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- クレジットカードの現金化がバレる理由
- クレジットカードの現金化がバレたときのカード会社の対応
- クレジットカードの現金化がバレたときの対応の仕方と注意点
- クレジットカード現金化より検討すべきは債務整理
クレジットカードの現金化はなぜバレるのでしょう。クレジットカードの現金化は、急な資金調達が必要なときに一時的な解決策として利用されますが、そもそも規約違反です。多くのリスクを伴い、バレた場合には重大な結果を招く可能性があります。
また、クレジットカードの現金化は確実に損をする行為なので、もし借金返済のためにしているのであれば、債務整理について司法書士や弁護士に相談するのが賢明です。債務整理なら合法的に借金を減らせるので、現金化などしなくて済みます。
現金化がバレる理由には、利用パターンの異常やカード会社の監視体制が関与し、これらの行為はクレジットカードの利用規約に違反しています。今回の記事では、なぜカードの現金化がバレるのか、その理由と対応の仕方および注意点について詳しく解説します。
目次 ▼
1章 クレジットカードの現金化はなぜバレる?
クレジットカードの現金化は、なぜ往々にしてバレるのでしょうか。その主な理由としては、次の4項目が挙げられます。
- クレジットカードのキャッシング枠をすべて使い切っている
- クレジットカードのショッピング枠を上限まで使い切った
- 換金性の高い品物を大量に購入している
- クレジットカードの支払いを滞納している
個別に詳しく見ていきましょう。
1-1 クレジットカードのキャッシング枠をすべて使い切っている
クレジットカードのキャッシング枠をすべて使い切ると、クレジットカード会社から不正利用を疑われる可能性が高くなります。
クレジットカード会社は利用者の購入履歴や利用パターンを詳細に監視しており、異常な取引をAIシステムで検出します。こうした行動は、クレジットカード会社の規約に違反しているため、すぐに利用停止や強制解約のリスクがあります。
加えて、こうした行動が続くと、信用情報に悪影響を及ぼし、将来的なクレジット利用にも不利になる場合があります。
1-2 クレジットカードのショッピング枠を上限まで使い切った
クレジットカードのショッピング枠を、上限まで使い切る行動は、クレジットカード会社に不正利用の疑いを持たれやすくなります。特にギフトカードや高価な家電製品を大量に購入する行動は、現金化を意図していると疑われるケースが多いです。
クレジットカード会社は利用者の購入履歴を常に監視しており、異常な利用パターンを検出すると、確認の連絡を行う場合があります。
1-3 換金性の高い品物を大量に購入している
換金性の高い品物、たとえばブランド品や高価な電子機器などを大量に購入する行為は、クレジットカードの現金化を疑われる主要な理由のひとつです。
大量の換金性の高い高価な商品を購入する行動は、通常の消費行動とは異なるため、現金化を意図していると見なされやすいです。このような行動が続くと、クレジットカードの利用停止や、強制解約が行われる可能性が高まります。
加えて、それによって信用情報に悪影響を及ぼし、将来的なクレジット利用においても不利になります。
1-4 クレジットカードの支払いを滞納している
クレジットカードの支払いを何度も滞納すると、クレジットカード会社に不審に思われ、詳細な調査が行われる場合があります。滞納が続くと、クレジットカードの現金化を目的とした不正利用が疑われ、利用停止や強制解約のリスクが高まりかねません。
支払いの滞納は、クレジットカード会社の信用情報に悪影響を及ぼし、将来的な新規のローン申請にも不利になります。
加えて、滞納が続くと、クレジットカード会社からの信用が失われるため、利用限度額の引き下げや新たなクレジットカード発行が難しくなる場合があります。
なお、クレジットカードの支払いの遅延・滞納による信用情報への影響やデメリットについては、以下の記事で詳しく取り上げています。併せてそちらも、参考にしてください。
2章 クレジットカードの現金化がバレたときの取扱い
クレジットカードの現金化がバレたときの、クレジット会社の取扱いもしくは対応としては、次の5項目が想定されます。
- クレジットカード会社から確認の連絡が来る
- クレジットカードが利用停止・強制解約される
- クレジットカードの利用料金が一括請求される
- 信用情報に事故情報が登録される
- 自己破産が認められなくなるおそれがある
それぞれを詳しく見ていきましょう。
2-1 クレジットカード会社から確認の連絡が来る
クレジットカードの現金化が疑われると、クレジットカード会社から確認の連絡が来るケースが一般的です。これは、不正利用の疑いがある場合にクレジットカード会社が取る最初の対応手段です。
購入履歴や利用パターンに異常が見られると、AIシステムが自動的に警告を発し、クレジットカード会社が利用者に連絡を取ります。連絡の内容は、最近の取引についての確認や、利用者の意図を確かめるものです。
