自己破産をすると銀行口座が凍結される?凍結のタイミングや対処法を解説

   山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
所属東京司法書士会登録番号東京第8849号東京都行政書士会所属会員番号第14026号
保有資格司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート
関連書籍「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

自己破産
自己破産をすると銀行口座が凍結される?
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「自己破産をすると、銀行口座が凍結される」

このような話を聞いたことはありませんか?

それは事実であり、自己破産をすると借金をしている銀行の口座は一定期間凍結されてしまいます。

自分で預け入れをしているお金が引き出せなくなるだけでなく、光熱費やクレジットカードのの引き落としができなくなるので、生活する上で不便を強いられることとなるでしょう。

そこで

  • どのタイミングで口座が凍結されるのか
  • 口座が凍結されるのはいつまでなのか
  • どのような対策をしておくべきなのか

について理解しておくようにしましょう。

この記事では、自己破産の手続きをすることによって生じる口座の凍結について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

1章 自己破産をするとお金を借りている銀行の口座が凍結される可能性がある

冒頭でもお話したとおり、自己破産をすると銀行口座が凍結される可能性があります。

「銀行口座が凍結される」とは、銀行が口座を強制的にロックし、外部からの操作ができないようにすることを言います。

本章では以下のポイントについて解説していきます。

  • なぜ銀行はこのような処理をするのか?
  • 一人で複数の口座を持っている場合、凍結される口座はどれなのか?
  • 口座の凍結はいつまで続くのか?

1−1 銀行口座が凍結される理由

「なぜ、銀行口座を凍結するのだろう」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

銀行口座が凍結される理由は、銀行が口座に入っているお金を回収し、少しでも債権を取り返すためです。

例えば、A銀行に100万円の借金があり、A銀行の口座に30万円のお金がある場合、その口座を凍結することでお金を引き出せないようにして、口座に入っている30万円を強制的に返済に充てて、借金の残りを70万円にするということです。

ただし、凍結される以前に引き出したお金や、凍結後に入金されたお金については借金の返済に充てられることはありませんのでご安心ください。

1−2 凍結されるのはお金を借りている銀行の口座のみ

銀行口座が凍結されると言っても、すべての口座が凍結されるわけではありません。凍結されるのは、借金がある銀行の口座だけです。

借金の整理について受任通知を受け取った銀行が、自分のところにある口座を凍結するのです。

例えば、A銀行・B銀行・C銀行、3つの銀行口座を所有していて、そのうちA銀行・B銀行からカードローンなどで借り入れをしている場合、A銀行・B銀行の銀行口座は凍結されますが、C銀行の口座は凍結されません。

なお、銀行から借り入れをしていなくとも、系列会社から借り入れをしていた場合、その銀行も凍結されてしまう可能性があるので注意してください。

また、同じ銀行の別支店に口座がある場合、その口座も凍結されるので注意しましょう。

銀行の系列会社って?
消費者金融の多くは、銀行の系列会社です。
例えば、アコムは三菱UFJフィナンシャル・グループの系列会社かつ、保証会社。つまり三菱UFJ銀行と系列の会社であるということです。
そのため、三菱UFJ銀行で借り入れをしていなくとも、アコムで借り入れをしていれば、三菱UFJ銀行の銀行口座が凍結されてしまう可能性が高いですので注意しましょう。

【銀行系の消費者金融の例】

  • アコム:三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • プロミス・SMBCモビット:SMBCグループ(三井住友銀行系)
  • ダイレクトワン:スルガ銀行グループ
  • ノーローン:新生銀行グループ

1−3 銀行口座が凍結される期間

自己破産によって銀行口座が凍結されたとしても、それが永遠に続くわけではありません。

銀行口座が凍結されるのは、司法書士や弁護士などの専門家から債権者に対して受任通知がなされてから、代位弁済が終了するまでの1〜3ヶ月程度です。

口座凍結の開始|専門家による受任通知

一般的に言えば、「正常な支払いができなくなったことが客観的に明らかである」となった場合には、口座が凍結されます。

自己破産の手続きを司法書士や弁護士などの専門家に依頼すると、専門家は債権者に対して受任通知を送付し、債権者である銀行が受任通知を受け取ると、銀行口座を凍結するのです。

多くの人は自己破産の手続きを専門家に依頼するため、この「受任通知の受け取り」が銀行口座の凍結のタイミングです。

もし、専門家に依頼することなく、自身で自己破産の手続きをする場合、裁判所に申立をした後、裁判所が「破産手続開始等の通知書」を債権者に送付しますので、それを受け取ったタイミングで銀行口座が凍結します。

口座凍結の解除|代位弁済の終了

口座の凍結は、前述したように、銀行が口座に入っているお金を借金の返済に充てるために行いますが、口座にお金が入っていない場合や、残高だけでは返済しきれない場合には、保証会社が代理で返済することとなるのが一般的です。これを「代位弁済」といいます。

代位弁済が終了すると、口座の凍結は解除され、再び銀行口座が使えるようになります。

受任通知を受け取ってから代位弁済が完了するまでは、一般的に約1〜3ヶ月程度かかります。

2章 自己破産で銀行口座が凍結されるとどうなる?

