自己破産を弁護士に依頼するメリットとは?費用相場と選び方の基準

   山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
所属東京司法書士会登録番号東京第8849号東京都行政書士会所属会員番号第14026号
保有資格司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート
関連書籍「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

自己破産
自己破産を弁護士に依頼するメリットとは?把握しておきたい費用相場と選び方の基準

この記事は約 11 分で読めます。

自己破産を含め、債務整理に関する専門家には弁護士と司法書士がいます。

ただ、多くの方が自己破産を専門家に依頼しようとするとき、真っ先に思い浮かぶのが弁護士でしょう。しかし、実際には司法書士に依頼してもそれほど大きな差はありません。

むしろ、自己破産の相談は弁護士ではなく、司法書士を選んだほうが費用を安く抑えることができることが多いです。

一方で、自己破産する方が自営業者または法人代表者の場合や、ヤミ金融業者からの借金なども抱えている方は弁護士のほうが安心です。

自己破産の依頼を弁護士にする場合には、事前に次の3点を理解しておいたほうが安心です。

  1. 自己破産を弁護士に依頼したほうがよい5つの理由
  2. 自己破産でかかる3つの費用とそれぞれの相場
  3. 自己破産について相談する弁護士の選び方と3つの基準

弁護士に自己破産を依頼するメリットやどのくらいの費用がかかるのかなど、相談前に知っておきたい情報として参考にしてください。

債務整理を司法書士に依頼するメリットや弁護士との違いについては、下記記事で解説しています。

1章 自己破産を弁護士に依頼するメリット

「自己破産」は、独自で手続を進めるのではなく「専門家」に依頼したほうが安心です。

相談できる専門家として「弁護士」と「司法書士」が挙げられますが、自己破産の相談を「弁護士」にしたほうがよい理由として次の5つが挙げられます。

  1. 債権者である業者からの取り立てがなくなる
  2. 必要書類の準備や手続を代行してもらえる
  3. 免責許可が認められやすくなる
  4. 少額管財事件の場合は予納金が安くなる
  5. 自己破産以外の借金解決方法を提案してもらえる

これらの理由の中には、弁護士だけでなく司法書士に共通する内容もあります。

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弁護士司法書士
債権者である業者からの取り立てがなくなる
必要書類の準備や手続を代行してもらえる
免責許可が認められやすくなる
少額管財事件の場合は予納金が安くなる×
自己破産以外の借金解決方法を提案してもらえる

この表のとおり、弁護士と司法書士のどちらに相談しても大きな差はないことを分かっていただけるかと思いますが、それぞれの理由について説明していきます。

1-1 債権者である業者からの取立てがなくなる

司法書士にも共通していえることですが、弁護士に自己破産の依頼をすると、「債権者」である金融会社や銀行からの取立てが停止します。

これは、専門家が債務整理を依頼され、引き受けたことを債権者に「通知」するからです。

この場合、債権者は、単なる事実上の効果ではなく、法的な効果として直接の取立てをすることができなくなります。

それまで続いていた催促の手紙や電話が即日~1週間程度で停止し、債権者との関係を一旦断ち切ることができるのはメリットといえます。

この点は「専門家」が介入すれば良いので、弁護士だけでなく司法書士に依頼した場合でも取立ては止まります(貸金業法21条1項9号参照)。

1-2 必要書類の準備や手続を代行してもらえる

自己破産手続では、申立書・陳述書・財産目録…など、たくさんの書類を作成し提出しなければなりません。

自己破産の申立てに必要な書類はこちらの記事で詳しく解説しています。

法律知識のない個人が作成することは容易とはいえませんが、弁護士や司法書士に依頼すれば準備を代行してもらうことができます。

1-3 免責許可が認められやすくなる

自己破産の手続を弁護士や司法書士に依頼することで、前述した書類の作成をほぼ全て任せることができます。

また、借金を免除してもらうためにどのように行動すればよいのか、裁判所での振る舞いなどもアドバイスしてもらえるため、自分で申立てをするよりも飛躍的に免責が認められやすくなります。

免責とは
免責とは、破産者の借金返済義務を免除することです。破産手続と並行して免責手続を行いますが、「免責許可決定」を受けることで借金をゼロにすることができます。

