自己破産をすると旅行に行けなくなる?旅行の範囲や制限期間について解説

   司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

自己破産
自己破産をすると旅行に行けなくなる?旅行の範囲や制限期間について解説

この記事は約 8 分で読めます。

悩む女性
悩む女性
自己破産をすると旅行に行けなくなると聞いたのですが本当ですか?
司法書士
司法書士
はい。自己破産が管財事件になった場合、手続き期間中は旅行が制限されます。ただ、手続きが完了すれば制限はなくなり、自由に旅行に行けるようになりますよ。
悩む女性
悩む女性
そうなんですね! 自己破産手続き中は、一切禁止ですか?
司法書士
司法書士
裁判所の許可が必要になりますが、出張や家族の冠婚葬祭などやむを得ない事情があれば認められることもあります。娯楽のための旅行がNGと理解しておけば問題ありません。

自己破産の手続きが管財事件になった場合、手続中の旅行は裁判所の許可が必要になります。また、同時廃止になった場合、制限はかからないものの、無事に自己破産の手続きを完了させるためには控えるべきと言えます。

とはいえ、冠婚葬祭などやむを得ず遠征をしなければいけないこともあるでしょう。そのような場合には、裁判所から許可が下りる可能性が高いので安心して下さい。

この記事では、自己破産手続き中の旅行が制限される期間や旅行に行く際の注意点などについて解説します。

1章 自己破産の手続きをすると旅行に行けなくなる?

自己破産手続き中の旅行は制限されるケース、制限はないのものの避けたほうが良いケース、自由に行けるケースがタイミングと手続きの種類によってあります。

ここでは、タイミング・手続きの種類ごとに旅行の可否について解説します。

1−1 【専門家に依頼後〜破産開始決定】特に制限なし

自己破産を専門家に依頼してから、自己破産を裁判所に申し立て、破産開始決定が出るまでの期間は、特に旅行に関する制限はありません。

しかし、専門家から「やむを得ない事情がない限り控えて下さい」と言われることがほとんどでしょう。

自己破産は、自身の財産を清算することで借金の返済義務を免除してもらう手続きです。債権者はあなたが自己破産をすることで少なからず損をします。

にもかかわらず、自己破産の開始前に破産者が旅行(娯楽)でお金を使っていたら心証が良いわけがありません。

「自己破産をする」と決意した時点で、旅行などの無駄遣いは避けるべきです。

1−2 【破産開始決定〜免責決定】管財事件では許可が必要、同時廃止では制限はないが控えるべき

自己破産には破産管財人が選任される「管財事件」と手続きが簡易化されている「同時廃止」の2種類があります。

破産開始決定が出た後の旅行の制限については、それぞれ異なります。

1−2−1 管財事件の場合

管財事件の場合、旅行が制限され、旅行に行く際には裁判所に許可を取る必要があります。

これは、管財人が破産者の所在を管理していつでも迅速に連絡が取れる状態にしておく必要があるからです。

冠婚葬祭などでやむを得ず遠征をしなければいけない場合などは許可が下りる可能性が高いですが、娯楽目的の旅行はまず許可が下りないと考えておきましょう。

そもそも、管財事件の手続中は管財人の指示で色々と動く必要があります。ちゃんと免責決定が出るのか不安になることもあるでしょう。旅行に行っているような余裕は時間的にも精神的にも経済的にも無いでしょう。

1−2−2 同時廃止

同時廃止の場合、旅行に関する制限はありませんが、控えるべきです。

同時廃止では、破産開始決定後は旅行以外にもあまり制限がなく、日常生活と変わらず過ごせることがほとんどですが、前述したとおりあなたが破産をしたことにより損をしている人がいるということは忘れてはいけません。

