カードローンでの返済と分割払いはどっちが得?違いと注意点を解説

司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識
カードローンの借金を早く返す方法は?繰上げ返済のメリットと注意点

この記事は約 13 分で読めます。

 この記事を読んでわかること
  • カードローンは現金を借入できる方法
  • 分割払いは支払いを分割できる方法
  • 手数料とポイント面でお得なのは分割払い
  • 利用限度額が多く使い道が自由なのはカードローン
  • クレカと同じ会社のカードローンでも審査は必要

高額商品を購入するとき、手持ちにお金がない場合は「分割払い」で購入するケースが一般的です。

なかには「もしかしたら、カードローンで商品分のお金を借りて払う方がお得なのでは?」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

カードローンと分割払いは、それぞれの返済方法に特徴があり、選び方によって総返済額や返済期間に大きく違いが発生するので覚えておきましょう。

この記事では、カードローンと分割払いはどっちがお得なのか解説します。それぞれの違いを把握して、適切に使い分けるようにしましょう。

目次

1章 カードローンと分割払いの違いは?

カードローンと分割払いは、どっちも返済方法として広く利用されていますが、それぞれ特徴が異なります。大きなポイントしては「現金を手に入れられる方法」か「1回の支払い負担を軽減できる方法」の違いです。

まずは、カードローンと分割払いの違いを詳しく見ていきましょう。

1-1 カードローンは現金を借入できる方法

カードローンとは、銀行や消費者金融などが運営している個人向けの融資サービスです。キャッシングカードを使って、契約時に決定した契約限度額の範囲内で必要な金額を借入できます。

現金で手に入るので、お金の使い道に制限がないのが特徴です。

1-2 分割払いは支払いを数回に分けて支払う方法

分割払いとは、支払いを複数回に分けて支払う方法です。支払い回数は、選択できる範囲であれば自分で選べるため無理のないペースで支払いができます。

回数だけではなく、ボーナス1回払いやリボ払いなどさまざまな支払い方法があるので、払いやすいシチュエーションで返済できるのがメリットです。

高額商品の購入をする際に一括では支払えない場合や、手元にお金がなくてもどうしても欲しいものがある場合に有効な方法でしょう。

2章 カードローンで返済と分割払いはどっちがお得?

ショッピングで購入したものの支払いや引き落としを滞納しそうな場合、カードローンでの返済と分割払い、どっちがお得なのか迷っている方も多いでしょう。

ここからは、金利や返済方法など5つのポイントでどっちがお得なのか比較しました。シーンに合わせてどっちが向いているのか確認しましょう。

2-1 【金利で比較】カードローンと分割払いの違い

カードローンでお金を借入する場合、借入金額に対して利息が発生します。この利息は利用期間中の残高に対して計算されるので、借入期間が長期化するほど支払う利息が増えるので注意しましょう。

金額ごとの利息の上限は、下記のとおりです。

借入金額上限金利
10万円未満年20.0%
10万円以上100万円未満年18.0%
100万円以上年15.0%

一方で、分割払いは支払い回数によって手数料が設定されています。利息の代わりに手数料が発生するので、こちらも支払い回数が多いほど手数料が多く発生するので注意しましょう。

手数料は12~15%が一般的ですが、支払い金額が毎月固定されるので計画的な返済がしやすいのが特徴です。

2-2 【返済方式で比較】カードローンと分割払いの違い

カードローンも分割払いも毎月一定額を返済していきます。

カードローンの場合は、借入した元金と利息を含めた金額を返済しなくてはいけません。分割払いの場合は、購入した商品の金額と手数料を設定した回数に分けて支払います。

どちらも指定した口座から引き落とされるのが一般的ですが、ATMや口座振り込みを利用する場合やコンビニなどでバーコード支払いなどを利用する場合もあります。

2-3 【利用限度額で比較】カードローンと分割払いの違い

カードローンは、借入専用のサービスです。そのため、利用限度額は年収や支払い能力によって異なります。利用限度額の目安は、年収の3分の1といわれており、例えば年収が600万の場合は200万円までが借入可能です。また、審査によって決められた利用限度額の範囲内であれば、何度でも借入できます。

分割払いもクレジットカードの利用限度額の範囲内であれば、多くの商品で分割払いが利用可能です。クレジットカードの利用限度額は各カード会社の審査によって決められていますが、一般的に10万円~100万円程度とカードローンと比べてあまり多くありません。

