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- 借金150万の返済に必要な年収
- 借金150万の返済のシミュレーション結果
- 借金150万を返済するコツ
- 任意整理という救済方法について
「借金150万って他人が聞くとどんな感じかな?返済が苦しく、生活も大変そうに思われるのかな…。」と気になっている人はいませんか?借金150万という数字は大きいのか普通なのか、よくわからない金額かも知れません。
JICC(株式会社日本信用情報機構)の統計情報によると、借入がある人の平均借入金残高は、91万8千円となっています(2024年6月末時点)。
(参考:JICC「2024年4月〜各種統計情報推移」https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/statistics)
この数字を見る限り、借金150万は平均より多いといえそうです。ただし、借金の返済は、ご自身の収入や支出など生活状況に大きく左右されるものです。そのため、借金150万が多いか少ないかは、個々の生活環境や状況によるといえるでしょう。
目次 ▼
1章 借金150万の返済に必要な年収はいくら?
借金150万の返済に必要な年収はいくらかを考えるとき、参考になるのが総量規制というルールです。総量規制とは何か?また、総量規制から考える借金150万の返済は年収がいくら以上必要になるのかを考えてみましょう。
1-1 借金150万の返済には年収450万円以上が必要
総量規制とは、貸金業法で定められた、「個人消費者の借入上限は年収の3分の1まで」という制限です。つまり、お金を借りる側からすると、「年収の3分の1までしか借りられない」ということになります。なお、「年収の3分の1」とは借入額の総額であって、借入先ごとに年収の3分の1まで借りられるということではありません。
この総量規制を、借金150万の返済について目安にすると、借金150万の3倍以上の収入がある人は、借金150万を完済できることになります。つまり、150万円の3倍の450万円以上の年収が必要であるということがわかります。
1-2 支払不能と考えられる目安
支払が不能である目安として、下記のような状況があります。
- 債務額が月収の20倍以上である
- 毎月の返済額が、「月収-家賃」の3分の1以上である
これは、裁判所が自己破産を認める可能性が高いとされている基準です(ただしあくまでも目安です)。このようなケースでは、もはや支払不能状態と考えられるため、1日も早く司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。
2章 借金150万の返済方法・シミュレーション
この章では、借金150万を月々3万円、4万円、5万円返済する場合をシミュレーションしてみました。1社から150万円の借金をしている場合もありますが、ここでは、カード会社や消費者金融の3社から50万円ずつ総額150万円を各々金利18%で借り、定額元利返済(リボ払い)で返済すると想定します。
2-1 月々3万円返済する場合
借入総額(50万円×3社) | 150万円(年利18%) |
毎月の支払額 | 3万円 |
完済までにかかる期間 | 7年10ヶ月(94回) |
合計返済金額 | 2,793,332円 |
うち利息金額 | 1,293,332円 |
月々3万円の返済では、完済までに8年近くかかっています。150万円の借金に対して約130万円という利息を支払わなければならないことに、驚かれるのではないでしょうか。
2-2 月々4万円返済する場合
借入総額(50万円×3社) | 150万円(年利18%) |
毎月の支払額 | 4万円 |
完済までにかかる期間 | 4年8ヶ月(56回) |
合計返済金額 | 2,220,969円 |
うち利息金額 | 720,969円 |
月々4万円の返済では、完済までにかかる期間は5年以内になります。月々3万円返済する場合より、合計返済金額が50万円以上少なくなるのは嬉しいですね。
2-3 月々5万円返済する場合
借入総額(50万円×3社) | 150万円(年利18%) |
毎月の支払額 | 5万円 |
完済までにかかる期間 | 3年5ヶ月(41回) |
合計返済金額 | 2,007,699円 |
うち利息金額 | 507,699円 |
月々5万円の返済では、完済までにかかる期間は3年半ほどになります。とはいえ、3年以上もの間、毎月5万円を返済に充てなければならないと考えると、返済は大変な印象です。
今回の計算に使用したシミュレーターは、弊所が運営するサイトの「バーチャル債務整理」です。ご自身でいろんな返済額を入れて、返済シミュレーションをしてみてはいかがでしょうか?
「バーチャル債務整理」
https://saimuseiri-green.com/simulation/
2-4 借金150万の返済は楽ではない
冒頭で、統計による借入金残高の世帯平均額が、単身及び2人以上世帯では各々346万円、1,496万円とお伝えしました。この数字を見ると借金150万の返済は楽そうに思えるかも知れませんが、本当にそうなのでしょうか?
