借金返済の相談先はどこが安心?頼れる機関や窓口8つを紹介

司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識
借金の悩みの相談先はどこが安心?頼れる機関や窓口を紹介

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悩む女性
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借金返済に関する相談は誰にするのが良いでしょうか?
司法書士
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借金の金額や相談内容によっても異なりますが、債務整理を検討しているのであれば司法書士もしくは弁護士がおすすめです。

借金の返済に関する相談は家族や知人にもしにくく「誰に相談すれば良いかわからない」とお悩みの人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、借金返済に関する相談窓口は下記の8つです。

相談窓口おすすめな人の特徴
日本司法支援センター(法テラス)専門家への相談費用が用意できない人
国民生活センター貸金業者へのクレームをしたい人
貸金業者への対応方法を知りたい人
地方自治体普段から行き慣れている市役所などで専門家に相談したい人
日本貸金業協会公正中立な立場で相談に乗ってもらいたい人
日本クレジットカウンセリング協会クレジットカードや消費者金融による借金を相談したい人
全国銀行協会銀行カードローンの借金に関する相談をしたい人
日本司法書士会連合会司法書士に相談、債務整理を依頼したい人
日本弁護士連合会弁護士に相談、債務整理を依頼したい人

上記のように、相談先によって相談できる内容やおすすめな人が異なるので、自分に合った相談先を選びましょう。
また、自力で借金返済をするのが難しく債務整理を検討している場合には、最初から司法書士や弁護士に相談する方が安心です。

本記事では、借金返済の相談先にはどこがあるのか、どの窓口を選べば良いのかを分かりやすく解説していきます。
債務整理を司法書士と弁護士のどちらに相談すべきかは、下記の記事で詳しく解説しておりますので、ご参考にしてください。

1章 借金問題の相談先はどこがある?

借金の相談先は、下記の2種類に分けられます。

相談先借金総額目的
公的機関の借金相談窓口100〜200万円程度自力返済に向けたアドバイスが欲しいとき
借金問題に詳しい専門家年収の3分の1超借金の自力返済が厳しいとき

どちらに相談すべきかは、借金の金額や件数、相談内容によっても変わってきます。

司法書士
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また、借金が数万~数十万円程度と少額であれば、家族や親族に相談して立て替えてもらうのも選択肢のひとつです。

次の章からは、それぞれの相談先について詳しく解説していきます。

2章 借金の自力返済に向けた相談窓口8つ

借金について最初から司法書士や弁護士などの専門家に相談することをためらう人や自力返済を目指している人は、公的機関の無料相談を利用しても良いでしょう。
自力返済に向けた借金返済の相談窓口は、主に以下の8種類です。

  1. 日本司法支援センター(法テラス)
  2. 国民生活センター
  3. 地方自治体
  4. 日本貸金業協会
  5. 日本クレジットカウンセリング協会
  6. 全国銀行協会
  7. 日本司法書士会連合会
  8. 日本弁護士連合会

それぞれ詳しく解説していきます。

2-1 日本司法支援センター(法テラス)

日本司法支援センター(法テラス)は、民事・刑事問わず、法的な相談場所を設けることを目的として作られた法務省管轄の法人です。

司法書士
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借金問題で経済的に困窮しているときなど、担当の「専門家」に3回まで無料相談できます。

専門家に支払う費用の立替えや扶助などを行っているため専門家に相談したいけれどお金がなくて相談できない」とお悩みの人に向いています。
借金問題以外にも、離婚問題や相続問題など法律に関することなら相談可能です。

2-2 国民生活センター

悪徳商法などによる被害やトラブルの相談に応じている独立行政法人が「国民生活センター」です。
貸金業者に関する苦情などを相談すれば、対処法などをアドバイスしてもらえます。

2-3 地方自治体

市役所など各地方自治体では、法律の専門家による無料の「法律相談」を開催しています。
普段からごく身近な存在である市役所などで相談でき、相談料も基本無料なので安心です。

2-4 日本貸金業協会

日本貸金業協会とは、貸金業者の自主規制機関であり貸金業法に基づいて設立された法人です。

司法書士
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借金相談も受け付けているため、公正中立な立場で助言してもらえます。

