キャッシングが利用停止になった原因は?利用を復活させる方法を解説

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4454号 / 大阪府行政書士会所属 会員番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識
キャッシングが利用停止になった原因は?利用を復活させる方法を解説

この記事は約 12 分で読めます。

 この記事を読んでわかること

  • 返済を滞納するとキャッシングが利用停止になる可能性が高い
  • キャッシングとクレジットカードの金額は合算される
  • キャッシングの利用停止が続くと強制解約になる
  • キャッシング枠は0円に設定することもできる

お金に困ったときに現金を借入できるキャッシングサービス。つい頻繁に借入をしてしまい、利用停止になってしまったという方も少なくありません。

キャッシングが利用停止になる原因はさまざまですが、利用停止になった時点で借金問題が深刻化しているケースが多いため早めの対策が必要です。

この記事では、キャッシングが利用停止になった原因を解説します。また、キャッシングのみの利用なのにクレジットカードが利用停止になる理由も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

1章 キャッシングが利用停止になった!借入できない原因は?

お金がないときに便利なキャッシングですが、使用を続けていると借入できなくなるケースがあります。

では、キャッシングが利用停止になって借入できない原因を見ていきましょう。

1-1 返済を滞納している

借入したキャッシングの返済を期限通りに返済せず、一定期間以上滞納している状態が原因で利用停止になったケースです。この状態では、金融機関からの信用が低下し、新たなキャッシングを申請しても審査に通りにくくなります。

返済を滞納すると信用情報機関に登録され、信用情報にマイナスの情報が記録されるので注意しましょう。

1-2 利用限度額まで借入している

利用限度額とは、キャッシングで借入可能な上限額のことです。

この限度額まで借入してしまうと、新たに借入ができなくなります。追加で借入するには元金を減らさなくてはいけません。

1-3 年収の減額や退職が確認された

金融機関は、債務者の返済能力を判断する際に年収を定期的に確認しています。年収が減少したり、退職した場合は、返済能力が低下したと見なされて新規の借入を制限する可能性があるでしょう。

安定した収入がない場合は、返済に支障が出る可能性が高くなるため、新たな借り入れを制限することでリスクを回避しようとします。

1-4 他社で借入をしすぎた

他社から多額の借入をしている場合、これ以上借入ができないと見なされてキャッシングが利用停止になります。

この状態を多重債務といい、個人が複数の金融機関や貸金業者から借入をしている状態のことです。返済が困難で、自転車操業に陥っているケースが多いでしょう。

1-5 規約違反に接触する行為をした

債務者が、契約した借入規約に違反する行為を行った場合、借入停止などの措置を取ることがあります。

具体的な規約違反としては、以下のようなものです。

  1. 借入規約に記載された返済期日を守らない
  2. 提出書類に虚偽の情報を記載する
  3. 借入規約に定められた返済ができない

もし規約違反が発覚した場合は、キャッシングの利用が停止になるおそれがあります。

1-6 借入してからまったく返済をしていない

キャッシングを借入してからまったく返済をしていないと、金融機関からは返済できる見込みが少ないと判断され、利用停止になる可能性があります。

返済を滞納すると、今後の借入や信用取引にも影響が出るので注意しましょう。また、滞納している場合は遅延損害金が発生し、負債がさらに増えてしまうことも考えられます。

1-7 他社の借入に対して任意整理の手続きをした

任意整理は、債務者が債権者に債務の返済条件を交渉する手続きです。借金の元金は減りませんが、利息や遅延損害金などのカットをして借金を減額するため信用情報機関に情報が記録されます。

カード会社は、定期的な信用情報調査をしており、任意整理をしたことがバレるので、キャッシングが利用停止になるおそれがあるでしょう。

2章 キャッシングのみの利用なのにクレジットカードが利用停止になる理由

キャッシングサービスを利用している方のなかには、クレジットカードを利用したくても停止になっている場合があります。

その原因は、キャッシングとクレジットカードの利用限度額は合算されているからです。つまり、キャッシングで利用限度額が埋まっていた場合はクレジットカードが使えません。

