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- カードローンは現金を借入できるサービス
- カードローンはATMなどで気軽に借入や返済ができる
- カードローンを利用するときは返済計画を立てるのがおすすめ
- 信用情報に傷がつきやすいので使用する場合は慎重に
カードローンとは、金融機関から発行されたカードを利用して、ATMや銀行振り込みで現金を借入できる金融サービスです。急な出費や資金不足に対応できる便利な反面、仕組みを理解して利用しないと、返済が困難になるリスクがあるので注意しましょう。
この記事では、カードローンの基本的な仕組みと使い方を解説します。これからカードローンを利用しようと考えている方は参考にしてください。
目次 ▼
1章 カードローンとは現金を借入できるサービスのこと
カードローンとは、銀行や消費者金融などから発行されたカードを利用して、その金融機関から現金を借入できるサービスのことです。現金で手に入るので、急な出費や生活費の不足などを賄うのに役立ちます。
カードローンは、必要な時に必要な金額だけを借りることができ、借入したお金と利息を含めた金額を返済する仕組みです。返済方法には、毎月一定額を返済する「元利均等返済」や、一定の元金と利息を合わせて毎月返済する「元金均等返済」などがあります。
1-1 カードローンとクレジットカードの違い
カードローンは、利用限度額の範囲で現金を借りることができます。必要な金額を借入して、毎月決まった金額を返済する流れです。金利は借入した金額によって変動し、年15.0%〜年20.0%が上限金利となっています。
クレジットカードは、商品の購入時に利用する支払い方法です。クレジットカードは「後払い制度」であり、支払いをした金額が一時的に借入となります。クレジットカードを利用した分は、決められた引き落とし日にまとめて口座から引き落とされる仕組みです。
もしクレジットカードの支払いが出来ない場合は、分割払いやリボ払いを選択できるので、手数料や利息を追加で支払って返済することもできます。
まとめると、カードローンは現金を借りるための手段であり、クレジットカードは商品やサービスの購入時に利用する支払い手段です。
1-2 カードローンとキャッシングの違い
カードローンとキャッシングは、どちらも現金を借入できるサービスのため意味は同じです。たまに、分割払いと一括払いの違いで使い分けられることもありますが、基本的には同じと思ってよいでしょう。
カードローンは、銀行や消費者金融が運営しているサービスですが、キャッシングはカード会社が運営しているサービスのため、クレジットカードの利用状況に左右されます。そのため、利用限度額までショッピングに利用していた場合はキャッシングが利用できないおそれがあるので注意しましょう。
また、カードローンは現金の借入専門のサービスです。キャッシングと比較して利用限度額が多めに設定されていることが多く、大きな金額を必要とする場合に便利といえます。
2章 カードローンの仕組みとは?
カードローンの仕組みは、銀行や消費者金融などの金融機関から現金を借入できるサービスです。審査に通過すると現金を借入できるので、必要な分だけ借入してお金ができたら返済していきます。
債務者の信用情報や収入から審査をして、設定された借入限度額内であれば自由に資金を引き出せる点が特徴です。
では、カードローンの基本的な仕組みや返済方法までの流れを解説します。
2-1 審査をして通過すれば現金を借入できる
カードローンを利用するには、金融機関に申し込むことから始まります。審査では、申込者の信用情報や収入状況をチェックします。ここで、返済能力がないと見なされた場合や過去に債務整理をしたことが発覚した場合は、金銭的に信用できないと判断されて審査落ちするので注意しましょう。
返済能力や信用履歴を判断した上で、審査の通過と借入限度額が決まります。
2-2 利用限度額の範囲であれば繰り返し借入が可能である
審査に通過した後は、利用限度額の範囲であれば繰り返しの借入が可能です。カードローンの専用カードを使って、銀行やコンビニのATMから現金を引き出すことができます。
必要な時に何度でもお金を借りることができるので、急にお金が必要になったときに便利です。しかし、借入した金額に対して利息が加算されるので、長期的に借入が続くと利息がどんどん膨らんでいくので注意しましょう。
また、利用限度額内であっても、借入が重なると返済が厳しくなっていきます。そのため、計画的な利用と返済を心がけるようにしましょう。
2-3 返済はATMや銀行振込を利用する
借入したお金はATMや銀行振込などを利用して返済します。金融機関によっても異なりますが、自動引き落としやインターネットバンキングに対応している場合も多いので、自分の都合に合わせた返済も可能です。
借入したお金を分割払いで返済する場合は、毎月決められた日に設定した銀行口座から引き落としされます。銀行振込でも返済できますが、支払い忘れを防ぐためにも自動引き落としがよいでしょう。
もし、引き落とし期日よりも前に返済ができそうなら、利息分のお金を抑えるためにも早めに返済するのがおすすめです。
2-3-1 主な返済方法
カードローンで借入したお金を分割払いする場合、さまざまな返済方法があります。しかし、最近のカードローンのほとんどは「リボ払い」を採用しているので注意が必要です。
一般的なものとして、リボ払いに設定されている返済方法は、次の3つの種類があります。
