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住宅ローンが高すぎたと感じるのは、契約当初の返済計画が甘かった場合や、生活に何らかの変化があったケースなどが関係すると考えられます。
厳しい支払いを続ければ、苦しい状況を改善させることはできず、さらに事態を悪化させてしまい持ち家を手放さなければならない恐れもあります。
そのため住宅ローンが高すぎたと感じたときには、なぜ借り過ぎたのかその原因を洗い出し、早めに対処することが必要です。
そこで、住宅ローンが高すぎたと感じてしまう原因や、解決に向けた対処法について紹介していきます。
- 住宅ローンが高すぎたと感じさせる原因は何か
- 住宅ローンが高すぎたときに何が起こるのか
- 住宅ローンが高すぎたときにどのように対処すればよいか
目次 ▼
1章 住宅ローンが高すぎたと感じる理由・原因
住宅ローンが高すぎたと感じ、返済が厳しくなってしまうのは、返済計画の甘さや生活に変化が生じたことなどが関係します。
そのため住宅ローンを契約するときには、将来的な状況や予想される変化などを踏まえて、返済計画を立てておくことが必要です。
住宅ローンが高すぎたと感じる原因は、主に以下の6つです。
- 収入が減少した
- 支出が増えた
- 病気やケガなどで働けなくなった
- 離婚などでライフスタイルが変化した
- 返済期間を短くしすぎた
- 完済年齢を考慮していなかった
それぞれどのような原因か説明します。
1-1 収入が減少した
住宅ローンが高すぎたと感じる原因として、契約当初よりも「収入」が減少してしまったことが挙げられます。
ローン契約を結ぶときの年収で返済計画を立てるため、収入が減少すれば家計に占める返済割合は高くなってしまいます。
ボーナス払いも含めた契約の場合で、賞与の支給がなかったり金額が少なかったりしたときも、住宅ローンが高すぎたと感じることになるでしょう。
1-2 支出が増えた
住宅ローンが高すぎたと感じる原因として、契約当初よりも「支出」が増えてしまったことが挙げられます。
たとえば子が増えたときなどにおいて、人生の三大支出とも言われる教育費がかさんでしまうこともあります。
住宅ローンの返済計画では子の進路について、国公立大学への進学を前提に検討することが多いといえます。
しかし実際には私立大学への進学割合が圧倒的に高く、大学院への進学や留学なども含めれば、想定よりも教育費が高くなってしまいます。
住宅ローンの返済計画は、将来的な支出はできるだけ多く見積もっておいたほうが安心といえます。
1-3 病気やケガなどで働けなくなった
住宅ローンが高すぎたと感じる原因として、病気やケガなどで働けなくなったことが挙げられます。
契約当初は元気だった方でも、思いもよらない病気やケガで働けなくなってしまうことはあります。
仕事ができなくなれば収入は減少し、医療費の負担は増えてしまうため、住宅ローンが高すぎたと感じてしまうでしょう。
1-4 離婚などでライフスタイルが変化した
住宅ローンが高すぎたと感じる原因として、離婚や退職など、「ライフスタイル」に変化があったことが挙げられます。
夫婦間で連帯債務や連帯保証による契約を結んでいる場合、夫婦合算の収入で審査を受けて融資額を増やします。
しかし夫婦の収入あってこその返済額であれば、離婚することで返済が苦しくなってしまうでしょう。
また、退職や転職で収入が減った場合も、同様に返済負担が重くなり、住宅ローンが高すぎたと感じることになってしまいます。
1-5 返済期間を短くしすぎた
住宅ローンが高すぎたと感じる原因として、早く返し終えたいと希望するあまり、「返済期間」を短く設定しすぎたことが挙げられます。
多額の借入れとなる住宅ローンの返済期間を無理に短縮すれば、「毎月」の返済額は増えます。
返済期間は繰上返済などを利用して、後で短くすることはできても、契約時点で短く設定していた返済期間を後から長く設定しなおすことはできません。
そのため無理のない返済期間で契約し、期間を短縮したいときは繰上返済したほうがよいと考えられます。
1-6 完済年齢を考慮していなかった
住宅ローンが高すぎたと感じる原因として、「完済」できる年齢を考慮していなかったことが挙げられます。
「定年退職」までに、住宅ローンを完済していることが望ましいといえます。
リタイア後は給与から「年金」へと収入の原資が変わるため、定年後も返済を続けることになれば、返済負担は重くなります。
定年後も働くことを想定していても、高齢により体力が低下したり病気を患ったりと、現役のときと同じ状態で仕事はできないとも考えられます。
