借金は親に相談すべき？タイミングや整理点その他の解決方法も解説

「借金の返済が苦しくて悩んでいるが、親に迷惑をかけたくない」「借金していることがわかったら、怒られるかもしれない」という考えがあり、借金を親に相談すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、親に借金を相談すべきかどうかを判断できるように、メリット・デメリットを解説します。

また、相談する前に整理しておくべきことや、親に頼らず借金を解決する方法についても紹介しているので、借金で悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

1章　借金を親に相談するメリット・デメリット

借金問題を抱えた時、親に相談するかどうかで悩む方もいるかもしれません。家族だからこそ頼りたい気持ちはあるものの、「怒られるのではないか」「迷惑をかけたくない」といった不安から、なかなか言い出せないケースもあるでしょう。

ここでは、借金を親に相談するメリット・デメリットを解説します。メリットとデメリットの両方を知ったうえで、自分にとって最適な選択を考えてみてください。

1-1　親に相談するメリット

借金を親に相談するメリットは以下の通りです。

• 精神的な支えになる
• 金銭的に援助してもらえる可能性がある
• 客観的なアドバイスをもらえる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1-1-1　精神的な支えになる

借金は金銭的な負担だけでなく、精神的なストレスも大きくなりやすい問題です。誰にも相談できずに一人で抱え込んでいると、次第に不安や孤独感が増し、冷静な判断ができなくなってしまうことも珍しくありません。

そんな時に親に相談して話を聞いてもらえるだけでも、精神的な支えになります。身近な家族に状況を打ち明けることで、孤独感がやわらぎ、心理的な負担が軽減されるでしょう。

1-1-2　金銭的に援助してもらえる可能性がある

親に経済的な余裕がある場合、借金の肩代わりや返済のサポートを受けられる可能性があります。借金の返済に必要な資金を支援してもらうことで、利息や遅延損害金の負担を抑えたり、早期に完済を目指したりできます。

特に借金の総額が少ない段階であれば、親からの援助によって一括返済できるケースも少なくありません。一括返済をすると将来的に支払うはずだった利息を減らせるため、経済的な負担を軽減できます。また、親に支援してもらうことで、消費者金融やカードローンなど高金利の借入れを続ける必要がなくなり、借金問題を根本的に解決できる可能性も高まるでしょう。

1-1-3　客観的なアドバイスをもらえる

親はあなたの性格や生活状況をよく理解しているため、現実的な視点から助言をしてくれる場合があります。

借金問題に直面すると、自分では冷静な判断ができなくなりやすいものです。一人で考えていると、「まだ大丈夫だろう」と楽観視したり、逆に「もうダメだ」と過剰に悲観してしまったり、極端な思考に陥ることも少なくありません。一方で親に状況を伝えれば、「何を優先して対処すべきか」「どこに相談するべきか」など、客観的なアドバイスをもらえる可能性があります。

また、親にも借金で苦しんだ経験がある場合は、自身の経験に基づいた具体的なアドバイスが得られるケースもあるでしょう。

1-2　親に相談するデメリット

親に相談することで借金問題の解決に近づく可能性がありますが、もちろんメリットばかりではありません。借金問題を親に相談するデメリットは以下の通りです。

• 怒られたり信頼を失ったりするかもしれない
• 親が老後資金や生活費を使ってしまうリスクがある

それぞれ詳しく解説します。

1-2-1　怒られたり信頼を失ったりするかもしれない

借金問題を親に相談することで、関係が悪化する恐れがあります。「なぜこんなことになったのか」「どうしてもっと早く相談してくれなかったのか」と、怒りや失望の感情をぶつけられるかもしれません。

また、これまで築いてきた信頼を失ってしまうリスクもあります。親は子供に対して「自立してほしい」「責任を持ってほしい」と期待しています。その期待を裏切る形になってしまうと、たとえ借金を返済した後でも、以前のような信頼関係を取り戻すのが難しくなるかもしれません。

1-2-2　親が老後資金や生活費を使ってしまうリスクがある

親に借金の相談をした結果、金銭的な援助を申し出てくれることもありますが、その支援が親自身の生活を圧迫してしまうリスクもあります。特に親が高齢の場合、すでに年金収入や限られた貯蓄で生活しているケースも多く、老後資金を取り崩すことに繋がりかねません。

また、援助の額によっては贈与税が課せられる可能性もあるので、注意が必要です。一時的にあなたの借金が解決しても、今度は親が生活資金に困るという新たな問題を引き起こしてしまいます。また、親が無理をして援助した場合、その後の医療費や介護費用の備えが足りなくなるリスクも考えておく必要があります。

2章　借金が増え始めたら早めに親に相談しよう

借金問題は、放置すればするほど状況が悪化していきます。利息や遅延損害金が膨らみ、元本がなかなか減らず、返済の負担が増していく悪循環に陥るためです。さらに、支払いが滞ると債権者から督促が強まり、最悪の場合、訴訟や財産の差押えに発展してしまうリスクもあります。