2-5 日本クレジットカウンセリング協会

日本クレジットカウンセリング協会は、以下の借金返済に悩んだときに相談に乗ってくれます。

  • クレジットカード利用によるショッピング・キャッシング
  • 消費者金融からの借入れによる多重債務

専任の「カウンセラー」が無料で相談に応じてくれ、家計管理の改善や任意整理について対応してくれます。

2-6 全国銀行協会

国内のほとんどの銀行が会員である一般社団法人が「全国銀行協会」です。

「銀行カードローン」の返済で困っている方に対し相談を受け付けており、無料で専門のカウンセラーが対応してくれます。

2-7 日本司法書士会連合会

日本司法書士会連合会は、全国の司法書士が加盟している機関です。

司法書士による相談窓口「司法書士総合相談センター」を全国各地に設けており、原則、有料相談ではあるものの無料相談を受け付けている相談センターも多数あります。

2-8 日本弁護士連合会

日本弁護士連合会は、すべての弁護士が加盟している機関です。
弁護士会の法律相談センターの「ひまわり相談ネット」なら24時間いつでも相談予約の申込みができます。

司法書士
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相談時間はおおむね30分程度で、相談料は地域や相談内容により異なるものの5,500円前後かかります。

このように、借金返済を相談できる公的機関の窓口はいくつかあります。
次の章では、このような公的機関の相談窓口を利用するメリットとデメリットを確認していきましょう。

3章 公的機関の無料相談を利用するメリット・デメリット

先ほどの章で解説したように、借金返済について相談できる公的機関の窓口は多いです。
また、法テラスや地方自治体の法律相談などのように無料で相談できる窓口もあります。

公的機関の無料相談は費用がかからず気軽に利用できるなどのメリットがある一方で、相談できる専門家を自由に選べないなどのデメリットもあります。
公的機関の無料相談を利用するメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

3-1 公的機関の無料相談を利用するメリット

借金返済について公的機関の無料相談を利用する最大のメリットは、何といっても相談費用がかからないことでしょう。
借金返済について悩んでいる人の多くは、資金に余裕がなく相談費用を捻出することすら大変なはずです。

  • 費用をかけて相性の良い専門家を見つけられなかったらどうしよう
  • まずはどんな対処法があるのか無料で教えてほしい
  • 専門家に依頼して債務整理を依頼すべきなのか客観的に判断してほしい

上記のようにお悩みの人は、公的機関の無料相談窓口を利用するのもおすすめです。

3-2 公的機関の無料相談を利用するデメリット

一方で、公的機関の無料相談窓口は専門家を自分で選べないケースがほとんどです。
また、相談回数の上限が設定されていることも多いので、以下のデメリットがあります。

  • 相性の良い専門家に相談できない可能性がある
  • 相談の予約が取りにくい可能性がある
  • 相談回数の上限に達したものの解決策がわからない場合がある
  • アドバイスだけに留まり債務整理の依頼には対応してもらえない場合がある

無料相談窓口は、あくまでも借金返済に関する対処法やアドバイスを提示してくれるのみの場合が多いです。したがって、個別のケースに応じた具体的な解決案を提示してくれないこともあるでしょう。
実際に自力での借金返済が難しく債務整理が必要な場合には、結局自分で専門家を見つけ依頼しなければなりません。

「借金の金額がすでに多く自力ではどうにもならない」とお悩みの人は、最初から司法書士や弁護士などに相談し債務整理を依頼するのが良いでしょう。
次の章では、自力で借金返済できないときの相談先を紹介していきます。

4章 自力で借金返済できないときの相談先

自力で借金を返済できないという場合は、最初から借金問題に詳しい専門家を頼った方がスムーズかつ安心です。
借金問題や債務整理に対応できる専門家は司法書士と弁護士です。

司法書士と弁護士は豊富な法律知識のある専門家であり、自治体などに相談しても直接解決できない問題にも対応できます。
両者の違いはわかりにくく、自分の借金の場合どちらの専門家に相談したら良いかわからない人も多いでしょう。

結論から言うと、個人の借金の場合には司法書士で十分な場合がほとんどです。
司法書士と弁護士の特徴について、詳しく解説していきます。

4-1 司法書士の特徴

司法書士は、本来的には登記の専門家ですが、一定の範囲で債務整理業務を扱えます。
自己破産・個人再生の場合には、弁護士のように代理人として裁判所で手続することはできませんが、書類準備や作成を代行可能です。
もちろん、書類作成代行だけでなく、裁判所での受け答えのアドバイスなどについても対応できます。
任意整理の場合には、1社あたりの元本額が140万円を超えない範囲で和解交渉を行えます。

