督促状が来ないのはなぜ?主な理由や滞納リスク、対処法を解説

司法書士市川有美

監修者:グリーン司法書士法人   市川有美
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第9784号 【保有資格】司法書士

借金返済の知識
督促状が来ないのはなぜ?主な理由や滞納リスク、対処法を解説

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 この記事を読んでわかること
  • 督促状が来ない理由
  • クレジットカードやカードローンの滞納を放置するリスク
  • 借金を滞納してしまった場合の対処法

借金を滞納しているにもかかわらず、督促状が来ないと「このまま放置しても大丈夫なのでは?」と感じてしまう方もいるでしょう。しかし、督促状が届いていないからといって、返済義務がなくなるわけではありません。

実際には、債権者側の事情や手続きの進行状況によって、督促状が送られていないだけというケースも多く見られます。放置することによって一括請求や裁判手続きへ進む可能性もあるため、注意が必要です。

この記事では、督促状が来ない主な理由を解説するとともに、滞納を放置するリスクや、借金を滞納してしまった場合の対処法について分かりやすく解説します。「督促状が来ない理由を知りたい」「このまま放置してよいのか不安」という方は、ぜひ参考にしてください。

1章 督促状が来なくても返済義務はある

督促状とは、返済期日を過ぎても支払いが行われていない場合に、債権者が支払いを求めるために送付する書面のことです。一般的には、借金を滞納するとこのような書面が届くイメージを持つ方も多いでしょう。

しかし、督促状が届いていないからといって、返済義務がなくなるわけではありません。借金の返済義務は契約に基づいて発生するものであり、督促状の送付有無によって左右されるものではないためです。

返済期日を過ぎていれば、督促状が届いていなくても滞納状態となり、遅延損害金の発生や信用情報への影響などのリスクが生じます。督促状の有無に関わらず、「まだ連絡が来ていないから大丈夫」と判断せず、早めに状況を確認し、適切な対応を取ることが大切です。

2章 督促状が来ないのはなぜ?主な理由を解説

借金を滞納しているにもかかわらず督促状が届かない場合、「まだ手続きが進んでいないだけ」や「別の対応が取られている」といった、債権者側の事情が関係していることが大半です。決して、支払いを免除されたり、問題が解決したりしているわけではありません。ここでは、借金を滞納しているにもかかわらず、督促状が届かない理由について解説します。

2-1 債権者側の都合で手続きが進んでいない

督促状が来ない理由としてまず考えられるのが、債権者側の都合で手続きが進んでいないケースです。借金を滞納していても、すぐに督促状が発送されるとは限らず、社内の事務処理や対応方針の関係で、督促が後回しになることがあります。

例えば、滞納件数が多い時期や、人手不足などの事情により、督促状の作成・発送が遅れているケースもあるでしょう。また、一定期間は電話やメールでの連絡を優先し、書面での督促を後から行う方針を取っている債権者も少なくありません。このような場合、督促状が届いていないだけで、滞納が解消されたわけではない点に注意が必要です。

2-2 債権回収会社(サービサー)に債権を譲渡している

返済の遅れが一定期間続くと、金融機関やクレジットカード会社は、その債権を債権回収会社(サービサー)へ譲渡する場合があります。この場合、元の債権者からの督促や連絡は止まり、以後の請求は債権回収会社が行うことになります。

債権の譲渡にあたっては、契約内容の引き継ぎや事務手続きが行われるため、その間は督促状が送付されない状態が続くことがあります。本人としては「何も連絡が来なくなった」と感じるかもしれませんが、手続きが止まっているわけではありません。

2-3 差押えに向けた裁判の準備をしている

返済の遅れが一定期間続くと、債権者は訴訟や支払督促などの法的手続きに向けた準備に入ることがあります。この段階では、裁判に必要な書類や証拠の整理を進めています。

裁判手続きに進む場合、請求金額や遅延損害金の計算、契約内容の確認などを慎重に行う必要があるため、一定期間、債務者側には何の連絡も来ないことがあります。表面上は静かな状態でも、実際には手続きが進行している点には注意が必要です。

その後、支払督促や訴状が突然届き、対応しないまま判決が確定してしまうと、給与や預貯金などの財産を差し押さえられます。

2-4 債権者にとって不都合な理由がある

過払い金が発生している可能性や、消滅時効が完成している可能性があるケースでは、債権者は積極的に督促を行いません。

例えば、平成18年(2006年)より前から消費者金融を利用している場合や、クレジットカードでキャッシングを行っていた場合には、過払い金が発生しているケースがあります。このような状況で督促を行うと、債務者から過払い金返還請求を受けるリスクがあるため、債権者側は慎重な対応を取るでしょう。