- 元利定額方式
- 元金定額方式
- 残高スライド方式
元利定額方式は、利息を含む毎月の支払い額が一律になる方法です。例えば、10万借入をして毎月1万円ずつ返済する場合、利息と元金を含めて合計1万円になるように支払われます。無理のない返済ができますが、最初は毎月の支払う額の多くが利息になるため、返済が長期化しやすいので注意しましょう。
元金定額方式は、元金に利息を上乗せした金額を支払う方法です。例えば、10万借入をした場合、毎月1万円の元金に加えて利息を支払います。元利定額方式よりも長期化しにくいですが、借入額によっては返済負担が重くなりやすいでしょう。
残高スライド方式は、利用残高によって毎月の支払い額が変動する方法です。支払いを続けることで、残高が減るので月々の返済額も少なくなります。しかし、自分で返済額を設定できないので返済計画が立てにくいのがデメリットです。
3章 カードローンのメリット
カードローンは、銀行やコンビニで手軽に現金を借りることができます。そのため、さまざまなシーンで利用しやすいといえるでしょう。
まずは、カードローンのメリットについて解説します。
3-1 現金で手に入るのでさまざまな用途で使える
カードローンは、現金を借入できるため、さまざまな用途で使えるのがメリットです。
例えば、急な医療費が必要になった場合や、家電の故障で新しいものを購入しなければならない場合、または冠婚葬祭など予期せぬ予定が発生したときなど、現金が手元に欲しいときに便利といえます。
緊急の出費や計画外の支出でも、安心して対応できるのはカードローンのポイントです。
さらに、カードローンは特定の用途に制限されないため、旅行費用や教育資金など目的に合わせて自由に使えます。この柔軟性が、カードローンの大きな魅力でしょう。
3-2 担保・保証人不要で利用できる
カードローンは、基本的には担保や保証人は不要です。
借入をする際に自宅や車などの資産を担保したり、家族や友人に保証人を依頼したりといったリスクがないため、手軽に借入できるのがメリットです。
特に、自分の借金で保証を頼むのは気まずいと感じる方は多いでしょう。このような状況を避けられるため、精神的な負担が軽減できるのは安心できます。
3-3 場所や時間を気にせず借入・返済ができる
「明日の朝に急にお金が必要になった」「旅行先で車が故障して思わぬ出費となった」など、予期せぬトラブルが発生したときでも、場所や時間を気にせず借入ができます。
カードローンは、全国のコンビニATMやインターネットバンキングから24時間365日利用できるため、自分の都合に合わせて必要な時に資金調達が可能です。
同様に、場所や時間を問わず返済できるので、返済を忘れることなく計画的に進めることができます。
4章 カードローンのデメリット
カードローンは資金調達に便利な反面、その手軽さから利用には注意が必要です。適切に利用しないと大きなリスクとなるおそれがあるでしょう。
ここからは、カードローンのデメリットについて解説します。
4-1 追加の借入ができるので借金が膨らみやすい
カードローンは、設定された利用限度額の範囲内であれば何度でも借入が可能です。便利な一方で、計画的に利用しないと借金がどんどん増えてしまうリスクがあります。
最初は、急な出費に対応するためにカードローンを利用したものの、その後は少しお金が足りなくなると借入を繰り返してしまい、気づかないうちに借金の総額が膨らんでしまうケースは少なくありません。
借入を繰り返すうちに利用限度額まで到達してしまうと、毎月の返済が困難になり、最終的には返済不能に陥るおそれもあるでしょう。
4-2 少額の場合金利が高めに設定されている
カードローンは、借入金額が少ないほど金利が高く設定される傾向があります。
例えば、結婚式の出席のために5万円を借入した場合、上限金利が20%となるので1年間で1万円の利息となります。少額でも返済が長引けば、総額が大きくなり、経済的な負担が増えることになるでしょう。
また、高金利の借入を繰り返すと、利息が雪だるま式に膨らみ、元金がなかなか減らない状況に陥るケースもあります。金利は会社によって異なるので、金利や返済条件をしっかりと比較してから選びましょう。
4-3 信用情報に傷がつきやすい
カードローンを利用すると、借入と返済の情報が信用情報機関に登録されます。この情報は、ほかの金融機関が審査をする際に照会するため、返済が遅れると信用情報に悪影響となるので注意しましょう。
返済期日に遅れたり未払いが続いたりした場合は、滞納履歴が信用情報に残ります。滞納履歴が載っている間は、新たなローンやクレジットカードを申し込んでも、審査落ちするおそれがあるので返済期日は必ず守りましょう。
4-4 完済がしにくい
カードローンの仕組みとして、意図して完済がしにくいように設定されているケースがあります。
例えば、50万円の利用限度額で借入をして返済を続けていたら残債が320円になったとします。この場合、320円を返済すれば完済となりますが、金融機関が支払期限や利息を設けない「無利息残高」を採用している場合は返済せずに放置しても問題ありません。
そのため、空いている50万円の範囲でいつでも借入できる状況ができてしまい、繰り返し借金をしてしまうケースも多いです。また、返済を続けているうちに信用情報が上がり、カードローンの利用限度額が増える場合もあります。
ここで、また無計画に追加の借入を行うと、借金の総額が増えるおそれもあるので繰り返し借金をしない意思が大切です。