そのため定年退職の時点で住宅ローンを完済できるのか、残る場合にはどのように返済をするのか計画を立てておくことが必要です。
2章 住宅ローンが高すぎたときに起きること
住宅ローンが高すぎたと感じているのに、何も対処せずに支払い続けていると、以下の4つの事態が起こると考えられます。
- 住宅ローンの返済が苦しくなる
- 不測の事態に対応できなくなる
- 住宅ローンを滞納し続けると競売にかけられてしまう
- 生活レベルを落とさなければならなくなる
それぞれ説明します。
2-1 住宅ローンの返済が苦しくなる
住宅ローンが高すぎたと感じているのに、何も対処せずに支払い続けていると、どんどん毎月の返済が苦しくなっていきます。
価値の高い資産を所有することになるため、毎年の「固定資産税」も高額です。
さらに10~15年ごとに家の「修繕」も必要となり、住宅ローンを払い終えていない状況で追加の「維持費」がかかり、さらに返済は苦しくなっていくでしょう。
返済日に引き落としされなかった場合、返済日の翌日から遅延している元金に対し、年14.0%などの「遅延損害金」が発生します。
何千万円という高額のローンに対する年14.0%などの遅延損害金の負担は大きいため、返済できなくなる前に専門家などに相談することが必要です。
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2-2 不測の事態に対応できなくなる
住宅ローンが高すぎたと感じているのに、何も対処せずに支払い続けていると、急な出費などの不測の事態に対応できません。
高すぎる住宅ローンの返済で生活はさらに苦しくなってしまえば、家族の病気や介護、事故などで発生した費用を負担できなくなってしまいます。
健康な生活を送ることが難しい状況でローン返済に追われることになれば、国民健康保険などの支払いもできなくなり病院に通うことさえできなくなる恐れもあるため、早めの対処が必要です。
2-3 住宅ローンを滞納し続けると競売にかけられてしまう
住宅ローンが高すぎたと感じているのに何も対処せず滞納を続ければ、自宅を競売にかけられてしまう恐れがあります。
金融機関は残債の回収に向けて自宅を差し押さえた後は、競売で市場価格よりも「低い」価格で売却されます。
もしも払いきれなかった住宅ローンが残れば、返し続けなければなりません。
自宅は失っても返済は残る恐れがあるため、競売にかけられる事態に陥る前に、専門家などに相談することが必要です。
2-4 生活レベルを落とさなければならなくなる
住宅ローンが高すぎたと感じているのに、何も対処せずに支払い続けていると、生活レベルを落とすことが必要となります。
買い物やレジャーにお金をかけることはできなくなり、子の教育費なども抑えなければならず、習い事などの「制限」が必要になるでしょう。
また、仕事先や子の保護者などとの付き合いなどにおいても、食事会など交流する場に参加することが難しくなると考えられます。
3章 住宅ローンが高すぎたときの対処法
住宅ローンが高すぎたときには、さらに返済が厳しい状況に追い込まれる前に対処することが大切です。
早めの対処で経済面を安定させ、マイホームを手放すこともなくなるでしょう。
具体的な対処法として、以下の8つが挙げられます。
- 収支を見直す
- 住宅ローンの借り換えをする
- 住宅ローンの返済期間を延長する
- 住宅を売却する
- リースバックを利用する
- ケガや病気であれば保険が適用されないか確認する
- 金融機関に相談する
- 司法書士・弁護士に相談する
それぞれ何をするべきか説明します。
3-1 収支を見直す
住宅ローンが高すぎたときの対処法として、収支を見直すことが挙げられます。
毎月の固定費などを見直すことで、「無駄」に支払っていたお金を節約できることもあります。
浮いたお金を住宅ローンの返済に充てることができれば、返済負担は軽減されるでしょう。
特に見直しが必要な「固定費」は以下の3つです。
- 通信費(携帯電話代や光回線料金など)
- 保険料(生命保険・損害保険など)
- サブスクリプション利用料(動画や音楽配信サービスなど)
過剰なプランや契約したものの使用していないービスは、変更や解約すれば支出を抑えることができます。
3-2 住宅ローンの借り換えをする
住宅ローンが高すぎたときの対処法として、借り換えをすることが挙げられます。
「借り換え」の効果が高いケースは主に以下の3つです。
- 住宅ローン残債が1,000万円以上残っている
- 返済期間が10年以上残っている
- 借り換えにより金利が1%以上下がる
ただしローンを借り換える場合には再度審査が必要になり、手数料や保証料などが発生します。
その上で借り換えするべきか、事前にシミュレーションをした上で決断しましょう。
