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- 借金を誰にも相談せず放置するリスク
- 高齢者の借金の相談におすすめの機関・窓口
- 高齢者が借金完済に向けてできること
高齢になってからの借金は、「今さら誰にも相談できない」「年金生活なのに借金があると思われたくない」といった思いから、一人で抱え込んでしまう方が少なくありません。しかし、誰にも相談せずに放置してしまうことで、生活や家族により大きな影響を及ぼす可能性があります。そのため、借金を抱えて困っているなら、早い段階で適切な窓口に相談することが大切です。
本記事では、高齢者が借金を放置するリスクや、安心して相談できる窓口を紹介します。完済や負担軽減に向けてできることも説明しているので、借金でお困りの高齢者はぜひ最後までご覧ください。
目次 ▼
1章 高齢者の借金を誰にも相談せず放置するリスク
まずは、高齢者の借金を誰にも相談せず放置するリスクを紹介します。
1-1 利息や遅延損害金が膨らんで返済が厳しくなる
借金には、金利と借りている期間に応じて発生する利息があります。毎月返済できている間は、返済額の中から元金と利息が計算され、徐々に借金は減っていきます。しかし、年金生活で家計が苦しくなり、返済額を十分に確保できなくなると、元金がなかなか減らず、利息の負担が重く感じられるようになります。
また、返済期日を過ぎてしまうと、利息とは別に遅延損害金が発生します。遅延損害金の利率は契約内容によって異なりますが、年14.6%〜年20%に設定されているのが一般的です。この遅延損害金は、返済が遅れている期間中、日割りで加算され続けます。
そのため、「少しの遅れだから大丈夫」「今月分だけ払えないだけ」と思って放置してしまうと、利息に加えて高い遅延損害金が積み重なり、返済総額が膨らんでしまいます。
1-2 現金や預貯金などの財産が差し押さえられる
借金の返済を長期間滞納すると、債権者から裁判を起こされ、最終的に差押えに進む可能性があります。差押えの対象となるのは、預貯金や現金、不動産、自動車、骨董品といった一定以上の価値がある財産です。
例えば、預貯金が差し押さえられた場合、生活費として使う予定だったお金を引き出せなくなる恐れがあります。また、不動産が差し押さえられれば、自宅を失ってしまいます。住まいを失った後に賃貸物件を探そうとしても、高齢であることを理由に入居審査が通りにくく、住居の確保が難しくなることも考えられます。このように、差押えは財産だけでなく、その後の生活環境にも大きな影響を及ぼします。
なお、支給前の年金は差押えが禁止されています。ただし、支給後に銀行口座へ振り込まれた年金は、預貯金として差し押さえられる点に注意が必要です。
1-3 借金問題を家族に知られる
借金を家族に知られたくないという思いから、誰にも相談せずに抱え込む高齢者は少なくありません。しかし、借金を放置していると、結果的に家族に知られてしまいます。
例えば、督促状や裁判所からの書類が自宅に届くことで、同居家族に借金の存在が知られる可能性があります。また、差押えなどの手続きが進めば、生活状況の変化から家族が異変に気づくでしょう。
さらに、借金を整理しないまま亡くなった場合、相続の手続きの中で初めて家族が借金の存在を知るケースもあります。放置することで、家族に負担をかけてしまう可能性がある点には注意が必要です。
2章 高齢者の借金の相談におすすめの機関・窓口
返済が厳しい状況で借金を放置すれば、状況は悪化していくばかりです。厳しい状況に陥るのを防ぐためにも、借金で困ったら以下のような機関・窓口に相談しましょう。
- 日本貸金業協会
- 日本クレジットカウンセリング協会
- 全国銀行協会
- 全国住宅ローン救済・任意売却支援協会
- 市役所・区役所
- 弁護士・司法書士
- 法テラス
ここでは、それぞれの機関・窓口について解説します。
2-1 日本貸金業協会
日本貸金業協会は、消費者金融やカードローン会社などの貸金業者が加盟する業界団体で、借金に悩む方を対象に「貸金業相談・紛争解決センター」を設けています。返済に関する不安や、貸金業者とのやり取りに関する悩みについて、無料で相談することが可能です。
貸金業相談・紛争解決センターでは、返済が難しくなった場合の一般的な対処方法や、貸金業者とのトラブルについて、中立的な立場から助言を受けられる点が特徴です。強引な取り立てへの不安や、契約内容に疑問がある場合に利用されるケースもあります。
相談は電話や専用フォームから行うことができ、匿名での利用も可能です。ただし、借金そのものを減額したり、債務整理の手続きを行ったりする窓口ではないため、返済が困難な状況が続いている場合には、他の相談先も検討する必要があるでしょう。
2-2 日本クレジットカウンセリング協会
日本クレジットカウンセリング協会は、借金に悩む個人を対象に、無料でカウンセリングを行っている公益財団法人です。主に多重債務に関する相談を受け付けており、借金の状況や家計の内容を整理したうえで、返済計画の見直しについてアドバイスを受けられます。