5章 カードローンを利用するときのポイント
カードローンは、メリットもデメリットも大きいサービスです。そのため、利用する場合は慎重に計画を立てる必要があります。間違った使い方をすると、金銭トラブルに発展するおそれもあるでしょう。
では、賢くカードローンを利用するための重要なポイントを解説します。
5-1 返済計画を立てる
計画的な返済を行うことで、借金が膨らむリスクを軽減し、スムーズに完済を目指すことができます。
まず、借入金額と返済期間を明確に設定して、月々の返済額を無理のない範囲で決めることが大切です。返済額が多すぎると生活費に影響を及ぼし、少なすぎると返済期間が長引き、利息負担が増えることになります。月々の収支を見直し、どれだけ返済に回せるかを把握しましょう。
また、複数の借入がある場合は、返済の優先順位を決めるのもポイントです。金利の高いものから優先して返済することで、総返済額を抑えることができます。繰り上げ返済を積極的に活用して元金を早く減らすようにしましょう。
5-2 必要以上に借入をしない
カードローンは何度でも借り入れが可能ですが、借入金額が多くなるほど返済額が増加します。必要以上に借入をして借金が膨らむと、最終的には返済不能に陥る可能性も考えられます。
本当に必要なお金か慎重に判断して、余分な借り入れを避けるようにしましょう。
5-3 借金の返済に別の借金を利用しない
借金を返済するために新たな借金をするのは絶対に避けましょう。
カードローンの返済が難しくなったときに、別の金融機関から新たに借入をして返済に充てると、一時的には問題が解決するように見えます。しかし、実際には総借入額が増えるだけなので、返済がさらに厳しくなるでしょう。
借金地獄に陥ってしまう前に、早めに金融機関に相談し、返済計画や返済額の見直しを検討するのがおすすめです。
5-4 借金が返済できない場合は必ず債権者に連絡をする
返済ができないからと放置すると、状況を悪化させる原因になるのでやってはいけません。返済が遅れると遅延損害金が発生し、借金の総額がさらに増える可能性があります。
また、返済の遅延は信用情報に記録され、ローンやクレジットカードの審査が通らなくなるため、返済が難しいと感じた時点で、早めに債権者に連絡することが大切です。
債権者に連絡をすると、返済計画の見直しや返済期間の延長などを提案してもらえることがあります。状況が進むと一括請求や差押えに発展する可能性もあるので、絶対に放置してはいけません。
6章 返済が厳しくなったら債務整理を検討しよう
カードローンの返済が厳しくなった場合は、早めに借金問題を解決するのがおすすめです。返済ができない状況が続くと、利息や遅延損害金が膨らみ、どんどん借金の負担が増えてしまいます。
返済が厳しくなった方は、債務整理を検討するのがおすすめです。債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の方法があり、それぞれの状況に応じて借金の減額が可能です。
債務整理の種類 | 手続きの方法 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
任意整理 | 利息や手数料など元金以外の支払いをカットする手続き | 返済が長期化して利息や手数料が膨らんでしまった人 借金を選んで整理したい人 |
個人再生 | 借金の元金を大幅にカットして完済を目指す手続き | ギャンブルや浪費目的でカードローンを利用している人 失いたくない財産がある人 |
自己破産 | 借金自体を免除して支払い義務をなくす手続き | 完済の目処が立たず返済不能に陥った人 借金を完済する経済力がない人 |
早めに経済状況を立て直すためにも、早めに専門家に相談してサポートを受けるようにしましょう。
6-1 滞納を続けると差押えになる
カードローンの返済を滞納し続けると、督促状や催告書が届き、それでも返済が行われない場合は差押えという厳しい措置が取られてしまうので注意しましょう。
差押えになると、給与や預貯金、不動産などの財産を差し押さえて、強制的に借金額を回収します。差押えになると自分のお金が自由に使えなくなるため、より生活が困難になるでしょう。
差押えになると、専門家でもできることが限られてしまうため、返済ができない時点で債務整理を検討するようにしましょう。
6-2 債務整理後はカードローンが強制解約になる
債務整理を行うと、カードローンは強制解約になります。手続き方法に限らず、信用情報に債務整理の履歴が記録されるので、金銭的に信用ができないと見なされ新たにカードローンを使うことはできません。
また、カードローンだけではなく、クレジットカードや分割払い、ローンなど「後払い制度」のサービスが一定期間使えなくなります。
債務整理の手続き後のリスクを踏まえた上で、返済計画を十分に立ててから、カードローンを利用するようにしましょう。
7章 カードローンの仕組みを理解して計画的に利用しよう
カードローンは、必要な時に簡単に現金を借入できる便利な金融サービスです。手軽な反面で、借金が増えやすい仕組みになっているので、メリットとデメリットを十分に把握してから利用するようにしましょう。
理想は、カードローンを最初から借りないのがベストですが、どうしてもお金が必要になった場合は、返済計画をしっかりと立てて、慎重にカードローンを活用しましょう。
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