2-4 【審査で比較】カードローンと分割払いの違い

カードローンもクレジットカードも利用する際に審査が必要です。審査に通過しないとサービスを利用することができません。

ただし、クレジットカードの審査に通ったあとは、分割払いの審査は不要です。あくまで支払い方法の一つのため、特に審査はありません。

また、カードの審査自体は入会後も定期的に行われております。支払いの滞納を繰り返していたり、転職などで給料が大幅に減ってしまったりと返済能力に不安が生じた場合は、審査落ちしてしまいカードが更新されないおそれがあるので注意しましょう。

2-5 【ポイントで比較】カードローンと分割払いの違い

カードローンは利用を続けていてもポイントがつくことはありません。一方で、クレジットカードは利用すればするほどポイントが貯まります。「ポイ活」という言葉が流行ったように、現金ではなく敢えてクレジットカードで決済することでポイントを多く貯めることができます。

このポイントは、カードの返済に使ったり別のポイントに変換したり、家電や食品などに交換できたりとさまざまな方法で活用可能です。ポイントを貯めている場合は、分割払いがおすすめといえるでしょう。

3章 クレカと同じ会社のカードローンでも審査が必要

クレジットカードと同じ会社のカードローンを利用したい場合でも、申込後は審査があるので注意が必要です。同じ金融機関の取引実績があっても、別のサービスのため信用情報を再度確認しなくてはいけません。

もし、クレジットカードの支払いを滞納してしまい、現金が足りずにカードローンを申込したい場合、審査落ちするおそれもあります。同じ会社でも、クレジットカードとカードローンの審査基準は違うという認識を持っておきましょう。

3-1 クレカを持っていても審査が有利になることはない

クレカと同じ会社でカードローンを申込した場合でも、審査が有利になることはありません。

ただし、クレジットカードの返済を滞りなく行っているなど、信用情報が高くなる行動を取っている場合は、信用情報がプラスに働く可能性があるでしょう。

クレカの所持だけでは審査に有利になりませんが、カードの使い方によっては審査を有利に進められるので真面目に返済を続けましょう。

4章 カードローンを利用する場合の注意点

カードローンは、急な出費や資金不足を解消する便利な方法です。しかし、無計画な借入は、長期的な返済や返済困難につながるリスクがあるので注意しましょう。

では、カードローンを利用する場合の注意点を解説します。

4-1 現金で手に入るので使いすぎてしまう

カードローンは手軽に現金を借りられる便利なサービスですが、その手軽さゆえに無計画に利用してしまいがちです。現金が簡単に手に入るので、つい必要以上に借りてしまうおそれがあります。

突然の出費や緊急の支払いに対応するためにカードローンを利用する場合、その場では助かるかもしれません。しかし、返済の計画を立てずに次々と借入すると、最終的には借金が膨らんでしまう可能性があります。

特に、借入限度額が高い場合は、手元にある現金が自分のお金ではなく借金であることを忘れがちです。本当に必要な金額だけを借りるように心がけて、不要な借入は避けましょう。

4-2 借金が増えやすい

カードローンは利用限度額が設定されていまずが、その範囲内であれば何度でも借入が可能です。これが一度の借入ではなく、複数回にわたって繰り返すことで借金の総額が大きくなってしまうおそれがあります。

また、カードローンの金利は一般的に高めに設定されているため、借入金額が増えるほど利息も増え、返済額が予想以上に膨らむ可能性もあるでしょう。

借金が増えてしまうとさらに返済が難しくなる悪循環に陥ってしまい、気づいた時には返済不能な状況に陥るリスクがあります。

4-3 少額の場合金利が高い

カードローンは、少額の借入に対して高い金利が適用されることが多く結果的に返済額が大きくなります。例えば、10万円以下の借入の場合、年利が20%程度に設定されていることが一般的です。借入総額が当初の借入額を大幅に上回るケースも少なくありません。

少額の借り入れだからといって安易に利用すると、返済が厳しくなる可能性があるので注意しましょう。

5章 分割払いを利用する場合の注意点

分割払いは高額な買い物を少額ずつ支払う便利な方法です。しかし、計画的な返済ができないと、手数料の負担が増えるので、最終的に支払い総額が大きくなるリスクがあるので注意しましょう。

では、分割払いを利用する場合の注意点を解説します。

5-1 リボ払いに設定されているか確認する

リボ払いとは、利用額にかかわらず毎月一定額を返済する方法です。一見すると支払いが楽に見えますが、支払いが長期化することで高い利息が発生するリスクがあります。

例えば、10万円の買い物を分割払いにしたつもりが、実際には毎月1万円のリボ払いに設定されているとします。毎月の返済額は1万円であっても、内訳を見ると元金+利息のため元金がなかなか減らず、支払いが長期化して支払う利息が大きくなるでしょう。

契約時に支払い方法を確認して、リボ払いに設定されている場合は通常の分割払いに切り替えるのをおすすめします。自分の支払い方法を確認する習慣をつけて、損がないようにしましょう。

