利用明細を希望する場合は、カード会社に連絡して設定を変更する必要があります。

利用明細には、利用日、利用店舗、利用金額などが記載されているので、不正利用がないか定期的にチェックすることが重要です。また、ポイントやキャンペーンの情報も併せて確認できる場合があります。

3-4 契約内容・支払い方法を確認する

カードにはさまざまな支払い方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。自分のライフスタイルや、消費スタイルに合った支払い方法を選択しましょう。

たとえば、一括払いや2回払いは手数料がかからないためコスト面でのメリットはありますが、毎月の支出が一定でない場合に、予算管理が難しくなる可能性があります。

一方、リボ払いは毎月の支払い額を調整できる柔軟性がありますが、年率15%前後の手数料がかかり、総支払額が増えるデメリットがあります。

支払い方法の変更は、カード会社の会員専用のWebサイトや電話で行うことができるので、必要に応じて変更しましょう。リボ払いを申し込んでいないかなども、確認することが大切です。

3-5 暗証番号を確認する

暗証番号は一般的に、クレジットカードを申し込む際に設定する4桁の番号で、カードの利用時に必要となる重要な情報です。暗証番号は通常、カードと一緒に送付される書類に記載があります。

オンラインで登録した場合は、所定の方法で通知されます。暗証番号を確認したら、他人に知られないように注意し、忘れないように安全な場所にメモしておくとよいでしょう。

万が一暗証番号を忘れた場合や変更したい場合は、速やかにカード会社に連絡して、変更手続を行うのが賢明です。

なお、クレジットカードの滞納による信用情報への影響やデメリットについては、以下の記事でくわしく取り上げています。

併せてそちらも、参考にしてください。

4章 クレカを作るときの注意点

クレジットカードの申し込みの際に、注意すべきことが次のように4項目あります。

  • 申込時には虚偽の申告をしない
  • 一度に複数のクレジットカードを申し込まない
  • 信用情報機関に事故情報が登録されているとクレジットカードの審査に通らない
  • 最初は決済方法としてのみ使う

ひとつずつ見ていきましょう。

4-1 申込時には虚偽の申告をしない

クレジットカードの申し込み時に、虚偽の申告をすることは非常に危険です。たとえば、住所や年齢、勤務先などを偽ると、信用情報機関の照会で嘘が発覚する可能性が高くなります。

特に、年齢や住所などの基本情報を偽装すると、他人になりすましていると判断され、審査に落ちるだけでなく、詐欺未遂罪などの犯罪に問われる可能性も否めません。

また、住居形態を偽った場合、住宅ローンの有無や住所の整合性から虚偽が発覚しやすくなります。勤務先を偽ると、在籍確認の電話でバレる可能性が高いです。

年収や勤続年数も、勤務先の情報や信用情報機関のデータから、嘘が見抜かれることがあります。虚偽の申告が発覚すると審査に落ち、信用情報に悪影響を及ぼし、将来的にほかの金融サービスを利用する際にも不利になる可能性があります。

また、クレジットカードがすでに発行されてから虚偽申告が発覚した場合は、カードの利用停止や強制解約になる可能性があります。

なお、クレジットカードが利用停止される一般的な理由や、利用再開のための方法については、以下の記事でくわしく解説しています。

併せて、参考にしてください。

4-2 一度に複数のクレジットカードを申し込まない

一度に複数のクレジットカードに申し込むと、それぞれのカード会社から信用情報機関に申し込み情報が報告され、申し込み履歴が蓄積されます。これが原因で、審査に不利になる「申し込みブラック」と呼ばれる状態に陥るかもしれません。

また、短期間に複数のカードを申し込むと、それ自体が信用リスクと見なされ、審査落ちの原因となることもあります。さらに、複数のカードに同時に申し込むことは、借り入れ意欲が高いと判断され、金融機関によっては返済能力に疑問を持たれることもあります。

そのため、クレジットカードの申し込みは、必要な時に必要な枚数だけに留め、申し込み間隔を十分に空けることが重要です。

複数のカードローンを同時に申し込むことで起こる「申し込みブラック」については、以下の記事でくわしく取り上げています。

ぜひ、参考にご覧ください。

4-3 信用情報機関に事故情報が登録されているとクレジットカードの審査に通らない

信用情報機関に登録される事故情報とは、度を過ぎた延滞や債務整理などの信用に関する情報を指します。この情報は、クレジットカードの申し込みやローンの契約時に照会され、審査の重要な判断材料となります。

事故情報が登録されると、それが消滅するまでの期間、新たなクレジットカードの申し込みが困難になります。事故情報は一度登録されると、最低でも5年間は情報が残り続けるため、その間はクレジットカードの審査に通りにくくなるでしょう。

金融事故の心当たりがある場合、クレジットカードを申し込む前に自分の信用情報を確認し、事故情報がないかをチェックすることが重要です。

事故情報がある場合は、それが消滅するまで待つか、事故情報がないことを証明できる書類を用意するなどの対策が必要です。

信用情報の調べ方(開示請求手続の方法)ついては、以下の記事でくわしく取り上げています。

併せて、参考にご覧くだい。

4-4 最初は決済方法としてのみ使う

最初はキャッシングなどをせずに、買い物やサービス利用の代金の決済方法としてのみ使いましょう。特に、高額なものの購入を控え、現金の代わりの決済方法として使うことが重要です。

また、一般的に現金よりもカード決済のほうが、1回の買い物の購入額が高まる傾向にあるので、使い過ぎてしまわないよう明細を確認しながら利用することを心がけましょう。

さらに、クレジットカードの利用明細は定期的に確認し、予期せぬ出費がないかチェックすることも重要です。なお、クレジットカードは便利な反面、不正利用のリスクもあるため、カード情報の管理にも注意しなければなりません。

なお、クレジットカードの請求額が支払えなくなった場合や、支払いが遅れる場合の対処法については、以下の記事でくわしく取り上げています。

ぜひ、参考にご覧ください。

まとめ

クレジットカードを作る際には、ポイント還元率や年会費、付帯保険などの条件を比較し、自分に合ったカードを選ぶことが重要です​。申し込む際には、本人確認書類や引き落とし口座の情報を準備します。インターネットで申し込むと、手続がスムーズです。

申し込み後は審査が行われ、信用情報や属性情報が評価されます。審査に通ると、クレジットカードが発行されます。クレジットカードを持つメリットとしては、キャッシュレスでの買い物が可能になること、利用金額に応じてポイントが貯まること、世界中で利用できるカードもあることが挙げられます。

ただし、延滞などの金融事故を起こすと、信用情報機関に事故情報が登録され、ブラックリスト入りすると、今後のカード利用やローンの申し込みに影響を与えるので注意しましょう。

もし現在、借金をしていてブラックになっているのであれば、できるだけ早く解除するためにも、債務整理について司法書士などの専門家に相談するのが賢明です。

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