そのため、借金が増え始めたら借りているお金の総額が小さい場合でも、なるべく早めに親に相談しましょう。問題が深刻化する前であれば、親も金銭的・精神的に対応しやすく、支援を受けられる可能性も高くなります。逆に借金額が膨れ上がった段階で打ち明けた場合、親に大きな負担をかけるだけでなく、関係に深い亀裂が入ってしまうかもしれません。

デメリットを考えて相談を躊躇ってしまう方もいるでしょう。しかし、借金問題の長期化を防ぐためにも、「一人では返済が厳しいかもしれない」と感じた段階で、勇気を出して親に相談することが大切です。

3章　親に相談する前に整理しておくべきこと

借金について親に相談する際は、いきなり感情的に打ち明けるのではなく、あらかじめ状況を整理してから話すことが大切です。状況を整理して準備をしておくことで、親も冷静に受け止めやすくなり、スムーズな話し合いをしやすくなります。

ここでは、親に相談する前に整理しておきたいポイントを解説します。

3-1　借金の総額・借入先・返済状況をまとめる

親に相談する前に、まずは自分の借金状況を正確に整理しておきましょう。状況が曖昧なまま相談してしまうと、親に余計な不安を与えたり、適切なアドバイスを受けにくくなったりするリスクがあるためです。

借金問題を親に相談する前に整理しておくべき項目は以下の通りです。

• 借金の総額はいくらか
• 借入先はどこか（消費者金融、銀行、クレジットカード会社など）
• それぞれの月々の返済額はいくらか
• 滞納が発生しているかどうか
• 現在の収入状況と、今後の返済見通し

これらをリスト化して整理しておけば、親に対して現状を具体的に伝えやすくなります。同時に自分自身も冷静に問題を見つめ直せるため、今後の方針を考える際にも役立つでしょう。

3-2　親にどうしてほしいかを明確にする

借金について親に相談する際は、具体的にどうしてほしいのかを明確にしておくことが大切です。ただ「借金がある」と打ち明けるだけでは、親もどう対応すればいいか分からず、戸惑いや不信感を抱かせてしまう可能性があります。よって、相談する際は以下のようなポイントを整理しておきましょう。

• 金銭的な援助をお願いしたいのか
• 返済プランのアドバイスがほしいのか
• 精神的な支えとして話を聞いてほしいだけなのか

例えば「10万円を援助してほしい」「自分で返せる金額だが精神的に楽になりたいので話を聞いてほしい」など、目的を最初から明確に伝えることで、相談後の話し合いもスムーズに進みやすくなります。

また、金銭的な支援をお願いする場合には、援助してもらった後の返済計画（返済する意思や返済時期）まで伝えると、親の不安を和らげられるでしょう。

4章　親に頼らず借金を解決したいなら債務整理を検討しよう

親に借金の相談をすることに抵抗がある場合や、金銭的な援助を受けるのが難しい場合は、債務整理を検討するのも一つの方法です。債務整理とは、借金問題を法的に整理して負担を軽減する手続きのことで、主に以下の3つの方法があります。

任意整理	債権者と交渉して将来利息をカットし、元本のみを分割返済していく手続き
個人再生	裁判所を通じて借金を大幅に減額し、原則3年で返済していく手続き
自己破産	財産を処分する代わりに、借金の支払い義務自体を免除してもらう手続き

これらの手続きを利用すれば、親に頼ることなく借金問題を解決することが可能です。しかし、債務整理の手続きは複雑であるため、自分一人で進めようとすると失敗してしまうリスクもあります。手続きの流れや必要書類、債権者との交渉ポイントなど専門的な知識が求められるため、債務整理をする際は弁護士・司法書士などの専門家への相談がおすすめです。

専門家に依頼すれば、あなたの状況に合った最適な債務整理方法を提案してもらえるだけでなく、債権者への対応も代行してもらえるため、精神的な負担を大きく軽減できます。また、受任通知が送付されることで、借金の督促や取り立てがすぐに停止されるメリットもあります。「親に迷惑をかけたくない」「自力で解決したい」と考えている方は、債務整理を選択肢に入れてみるとよいでしょう。

なお、グリーン司法書士法人では、債務整理に関する無料相談を実施しています。状況に応じた最適な解決策をご提案いたしますので、借金問題にお悩みの方はお気軽にご相談ください。

まとめ

借金問題を親に相談することで、金銭的な援助や精神的な支えを得られるメリットがあります。一方で、怒られたり信頼を失ったり、親自身の生活に悪影響を及ぼしたりするリスクも存在します。

そのため、相談する際は、まず自分の借金状況を正確に整理し、親にどうしてほしいのかを明確にしてから伝えることが重要です。準備をせずに感情的に打ち明けてしまうと、かえって関係性を悪化させる恐れもあるため注意しましょう。

また、親に頼ることに抵抗がある場合や、支援を受けるのが難しい場合は、債務整理による解決も検討してみてください。専門家のサポートを受ければ、親に負担をかけずに借金問題を法的に整理し、再スタートを切ることも可能です。状況が深刻になる前に、早めに相談や対策を始めるようにしましょう。

グリーン司法書士法人では、借金問題に関する無料相談を受け付けています。「誰にも相談できない」「親にも言い出せない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

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