では、キャッシングとクレジットカードの関係を詳しく見ていきましょう。

2-1 キャッシングとクレジットカードの金額は合算される

キャッシングとクレジットカードの残高を合算した総額を基準に、債務者の利用限度額が設定されています。

たとえば、キャッシング枠を利用限度額まで利用している場合、クレジットカードの利用限度額も全額使用していることになるので、クレジットカードは利用できません。

その結果、キャッシングのみの使用でもクレジットカードが停止されるようになっています。

2-2 キャッシングを返済するとクレジットカードの利用停止が解除される

キャッシングとクレジットカードの利用限度額は合算されているため、キャッシングを返済するとクレジットカードの利用停止が解除されます。

もちろん、利用限度額まで借入していた場合は、返済した分しかクレジットカードは使えません。クレジットカードの利用停止を復活させるには、キャッシングで借入した分を十分に返済する必要があります。

3章 キャッシングの利用停止を復活させる方法は?

キャッシングが利用停止になった場合、復活させるには借入している分を減らす方法が考えられます。利用停止になったと時点で、これ以上は借入できないことを示すため、今の状況を改善するしかありません。

では、キャッシングの利用停止を復活させる方法を見ていきましょう。

3-1 今の借入額を減らす

まずは、膨れ上がってしまったキャッシングを減らしましょう。 借入額を減らすためにも、返済計画を見直し、現在の返済能力に合わせた計画を立てることが重要です。

また、利用停止を解除するためにも、新たな借入を控えるのも大切です。追加借入を行わず、既存の借入額を減らすことに注力しましょう。

3-2 滞納している状態なら返済する

借入額が膨れているだけではなく、滞納している状態ならすぐに返済する必要があります。利息が高いものや遅延損害金が発生しているものなど、優先的に返済すべき債務から返済して借入額を減らしましょう。

また、滞納している借入分を減らせた段階で、キャッシング会社に連絡して新たな返済計画を伝えるのもおすすめです。返済計画に納得してもらえれば、利用停止の解除に向けて協力してもらえることがあります。

3-3 利用限度額を増やす

どうしてもキャッシングしなくてはいけない状況であれば、利用限度額を増やす方法もあります。キャッシング会社のWebサイトや電話窓口で増額申請ができるので、手続きをしましょう。

ただし、過去の滞納や借入履歴、現在滞納しているなど状況によっては、利用限度額の増額を断られる可能性もあるので注意しましょう。

また、返済できるか不透明な状態で利用限度額を増やすのもしてはいけません。利用限度額を増やした分だけ借金が膨れ上がる状況であれば、やめたほうがよいでしょう。

4章 キャッシングの利用停止が続くとどうなる?

キャッシングの利用停止が続くと、キャッシングが使用できなくなります。そもそも、キャッシングの利用停止は信用状態が異常であるため、返済するしか方法はありません。

また、利用停止になると利息だけを返済し、元金の返済を遅らせることができないため、結局は元金を減らす必要があります。

そのため、キャッシングが利用停止になった時点で、状況の深刻さを自覚して早めに対応しましょう。

では、キャッシングの利用停止をそのままにした場合どうなるのかを解説します。

4-1 キャッシングカードが強制解約になる

キャッシングの利用停止や滞納が続く場合は、キャッシングカードが強制解約になります。強制解約になると、元金を減らしても利用ができなくなるので注意しましょう。

また、強制解約されると、再度申し込みをしても審査に通るのが難しいです。もし強制解約まで進んだら、追加のキャッシングをしないで完済を目指すしかありません。強制解約の場合は一括請求になります。そのため、分割で返済できないので注意しましょう。

