住宅ローン破綻した人の実例4選|破綻者が後悔していることとは?

   司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

住宅ローン問題
住宅ローン破綻した人の実例4選|破綻者が後悔していることとは?

この記事は約 12 分で読めます。

悩む男性
悩む男性
住宅ローンを組もうと思っているのですが、破綻してしまわないか不安です。実際に住宅ローン破綻した実例などがあれば知っておきたいです。
司法書士
司法書士
住宅ローン破綻してしまう人には、失業や転職で収入が減ってしまうケースが多いようです。また、審査が通ったからと言って収入に見合わないローンを組んでしまい、ギリギリの状態が続いた結果返済を維持できず破綻してしまうこともあります。
悩む男性
悩む男性
支払い続けられるようシミュレーションしてローンを組むことが大切なんですね。
司法書士
司法書士
はい。ここでは、実際にあった住宅ローン破綻の実例について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

住宅ローンを返済できなくなる状態になることを「住宅ローン破綻」といいます。

昨今は新型コロナウイルスの影響で収入が減ってしまい、住宅ローンの返済が難しくなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際に住宅ローン破綻してしまった人の実例を知ることで、これから住宅ローンを組む方の参考になるかと思います。

この記事では住宅ローン破綻の実例や、破綻した方が後悔したこと、破綻してしまいそうなときの対処法などについて解説します。

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1章    住宅ローン破綻した人の実例4選

住宅ローン破綻する原因は様々あります。ここでは、実際にグリーン司法書士法人にご相談頂いた事例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1−1 リーマンショックにより仕事が減ったケース

運送の自営業を行っていたが、2008年のリーマンショックにより仕事が激減。通常業務のかたわら営業をしたものの、すぐには回復せず、消費者金融から借入をし始めてしまった。さらには、返済に困りFXにも手を出してしまい、失敗。

どうしようもなくなり、不動産屋に相談して任意売却に至った。

この方は、任意売却後に相談に来られ、相談時には、任意売却が終わったので残高も免除されていると勘違いしていました。

もし、返済に困った時点で相談してもらえていたら住宅ローン特例付個人再生で不動産を失わず解決できた可能性がありましたが、時すでに遅しで、最終的には自己破産で解決する結果となりました。

1−2 高金利により、支払いが困難になったケース

バブル経済期の住宅ローンの金利は7〜8%程度ありました。また、バブル経済が終わったあとも、しばらくは3%程度の金利が続いています。

3%で3600万円の住宅ローンを組んだ場合、月の金利が9万円です。

この頃に住宅ローンを組んだ人方は金利が高く、バブル後に収入が激減したことで返済できなくなった方が多くいらっしゃいました。

金利だけ払う訳でもないので、月々の返済額は14万円、マンション管理費や固定資産税を合わせると月の負担は16万円という高額なことも。

年齢的にローンの借り換えができず、破綻してしまう方も少なくありません。

この場合、任意売却や自己破産を選択せざるをえません。

1−3 ボーナス払いを設定していたが、ボーナスがなくなったケース

ボーナス払い併用で住宅ローンを組んだものの、勤め先でボーナスがでなくなってしまい破綻してしまった方もいらっしゃいます。

金融機関に相談して月々にならしてもらっても、結局は月の返済額が上がり、生活費が足りず消費者金融の利用。利息支払も負担となり最終的には自己破産に至りました。

1−4 二重払いのケース

新築で家を購入したが欠陥発覚で修繕が必要となり入居できず、建築会社との交渉なども含め、半年近く住宅ローンと家賃の二重払いが発生。

その際の弁護士費用や生活費の不足を消費者金融などからまかなうことになってしまった。やっと入居できたときには、利息の負担もあり、自己破産に至ってしまいました。

2章    住宅ローン破綻した人が後悔していること

住宅ローン破綻する方には、当然それぞれ事情があります。

住宅ローン破綻している方、以下のようなことを後悔しているようです。

  • 高額なローンを組みすぎた
  • 夫婦の共有名義にしなければよかった
  • もっと早く買っておけばよかった
  • ボーナス払いを併用しなければよかった
  • 定年前にローンを完済しておけばよかった