また、最後の返済から5年以上が経過している場合には、消滅時効が完成しているかもしれません。時効が完成している債権について安易に督促を行うと、債務者から時効の援用を主張される恐れがあるため、督促が止まることもあります。

ただし、督促状が届いていないからといって、必ずしも過払い金が発生している、あるいは時効が完成しているとは限りません。実際に判断するには、取引履歴や最終返済日などをもとに、専門的な確認が必要です。

2-5 引っ越しなどによって送付先が分からない

債務者が引っ越しをしたことで、住所や電話番号が変わり、債権者が連絡を取れなくなっている場合もあります。このようなケースでは、一時的に督促状の送付が止まります。

ただし、債権者は弁護士などの専門家を通じ、法令に基づいて債務者の住民票を調査することが可能です。これにより、新しい住所が判明すれば、督促は再開されます。

3章 クレジットカードやカードローンの滞納を放置するリスク 

滞納したまま対応を先送りにすると、時間の経過とともに状況は悪化していきます。ここでは、クレジットカードやカードローンの滞納を放置するリスクを解説します。

3-1 遅延損害金が発生する

クレジットカードやカードローンの返済期日を過ぎると、遅延損害金が発生します。遅延損害金は、支払いが遅れたことに対するペナルティとして課されるもので、督促状が届いていなくても発生します。

遅延損害金の利率は、年14.6%〜20.0%に設定されていることが一般的です。例えば、遅延損害金の利率が年14.6%に設定されている借金を10万円滞納している場合、遅延損害金は以下のように計算されます。

10万円×14.6%÷365日=約40円/日

この状態が30日続くと、約40円×30日=約1,200円の遅延損害金が発生します。滞納期間が長引くほど金額は増え、元の借金がなかなか減らなくなります。少額の滞納であっても、放置すれば返済総額が膨らんでしまう点に注意が必要です。

3-2 信用情報に事故情報が記録される

クレジットカードやカードローンの滞納が続くと、信用情報に事故情報が記録される可能性があります。一般的には、返済の遅れが61日以上、または3ヶ月以上続いた場合に、事故情報として登録されます。

事故情報が記録されると、新たなクレジットカードの作成やカードローンの利用が難しくなる他、住宅ローンや自動車ローンの審査通過も厳しくなるでしょう。

さらに、信用情報への影響は日常生活や将来のライフプランにも及びます。例えば、住宅購入や車の買い替えを検討している場合にローンが組めなくなったり、賃貸住宅の契約や携帯電話の分割購入が難しくなったりするケースもあります。

事故情報は一定期間登録されるため、影響は短期間で解消されません。将来の選択肢を狭めないためにも、滞納を放置せず、早めに対応することが大切です。

3-3 期限の利益を喪失して一括請求を受ける

クレジットカードやカードローンの滞納が一定期間続くと、期限の利益を喪失する可能性があります。期限の利益とは、毎月分割で返済できるという債務者側の権利のことです。

期限の利益を喪失すると、分割返済は認められなくなり、残っている借金を一括で支払うよう請求されます。毎月の返済額であれば支払えていたとしても、一括請求となると対応が難しくなるケースは少なくありません。また、期限の利益を喪失した後は、任意の話し合いによる解決が難しくなり、債権者が法的手続きへ進む可能性も高まります。

3-4 訴訟を起こされる

滞納が長期間にわたると、債権者は支払いを求めて訴訟を起こします。この段階では、通常の督促ではなく、裁判所から書類が届くのが特徴です。

訴状や支払督促に対して何も対応しないまま期限が過ぎると、債権者の主張通りに手続きが進み、判決などが確定します。

3-5 財産を差し押さえられる

訴訟や支払督促によって判決が確定すると、債権者は強制執行の手続きに進みます。その結果、滞納した借金を回収するために、一定の財産が差し押さえられます。

差押えの対象となるのは、66万円を超える部分の現金や預貯金、不動産などです。給与が差し押さえられた場合は、手続きの過程で勤務先に滞納の事実が知られることになります。

また、差押えの内容によっては、裁判所の執行官が自宅を訪問するケースもあり、家族に状況が知られてしまう恐れもあります。ここまで進むと、生活や仕事への影響は避けられません。

4章 借金の時効が成立する可能性は低い

消費者金融やクレジットカードの借金の消滅時効は、原則として最後の返済日から5年です。ただし、その期間中に債権者が訴訟や支払督促といった法的手続きを行い、判決などが確定した場合には、時効は更新されます。また、債務者が返済をしたり、返済する意思を示したりした場合も、時効は更新されます。