もし一括で返済できない場合は債務整理をして借金を返済するのをおすすめします。

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4-2 ブラックリストに掲載される

強制解約になった情報は、信用情報機関やカード会社のブラックリストに登録されます。ブラックリストとは、顧客の金融事故・延滞情報のことです。

つまり「支払いを滞納して強制解約になった顧客」としてブラックリスト入りしてしまいます。

このブラックリストは、審査する際に確認できるので、他社のキャッシングやクレジットカードの申請が難しくなるデメリットも覚えておきましょう。

再び審査に通るには、今のキャッシングを完済して、信用情報の改善や過去の履歴が消えるまで時間をかける必要があります。

4-3 滞納している場合は差押えになる

キャッシングカードが強制解約されたあとも滞納が続いている状態の場合、カード会社は訴訟を起こし、滞納金の回収を行うために差押えをする可能性があります。

裁判所で差押えが認められると、給料の一部や銀行口座の残高を強制的に差押えできます。差押えは、会社員だけではなく、アルバイトやパートなど全ての雇用形態にも適用されるため、注意が必要です。

5章 クレジットカードのキャッシング機能を停止させる方法

キャッシングカードが利用停止になる原因として、使いすぎてしまうのも考えられるでしょう。つい使ってしまい、徐々に借金が膨れている方はクレジットカードのキャッシング機能を停止するのが有効です。

ここからは、クレジットカードのキャッシング機能を停止させる方法を解説します。

5-1 キャッシング枠を0円にする

クレジットカードのキャッシング機能を停止させる方法は、キャッシング枠を0円にすることです。キャッシング枠を使えなくすることで、追加の借入ができなくなります。

Webサイトやコールセンターで手続きができるので、対応してもらいましょう。

6章 キャッシングの返済が厳しいなら債務整理を検討しよう

キャッシングの返済が厳しいなら、債務整理の検討も考えましょう。債務整理は、借金を減額したり免除したりする手続きです。

債務整理は、大きく分けて3種類の方法があります。それぞれ返済状況や経済状況に合わせてチェックしましょう。

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債務整理の種類手続きの方法こんな人におすすめ
任意整理利息や手数料など元金以外の支払いをカットする手続き返済が長期化して利息が膨らんでしまった人
借金を選んで整理したい人
個人再生借金の元金を大幅にカットして完済を目指す手続き借金の理由がギャンブルや浪費の人
失いたくない財産がある人
自己破産借金自体を免除して支払い義務をなくす手続き完済の目処が立たず返済不能に陥った人
借金を返済するための支払い能力がない人

ただし、債務整理は専門的な手続きが必要なため、司法書士などの専門家と一緒に進めることをおすすめします。

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6-1 債務整理をしたらキャッシングカードは強制解約になる

キャッシングカードが使える状態で債務整理をした場合でも、強制解約になるので注意が必要です。

キャッシングした分を支払いきれずに借金を減額しているので、当然ながらカード会社からの信用を失ってしまいます。

債務整理によってカード会社のブラックリストに登録されるので、債務整理で完済したあとも同じカード会社から再びキャッシングカードを作成するのは難しいでしょう。

債務整理を検討している場合は、そのリスクや影響についても事前に理解して慎重に判断することが大切です。

6-2 債務整理後はしばらくキャッシングできないので注意

また、債務整理をしたカード会社だけではなく、他社のキャッシングやクレジットカードも使用できないので注意が必要です。債務整理をした情報は信用情報機関に載るため、審査の際にバレてしまいます。

債務整理の履歴が残っていると、信用ができない顧客だと判断して、キャッシングやクレジットカードの審査に影響を与えるでしょう。

目安として、任意整理や個人再生の場合は完済から5年、自己破産の場合は裁判所の手続き開始から7年経たないと情報が消えません。その間は利用できない可能性があるので覚えておきましょう。

7章 キャッシングが利用停止になったら返済をしよう

キャッシングが利用停止になったら、強制解約に発展しないように返済に専念しましょう。利用停止になった時点で、これ以上借入できないサインのため、返済するしか方法はありません。

ここで、他社のキャッシングなどを追加で利用してしまうと、借金地獄に陥る可能性も考えられます。早い段階で今後の経済状況を見直して、早めの対策をとりましょう。

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