上記のことを読み取れば、これから住宅ローンを組む方の参考になるはずです。

ここでは、住宅ローン破綻した方が後悔したことについて解説します。

2−1    高額なローンを組みすぎた

審査に通ったからと言って高額なローンを組んでしまうと、支払いが厳しくなり住宅ローン破綻してしまう可能性があります。

住宅ローンの審査に通る借入れ可能額は、年間の返済負担が年収の25%〜35%の範囲内が目安とされています。

例えば、年収400万円の方の場合、年間の返済額が100万円〜140万円(月々の返済約8.3万円〜11.6万円)の範囲であれば審査に通る可能性があるということです。(実際には信用情報や頭金なども参考にするため、あくまで目安です)

年収400万円の方の手取りは、ボーナス無しの場合で約26万円。ボーナスがある場合には月の手取りはもっと少なくなります。その中から毎月8.3万円〜11.6万円を捻出するのは難しいのではないでしょうか。

「審査に通る=支払いを続けられる」というわけではありません。今後お子さんが生まれたり、学費の支払いが必要になったりした時に、支払いができなくなってしまうリスクがあります。

そのため、審査に通る上限ギリギリでローンを組むのではなく「自分の収入でいくら支払えるか」を基準にローンの金額を決めることが大切です。

2−2    夫婦の共有名義にしなければよかった

夫婦共有名義にすると、一人の名義では組めないローン額でも組むことができる可能性が高まります。そのため、夫婦共働きの方は共有名義を検討する人も多いでしょう。

しかし、夫婦二人がずっと安定した収入を得られるとは限りません。女性の場合、妊娠・出産で仕事を休む期間もあるでしょう。出産後も時短勤務などにして収入が減ることもあります。

共有名義は「二人で支払いを続ける」ことが前提になるため、どちらか一方の収入が減ってしまうと支払いが難しくなるでしょう。

できるだけ夫婦どちらかの一人の名義でローンを組むことをおすすめします。

2−3    もっと早く買っておけばよかった

多くの金融機関では、住宅ローンの申し込み可能年齢は20歳以上70歳以下、完済時の上限年齢は80歳未満としています。

住宅ローンの返済最長期間は35年ですので、44歳の方でも35年ローンを組むことが可能です。

65歳に定年退職をして年金受給となると、貯蓄が十分になければ支払い続けるのは困難になってしまいます。

定年退職までに完済するローンを組むことが理想です。

35歳を超えてローンを組む場合には、ローンの期間を短くすることも検討しましょう。

2−4    ボーナス払いを併用しなければよかった

ボーナス払い併用型の住宅ローンは、毎月の返済額を抑えることができます。しかし、ボーナス時に、通常の支払いに加えて大きな支払いをしなければいけません。

この支払方式は、ボーナスの減少や失業などが発生すれば、支払いが困難になってしまいます。

また、ボーナス払いの分だけ元金が据え置きされているので、金利コストの増加の原因にもなってしまうでしょう。

こうしたデメリットもあるため、支払いが困難になると後悔する原因になる可能性があります。

今後は「固定金利にしておけばよかった」という後悔も
固定金利とは、ローンを借入れた時点から一定期間金利が固定されるもので、世の中の金利がどれだけ上昇しても低下しても課される金利は変わりません。

もう一つの選択肢として、変動金利というものがあります。変動金利は世の中の金利に応じてローンに課される金利も変動するものです。

変動金利よりも固定金利のほうが金利が高い傾向があり、最近では低金利が続いてることから「少しでも金利を安くしたい」と変動金利を選択する方も少なくありません。

ここ数十年は低金利が続いており、金利が急上昇したことはほとんどありません。しかし昨今は金利が上昇傾向であり、今後社会情勢が変動などで突然金利が上昇する可能性もあります。

