ブラックで住宅ローンが通ったはほぼ嘘!審査に通るポイントを解説

司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

住宅ローン問題
ブラックで住宅ローンが通ったはほぼ嘘!審査に通るポイントを解説

この記事は約 9 分で読めます。

住宅ローンを組もうと情報を調べているうちに「ブラックなのに住宅ローンが通った」というエピソードが目に入った方もいるのではないでしょうか。

住宅ローンという人生で最も高額なローンを組もうとしている中で、本当にブラックで住宅ローンが通るのか疑問ですよね。

結論「ブラックで住宅ローンが通った」という話はほとんど嘘と言って良いでしょう。

この記事では、ブラックリスト入りから住宅ローンに通るポイントを解説いたします。

今後、住宅ローンを組みたいと考えている方はぜひご参考にしてください。

1章 ブラックリストとは事故・延滞情報のこと!

ブラックリストとは、簡単に言うと顧客の事故・延滞情報のことです。

借金をしたものの返済できずに債務整理をした場合や、スマホやクレジットカードの支払いができずに滞納した場合など、経済的に信用できない行動を取ってしまった場合に登録されてしまいます。

また、信用情報機関だけでなく金融機関やクレジットカード会社では自社でも顧客の信用情報を管理しています。

こちらは社内ブラックといって、ブラックリストの一種になります。

ブラックリストに載っているかどうかは、住宅ローンの審査の際に調べることができるため、申告しなくてもバレるので注意しましょう。

1-1 ブラックリストに載るケースとは?

ブラックリストは、以下の行動をした際に載ってしまいます。

  • 支払いを3ヶ月以上延滞した
  • 支払いの滞納を繰り返した
  • 本人の代わりに連帯保証人や保証会社が返済した
  • 任意整理をした
  • 自己破産をした
  • 個人再生をした
  • 過度なクレームを入れた

信用情報機関のブラックリストは、借りたお金を返済できない場合や、支払いを滞納している場合に載るケースが多いです。

社内ブラックでは、滞納だけでなく、支払いの滞納を繰り返している場合や過度なクレームなど、会社にとって迷惑行為だと見なされた場合に載るケースもあるので注意しましょう。

2章 ブラックでも住宅ローンの審査は通る?

結論から言うと、ブラックでも住宅ローンの審査に通ることはほとんどないと言って良いでしょう。

信用情報機関に事故情報が登録されている場合、滞納や差し押さえによる返済不能に陥るリスクが高い顧客ということになります。

住宅ローンは、ほとんどの方が人生で一番高額な買い物をするための手段です。

数千万単位で借りることがほとんどのため、既にブラックリスト入りしている場合は審査落ちすることがほとんどです。

「ブラックなのに住宅ローンが通った」というケースがあるのであれば、携帯会社などの社内ブラックに載っていて住宅ローンの審査に影響しないケースが考えられるでしょう。

3章 審査の前にブラックリストに載っているか確認しよう

審査落ちする可能性がある方は、審査の申し込みをする前にブラックリストに載っているか確認しましょう。

社内ブラックの場合は調べることができませんが、信用情報機関のブラックリストは、各信用情報機関で確認することができます。

いずれも、身分証明書が必要になるため用意しておきましょう。

信用情報機関加盟会社請求方法
日本信用情報機構(JICC)・消費者金融や銀行・インターネット
・郵送
シー・アイ・シー(CIC)・消費者金融
・新盤会社
・携帯会社
・スマホアプリ
・郵送
全国銀行個人信用情報センター(KSC)・銀行・インターネット
・郵送

信用情報には、返済状況や延滞発生日が記載されているので、滞納したり債務整理をした履歴も載ってしまいます。この履歴が消えない限りはブラックリストとして登録されてしまうため注意しましょう。

4章 ブラックリストから住宅ローンの審査に通る方法

もし、自分がブラックリスト入りしていたことが確認できた場合は、ダメ元でそのまま審査にチャレンジするのはおすすめしません。

ブラックリスト入りしたとしても、方法によっては住宅ローンの審査に通るケースもあるので、審査落ちしないための対策をしてから審査の申し込みをしましょう。

具体的には、以下の4つの対策方法があります。

  1. ブラックリストが消えるまで待つ
  2. 頭金を多く用意する
  3. 審査が甘い融資先を選ぶ
  4. 年収など社会的ステータスを改善する

この章では、ブラックリストから住宅ローンの審査に通る4つの方法を解説いたします。

4-1 ブラックリストが消えるまで待つ

自分がブラックリストに載っていたとしても、一生住宅ローンを組むことができないわけではありません。

ブラックリストは、一定期間経つことによって消えるので、消えてから審査を申し込むことで通過する可能性が高くなります。

各信用情報機関のブラックリストが消える目安期間は、以下の通りです。

信用情報機関事故情報の登録期間(目安)
※滞納を解消してからの期間
日本信用情報機構(JICC)5年以内
シー・アイ・シー(CIC)5年以内
全国銀行個人信用情報センター(KSC)7年以内

