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- クレカを使わない生活のメリット
- クレカを使わない生活のデメリット
- クレカなしの生活に切り替える際の注意点
クレカ(クレジットカード)を使わない生活は、多くの人が不便と感じるかもしれませんが、実際にはさまざまなメリットがあります。この生活スタイルによって、予算管理がしやすくなり、無駄遣いを減らすことが可能です。
しかし、日常生活やオンラインショッピングにおいては、ある程度の不便を感じることもあります。今回の記事では、クレジットカードを使わない生活のメリットとデメリット、切り替える際の注意点について見ていきましょう。
目次 ▼
1章 クレカを使わない生活のメリット
現代人の消費生活には、欠かせないものとなっているクレカ(クレジットカード)。しかし、クレカを使わない生活には、主に次のようなメリットがあります。
- 予算を立てやすくなる
- お金の使い道に意識が向きやすくなる
- 自分の収入・支出を把握しやすくなる
- お金の使いすぎを防止できる
- 貯金しやすくなる
個別に見ていきましょう。
1-1 予算を立てやすくなる
クレジットカードを使用しないことで、金銭の出入りが直接的でわかりやすくなります。現金のみでの取引は、支出が具体的に可視化され、計画的な予算管理の助けとなるでしょう。
財布から現金が減るのを直接見ることができるため、無駄遣いを自然と防ぐことが可能になります。このような支出の管理方法は、特に経済的な自己制御を強化したいと考えている人々に適しているといえるでしょう。
現金使用のみの生活にすることで、月末に不意の高額請求に驚くこともなく、予算超過のリスクを軽減します。支出が具体的に把握しやすくなるため、無計画な買い物が減少するでしょう。
これは、貯金を効果的に増やすための戦略としても有効です。現金での支払いを実践することにより、経済的な自立を支援し、将来的な大きな買い物や投資のために資金を計画的に管理できます。
経済的な透明性が向上し、金銭管理のスキルも自然と身につきます。このアプローチは、特に長期的な財政的安定を求めるみなさんにおすすめです。
1-2 お金の使い道に意識が向きやすくなる
クレジットカードを持たないことで、支出に対する意識が高まります。現金での支払いは、購入する際の意思決定をより慎重にさせ、何にどれだけのお金を使っているのかの明確な把握が可能です。
この透明性は、無駄遣いを防ぎ、より賢明な消費行動を促します。手元の現金が減ることを直接目にすることで、財布の中のお金により敏感になり、計画的な支出が可能になるでしょう。
クレジットカードの使用を避けることにより、衝動買いを減らし、必要なものだけにお金を使うようになります。結果として、個人の金融状況に対するより深い理解と管理が可能になるため、長期的な家計の改善にも役立つでしょう。
また、お金の使い方に対する意識が高まることで、将来的に大きな財政的な目標を設定し、それを達成するための戦略を立てやすくなります。このプロセスは、個人の経済的な自立と成熟を促進するため、大変有益です。
1-3 自分の収入・支出を把握しやすくなる
クレジットカードを使用しない生活は、収入と支出のバランスを直接的に把握するのに役立ちます。現金のみを使用することで、財布の中の金額が直接減少するのを見ることができ、これがどのようにして経済活動に影響を与えるかを、理解しやすくなるでしょう。
この方法は、自分の懐事情についての透明性を高め、より効果的な予算管理を可能にします。また、すべての取引が現金で行われるため、どの支出が必要でどれが不要であったかを明確にできます。
それによって、無駄な出費を削減し、必要なものにのみお金を使うようになるでしょう。さらに、収入に対する直接的な感覚を持つことで、より責任を持ってお金を扱うことができ、金銭管理のスキルが向上します。
長期的に見て、このような習慣は経済的な自立へとつながり、将来の大きな財政的な目標に向けて計画を立てやすくなるでしょう。このプロセスは、個人が自分の経済状況をしっかりと把握し、それにもとづいて賢明な決定を下すための基盤を築くことに寄与します。
1-4 お金の使いすぎを防止できる
日本クレジットカード協会の調査によれば、クレジットカード決済による買い物の単価は、現金決済に比べて、全業種の平均で1.7倍と高いことが報告されています。
つまり、現金決済の人も必要な消費はしているにもかかわらず、クレジットカードを利用する場合に、必要でないものまで、70%多く消費している可能性があるわけです。
クレジットカードを使わない生活を選択することは、お金の使いすぎを防ぐ効果的な方法です。現金のみで生活すると、支払いのたびに物理的にお金が手から減るのを感じるため、支出に対する直接的なフィードバックが得られます。