3-3 住宅ローンの返済期間を延長する
住宅ローンが高すぎたときの対処法として、返済期間を延長することが挙げられます。
返済が遅れてしまい、いずれ返せなくなる前に、銀行など金融機関に「返済期間」を延ばしてもらえないか相談することも必要です。
返済期間を「延長」してもらえれば、元本は減らないものの、毎月の返済額は「減額」できます。
ただし返済条件を変更できるのは半年から3年程度であるため、急激に収入が悪化したために住宅ローンの返済が厳しくなったときなどの「一時的」な措置です。
一時的に返済期間を延長しても解決に至らない場合には、別の対処法が必要となるため、専門家に相談することをおすすめします。
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3-4 住宅を売却する
住宅ローンが高すぎたときの対処法として、自宅を売却することが挙げられます。
自宅を売却した代金で住宅ローンを「完済」できれば、毎月の返済から解放されます。
完済できなければ返済義務から逃れることはできなくなるため、どのくらいの金額で売却できるのか、複数の不動産会社に見積もりを依頼して相場を把握した上で検討しましょう。
3-5 リースバックを利用する
住宅ローンが高すぎたときの対処法として、リースバックを利用することが挙げられます。
「リースバック」とは、自宅を売った後、賃貸物件として借りる方法です。
自宅を手放しても生活環境を変えたくない場合などでも、引っ越しせず住み続けることができます。
しかしリースバックで自宅を売ると、通常の売却価格より安く買い取られることや、「定期借家契約」を結ばなければならないケースが多いといえます。
契約期間の満了後は更新できず契約終了となり、「退去」することが必要になるため、その点も踏まえた検討が必要です。
3-6 ケガや病気であれば保険が適用されないか確認する
住宅ローンが高すぎたときの対処法として、保険適用の対象ではないか確認することが挙げられます。
たとえば契約当初に加入する団体信用生命保険では、契約者が亡くなったときや高度障害状態になったときには、住宅ローンの返済は「免除」されます。
また、がん特約を付帯しておくと、がんと診断確定されたときに住宅ローン残債がゼロになるため、その後の支払いは必要ありません。
民間の生命保険会社の保険商品で代用できるケースもあるため、加入している保険の保障内容を再度確認してみるとよいでしょう。
3-7 金融機関に相談する
住宅ローンが高すぎたときの対処法として、金融機関に相談することが挙げられます。
金融機関に相談することは、以下の内容です。
- 返済期間の延長
- 一定期間における元本の据え置き
- 一時的な金利の見直し
- ボーナス払いの金額変更
上記について応じてもらえた場合でも、返済期間の延長同様に半年から3年など限定された一時的な措置となります。
根本的な見直しではないことを踏まえた上での相談が必要といえます。
3-8 司法書士・弁護士に相談する
住宅ローンが高すぎたときの対処法として、司法書士や弁護士に相談することが挙げられます。
返済が足らないからといって、消費者金融からお金を借りることはやめましょう。
仮に住宅ローンの金利が1%の場合、消費者金融からの借入れはその10倍以上の金利が設定されるため、高金利の借入れで補うことで生活の破綻を早めます。
すでに住宅ローンの返済が苦しい中で、消費者金融からお金を借りている場合などは、早急に司法書士や弁護士などの専門家に相談してください。
支払いが増えて「多重債務」に陥る前に、債務整理なども検討でき、住宅の売却などについても専門家に判断を仰ぐことができます。
自己破産に陥り自宅を手放さなくなってしまう前に、早めの相談が必要です。
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まとめ
住宅ローンが高すぎたと感じないように、将来的な状況や予想される変化などを踏まえて、返済計画を立てておくことが必要です。
しかし高すぎたと感じてしまう状況に陥ったときには、収支を見直すことや借り換え、返済期間を延長してもらうことなど検討しましょう。
ケガや病気であれば保険が適用されることもあります。
リースバックや売却などを検討する場合でも、まずは司法書士など専門家に相談することで最適な方法を選ぶことができます。
住宅ローンの返済が苦しい中で消費者金融からお金を借りている場合などは、家を手放さなくなる前にできるだけ早く、グリーン司法書士法人でご相談ください。
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