こちらの記事も合わせてご覧ください。裁判所に行くタイミング等を解説しています。

1-4 少額管財事件の場合は予納金が安くなる

自己破産の申立てでは、手続を進めるための「予納金」が必要です。

自己破産には次の2つの手続があります。

  • 同時廃止
  • 管財事件

このうち、「管財事件」で手続を進めることが必要となった場合、弁護士が代理人であれば「少額管財」で手続できることがあります

本来なら通常の管財事件となるべきところ、弁護士による精密な調査が完了していることを前提に、簡易な管財手続で認める制度が「少額管財」です。

このような趣旨から、少額管財による手続は弁護士に自己破産手続を依頼することが必須となります。司法書士では認められません。

なお、通常の管財事件では予納金が最高で50万円必要になるのに対し、少額管財で手続することで20万円に抑えることができます。

もっとも、個人の自己破産の場合、大きな問題がなければ同時廃止事件で処理できることが多いです。そのため、個人においては気にしすぎる必要はありません。

1-5 自己破産以外の借金解決方法を提案してもらえる

こちらも弁護士だけでなく司法書士にも共通して言えることですが、借金解決の方法として自己破産以外の債務整理手段も提案してもらえます。

自己破産だけが借金問題を解決に導く方法ではありません。

状況に応じた改善策を選ぶことが必要となるため、もっとも適した方法を提案してもらうことで、問題解決までの費用や期間を抑えることにもつながる場合があります。

2章 自己破産でかかる3つの費用とそれぞれの相場

借金の支払いができず困っているから自己破産をしたいと考えていても、無料で手続できるわけではなく、次の3つの「費用」を支払う必要があります。

  1. 印紙代・切手代
  2. 予納金
  3. 弁護士に支払う報酬

それぞれ何のために必要な費用なのか、それぞれの相場についても説明していきます。

2-1 印紙代・切手代

自己破産手続を進める上で、次の印紙代が必要です。

  • 破産手続申立ての印紙代1,500円
  • 免責手続申立ての郵便切手代1,089円

収入印紙が貼付されていない申立書は、窓口に持参しても受け付けてもらえません。

また、自己破産したことを債権者に通知するときの郵送料も必要となるため、印紙代と切手代で5,000円程度はかかるとみておきましょう。具体的な金額や切手の内訳等は裁判所によって異なります。

2-2 予納金

「予納金」とは、自己破産の申し立てにおいて裁判所に納付しなければならない一定の手続費用です。

自己破産で必要な予納金の多くを占めるのが「引継予納金」で、手続の種類により次のように異なります。

  • 同時廃止 不要
  • 少額管財 20万円
  • 通常管財 50万円
引継予納金とは
引継予納金とは、財産などの調査・管理・処分など破産管財業務にかかる実費や、破産管財人の報酬に充てられる費用です。
破産管財人とは
破産管財人とは、破産者の所有する財産を管理・換価し、債権者に配るなどの役割を担う人で、裁判所が選任します。

なお、予納金の内訳には印紙代・切手代の他、官報公告費用1~2万円程度も含まれます

2-3 弁護士に支払う報酬

弁護士に自己破産を依頼した場合、30~50万円程の費用が必要となります。

弁護士事務所によって項目や計算方法は異なりますが、自己破産で弁護士に支払う必要は次の2つです。

  • 自己破産手続に着手するときの「着手金」
  • 自己破産成功後に発生する「成功報酬」

着手金の相場は20万円前後で、成功報酬は30万円前後が目安となります。

弁護士に自己破産を依頼すると、最低でも20~30万円はかかることは認識しておくことが必要です。

そのためケースによっては司法書士に依頼したほうが費用を安く抑えつつ、借金問題を解決できる場合もあるといえます。

3章 自己破産について相談する弁護士の選び方

自己破産の相談を弁護士にしたいけれど、どの弁護士を選ぶべきか迷ってしまうこともあるでしょう。

そこで、自己破産の相談をする弁護士を選ぶときには、次の3つを「基準」として選ぶことをおススメします。

  1. 自己破産案件の経験が豊富か
  2. かかる費用を明確に提示してもらえるか
  3. 丁寧で親身に対応してくれるか

なお、弁護士と司法書士のどちらに相談するべきか迷ったときには、選ぶ基準として以下の記事を参考にしてみてください。

3-1 自己破産案件の経験が豊富か

自己破産案件の経験や知識が豊富な弁護士を選びましょう。

広く債務整理をメインでしている事務所であれば安心です。一方、債務整理の手続経験がなく、得意とする専門分野でない場合には対応してもらえない可能性があります。

仮に対応してもらえたとしても、債権者や裁判所とのやり取りがスムーズに進まなくなり、免責決定まで時間がかかってしまうかもしれません。

自己破産など債務整理の知識や経験が豊富な弁護士か、事前にHPなどで確認した上で選ぶようにしましょう。

3-2 かかる費用を明確に提示してもらえるか

自己破産の手続でかかる費用について明確に提示してくれる弁護士を選びましょう。

自己破産を希望する理由は、手元にお金がなく借金を返済できないからです。

実際に自己破産手続が完了した後で、想像していたよりも多額の費用を請求されてしまうと、借金はゼロになったのに弁護士に対する支払いで苦しい状態になってしまう可能性もあります。

自己破産の手続を弁護士に依頼するのなら、事前にどのくらいの費用が発生するのか、確認しておくようにしましょう。

また、その費用の積立方法についても、分割で対応してくれるのか等確認しておきましょう。

3-3 丁寧で親身に対応してくれるか

「法律」の専門家を前にすると、不安になることもあれば怒られてしまうのではないかと心配になるものでしょう。

そのため自己破産の相談をするのなら、相談することに1つ1つ丁寧に応えてくれ、不安や心配ごとを払拭してくれる弁護士を選びましょう。

借金を抱えている方が安心して不安に感じることを打ち明けることのできる、「親身」な対応の弁護士が理想です。

AIなどコンピュータを相手にするのではなく、弁護士という人と接して信頼を深め、手続を進めることが必要となるため、相性」の良さも重要といえます。

弁護士でも司法書士でも複数の事務所に相談してみて、自分に一番合うところへ依頼することをお勧めします。

まとめ

自己破産をしたいけれど、弁護士に相談するべきか迷っている方もいることでしょう。

実際、弁護士と司法書士ではそれほど業務内容に差はなく、司法書士に依頼した後で弁護士が必要になったとしても、司法書士のほうがトータルで考えれば費用を抑えることができる場合も少なくありません。

弁護士に依頼したほうがよいのは、個人事業主や法人経営者の自己破産や、ヤミ金融業者からの借入れがある場合などです。

費用を抑えて借金問題を解決させたいときには司法書士を選んだほうがよいといえるため、自己破産を検討中であれば一度お気軽にグリーン司法書士法人グループへ相談してみてください。

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