着手金はいつ払う?専門家に債務整理を委任したときの費用について解説

   司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識
着手金はいつ払う?専門家に債務整理を委任したときの費用について解説

この記事は約 7 分で読めます。

専門家に借金問題解決に向けて相談し、債務整理で手続すると決めたとき、「着手金」はいつ払うことになるのか気になる方もいることでしょう。

借金返済ができず専門家に債務整理の相談をしたいのに、すぐに着手金を一括で払わなければならない場合、相談しにくくなってしまいます。

ただ、着手金をいつ払うかについては専門家によって異なり、分割の支払にも応じてくれるケースもあります。

そこで、専門家に債務整理を委任した場合には「着手金」をいつ払うことになるのか、かかる費用などについて次の5つの章に分けて詳しく説明します。

  1. 着手金とは
  2. 着手金を払うタイミング
  3. 司法書士と弁護士の着手金に対する考え方の違い
  4. 債務整理で専門家に支払う費用
  5. 債務整理で着手金を払えないときの対処法

借金問題を解決するために専門家に債務整理を委任したいけれど、着手金がいつ必要なのか気になって相談できないという方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

1章 着手金とは

「着手金」とは、仕事を依頼された専門家が手続や活動を始めるために受け取る費用です。

業務を処理する対価の一部となるお金であるため、結果が見通せない業務において、その仕事が成功または不成功のどちらかであっても返還されないことが一般的といえます。

手続を依頼するときの「初期費用」ともいえますが、専門家に支払う費用には着手金だけでなく「報酬」もあるため、それぞれの性質を理解した上で委任契約を締結し支払うことが必要です。

1-1 着手金と報酬の違い

「着手金」と「報酬」は次のような違いがあります。

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ポイント着手金報酬
性質の違い手続や活動のための費用成功した謝礼
発生時期の違い依頼時点で発生依頼案件が成功すれば発生
支払うタイミングの違い委任契約締結後手続中または終了後

着手金は専門家が依頼された手続や活動のために受け取る費用であり、「着手金なし」というケースもめずらしくありません。

「報酬」とは、専門家に依頼した業務が終了し、成功したときに「謝礼」としての性質のあるお金です。

専門家にとって業務や手続をした見返りとして受け取るお金でもあり、「成功」という状態もその度合いは異なるものの、何も成果を得られなかった場合には発生しません。

2章 着手金を払うタイミング

着手金を払うタイミングは「委任契約」を交わし、弁護士などの専門家が業務を開始するときが多いです。 ただし、着手金をいつ支払うかは専門家ごとに違いがあり、着手金不要としている専門家もいます。

そのため、着手金の支払いについて悩んでいる人は支払い時期や分割払いは可能かどうか、などについても相談してみると良いでしょう。

3章 司法書士と弁護士の着手金に対する考え方の違い

着手金を設定しているのは司法書士よりも弁護士に多いといえますが、これはそれぞれの専門家の着手金に対する「考え方」が異なるからです。

そこで、専門家ごとの着手金に対する考え方について、次の2つに分けて説明していきます。

  1. 司法書士の着手金に対する考え方
  2. 弁護士の着手金に対する考え方

3-1 司法書士の着手金に対する考え方

司法書士の場合、司法書士会連合会の規定で「着手金」や「成功報酬」ではなく「定額報酬」と定められているため、着手金を請求しないケースも多いといえます。

たとえば債務整理を手続してほしくて専門家を頼ったのに、着手金の支払いがないことを理由に債権者に受任通知を送ってもらえない場合、債権者からの「督促」は止まらず精神的に厳しい状態となります。

しかし司法書士事務所の多くは着手金を請求しないため、費用面の負担を軽減でき、依頼後すぐに債権者の督促を止めることができます。

3-2 弁護士の着手金に対する考え方

弁護士の場合、たとえば債務整理以外の民事事件や刑事事件などの一般事件でも着手金を設定していることが一般的です。

日本弁護士会連合会の「債務整理事件処理の規律を定める規程」にも、債務整理を受任するルールとして、報酬に関する規定として解決報酬金1社2万円以下とあります。

しかし着手金に関する「上限」は設けられていないため、依頼者から報酬を受け取ることができない可能性なども踏まえ、積極的に着手金を設定することもできます。

ただ、最近は債務整理などの場合、着手金を設定していない弁護士事務所も増えています

4章 債務整理で専門家に支払う費用

司法書士と弁護士では対応可能な業務に違いがあるため、発生する費用も以下のとおり異なります。

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債務整理の種類司法書士弁護士
任意整理相談料 無料
着手金 無料または1件3万円程度
成功報酬 無料または1件3万円程度
相談料 無料
着手金 無料または1件5万円程度
成功報酬 無料または1件2万円程度
個人再生相談料 無料
着手金なし
成功報酬 30~50万円程度
相談料 無料
着手金 30~50万円程度
成功報酬 30~50万円程度
自己破産相談料 無料
着手金 なし
成功報酬 30万円程度
相談料無料
着手金 20~30万円程度
成功報酬 数万円~20万円程度

あくまでも事務所によって異なるため、「目安」して参考にしてください。

事務所によってどの項目の費用を「請求対」」とするのか、請求する場合にはどのような「計算方法」かなどによって金額は異なります。

任意整理は1社あたりの金額になっていることが多いため、費用面は専門家に相談するときに納得できるまで確認しましょう。

5章 債務整理で着手金を払えないときの対処法

債務整理で着手金を払えないときには、「着手金なし」で依頼できる事務所を探すことが最も安心できる解決方法です。

着手金の支払いができないことを理由に、たとえば「債務整理」では債権者に受任通知を送ってもらえないという状態が続けば、督促は止まらずいつまでも落ち着いた生活はできません

「司法書士」と「弁護士」を比較した場合、司法書士事務所なら着手金を設定していないことが多いため、まずは司法書士」に相談したほうが安心です。

すべての司法書士事務所が着手金を設定していないわけではなく、着手金ありの事務所を選んでしまうと、債務整理の「メリット」以上に「高額」な費用がかかってしまうとも考えられます。

そのため専門家に依頼するときは、着手金やかかる費用の総額などに注意し、納得した上で契約を結ぶようにしてください。

まとめ

司法書士や弁護士など専門家に相談するとき、気になるのは着手金はいつ払うことになるのかなどでしょう。

手元にお金がない状態で相談に行ってよいのか迷うこともあるでしょうが、司法書士のほとんどは着手金を請求しないケースが多く、分割の支払いに応じてくれる専門家もいます。

着手金ありの事務所を選んでしまうと、債務整理のメリット以上に高額な費用がかかってしまうこともあるため、いつ払うことになるのか、かかる費用などは十分確認し、納得した上で依頼するようにしてください。

当事務所では着手金なしで手続可能であり、相談も無料です。

費用面で不安を抱えているときには気軽にグリーン司法書士法人グループへご相談ください。

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よくあるご質問

弁護士に着手金はいつ払う?
着手金を払うタイミングは「委任契約」を交わし、弁護士などの専門家が業務を開始するときが多いです。
弁護士に着手金を支払うタイミングについて詳しくはコチラ
弁護士に支払う着手金はいくら?
債務整理の際に弁護士に支払う着手金相場は、下記の通りです。
任意整理:1件5万円程度
個人再生:30~50万円程度
自己破産:20~30万円程度
弁護士に払う着手金について詳しくはコチラ
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