そのため、長期間返済していないからといって、時効が成立しているとは限りません。督促状が届いていない場合でも、水面下で手続きが進められていたり、過去のやり取りによってすでに時効が更新されていたりするケースもあります。時効の成否は、最終返済日やこれまでの対応を正確に確認しなければ判断できないため、自己判断で放置するのは避け、専門家に相談して状況を確認することが重要です。

5章 借金を滞納してしまった場合の対処法

借金を滞納してしまっても、適切な対処をすれば差押えを回避できる可能性があります。ここからは、借金を滞納してしまった場合の対処法を見ていきましょう。

5-1 債権者に相談する

返済が難しい状況に陥った場合、早い段階で債権者に相談してみてください。滞納する前や初期段階なら、返済期限の猶予や分割回数の見直しなど、柔軟な対応を取ってもらえるかもしれません。

特に、一時的な収入減少や支出増加が原因で返済が難しくなっている場合には、事情を説明することで、返済計画の再調整に応じてもらえる可能性があります。連絡をせずに放置するよりも、早めに相談した方が選択肢を残しやすくなるでしょう。

5-2 親族や知人に肩代わりしてもらう

返済が難しい場合、親族や知人に立て替えてもらうことで、利息の発生を止められます。金融機関からの借金と異なり、通常は利息や遅延損害金が発生しないため、返済総額がこれ以上増えない点は大きな利点と言えるでしょう。

また、立て替えてもらったことで滞納が解消されれば、遅延損害金の発生や信用情報への影響が拡大するのを防げる可能性もあります。差し迫った状況を一時的に落ち着かせる手段としては、有効なケースもあります。

ただし、金銭の貸し借りは人間関係に影響を及ぼしやすく、返済が滞ると大きなトラブルに発展するかもしれません。返済時期や金額について事前にしっかり話し合い、可能であれば書面に残しておくことが望ましいでしょう。

また、根本的な返済能力が改善しないまま立て替えてもらっても、問題が先送りになるだけです。一時的な対処にとどまらず、その後の返済計画まで含めて慎重に検討することが重要です。

5-3 債務整理を行う

債権者への相談や一時的な立て替えでも返済の見通しが立たない場合は、債務整理による解決を検討しましょう。債務整理を行うことで、利息をカットしたり、元本を減額したりできます。

任意整理は、裁判所を通さずに、債権者と直接交渉して返済条件を見直す手続きです。将来利息や遅延損害金をカットし、元本のみを分割で返済していくのが一般的です。整理する借金を選べるため、住宅ローンや保証人付きの借金の返済は継続できます。

個人再生は、裁判所を通じて、借金を大幅に減額し、原則3年で分割返済する手続きです。借金の元本自体が減るため、返済負担を大きく軽減できます。一定の条件を満たせば、住宅ローンを払い続けながら自宅を残すことも可能です。

自己破産は、裁判所に申し立てを行い、借金の支払い義務そのものを免除してもらう手続きです。一定の財産は処分が必要ですが、返済に追われる生活から抜け出せます。

どの債務整理が適しているかは、借入額や収入状況、家計の状態によって異なります。判断に迷う場合は、債務整理に強い弁護士・司法書士に相談し、自分に合った方法を選択しましょう。

グリーン司法書士法人では、現在の借入状況や収入、生活状況を丁寧にヒアリングしたうえで、無理のない解決方法を提案しています。「督促状が来ていないが、このまま放置して大丈夫か」「時効が成立している可能性はあるのか」「自分にはどの債務整理が合っているのか」といった不安についても、状況に応じて具体的にアドバイスが可能です。返済に不安を感じている場合は、まずは無料相談にお越しください。

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まとめ

督促状が届いていなくても、借金の返済義務がなくなるわけではありません。滞納を放置すると、遅延損害金の発生や信用情報への影響、一括請求、訴訟、差押えといったリスクが拡大します。

また、「督促状が来ない=時効が成立している」と自己判断するのは危険です。時効は更新されるケースが多く、実際に成立しているかは、取引履歴や最終返済日などを正確に確認しなければ判断できません。

なお、返済が難しいと感じた場合は、早い段階で債権者に相談したり、状況に応じて親族の協力や債務整理を検討したりすることが大切です。不安がある場合は、一人で抱え込まず、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、現実的な解決策を検討しましょう。

グリーン司法書士法人では、債務整理に強い司法書士として、多くの借金問題の解決をサポートしてきました。無料相談も実施しておりますので、返済に追われて困っている方はお気軽にお問い合わせください。

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