同時廃止の手続きは2ヶ月程度ですので、慎ましやかに過ごすよう心がけて下さい。

1−3 【免責決定以降】特に制限なし

免責決定以降の旅行は自由です。特に制限はありません。

この時点では既に自己破産手続は完了しており、裁判所や管財人との関係も切れています。

しかし、一度自己破産をするほど生活が困窮していたわけですから、余り無駄遣いはせず、節約をしながら生活するようにしましょう。

2章 旅行の範囲と制限される期間

1章では、旅行の制限について解説しましたが、「旅行がだめなのは分かったけれど、どこまでだめなのだろう」と気になる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、旅行の範囲と制限される期間について解説します。

2−1 旅行の範囲

自己破産手続き中に制限される、または控えるべき旅行は「長期間居住地を離れること」を指します。

自己破産の手続き中は、破産管財人との面談や書類の提出などをしなければいけません。そのため、自宅を長期間離れることは避けるべきです。

管財事件の場合には、旅行でないとしても「友達の家に長期間泊まる」「家を出て近隣のホテルに滞在する」なども許可が必要になるので注意して下さい。

要するに「破産者本人の所在が分からなくなる可能性がある移動」が旅行に当たると考えていただければだいたいOKです。

なお、以下のようなケースでは「やむを得ない事情」として許可が下りる可能性が高い傾向があります。

  • 仕事上の出張
  • 家族、親族の冠婚葬祭
  • 家族の容態が芳しくないケースでのお見舞い、看病 など

2−2 制限される期間

法律上、制限されるのは管財事件における破産開始決定後〜免責決定までの期間で、一般的に6ヶ月〜1年程度です。同時廃止事件の場合は、法律上の制限期間はありません。

ただし、自己破産を専門家に依頼した時点で旅行は避けるべきですから、同時廃止の場合は3〜6ヶ月程度、管財事件の場合は1年〜1年半程度と考えておくとよいでしょう。

3章 自己破産の手続き中・終了後に旅行に行く際の注意点

自己破産手続きが終了して旅行に行く方、手続き中に事情があり旅行に行く方もいらっしゃるかと思います。

ここでは、旅行に行く際に気をつけるべきことについて解説します。

3−1 クレジットカードが利用できない

自己破産の手続きをする方の多くは、手続き前に借金の返済を滞納されているかと思います。その場合、信用情報機関(いわゆるブラックリスト)に事故情報が登録されるため、クレジットカードの利用・作成ができなくなります。

また、滞納がなかったとしても、自己破産手続きをした時点でブラックリストに情報が登録されます。

旅行、特に海外旅行ではクレジットカードを利用する方が多いかと思います。しかし、自己破産前後はクレジットカードの利用ができないので注意しましょう。

3−2 手続き中は裁判所の許可が必要

自己破産の手続きが管財事件になった場合、旅行に行く際には裁判所の許可が必要です。

万が一、許可なしに旅行に行ってしまうと、自己破産が認められなくなってしまいます。

これは法律で決められていることですので、決して破らないようにしましょう。

なお、裁判所に申請したからと言って必ず許可が下りるわけではありません。張や冠婚葬祭などやむを得ない事情による旅行でなければ許可は下りることはほとんどありませんので、その点は留意しておきましょう。

4章 自己破産の手続きはグリーン司法書士法人にお任せください

自己破産の手続きは複雑であり、ご自身で行うのは難しいといえます。

グリーン司法書士法人では、債務整理に関するご相談を7,000件以上承ってきた実績がございますので、迅速に自己破産の手続きを完了できるようサポートすることが可能です。

初回相談は無料です。オンラインでのご相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談下さい。

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よくあるご質問

自己破産すると旅行に行けなくなりますか?
自己破産の手続きが完了し免責決定以降の旅行は自由です。特に制限はありません。
自己破産後の旅行について詳しくはコチラ
自己破産の手続き中は旅行に行けますか?
管財事件の場合、旅行が制限され、旅行に行く際には裁判所に許可を取る必要があります。
同時廃止の場合、旅行に関する制限はありませんが、控えるべきです。
自己破産中の旅行について詳しくはコチラ
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