5-2 支払い回数が多いと金利と手数料が高くなる

「高額な買い物だから」と支払い回数を多く設定すると、その分だけ金利や手数料が高くなってしまいます。

例えば、10万円の買い物を10回払いにする場合と20回払いにする場合を比較してみましょう。10回払いでは1回あたりの支払い額は多くなりますが、利息や手数料の総額は少なくて済みます。

一方、20回払いにすると1回あたりの支払い額は減るものの、支払い期間が長くなるため、利息や手数料の総額が大幅に増えることになるでしょう。

支払い回数が多くなると、金利や手数料が元金を上回るおそれもあるので、分割払いしすぎるのもデメリットになります。

5-3 ショッピング利用可能額が下がる

分割払いを利用すると、その分だけクレジットカードの利用可能額が減少するので注意が必要です。

例えば、クレジットカードの利用限度額が50万円で、10万円の商品を分割払いで購入したとします。利用限度額から10万円が差し引かれるため、残りの利用可能額は40万円になります。この10万円の商品の分割払いが終わるまで、40万円以上利用できない状態になるので不便になるでしょう。

さらに、複数の商品を分割払いで購入すると、その分だけ利用可能額がどんどん減っていきます。いざという時にクレジットカードが利用できず、急な出費や他の必要な買い物に対応できなくなるリスクが発生するでしょう。

5-4 完済するまでカード会社が所有権を持つ

途中で分割払いの支払いを止めたり債務整理をしたりすると、分割払いで購入した物を引き上げられる可能性があります。例えば、時計や車など高額なものや財産となるものは、所有権留保がついている場合があるので注意しましょう。

ただし、エステの回数券などサービス系の分割払いは、引き上げる物を決めるのが難しいため、所有権留保がないものもあります。また、カードローンの場合は所有権留保がついていないので、債務整理しても原則引き揚げになりません。

6章 借金の支払いが厳しい場合は債務整理を検討しよう

借金の支払いが厳しい場合、債務整理を検討するのもよいでしょう。債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの方法があります。借金の返済負担を軽減して、新たな再スタートを実現しましょう。

債務整理の種類手続きの方法こんな人におすすめ
任意整理利息や手数料など元金以外の支払いをカットする手続き返済が長期化して利息や手数料が膨らんでしまった人
借金を選んで整理したい人
個人再生借金の元金を大幅にカットして完済を目指す手続きギャンブルや浪費目的でカードローンを利用している人
失いたくない財産がある人
自己破産借金自体を免除して支払い義務をなくす手続き完済の目処が立たず返済不能に陥った人
借金を完済する経済力がない人

自分がどの債務整理が向いているのか、専門家と相談して自分に最適な方法を選ぶことが重要です。

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6-1 債務整理をするとカードが強制解約になる

債務整理をするとクレジットカードが強制解約になるので注意しましょう。信用情報機関に債務整理をした情報が登録されるので、金銭的に信用がないと見なされてカードが解約となります。

任意整理で分割払い以外の借金を減額した場合でも、信用情報機関に任意整理した情報が登録されるので、カードが強制解約になり利用できません。

今後は、クレジットカードを利用できず不便になるため、債務整理を決断する前に、専門家に相談して慎重に検討することが重要です。

6-2 債務整理後は5年〜7年間カードの審査に通らない

債務整理をしてから5年〜7年間は、新たにカードを作ることができなくなります。債務整理をした情報が信用情報機関に載るので審査落ちするでしょう。

任意整理と個人再生を利用した場合は、原則3年〜5年で完済してから5年の経過になります。そのため、最低でも8年はカードの審査に通らないので注意しましょう。

債務整理の種類返済期間減額の目安
任意整理原則3年〜5年利息や延滞金など元金以外をカット
個人再生原則3年借金の5分の1〜10分の1をカット

また、自己破産の場合は免責決定から5年〜7年間です。いずれにしても、債務整理後にクレジットカードを再び利用したい場合は、この信用情報の記録が消えるまで待つ必要があります。

その間は、デビットカードやプリペイドカードなど、他の支払い手段を利用するのがおすすめです。

7章 カードローンと分割払いはどっちも借金が増えやすい!注意して利用しよう

カードローンと分割払いのどっちが向いているかは、それぞれの特徴と注意点を理解した上で判断しましょう。カードローンは高額な資金を一度に借入して、長期的に返済する場合に適しています。一方、分割払いは商品の購入に利用し、毎月一定額を返済するため、管理がしやすいです。

どちらも便利なサービスですが、借金が増えやすいので、返済計画を立てた上で慎重に利用しましょう。

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