司法書士も弁護士も相談費用は無料としている事務所が多いですが、司法書士は弁護士よりも依頼費用が安価な場合がほとんどです。
個人の借金であれば司法書士の制限の範囲内に収まる場合がほとんどなので「借金問題は解決させたいけれど費用をかけたくない」と考える人に向いています。

元本が140万円を超えていても司法書士への依頼が可能
元本が140万円を超えている借金がある人が必ずしも司法書士に依頼できないわけではありません。
ほとんどの司法書士事務所では代理権越えなどに備えて弁護士と連携しています。
例えば、司法書士が対応できない借金のみ提携先の弁護士に依頼(紹介)し、それ以外を司法書士が対応するなどの形で債務整理を進められます。

4-2 弁護士の特徴

弁護士はオールマイティな法律の専門家です。
対応できる業務範囲が広い分、専門が細分化されているので債務整理に強い弁護士を探さなければなりません。

自己破産・個人再生であれば債務者の代理人としてすべての手続きを行えますが、費用は司法書士より高額な傾向にあります。

司法書士
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任意整理も弁護士ならば、金額を気にせずすべての借金に対応可能です。

  • 借金総額がかなり大きいとき
  • 経営者などが会社を含めた借金整理を検討している

具体的には、上記に当てはまる場合には弁護士への依頼をおすすめします。
本記事で軽く紹介しましたが、債務整理といっても自己破産や個人再生、任意整理などいくつか種類があります。
次の章では、債務整理の3つの方法を見ていきましょう。

5章 債務整理の方法4つ

自力での借金返済が難しい場合には、債務整理をして借金を減額するのが良いでしょう。
債務整理には、大きく分けて以下の4つの方法があります。

  1. 任意整理
  2. 個人再生
  3. 自己破産
  4. 特定調停

それぞれメリットとデメリットがあるので、自分に合う債務整理を選ぶのが大切です。
詳しく見ていきましょう。

5-1 任意整理

任意整理とは、債権者に対し借金減額などの交渉を行い、生活に支障なく返済できるように返済条件を変えてもらう手続きです。
債権者との和解が成立すれば、以下のように借金の返済負担を軽くできます。

  • 将来利息の返済を免除してもらえる
  • 和解後は3~5年で借金を完済できるように月々の返済額を決定する

司法書士
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借金の支払総額を抑えられるので、毎月の返済負担が楽になります。

5-2 個人再生

個人再生とは、裁判所に借金の返済が困難な状態であることを認めてもらい、借金を5分の1程度まで圧縮してもらう手続です。

減額された借金はおおむね3年で返済していきますが、自己破産と異なり住宅ローン変死中の持ち家があっても処分せず残せる場合があります。

5-3 自己破産

自己破産とは、借金の返済ができない不能状態であることを裁判所に認めてもらい、借金の返済義務を免除してもらうための手続です。

司法書士
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多額の借金を抱えていたとしても、自己破産が認められれば借金ゼロから再スタートできます。

ただし、税金など特殊な債務の一部は自己破産をしても免除されません。

まとめ

借金返済について誰かに相談したくてもどこを頼ればよいかわからないときは、本記事で紹介した相談窓口を利用してみるのも良いでしょう。
ただ、自力で借金返済がすでに難しい状態で債務整理が必要な場合には、無料相談窓口を利用するのではなく、最初から司法書士や弁護士に相談した方がスムーズな場合もあります。

司法書士事務所や弁護士事務所の多くは、初回相談を無料としていますので自分と相性の良い専門家を見つけやすくなっています。
複数の事務所で初回の無料相談を利用して、債務整理に関する具体的なアドバイスや費用相場について確認しておきましょう。

グリーン司法書士法人では、債務整理に関する相談をお受けしています。
初回相談は無料かつオンラインでの相談も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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・国民生活センター
・地方自治体
・日本貸金業協会
・日本クレジットカウンセリング協会
・全国銀行協会
・日本司法書士会連合会
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