変動金利にもメリットはありますが、その分リスクも有るということを理解したうえで検討しましょう。

2−5    定年前にローンを完済しておけばよかった

定年退職後、多くの人は年金で生活することになるでしょう。年金は現役で働いているときの給料より少なくなります。

現役のときはローンを支払えても、年金暮らしになった途端返済が苦しくなってしまうケースは少なくありません。

完済時期が定年後だとしても、繰り上げ返済や退職金などを利用して可能な限り早く完成できるようにするのがよいでしょう。

3章    住宅ローン破綻しそうなときの対処法

現在少しでも「住宅ローンの返済が厳しい…」と感じるのであれば、それは住宅ローン破綻予備軍かもしれません。

取り返しがつかなくなる前に以下のこと対処をしておきましょう。

  • 家計を見直す
  • 世帯収入を増やす
  • 個人再生をする

それぞれ詳しく解説います。

3−1    家計を見直す

まずは、家計を見直しましょう。支出の中に無駄なものはありませんか?

無駄遣いはなくても、節約できる部分はあるかもしれません。

  • スマートフォンを格安スマホに替える
  • 外食を控える
  • 交遊費や趣味にかけるお金を抑える
  • 光熱費の節約をする

など、出費を減らすように心がけましょう。

小さなことも積み重ねれば出費を抑えることができるはずです。

3−2    世帯収入を増やす

現在の収入でローンの返済が難しいのであれば、収入を増やすように努めましょう。

可能であれば、副業などを検討してください。昨今は、クラウドソーシングなどを利用すれば家でできる仕事を見つけることも可能です。

また、配偶者が働いていないのであれば、パートに出てもらうのもよいでしょう。

3−3    個人再生をする

住宅ローン以外にも借金がある場合には個人再生を検討しましょう。

個人再生とは、裁判所に申し立てることで借金を5分の1〜10分の1程度まで圧縮し、それを原則3年で完済する再生計画を立てる手続きです。

個人再生では、住宅ローン特則を利用することで、住宅ローン以外の借金のみを圧縮することができます。

住宅ローン以外の借金の返済で、住宅ローンの支払に手が回らないという場合には個人再生での解決が見込めます。

3−4    金融機関に相談する

どうしてもローンの返済が難しい場合には、借入れをしている金融機関に相談してみましょう。

金融機関としても、強制執行などで解決するよりもどうにか支払ってもらうほうが損をしないため、返済の猶予を設けてくれたり、返済期間を延長して月々の返済額を軽減したりと、解決策を提案してくれることもあります。

3−5    住宅ローンの借り換えをする

最近は低金利が続いていますので、今のローンよりも金利の低い住宅ローンに借り換えることで月々の負担を軽減できる可能性があります。

ただし、住宅ローンの借り換えには以下のような手数料がかかります。

  • 印紙税
  • 保証会社に払うお金
  • 金融機関への事務手数料
  • 全額繰越返済手数料
  • 登記手数料

金融機関にもよりますが、全部で5〜10万円程度かかることもあるため、その点は理解しておきましょう。

3−6    任意売却をする

上記の対処をしても住宅ローンの返済が難しいのであれば、任意売却を検討してください。

住宅ローンを滞納し続けると、最終的に競売にかけられます。

競売も任意売却も「売る」ことに変わりありませんが、任意売却のほうが相場に近い価格で売却することが可能です。

任意売却も競売も、売却後にローンの残債があればそれを返済しなければいけません。それであれば、任意売却でできるだけ高い金額で売るのがよいでしょう。

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4章    住宅ローン破綻しそうと感じたらご相談を

住宅ローンの支払いが滞りそうと感じたら、まずは家計の見直しや収入の増加を試みてみましょう。

それでも改善ができず、破綻してしまいそうな状態なのであれば債務整理など対処が必要な可能性があります。

グリーン司法書士法人ではこれまで多くの債務整理の手続きを対応してまいりました。

ご状況を伺ったうえで適切な解決策を提案することが可能です。

初回相談は無料で、オンライン相談にも対応しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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