相談は専門のカウンセラーが対応し、営利目的の勧誘がないため、安心して利用しやすい点が特徴です。借金をどのように整理すればよいか分からない場合や、第三者の立場から冷静なアドバイスを受けたい場合に利用されることが多い相談先です。
2-3 全国銀行協会
全国銀行協会では、銀行からの借入に関する返済の悩みやトラブルについて、カウンセリングサービスを行っています。住宅ローンや銀行カードローンなど、銀行を借入先とする債務について相談することが可能です。
相談では、返済条件に関する疑問や、銀行とのやり取りに不安がある場合の対応方法について、消費者の立場に立った助言を受けられます。特に、「自動車ローンの返済が厳しくなってきた」「銀行からの説明が分かりにくい」と感じている場合に利用されることの多い窓口です。
2-4 全国住宅ローン救済・任意売却支援協会
全国住宅ローン救済・任意売却支援協会は、住宅ローンの返済が困難になった方を対象に、任意売却などの方法を通じて生活再建を支援している団体です。「住宅ローンの返済が滞り始めている」「このままでは競売になる可能性がある」といった状況で相談されるケースが多くあります。
相談すれば、自宅を売却する場合の流れや、競売と任意売却の違い、売却後の住まいの確保に関する助言を受けられるでしょう。住宅ローンの返済が難しくなり、競売を避けるために任意売却を検討している場合に利用されることが多い相談先です。
ただし、対応の中心は住宅ローンに関する問題に限られ、消費者金融やカードローンなどを含めた借金全体の整理や、任意整理・自己破産といった債務整理の手続きを行う機関ではありません。住宅ローン以外の借入も抱えている場合には、他の相談先と併せて検討する必要があります。
2-5 市役所・区役所
借金に関する悩みは、市役所や区役所の相談窓口でも受け付けています。各自治体では、生活に関する相談の一環として、生活費が足りない、返済が苦しいといった相談に対応しています。
市役所・区役所では、生活保護や住宅支援制度に加え、公的融資制度に関する説明や案内を受けられることがあります。民間の消費者金融とは異なり、低金利または無利子で利用できる制度が用意されている場合もあり、状況によっては生活の立て直しに役立ちます。また、自治体によっては、多重債務に関する相談窓口を設けていたり、弁護士や司法書士による無料相談会を案内してもらえたりするケースもあります。
2-6 弁護士・司法書士
弁護士や司法書士は、借金問題について法的な手続きを含めて対応できる専門家です。相談することで、借金の金額や借入先、現在の収入や生活状況を確認したうえで、返済を続けるべきか、債務整理を検討すべきかを整理してもらえます。
他の相談機関と異なり、弁護士・司法書士は債権者との交渉や法的手続きを代理できます。依頼後は受任通知が送付され、本人への直接の連絡や取り立てが止まるため、精神的な負担が軽減されます。
高齢者の場合、年金収入を前提とした生活を守る視点が重要になります。返済が難しい状態が続いている場合や、差押え・裁判が現実的な問題となっている場合には、弁護士・司法書士に相談しましょう。
2-7 法テラス
法テラスは、国が設立した公的機関で、借金問題を含む法的トラブルについて、相談先の案内や法律相談を行っています。経済的に余裕がない方でも、一定の条件を満たせば、無料法律相談や費用の立替制度を利用できます。
収入や資産が基準以下であれば、弁護士・司法書士への相談料が無料になる他、任意整理や自己破産などの手続きにかかる費用を、無利息で分割払いする形で立て替えてもらえる場合があります。費用面の不安から専門家への相談をためらっている方にとっては、利用しやすい機関と言えるでしょう。
3章 高齢者が借金完済に向けてできること
高齢者の借金問題では、「もう収入が増えないからどうにもならない」と感じてしまう方も少なくありません。しかし、借金の状況によっては、生活を見直したり、制度を利用したりすることで、返済負担を軽減できる場合があります。ここでは、高齢者が借金完済に向けてできることを紹介します。
3-1 ガス・電気・通信費などのプランを見直す
借金の返済に向けてまず取り組みやすいのが、毎月の固定費を見直すことです。ガスや電気、携帯電話、インターネットなどの料金は、契約内容を変更することで毎月の支出を抑えられる場合があります。
特に高齢者の場合、長年同じ契約を続けており、現在の利用状況に合わない割高なプランになっているケースも少なくありません。使用量に合ったプランへ変更したり、不要なオプションを解約したりするだけでも、毎月の負担が軽くなるケースがあります。
固定費の削減は、一度見直せば効果が継続する点が特徴です。大きな金額にならなくても、生活費に少し余裕が生まれることで、返済を続けやすくなる場合があります。まずは無理のない範囲で、身近な支出から見直していくことが大切です。
3-2 過払い金を請求する
