任意整理完済後は何年でローン利用が可能?ブラックリスト解消までの年数とタイミング

   山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
所属東京司法書士会登録番号東京第8849号東京都行政書士会所属会員番号第14026号
保有資格司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート
関連書籍「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

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任意整理完済後は何年でローン利用が可能?ブラックリスト解消までの年数とタイミング

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任意整理でブラックリスト扱いが続き、ローンやカード利用はできない状態が続いたとしても、完済後は借金がなくなった解放感が得られるでしょう。

その解放感から、せっかく任意整理で完済したのだから、再びクレジットカードで買い物したり借入れしたくなったりすることもあるでしょう。

任意整理で完済後、5年ほど経てば信用情報から事故情報は消滅することが多いので、新たに借り入れできる可能性は高くなります。

ただ、必ずしもそうとはいえない場合もあるため、何年でローン利用が可能になるのか、ブラックリスト解消までの年数やタイミングを以下のとおり確認しておきましょう。

  1. 任意整理による生活への影響
  2. 任意整理完済後の債権者からの連絡の有無
  3. 任意整理完済後にブラックリストが解消されるまでの年数
  4. 完済後から5年経っても審査に通るとは限らない理由
  5. 任意整理で完済後にブラックリスト解消を確認する方法

任意整理で完済後に元通りの生活を取り戻すためにも、ぜひこの記事を参考にしてください。

1章 任意整理による生活への影響

「任意整理」とは、将来利息をカットした残りの借金を、原則3~5年で分割返済していくための手続です。

裁判所を介さずに、直接、債権者と交渉をして借金問題の解決を目指します。交渉なので、分割回数も交渉の中で決まっていきます。とはいえ、おおよその目安が上記の3~5年(36~60回)分割です。

任意整理による返済計画はそれぞれ異なりますが、返済計画に沿った支払いを続け、すべて返し終われば「完済」です。

完済するまでの間、任意整理によって生活にどのような影響があるのか気になる方もいるでしょう。

そこで、まずは返済中の生活について次の2つを確認しておきましょう。

  1. 生活に影響するもの
  2. 生活に影響しないもの

それぞれ説明していきます。

1-1 生活に影響するもの

任意整理による手続が生活に影響するものとして、返済計画に沿った支払いをしている期間中は、「ローン」や「クレジットカード」の利用や作成はできないことが挙げられます。

その理由は、「信用情報機関」に「事故情報」として登録されるためです。

新規でローン利用やカード作成の申込みをすれば、カード会社はお金を貸しても大丈夫か確認するため、信用情報を照会されてしまいます。

信用情報機関とは
信用情報期間とは、個人の氏名・勤務先などの個人情報から、借入残高・返済状況・延滞の有無・債務整理の有無などを管理している機関のことです。

任意整理の対象ではないカードを手元に残していても、定期的に信用情報機関へ最新情報を照会されれば、信用情報機関のネットワークを通じて他の金融会社にも事故情報が知れ渡ります。

特にカード更新のタイミングで信用情報を確認されることにより、利用できなくなる可能性が高いといえるでしょう。

1-2 生活に影響しないもの

任意整理手続が生活に影響しないものとして、「銀行口座」の開設や「生命保険」への加入などが挙げられます。

どちらも、信用取引(与信行為)ではないため、任意整理をしたことを理由に断られることはありません。

2章 任意整理完済後の債権者からの連絡の有無

任意整理は家族に知られず手続しやすい解決方法であり、手続後の返済中もローンやカードの利用はできませんが、これまでどおりの生活を送ることができます。

しかし任意整理で完済後、債権者から何らかの「連絡」が入ってしまえば、それをきっかけに家族に知られてしまう可能性もあります。

そこで、任意整理による完済後に債権者から連絡があるのか、次の2つを確認しておきましょう。

  1. 債権者からの電話連絡の有無
  2. 債権者からの書類の送付の有無

それぞれ説明していきます。

2-1 債権者からの電話連絡の有無

任意整理で完済後、債権者である金融会社から電話で連絡が入ることは基本的にはありません

ただ、任意整理手続の対象としなかった債権者があった場合、支払いを滞納していればその金融会社から催促などの連絡が入る可能性はあります。

2-2 債権者からの書類の送付の有無

任意整理で完済後、債権者である金融会社の借金を完済したことを「証明」するために、次の「書類」が送られてくることはあります

  • 金銭消費貸借契約書原本
  • 和解書原本
  • 完済証明書

債権者と和解するときに、上記の証明書類の送付要否や、どこに送付するかなど確認されることもあります。

借金の存在や任意整理したことを家族に隠していた場合、自宅に書類が届けば家族に知られる可能性もあるため、和解の際に自宅へ送付しないよう債権者に伝えておくことが必要です。もっとも、実際にはその旨を専門家に伝えて対応してもらうことになるでしょう。

完済証明は見落としがちな書面なので、気を付けましょう。

3章 任意整理完済後にブラックリストが解消されるまでの年数

任意整理の手続をすると、信用情報機関に事故情報として登録される「ブラックリスト」の状態となります。

永久にブラックリスト状態になるわけではなく、任意整理で完済後には解消され、再びローンやカードを利用することもできます。

ただし完済後、すぐにブラックリストが解消されるわけではありません

そこで、ブラックリストが解消されるまでの「年数」や「期間」について、次の2つを確認しておきましょう。

  1. ブラックリスト解消は完済から約5年
  2. 信用情報機関ごとの解消までの期間

それぞれ説明していきます。

3-1 ブラックリスト解消は完済から約5年

任意整理で完済後、すぐにブラックリストが解消されるわけではなく、完済してから「5年」は事故情報記録として保有されます。

完済後すぐにローンやクレジットカードの申し込みをせず、5年経って信用情報機関の事故情報が消失するのを待ってからにしましょう。

なお、5年というのは目安の期間であり、完済からぴったり5年というわけではありません。ブラックリストが解消されているか気になる方はご自身で信用情報を取得して確認してみましょう。