それによって、購入前にその支出が本当に必要かどうかを考える時間が増え、無駄遣いの抑制につながるでしょう。また、クレジットカードのように後から請求が来ることがないため、予算を超えた出費が発生しにくくなります。
現金使用により、毎月の予算内で生活する習慣が身につき、財政的な自制心も養われます。さらに、支出を即座に把握できるため、予算計画を順守しやすくなるでしょう。
これらの習慣は長期的に金銭管理能力を向上させ、将来の大きな買い物や投資に向けて計画を立てる際にも役立ちます。結果として、金銭的な安定と貯蓄の増加を実現できるため、クレジットカードを持たない選択は、経済的自立に寄与する重要なステップです。
1-5 貯金しやすくなる
クレジットカードを持たない生活は、先に述べた4つのメリットが持つ相乗効果によって、計画的な貯金を促進します。現金のみの生活を送ることで、自然と支出を抑え、必要なものだけにお金を使うようになるでしょう。
この制約は、無計画な衝動買いを防ぎ、長期的な財政計画をサポートします。また、毎月の予算内で生活する習慣が身につき、結果として残った現金を貯金に回しやすくなるでしょう。
現金でのみ支払いを行うことで、出費が具体的に把握でき、貯金への意識が高まります。加えて、支出の即時性が金銭感覚を養い、お金に関する自己コントロールを強化することが可能です。
このような生活スタイルは、将来にわたって財政的な安全を確保するために役立つでしょう。結果として無駄な支出が減少し、効率的に資金を管理できるので、より多くのお金を貯蓄に回すことができます。
貯金の増加は、経済的な安心感を提供し、未来の大きな支出や緊急時の備えとなるでしょう。
なお、クレジットカードの支払いの遅延・滞納による信用情報への影響やデメリットについては、以下の記事でくわしく取り上げています。
併せてそちらも、参考にしてください。
2章 クレカを使わない生活のデメリット
クレジットカードを使わない生活をすることには、主に次のようなデメリットがあります。
- オンラインでの買い物をしにくくなる
- 高額な買い物も現金払いしなければならない
- クレジットカードでポイントを貯められない
- クレジットカードの付帯サービスを利用できない
- クレジットヒストリーを積み上げにくい
- 作ろうとしたときにすぐ作れない恐れもある
ひとつずつ見ていきましょう。
2-1 オンラインでの買い物をしにくくなる
クレジットカードを持たないことは、オンラインショッピングの利便性を著しく低下させます。多くのオンラインショップやサービスでは、クレジットカードが主要な支払い手段です。
クレジットカードを持っていると、24時間365日、世界中どこからでも簡単に買い物が可能であり、迅速な決済ができます。一方、クレジットカードがない場合、代替手段を探す必要があり、それが利用できる場所も限定的です。
〇〇Payなどの特定のサービスを利用しても、すべてのオンラインショップで対応しているわけではありません。また、クレジットカードがないと、ポイントが貯まらない、キャンペーンや割引が利用できないことも多いです。
それによって、購入の機会損失や追加の費用が発生する可能性があります。オンラインショッピングにおけるこれらの制限は、日常生活においても大きな不便を感じさせることになります。
2-2 高額な買い物も現金払いしなければならない
クレジットカードを使用しない生活を選択すると、高額な商品やサービスの支払いに現金を用意する必要が生じます。これは特に高価な電化製品や家具などの大きな買い物で顕著です。
現金での全額支払いは、一時的に手元の現金を大幅に減少させることになります。また、多額の現金を持ち歩くことには安全上のリスクも否めません。
盗難や紛失のリスクが高まるだけでなく、現金の管理や保管にも注意が必要です。クレジットカードなら分割払いやリボ払いなど、支払い方法を柔軟に選べるため、一度に大きな出費をする必要がなく、月々の収支バランスを保ちやすくなります。
さらに、カード会社のポイントプログラムやキャッシュバック、保険サービスなど、追加のメリットを享受することも可能です。
2-3 クレジットカードでポイントを貯められない
クレジットカードの利用は、買い物やサービス利用に応じてポイントが貯まる大きなメリットがあります。これらのポイントは、商品購入や旅行費用の割引、さらにはギフトカードへの交換など、さまざまな形での利用が可能です。
クレジットカードを持たないと、これらのポイント獲得の機会を失います。日常の買い物からオンラインショッピング、またレストランでの食事まで、多くの場面でポイントを活用できるため、その損失は小さくはありません。
たとえば、年間を通じてのポイントの累積は、数千円から数万円の節約につながることも多いです。
また、クレジットカード会社は定期的に特別なキャンペーンやボーナスポイントの提供を行っており、これらを利用することでさらに効率的にポイントを貯められます。