過去に消費者金融やカードローンを長期間利用していた場合、過払い金が発生している可能性があります。過払い金とは、法律で定められた上限を超えて支払っていた利息のことで、一定の条件を満たせば返還を請求できます。過払い金が認められた場合、現在残っている借金が減額されたり、すでに完済していればお金が手元に戻ってきたりします。
ただし、全ての借入が対象になるわけではなく、取引開始の時期や契約内容によっては過払い金が発生していない場合もあります。また、請求できる期間には制限があるため、該当するかどうかを弁護士・司法書士に確認することが重要です。
3-3 債務整理を行う
債務整理とは、借金の返済条件を見直したり、法的な手続きによって返済負担を軽減する方法のことです。年齢による制限はないため、高齢者でも条件を満たしていれば行うことができます。債務整理の特徴や、それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
| 債務整理 | 特徴・メリット・デメリット |
|---|---|
| 自己破産 | 借金の返済義務が免除される手続きです。一定以上の価値がある財産が処分されたり、職業制限を受けたりする場合があります。 |
| 個人再生 | 裁判所を通じて借金を大幅に減額し、原則3年で返済していく手続きです。住宅ローン特則を利用すれば、自宅を維持しながら借金を減らせます。ただし、継続した返済が必要になるため、一定の収入を得ていることが条件となります。 |
| 任意整理 | 債権者と直接交渉し、将来利息のカットや返済期間の見直しを行う方法です。利息や遅延損害金のカットによって返済負担を軽減できますが、元本自体は減りません。 |
借金問題の解決を目指せる債務整理ですが、手続きを行うと約5年以上は信用情報に事故情報が記録されます。これにより、数年間はローンやクレジットカードの利用が制限されるのが一般的です。
3-4 リースバック
リースバックとは、自宅を売却した後、そのまま賃貸として住み続けることができる仕組みです。売却によって、借金の返済や当面の生活費に充てる資金を確保できます。また、高齢者の場合、住環境が変わること自体が負担になることも多いですが、リースバックなら住み慣れた自宅から引っ越す必要がないのも大きなメリットでしょう。
一方で、売却後は家賃の支払いが発生するため、年金収入の範囲で無理なく支払いを続けられるかを検討する必要があります。また、売却価格が市場価格より低くなるケースや、契約内容によっては将来的に退去を求められる可能性がある点にも注意が必要です。
3-5 リバースモーゲージ
リバースモーゲージとは、自宅を担保にして金融機関などから融資を受け、生存中は原則として元金を返済せず、亡くなった後に自宅を売却して返済する仕組みです。
年金収入だけでは生活費や医療費が足りない場合でも、自宅に住み続けながら資金を確保できます。引っ越しをせずに済むため、住環境を変えずに生活を続けたい方に適しています。
一方で、利用条件は比較的厳しく、対象となる不動産の所在地や評価額、利用者の年齢などが限定されています。また、想定よりも長生きした場合や、不動産価格が下落した場合には、融資限度額に達してしまう点に注意が必要です。
4章 借金問題を根本的に解決したいなら弁護士・司法書士への相談がおすすめ
これまで紹介してきた相談機関や窓口は、借金の状況を整理したり、返済に関する助言を受けたりするうえで有効です。しかし、借金の返済がすでに難しくなっている場合や、差押え・裁判といった法的手続きが現実的な問題となっている場合には、これらの相談先だけでは根本的な解決にはつながりません。
そのような状況では、借金問題を法律の観点から整理できる弁護士や司法書士への相談がおすすめです。専門家に相談することで、借金の内容や収入状況を踏まえた対応を取りやすくなります。また、正式に依頼をすれば、債権者からの直接の連絡や取り立てが止まり、精神的な負担を軽減できる点も特徴です。
グリーン司法書士法人では、債務整理に強い専門家が借金問題の解決をサポートしています。相談は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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まとめ
高齢者の借金相談ができる窓口には、日本貸金業協会や日本クレジットカウンセリング協会、市役所など、様々な選択肢があります。これらの機関は、状況を整理したり、返済について助言を受けたりする際に役立ちます。
一方で、返済が難しい状態が続いている場合は、弁護士や司法書士といった専門家への相談が必要になります。なぜなら、弁護士・司法書士以外の機関・窓口では、任意整理や自己破産といった債務整理の手続きを直接サポートすることができないためです。
グリーン司法書士法人では、高齢者の方の借金問題について、年金収入や生活状況を踏まえたうえで、無理のない解決方法を提案しています。債務整理すべきなのかを迷っている段階でもご相談いただけますので、まずは無料相談で現状を整理する所から始めましょう。
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