ここで忘れてはいけないのは、借りた150万円以外に分割払いに伴う利息も同時に返済しなければならないということです。先のシミュレーションにもあるように、利息として支払う金額は決して小さくはありません。
3章 借金150万を返済するコツ
借金150万円を返済するには、完済までのプランを立てて計画的に返済していくことが大切です。その上で完済するコツを確認しましょう。
3-1 新たな借り入れをしない
借金返済のために新たな借金をすると、元金が増えたぶん利息が増えて、どんどん返済金額が膨らんでいくことになります。このようなことを繰り返していると「多重債務」(複数の業者から借金して、返済困難な状況)に陥ってしまいかねません。「借金返済のための借金」は絶対に禁物と覚えておきましょう。
3-2 節約する
節約して支出を抑えることで、浮いたお金を返済に充てることができます。節約が定着し、毎月の家計に少しずつ余裕が出てくると、借金150万返済の見通しがたつことで気持ちも軽くなります。
まずは、身近なところで節約を行いましょう。通信費やサブスクにかかる費用で無駄なものはないか見直すことで、毎月の節約が可能になります。いきなり大きく食費を減らすなど、体調に影響を及ぼすような節約ではなく、無理のない範囲で行える節約を探しましょう。
3-3 債務整理をする
新たな借り入れをせず、節約も心がけながら、借金150万の完済までのプランを考えてみたが、どうしても難しそうだという場合は、債務整理をするという解決方法もあります。中でも任意整理は、裁判所を通さず手続きを行えるため、多くの人が利用しています。
4章 借金150万の返済が難しいなら任意整理を検討しましょう
借金150万の返済が自力で難しい場合は、任意整理を検討しましょう。一般的に、任意整理を検討すべきタイミングには、主に下記のような状況が考えられます。
- 借金が年収の3分の1以上である
- 借金返済のために借金をしている
- 毎月の収入だけでは足りないため、定期的に借金をしている
- 元金を分割返済できるくらいの収入はあるが、現在の借金返済は苦しい
- 複数の借り入れがあり、その中に保証人付きの借り入れや車のローンの借り入れがある
また、借金は高額だが普通に返済できていると思っている方でも、任意整理で将来利息をカットすることにより返済総額を減らせる可能性があります。
では、任意整理とはどんな手続きなのか、わかりやすく解説します。
4-1 任意整理とはどんな手続きか?
任意整理とは、貸金業者に直接借金の減額交渉をする手続きです。借金減額の交渉なんて不安だと思われる方はご安心ください。司法書士にご依頼いただければ、減額交渉を含む手続きのすべてを専門家にお任せいただけます。
交渉で減額できた借金を、その後3〜5年で分割して返済できるようスケジュールを組んで返済していきます。毎月の返済金額がこれまでより確実に減ることで、借金150万の完済が可能になります。
4-1-1 利息をカットして元金だけを支払う
任意整理では、貸金業者に利息のカットを交渉しますが、どの程度カットできるかは業者との交渉次第になります。また、元本はカットされないのか?と疑問を持たれる方もいらっしゃるようですが、任意整理では元本はカットされないことがほとんどです。
2章のシミュレーションを見ていただくとわかるとおり、返済期間が伸びるほど支払う利息は膨らんでいきます。この利息分をカットできるのは、大きなメリットです。
4-1-2 月々の返済額が減る
膨らみ続ける利息をカットすると、これまで通り支払い続ける場合に比べてトータルで大幅な減額が期待できます。その結果、月々の返済額が減ったり、返済期間が短縮されたりということが可能になります。借金150万の完済も見通しがたつようになります。
4-1-3 過払い金があれば借金を減額できる可能性がある
任意整理手続きの中で、過払い金が発生していることが判明すれば、さらに借金を減額できる可能性があります。任意整理を司法書士にご依頼いただいた場合、過払い金の調査や交渉、その後の合意書を交わす手続きなどもすべて司法書士の事務所が行います。
なお、過払い金は下記の2点に当てはまる場合に発生している可能性があります。
- 借り入れしたのが2010年6月以前である
- 完済してから10年、または請求できることを知ってから5年以内である
4-1-4 裁判所を通さないため3ヶ月ほどで手続きが終わる
任意整理手続きは、債務整理の中で唯一裁判所を通さない手続きです。そのため、他の手続きに比べて費用が抑えられ、かかる時間も短めです。そして、自己破産や個人再生のように、家計の状況や資産などの資料を揃える必要がないため、依頼者のご負担も軽くなります。
4-1-5 司法書士に依頼するとすぐ督促が止まる
任意整理を司法書士に依頼すると、貸金業者の督促が即日に止まります。具体的には、司法書士がご本人から依頼を受けた旨の通知を送ると、通知を受け取った貸金業者はご本人に電話等での督促ができなくなります。仕事中や在宅しているときにかかってくる督促電話にお困りの場合は、依頼と同時に督促がなくなることで精神的なゆとりが生まれるでしょう。借金150万の返済についても、しっかりと向き合うことができますね。
任意整理の流れや注意点については、「借金返済ノウハウ」の下記の記事で詳しく解説しています。参考になさってください。
「任意整理の流れと注意点の全てが一目で分かる詳細かつ簡単な解説」
4-2 任意整理が難しい場合は自己破産も
任意整理手続きで、借金150万が完済できればよいですが、難しい場合は自己破産も視野に入れることになります。任意整理ができないケースには、下記のような場合があります。
- 元金を3〜5年分割しても返済できない
- そもそも取引開始から一度も返済していない
- 無職であるなど安定した収入がない
- 貸金業社側の方針で任意整理に応じてもらえない
任意整理に応じるかどうかは、債権者の判断次第です。応じてもらえない場合でも法的な拘束力はありません。任意整理がどうしても難しい場合には、自己破産も検討しましょう。
自己破産については、「借金返済ノウハウ」の下記の記事で詳しく解説しています。
「自己破産の手続きと流れについて司法書士が解説!」
5章 まとめ
ご自身の収入や支出など生活状況によるとはいうものの、借金150万は無理のない返済スケジュールを立てることで、完済できる金額といえるでしょう。完済後は、再び借金をしない習慣をつけることも大切です。ただし、どうしても返済が難しくなってしまった場合は、債務整理の実績が豊富な司法書士に相談されることをおすすめします。下記のようなお悩みをお持ちの方もぜひ、債務整理経験が豊富なグリーン司法書士法人にご相談ください。
- 毎月の借金返済が苦しい
- 自宅があるため、債務整理を迷っている
- 毎日督促や取り立てがあって、苦痛に感じている
グリーン司法書士法人では無料で債務整理の相談をお受けしています。ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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