自己破産で銀行口座が凍結されると、以下のようなことが起こります。

  • お金の引き出し・引き落とし・振り込みができなくなる
  • 預金は借金と相殺される
  • 口座が強制解約される可能性がある

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

2−1 お金の引き出し・引き落とし・振り込みができなくなる

銀行口座が凍結されると、口座は外部から操作できなくなります。

お金の引き出しや、口座からの引き落とし、口座への振り込みなどは一切できないと考えておきましょう。

2−2 預金は借金と相殺される

前述したとおり、銀行は預金を借金の返済に充てるために銀行口座を凍結します。

そのため、口座に預金がある場合、その預金は借金の返済に充てられ、相殺されます。

具体的には、以下のとおりです。

例1:借金額50万円 預金額30万円
預金全額が相殺され、残り20万円を分割などで払うことになります。凍結解除後の口座残高はゼロです。

例2:借金額50万円 預金額70万円
借金額50万円が預金ですべて賄われ、債務がなくなります。そして、凍結解除後の口座残高は20万円となります。

2−3 口座が強制解約される可能性がある

銀行によっては、契約上、借金の返済ができない場合には銀行口座を強制的に解約するところもあります。

そのため、銀行口座が凍結されたまま、解除されることなく解約されるケースもあるので注意しましょう。

銀行口座が凍結されても新たに口座を作ることは可能!
「自己破産をして銀行口座を凍結されたら、新たな銀行口座を開設できなくなるのでは」と心配になりますよね。

ご安心ください。銀行口座を開設することは「お金を借りる」行為ではないため、新規口座を開設することは可能です。

しかし、凍結された口座の別支店で開設することは、銀行によって断られる可能性があります。

新規口座が必要であれば、借金をしていない別の銀行で口座を開設するようにしましょう。

ただし、自己破産の手続き直前に新たな口座を開設すると、財産隠しを疑われる可能性がありますので、開設する前には必ず相談専門家にしてください。

3章 自己破産で銀行口座が凍結される前にやっておくべき3つのこと

自己破産の手続きを開始すると、すぐに銀行口座が凍結され、お金が引き出せなくなったり、引き落としがされなくなったりする可能性があります。

そのため、自己破産の手続きを開始する前に以下の3つのことをしておきましょう。

  • 残高を全額引き出しておく
  • 給与の振込口座を変更する/現金払いにするく
  • 公共料金等の引き落としは別の銀行の口座に変更する

3−1 残高を全額引き出しておく

口座が凍結されると、口座の残高は借金の返済に充てられ、没収されてしまいます。

そのため、凍結される可能性のある口座の残高は、自己破産の手続きをする前に全額引き出しておくようにしましょう。

口座凍結の可能性がある口座
  • 借金をしている銀行の口座(支店・口座の種類問わずすべて)
  • 借金をしている消費者金融の系列銀行の口座

3−2 給与の振込口座を変更する/現金払いにする

口座が凍結されると、その期間は給与などお金の振り込みができなくなります。

誤って振り込まれても銀行に没収されることはなく、返金してもらうことは可能です。しかし、その場合は銀行への返金依頼が必要となり面倒です。

具体的には、あらかじめ銀行へ連絡し、通帳や印鑑を持って窓口へ行くなどの手続きが必要になることがあります。

そのため、給与などの振り込みは、受任通知の送付前に凍結されない銀行口座に変更するか、現金払いにしてもらうようにしましょう。

3−3 公共料金等の引き落としは別の銀行の口座に変更する

口座が凍結されると、公共料金等の引き落としもできなくなります。

そのため、口座引落の設定にしているものは、事前に凍結されない口座に変更するか、コンビニ払いなどの支払い方法に変更するようにしましょう。

4章 凍結されない口座のお金の出し入れも注意しよう

凍結されるのは、借金のある銀行のみ(該当する銀行の系列会社で借金をしている場合も含む)ですが、凍結されない銀行口座についても注意が必要です。

ここでは、自己破産の手続きをする前の銀行口座に関する注意点について解説します。

4−1 むやみに預金を出し入れしない

自己破産の申立時には、持っている全ての通帳の記録を提出しなければなりません(提出が必要な期間は過去1~2年分であることが多いです)。

何度も預金の出し入れがあると、裁判所から「財産を隠していないか」「申告していない債権者はいないか」などを疑われてしまう可能性があります。

振り込まれた給与や生活費を別の口座に移したり、引き出したりする分には問題ありませんが、高額なお金を引き出す場合には使用用途が分かるよう領収書などを保管しておくようにしましょう。

4−2 クレジットカードの引き落としがされないようにする

自己破産の手続きを専門家に依頼した後は、勝手に借金の返済をしてはいけません。特に、一部の債権者に返済することは「偏頗弁済(へんぱべんさい)」となり、これを行うと、裁判所から自己破産の許可が下りなくなる恐れがあります

クレジットカードの請求も、信用取引である以上は借金の一種であり、クレジットカードの引き落としがなされると「返済した」ことになり、「偏頗弁済」となる可能性があります。

そのため、クレジットカードの引き落としがされないよう、引き落とし口座のお金を引き出して残高不足の状態にしておく必要があります。

とはいえ、自身で管理すると漏れが生じることがありますので、詳しくは、依頼する専門家に相談して指示を仰ぎましょう。

5章 自己破産ならグリーン司法書士法人にご相談ください

自己破産を自分ひとりで行うことは難しく、ほとんどの方が専門家に依頼しています。

グリーン司法書士は、自己破産を始めとした債務整理を多数対応した実績がございます。

初回相談は無料です。

  • 自己破産の手続きをしたいけど何をしたら良いかわからない
  • 手続きを任せる専門家を探している
  • 自己破産しか手段がないのか相談したい

など、お困りのこと、不安なことがあればお気軽にご相談ください。

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