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CICとは、クレジット会社が共同出資している信用情報機関であり、消費者のクレジットカードや消費者ローンに関する信用情報を収集しています。
クレジットカードの申し込みやローンの審査時には、クレジットカード会社やローン会社がCICで情報を照会し、申込者が信用に足る人物かを調査します。
そのため、CICに延滞情報や過去の債務整理に関する情報が記録されていると、審査に通ることはありません。
本記事では、CICの信用情報開示ではどこまでの情報がわかるのか、開示請求の方法について解説します。
クレジットカードの審査に落ちたときには、下記の記事もご参考にしてください。
目次 ▼
1章 CICとは
CICは、クレジット会社が共同出資している信用情報機関です。
正式名称は株式会社シー・アイ・シーです。これはクレジット・インフォメーション・センター(Credit Information Center)の頭文字を取った略称です。
CICでは、消費者のクレジットカードや消費者ローンに関する信用情報を収集し、クレジットカード会社や利用者本人からの照会や請求に応じて情報を提供しています。
1-1 CICとJICC・KSCの違い
日本にはCIC以外にも「JICC」「KSC」と呼ばれる信用情報機関があります。
JICCおよびKSCの特徴は、下記の通りです。
JICC(日本信用情報機構) | 消費者金融や銀行など幅広い金融会社が加盟している。 銀行については、地方銀行やネット銀行が中心であり、メガバンクは加盟していない。 |
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KSC(全国銀行個人信用情報センター) | 銀行が加盟する信用情報機関。 消費者金融や信販会社は加盟していない。 |
上記のように、信用情報機関ごとに加盟している金融会社が異なります。
ただし、それぞれの信用情報機関は相互に情報を共有しているため、CICで登録された事故情報はJICCやKSCが把握していると考えておいて良いでしょう。
2章 CICの信用情報開示でどこまでわかる?
CICで信用情報開示をした場合、下記の情報を確認可能です。
- 新規のクレジットカード申し込み内容
- 過去に利用したクレジットカードの内容
- 現在利用しているクレジットカードの内容
- 過去および現在の支払い状況や残債額
- 自己破産や個人再生、任意整理など債務整理に関する情報
なお、上記以外にもCICが独自に収集している情報も確認できます。
CICでは、消費者金融やクレジットカード会社によって登録された情報を確認でき、情報の保有期間は約5年間です。
ただし、クレジットカードの申し込み情報は6ヶ月間のみCICで記録され、その後抹消されます。
3章 CICの信用情報開示が行われるタイミング
CICでは消費者金融やクレジットカードを利用した人の情報を管理し、以下のタイミングで情報開示しています。
- クレジットカード作成やローン借入の審査をするとき
- 債務整理・過払い金請求で借入先情報を確認するとき
- ローン審査に落ちたとき
それぞれ詳しく解説します。
3-1 クレジットカード作成やローン借入の審査をするとき
クレジットカードや各種ローンは後払い制度であり、信用に基づいて取り交わされる契約です。
そのため、クレジットカード申し込み時やローンの借入審査時には、審査を通して問題ないかクレジットカード会社やローン会社がCICに利用者に関する情報を照会します。
3-2 債務整理・過払い金請求で借入先情報を確認するとき
債務整理や過払い金請求をするために、借金の金額や借入先に関する情報を確認したいときには、領収書や取引記録を確認するだけでなく、信用情報機関に確認します。
3-3 ローン審査に落ちたとき
ローンの審査に落ちた場合やクレジットカードを作成できなかったものの理由がわからない場合には、CICに情報開示請求を行うのも良いでしょう。
CICに間違った情報が登録されている可能性もゼロではないからです。
なお、同姓同名の信用情報など間違った情報が記録されている場合には、CICに信用情報の削除を依頼できます。
4章 CICの信用情報開示請求をする方法・必要書類
3章で解説したように、CICの信用情報はクレジットカード会社やローン会社だけでなく、消費者本人も行えます。
信用情報開示を請求するには、下記の3種類の方法があります。
請求方法 | 支払い方法・手数料 |
インターネット | クレジットカード・携帯キャリア決済 500円 |
郵送 | コンビニチケット・定額小為替 1,500円 |
※2023年1月時点では、新型コロナウイルス感染症による影響で窓口での請求は休止されています。
なお、信用情報開示請求は本人名義でしか行えず、専門家に依頼したとしても書類作成を代行してくれるのみとなっています。
4-1 CICの信用情報開示請求の必要書類
- 信用情報開示申込書
- 本人確認書類
信用情報開示申込書は、CICの公式ホームページからダウンロード、印刷できます。
また、CICは他の信用情報機関と異なり、下記に挙げられている本人確認書類からいずれか2点必要になるのでご注意ください。
- 運転免許証または運転経歴証明書
- マイナンバーカード
- パスポート
- 各種健康保険証
- 写真付住民基本台帳カード
- 各種年金手帳
- 各種障がい者手帳
- 在留カードまたは特別永住者証明書
- 住民票(本籍地・個人番号の記載がないもの)
- 戸籍謄本または戸籍抄本
- 印鑑登録証明書
5章 CICで事故情報が登録される期間
クレジットカードやキャッシングの延滞や債務整理に関する事故情報がCICに記録されるのは、完済してから約5年間です。
CICに事故情報が登録されている間は、クレジットカードの作成や利用、ローンの借入ができません。
現在、借金を返しきれずお悩みの人は、事故情報をできるだけ早く抹消するためにも債務整理を検討するのがおすすめです。
まとめ
CICの信用情報開示では、消費者のクレジットカードの利用状況や申し込み状況、ローンの支払い実績などを確認可能です。
なお、信用情報開示はクレジットカード会社や金融機関、ローン会社だけでなく消費者本人も請求可能です。
クレジットカードの審査に落ちたものの思い当たる理由がない場合には、信用情報開示請求をして身に覚えのない事故情報などが登録されてないか確認してみましょう。
また、現時点で延滞している支払いや借金があり自力での返済が難しい人は、債務整理もご検討ください。
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よくあるご質問
- CICの情報開示では何がわかる?
- CICの情報開示では、下記の情報がわかります。
・新規のクレジットカード申し込み内容
・過去に利用したクレジットカードの内容
・現在利用しているクレジットカードの内容
・過去および現在の支払い状況や残債額
・自己破産や個人再生、任意整理など債務整理に関する情報
CICの情報開示について詳しくはコチラ
- CICの開示請求費用はいくら?
- CICの情報開示請求にかかる費用はインターネット、郵送ともに1,000円です。
CICの情報開示について詳しくはコチラ
- CICで情報開示請求をするとどうなる?
- CICで情報開示請求をすると、CICに加盟しているクレジットカード会社などによって登録された情報を確認できます。
具体的には、新規クレジットカードの申し込み状況や過去のカードの利用状況などがわかります。
CICに情報開示請求をするとどうなるか詳しくはコチラ