とはいえ、あくまでも現金払いと同じ消費行動をした場合であって、ポイント欲しさからポイント以上に使いすぎると、本末転倒になるのでご注意ください。
ポイントプログラムには、旅行傷害保険のような付加価値のサービスが含まれることもあり、これによって旅行時の安心を得られるでしょう。
2-4 クレジットカードの付帯サービスを利用できない
クレジットカードには旅行保険や、空港ラウンジの無料利用などの付帯サービスが含まれていることが多く、これらはカードを持つ大きなメリットです。特に海外旅行では、これらのサービスが非常に役立ちます。
たとえば、海外での急な病気やケガに対しての保険が自動的に適用されるため、別途保険に加入する必要がなくなる場合もあります。また、空港での長い待ち時間を快適に過ごすためにラウンジを利用できるのは、長距離移動の疲れを軽減してくれるでしょう。
クレジットカードを持たなければ、これらの利便性を享受できません。日本国内でも、ショッピング時の延長保証や、購入商品の事故に対する保険など、日常生活で役立つサービスが提供されています。
これらのサービスは、通常の生活では見過ごされがちですが、実際に必要となった時に非常に価値があることがわかるものです。クレジットカードなしで生活する場合、これらの付加価値を自分で補う必要があります。
2-5 クレジットヒストリーを積み上げにくい
クレジットカードの利用履歴は、クレジットヒストリー(クレヒス)として信用情報機関に記録され、これが信用評価の基礎となります。良好なクレジットヒストリーは、住宅ローンや自動車ローンの審査に有利に働くことが多いです。
将来的に高額な購入や契約を考えている場合、信用情報がないと審査に通りにくくなる可能性があります。信用情報は、個人の経済活動における「信用の証」として機能し、無いよりもあった方が経済的な機会が広がります。
クレジットカードを利用しない生活を選ぶ場合、これらの信用形成の機会を自ら放棄することになるのです。特に若年層においてはその影響をよく考慮する必要があります。
良好なクレジットヒストリーの構築は、時間がかかるプロセスです。いざという時に備えて、早めに始めることが推奨されます。
信用情報については、以下の記事で取り上げています。
信用情報の調べ方(開示請求手続きの方法)もわかりやすく解説しているので、併せて参考にご覧ください。
2-6 作ろうとしたときにすぐ作れない恐れもある
クレジットカードを新たに作成しようとした際に、すぐに作れないリスクが存在します。これは、過去に金融事故を起こしてカードを使わなくなった場合は、信用情報機関に5年程度は記録されている事故情報によって、審査に通らなくなるからです。
また、信用情報機関の事故情報が完済(解約)から5年を経て削除されている場合も、信用取引(クレジットカードやカードローンなどのローン)の履歴がなく「真っ白」で、申込者の信用度を測りかねるからです。これは「スーパーホワイト」と呼ばれる状態です。
これらのリスクを避けるためには、申込前に自身の信用情報を確認し、必要に応じて信用状態の改善を図ることが推奨されます。信用情報の改善には時間がかかるため、計画的にクレジットカードの申込を検討することが賢明です。
なお、クレジットカードの審査落ちする一般的な原因については、以下の記事でくわしく取り上げています。
そちらも併せて、参考にご覧ください。
2-7 海外旅行が不便になる
クレジットカードを持っていないと、海外旅行時に多くの不便を経験する可能性があります。まず、ホテルの予約やレンタカーの利用時にクレジットカードが必要とされることが多いです。
これらのサービスでは、クレジットカードによる事前承認が一般的なため、カードがないと利用が困難になります。また、多くの国々でキャッシュレス決済が主流となっているため、現金のみでは支払いが面倒になる場合があるでしょう。
クレジットカードは、為替レートが比較的有利であり、国際的な保険やサポートが付帯している場合が多いため、これらを利用できないのも大きなデメリットです。
そもそも、クレジットカードを使わないのなら、海外で使うであろう金額を日本円から両替して持っていく必要があります。加えて、特に大きな額を持ち歩くことは安全面でも不安があるでしょう。
クレジットカードさえあれば、両替する額はチップ用に使う程度の少額で済みます。
このように、クレジットカードがないと、海外旅行での利便性や安全性を享受できません。海外旅行を頻繁に行う場合は、クレジットカードの準備を検討することが賢明です。
3章 クレカを使わない生活に切り替えるときの注意点
クレジットカードを使わない生活に切り替える際には、次の3点を注意する必要があります。
- クレジットカード解約後も支払いは続く
- クレジットカードを解約すると生活が立ち行かなくなる恐れがある