この段階で適切かつ迅速に対応しないと、さらに厳しい措置が取られる可能性があります。特に現金化が疑われる場合は、迅速に連絡に応じ、理由を説明するのが重要です。
2-2 クレジットカードが利用停止・強制解約される
クレジットカードの現金化が発覚すると、クレジットカード会社は即座に利用停止や強制解約の措置を取る場合があります。これは、現金化行為がクレジットカード会社の規約に明確に違反しているためです。
利用停止は一時的な措置ですが、状況によってはクレジットカードの強制解約が行われる場合もあります。強制解約となると、そのクレジットカードは今後一切利用できなくなり、ほかの金融機関との取引にも影響を及ぼしかねません。
特に、クレジットスコアに悪影響を与え、今後のローンの新規申し込みが難しくなる場合があります。
なお、クレジットカードが強制解約された際に、信用情報に事故情報が登録されるかどうかについては、以下の記事で詳しく解説しています。そちらも併せて、ご覧ください。
2-3 クレジットカードの利用料金が一括請求される
クレジットカードの現金化が発覚すると、クレジットカード会社は利用料金を一括請求するケースがあります。これは、クレジットカード会社が利用者に対して全額の返済を求める措置です。
現金化行為は不正利用と見なされるため、クレジットカード会社は未払い残高を一括で請求し、迅速に回収を図ります。この一括請求に応じられない場合、さらに法的措置が取られる可能性があります。
なお、一般的な「債務の一括請求」については、以下の記事で詳しく取り上げています。そちらもぜひ、参考にご覧ください。
2-4 信用情報に事故情報が登録される
クレジットカードの現金化が発覚し、クレジットカードが強制解約されると、信用情報に事故情報(異動情報)が登録されます。これは、クレジットヒストリーに重大なマイナス情報として記録されるものです。
信用情報機関およびそのネットワークを通じて、ほかのあらゆる金融機関にも共有されるため、将来的な信用取引に大きな影響を与えます。
事故情報が登録されると、クレジットカードの新規発行やローンの審査が非常に厳しくなり、少なくとも5年間(自己破産と個人再生は7年間)はこの情報が残ります。
信用情報機関と信用情報については、以下の記事で取り上げています。信用情報の調べ方(開示請求手続の方法)もわかりやすく解説しているので、併せて参考にご覧ください。
2-5 自己破産が認められなくなるおそれがある
クレジットカードの現金化が発覚すると、自己破産の際に免責が認められない可能性があります。現金化行為が意図的に行われたと見なされると、免責不許可事由に該当する可能性があり、裁判所が免責を認めない場合があるからです。
免責不許可事由には、詐欺的な借入れや不正な利用が含まれ、現金化もこれに該当します。ただし、裁量免責が適用される場合もあり、裁判所が特別な事情を考慮して免責を認めるケースもあります。
なお、自己破産の免責不許可事由に該当する要件の詳細と対処法については、以下の記事で詳しく取り上げています。ぜひ、そちらも参考にご覧ください。
3章 クレジットカードの現金化がバレたときの対応と注意点
本来クレジットカードの現金化は規約違反であり、そもそもやってはいけない行為です。しかし、目先の必要なお金に困って慌ててしまい、深く考えずに、ついやってしまったというケースもあるでしょう。
そのように、不本意ながらやってしまったクレジットカードの現金化がバレたときの、対応の仕方と注意点として、次の2項目を挙げておきます。
- クレジットカード会社からの連絡には必ず対応する
- 虚偽の申告は絶対しない
それぞれの内容を補足しておきましょう。
3-1 クレジットカード会社からの連絡には必ず対応する
クレジットカードの現金化が疑われると、カード会社から確認の連絡が入ります。これは、利用者が不正な取引を行ったかどうかを確認するための重要な手続きです。
この連絡を無視すると、クレジットカード会社は不正利用の可能性を高く見積もり、クレジットカードの利用を停止するケースがあります。連絡が来た際は必ず応答し、誠実に対処しましょう。
3-2 虚偽の申告はしない
クレジットカード会社にあれこれ質問をされた際に、少なくとも虚偽申告は絶対にNGです。虚偽によって利用停止を免れた場合、詐欺利得罪を構成するおそれがあるからです。
訊かれた内容に応じて、淡々と事実を答えるのが賢明です。まず、確認される商品群が、自分の意思でクレジットカードを利用して購入したものである事実は認めましょう。
ただし、クレジットカードで購入した商品の、現金化目的の転売はペナルティの対象となるので、クレジットカード会社に訊かれなければ、自ら進んでの告白は控えるという選択肢はあります。
しかし、その核心部分を訊かれた場合は、ついお金が入用だったためにやってしまったと認めつつ、反省の意を込めて謝罪をするのが適切な対応でしょう。
それによって、クレジットカード会社が事情を汲んで穏便に済ませてくれるか、やはり厳しいペナルティが与えられる可能性もあります。それでも、少なくとも詐欺利得罪を犯すリスクを負うよりは妥当な選択でしょう。
いずれにしても、そのような危険なクレジットカードの現金化に手を出す前に、法的に解決する方法を専門家に相談するのが何よりも大切です。