軽度の支払滞納であれば、1年程度で消えるケースが多いですが、債務整理ではほとんどの場合登録期間いっぱいブラックリストに載ってしまいます。

4-2 頭金を多く用意する

ブラックリストに載っていて、信用情報がない場合は頭金を多く用意するのも方法の1つです。

住宅ローンを組む際に必要な頭金は、一般的には購入希望住宅の20%程度が目安になります。

しかし、ブラックリストに載っている場合は20%の頭金を準備しても完済できないと判断されてしまい、審査に落ちる可能性があります。

頭金を多めに用意することで、住宅ローンを多く借り入れる必要がなくなるため審査も通りやすくなります。

4-3 審査が甘い融資先を選ぶ

ブラック入りしている場合は、審査をする金融機関選びが大切です。

審査が甘い金融機関に申し込みをすることで、住宅ローン審査に通る可能性があります。

当然、申し込めば誰でも通る融資先はありませんが、住宅ローンによって独自の審査基準を設定しているため通りやすい金融機関も存在しています。

審査が甘い融資先の特徴としては、新しく設立した銀行や地方銀行などが挙げられます。また、金利が高い銀行も審査が甘い傾向にあるので、返済できる見込みがあるのであれば申し込みするのも良いでしょう。

4-4 年収など社会的ステータスを改善する

ブラックで審査に通るためには、自分自身の社会的ステータスを改善する方法もあります。

社会ステータスとは、年収や勤続年数、職業などの社会的信用のことを指します。

過去にブラックリスト入りしていたとしても、現在年収や勤続年数が安定している場合は住宅ローンの審査に通過できる可能性があります。

5章 ブラックで住宅ローンの審査をする注意点

一番確実な方法は、ブラックリストが消えるまで待ってから審査することです。

しかし、近いうちにマイホームを購入したい方は、なるべく早く住宅ローンを申し込みたいと思います。

ブラックで住宅ローンを申し込みたいときは、ステータスの改善や頭金の用意以外にも注意しておくべき項目があります。

この章では、ブラックで住宅ローンの審査をする注意点を解説します。

5-1 ブラックリストに載った金融機関と別の銀行で審査する

ブラックで住宅ローンの審査に申し込む場合は、ブラックリストに載った金融機関と別の銀行で審査をするようにしましょう。

ブラックリストは、信用情報機関だけでなく社内ブラックもあるため、もしブラックリストが消えたとしても社内ブラックには残っている場合もあります。

そのため、期間が経った後に申し込んでも審査落ちしてしまう場合もあります。また、グループ会社でも社内ブラックとして共有されているため、グループ会社で審査を申し込むのも避けた方が良いです。

住宅ローンを申し込む場合は、ブラックリストに載った金融機関以外を選びましょう。

5-2 審査落ちした場合は無闇に申し込まない

ブラックリストに入っている以上は、残念ですが審査落ちする可能性は十分に考えられます。

審査落ちしたことで「とにかく数打てば審査通過できるだろう」「申し込んだところが悪かった」と思い、無闇に申し込む方もいますが、審査落ちした場合は次の申し込みを控えることをおすすめします。

理由は、ブラックリストには審査落ちした履歴も載ってしまうからです。

次の申し込みで、ブラックリストを確認したときに「この人は以前にも別の銀行で申し込んで審査落ちしている」と分かってしまうので、審査落ちした場合は無闇に申し込まずにステータスの改善やブラックリストを消えるのを待つ方が得策です。

短期間に何回も申し込んでは審査落ちを繰り返してしまうと、どんどん印象が悪くなり住宅ローンの通過が遠のいてしまうので注意しましょう。

6章 ブラックリストが消えた後は地道に信用情報を積もう

この記事では、ブラックリスト入りから住宅ローンに通るポイントを解説しました。

結論、ブラックリストに載っている場合、住宅ローンの審査に通ることはほとんどないと言って良いです。

確実に審査に通過するには、ブラックリストが消えてから信用情報を積むのが大切です。信用情報とは、クレジットカードやスマホの支払いなど「後払い制度」の支払いを滞納せずに払い切ることで積み上げられます。

地道に完済を繰り返して、ブラックリスト入りから信用取り戻しましょう。

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よくあるご質問

ブラックリストでも住宅ローンは通る?
結論から言うと、ブラックでも住宅ローンの審査に通ることはほとんどないと言って良いでしょう。
ブラックリストとして登録されている人は返済が滞るリスクが高いため、金額の大きい住宅ローンの審査に通りにくいと考えられるからです。
ブラックリストと住宅ローンについて詳しくはコチラ
ブラックリストに掲載される期間は?
借金の滞納分を完済もしくは債務整理をしてから5~7年程度経つと、ブラックリストの情報が抹消されます。
ブラックリストに掲載される期間について詳しくはコチラ
住宅ローン審査で嘘はバレる?
住宅ローン審査で嘘をついても、ほぼバレてしまう確率が高いです。
金融機関は信用情報を確認できますし、勤務先や勤続年数から年収もある程度予測できます。
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