- 使わないクレジットカードの放置にはリスクがある
それぞれの内容を見ていきましょう。
3-1 クレジットカード解約後も支払いは続く
クレジットカードを解約しても、解約時点での未払いの利用残高については支払いが必要です。カードを解約する際は、分割払いやキャッシングなどの残高が一括請求されることがあります。
このため、解約前にはすべての支払いが完了しているか、確認が必要です。未払いがある場合、通常の支払い日に口座から自動引き落としで支払われます。
解約後はカード会社との契約が終了するため、返金があった場合の処理も異なり、登録口座へ直接返金されます。また、クレジットカードのWeb明細を利用していた場合、解約によりログインできなくなるため、確認に手間がかかるでしょう。
なお、クレジットカードの請求額が支払えなくなった場合や、支払いが遅れる場合の対処法については、以下の記事でくわしく取り上げています。ぜひ、参考にご覧ください。
3-2 クレジットカードを解約すると生活が立ち行かなくなる恐れがある
クレジットカードの解約は、日常生活に大きな影響を与える場合があります。特にオンラインでの支払いや、定期的な支払いがクレジットカードで行われている場合、解約により支払い方法を急遽変更しなければならなくなります。
また、クレジットカードはレンタカーやホテルの予約など、身分証明や保証としての機能も果たすため、これらのサービスを利用する際の不便が生じることもあります。
公共料金やサブスクリプションサービスなど、自動引き落としで設定されている支払いを解約することで、支払いの遅延やサービスの中断が発生する可能性も考慮するべきでしょう。
さらに、緊急時の支払い手段としてのクレジットカードを失うことは、予期せぬ出費があった際に困難を極めることもあります。このため、解約を考える際には、これらの点をしっかりと計画し、適切な代替手段を準備することが求められます。
3-3 使わないクレジットカードの放置にはリスクがある
クレジットカードを使わずにそのまま放置することは、さまざまなリスクを伴います。まず、カードが不正利用されるリスクです。
使用していないクレジットカードであっても、そのクレジットカードの情報が漏洩した場合には不正利用の対象となりえます。常に管理を怠らないことが重要です。
また、カードが長期間使用されないと、カード会社からの信用度が下がる可能性があります。それによって、将来的にほかの金融サービスを利用する際に不利になることも考えられるでしょう。
さらに、カードを放置することで、知らぬ間に年会費などの費用が発生し、これが未払いとなると信用情報に悪影響を与えることもあります。したがって、不要なクレジットカードは慎重に解約するか、定期的に状態を確認して管理することが賢明です。
なお、クレジットカードの引き落とし額が給料を上回る場合には、大きなリスクが発生します。もしその事態の前にクレジットカードを解約してしまっていると、給料はすべて支払いに消えるので、生活ができなくなる可能性があります。
そういう場合は、クレジットカードの解約は避けたうえで、おおむね次の3つの解決方法があります。
- 一旦、引き落とし方法をリボに変更してもらう
- クレジットカードの利用を減らし、手元に残る額を徐々に増やしていく
- 引き落としのタイミングの前に、給料を全額残して債務整理をする
ただし、1の方法は知らない間に残高が増えている可能性が高いです。2の方法であれば、改善中になんらかの理由でクレジットカードの利用を停止されると、立ち行かなくなります。
現実的にクレジットの支払いや、借金で家計がひっ迫しているなら3の方法、つまり司法書士などの債務整理の専門家に相談し、最適な方法を検討するのが賢明です。
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まとめ
クレジットカードを使わない生活は、現金のみで過ごすことにより、支出の把握が容易になり、過剰な消費を防ぐことができます。しかし、オンラインショッピングの利便性の低下や、海外旅行時の支払いの不便さなど、いくつかのデメリットも存在します。
ポイントや付帯サービスを活用する機会を逃すこと、そしてクレジットヒストリーの構築が難しくなる点も考慮することが必要です。
クレジットカードを使わない選択は、個々のライフスタイルや金銭管理のスタイルによって、その価値が大きく異なるため、自分にとって最適な方法を選ぶことが重要です。
もし現時点で借金がかさんでおり、クレジットカードの支払いやそのほかの返済が自力でできない状態に陥っているなら、速やかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。
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