4章 クレジットカード現金化の目的が借金返済なら債務整理を検討しよう
クレジットカード現金化の目的が借金返済である場合、債務整理の検討が有効な解決策となります。
そもそもクレジットカードの現金化とは、カードにて正規の値段で買ったものを安く売って現金を得るので、確実に損をする行為です。借金問題の解決を先延ばしにするのみならず、負担がさらに増えていくので、根本的な解決にはほど遠いといえるでしょう。
そこまで来ている状況を合法的に解決するには、司法書士などの専門家のサポートを得て債務整理によって借金の返済負担を軽減し、生活再建に取り組むのが最善です。
債務整理は法的に借金の返済負担を減らせるので、そもそもクレジットカードの現金化などをしなくて済みます。そんな債務整理には主に、任意整理、個人再生、自己破産の3つの方法があります。
任意整理は裁判所を介さず、司法書士などの専門家を代理人として債権者と交渉し、返済条件を緩和する手続です。利息のカットや返済期間の延長(5年が目安)などが交渉されます。信用情報機関には5年間登録されます。
個人再生は裁判所を介して借金を大幅に減額し、残りを原則3年間で分割返済する手続です。個人再生では、マイホームを手放さずに借金整理ができるため、住宅ローンを抱えている人にとっては特に有利です。信用情報機関には7年間登録されます。
自己破産は、裁判所に申し立てを行い、財産を処分と引き換えに借金の返済義務をすべて免除してもらう手続です。ただし、自己破産が認められるためには、支払い能力が完全にないという事実が前提条件となります。
また、クレジットカード現金化が原因で自己破産を申請する場合、裁判所はその行為が悪質であると判断するかもしれません。具体的には、破産法の「免責不許可事由」に該当し、裁量免責も認められない場合があります。
したがって、現金化行為を行ってしまった後で自己破産を検討する場合は、早急に専門家に相談するのが重要です。自己破産は最終手段であり、信用情報機関に7年間記録されるうえに、さまざまな影響は長期にわたるため、慎重な判断が求められます。
債務整理を依頼すると、専門家が代理人となり、債権者からの督促を止められます。債務整理の主な種類ごとの特徴やメリット、デメリットについては、以下の表にわかりやすくまとめてあります。
任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
特徴 | 裁判所を通さずに、債権者と直接交渉して借金の減額や返済計画の見直しを行う方法 | 裁判所に申立てを行い、借金の減額と返済計画の認可を得る方法 | 裁判所に申立てを行い、全ての借金を免除してもらう方法 |
メリット | ・手続が比較的簡単で費用が安い ・裁判所への申立て記録が残らない ・家族や勤務先に知られない | ・借金を大幅に減額できる ・ローン支払中の住宅や車などの財産を守れる ・将来、再び借金問題に陥る可能性が低い | ・借金が全て免除される ・新しい生活をスタートできる |
デメリット | ・減額できる金額は債権者との交渉次第 ・将来、再び借金問題に陥る可能性がある | ・裁判所への申立て記録が残る | ・裁判所への申立て記録が残る ・官報に掲載される ・一定期間、クレジットカードやローンを利用できない ・一定期間、就業制限を受ける |
適したケース | ・債務額が大きくなく、将来的に返済できる見込みがある場合 ・任意整理の詳細はコチラ ↓ 借金をなくせる任意整理とは?メリット・デメリットや向いている人 | ・一定収入はあるが債務額が大きく、任意整理では難しい場合 ・個人再生の詳細はコチラ ↓ 小規模個人再生とは|給与所得者再生との違いやメリット・デメリット | ・債務額が非常に大きく、他の方法では返済が難しい場合 ・自己破産の詳細はコチラ ↓ 自己破産とは?メリット・デメリットや手続きの流れを徹底解説 |
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まとめ
クレジットカードの現金化は、急な資金調達手段として利用される場合がありますが、そもそも規約違反です。キャッシング枠やショッピング枠の異常な利用パターン、換金性の高い商品の大量購入、カードの支払いの滞納などで、比較的簡単にバレてしまいます。
クレジットカード会社はAIシステムを用いて不正利用を監視しており、異常な取引が見つかると迅速に確認の連絡を行います。それによって、利用停止や強制解約、信用情報に事故情報が登録されるリスクが高まります。
また、現金化がバレた場合、利用料金の一括請求や、最悪の場合には自己破産が認められなくなる可能性もあります。借金返済のためにクレジットカードの現金化を検討している場合、まずは債務整理という合法的な手段を検討しましょう。
任意整理や個人再生、自己破産といった方法の利用で、法的に借金を減額または免除できます。自己破産は最後の手段として利用されますが、現金化行為が原因で免責が認められないケースもあります。早急に専門家に相談し、最適な解決策を見つけましょう。
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