3-2 信用情報機関ごとの解消まで期間

任意整理による事故情報が消えるまでの期間は、完済後約5年経ってからです。

ただし、信用情報機関や事故情報登録の理由などによって、回復するまでの期間は異なります。

日本には次の3つの信用情報機関があります。

  1. 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  2. 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  3. 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

それぞれの任意整理による事故情報が解消されるまでの期間について説明していきます。

CICの解消までの期間

シー・アイ・シー(CIC)はクレジットカード会社が主に加盟する信用情報機関ですが、任意整理をした事実が記録されることはありません。

ただ、長期に返済を「延滞」していたときや「代位弁済」があったときには、事故情報として登録されることとなり、完済後5年以内に削除されます。

代位弁済とは
代位弁済とは、債務者が何らかの理由で借金を返すことができなくなったときに、保証会社など第三者が代わって債権者に返済することです。

KSCの解消までの期間

全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、銀行・信用金庫・信用保証協会などが加盟する信用情報期間ですが、こちらも任意整理をした事実は記録されません。

ただしCIC同様に、長期に返済を延滞していたときや代位弁済があった場合に、事故情報として登録され、完済後5年以内に削除されます。

JICCの解消までの期間

日本信用情報機構(JICC)は消費者金融が主に加盟する信用情報期間であり、任意整理した事実も事故情報として記録されます。

ただし契約した日が「2019年9月30日以前」かによって、事故情報が消滅するまでの期間が異なります。

まず契約日が「2019年10月1日以降」の場合は、

  • 契約終了後5年以内

に事故情報は削除されます。

契約日が「2019年9月30日以前」の場合は、

  • 任意整理・代位弁済は事実発生日から5年を超えない期間で消滅
  • 長期延滞は延滞事実発生日から1年を超えない期間

とされています。

4章 完済後から5年経っても審査に通るとは限らない理由

任意整理により借金完済後、5年経過すればブラックリスト状態から抜け出すことができるため、ローンやクレジットカードを作成することもできるでしょう。

ただし必ずしも、ローンやクレジットカード作成の審査に通るとは限りません

その理由として、次の2つが挙げられます。

  1. 事故情報の消滅時期は信用情報機関ごとに異なる
  2. 社内ブラックは半永久的に消えない

それぞれ説明していきます。

4-1 事故情報の消滅時期は信用情報機関ごとに異なる

信用情報機関の事故情報は、任意整理による借金完済後5年経過するまでは事故情報として登録されますが、その後は解消されると考えられます。

ただし、信用情報機関の事故情報の登録期間は、事故として扱う内容や機関により異なるため、事故情報が消えるタイミングもそれぞれです。

たとえばCICの登録は消えていても、JICCの登録は残っていることがあり、その場合はクレジットカードの審査が通らない可能性があります。

任意整理の支払期間や延滞の有無などによって異なると理解しておきましょう。

4-2 社内ブラックは半永久的に消えない

任意整理で完済後、5年経過してブラックリスト状態が解消したとしても、任意整理の対象とした金融会社独自のデータベースに事故情報が保存されている場合があります。

この状態を「社内ブラック」といい、保存される期間も決まっていないため、「半永久的」に残り続ける可能性があります。

社内ブラックの情報は同グループ企業内で共有されることになるため、同グループ内の金融会社やカード会社などからお金を借りることもできなくなってしまいます。

5章 任意整理で完済後にブラックリスト解消を確認する方法

任意整理により借金を完済した後、5年経過しても本当にブラックリストから解消されているか不安になる方は少なくありません。

この場合、信用情報機関に自身の信用情報を「開示請求」することで、事故情報が消えているか確認できます。

信用情報機関は3社ありますが、1社のみに開示請求しても、他2社でもブラックリストから解消されているか確認できません。

そのためすべての機関から自身の信用情報を取り寄せ、確認したほうが安心です。

なお、信用情報機関ごとに開示請求の方法は異なり、以下のとおり手数料が500〜1,000円程度かかるため、取り寄せやすい方法を選ぶとよいでしょう。

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信用機関情報開示請求の方法手数料
株式会社シー・アイ・シー(CIC)スマートフォン・PC・郵送窓口500~1,000円
株式会社日本信用情報機関(JICC)郵送・窓口500~1,000円
全国銀行個人信用情報センター(KSC)郵送1,000円

まとめ

任意整理で借金を完済後、借金のない生活に戻ったら再度クレジットカードなどを利用したいという気持ちになるかもしれません。

収入と支出を適切に管理し、無理なくローンやクレジットカードを利用することは悪いことではありませんが、計画的に上手に利用することが必要です。

ただ、完済後すぐにローンやカードの利用ができるわけではないため、不安なときには信用情報機関などに自身の信用情報を開示請求することをおススメします。

もしも任意整理したいけれど、その後どのような影響があり、ローンなど利用できるのか不安があるのなら、詳しくはグリーン司法書士法人グループまで一度ご相談ください。

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