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- ETCカードは限度額を超えていても利用できてしまう
- 紐づけされたクレジットカードが利用停止になるとETCカードも使えなくなる
- クレジットカードのETCカードが作れなくても他の方法でETCカードを利用できる
ETCカードを使いたいけれど、今は紐付けしているクレジットカードの利用限度額いっぱいまで使っているので、ETCカードが使えないかもしれない…という心配を持つこともあるでしょう。
そもそも、ETCカードに利用限度額があるのかわからないという方も多いはずです。
紐づけしているクレジットカードを利用限度額上限まで使っている場合、ETCカードは使えなくなってしまうのでしょうか。
ETCカードにも利用限度額はありますが、実はその金額を超えていても料金所のETCレーンは通れてしまうのです。
ここでは、ETCカードの利用限度額やそれを超えていてもETCレーンを通れてしまう理由、ETCカードが利用停止になってしまった場合の対処法について解説していきます。
目次 ▼
1章 ETCカードは限度額オーバーでも使えてしまう
結論から言うと、ETCカードは利用限度額をオーバーしていても料金所のレーンを通過できてしまいます。
しかし、これは本来であればしてはならないことです。
では、なぜETCカードの利用限度額をオーバーしていてもETCレーンを通過できるのでしょうか。
それは、ETCレーンがETCカードから読み取るデータが、「ETCの有効期限」のみだからです。
クレジットカードを利用する際には、基本的な情報に加えて個人信用情報機関に登録されている金融情報の照会が行われ、クレジットカードの利用状況などを把握した後に支払いが承認されます。
しかしETCカードの場合には、カードの利用状況の照会が行われないため紐づけされたクレジットカードが利用限度額に達していても、カードの有効期限内であればレーンを通過できてしまうのです。
また、利用限度額をオーバーしていることを知らずにETCレーンに進入した際に、ゲートが開かないと交通事故につながってしまうためという理由もあります。
さらに、利用限度額を超えたETCカードを利用しても、夜間や休日の割引は適用されます。
ただし、ETCカードを何度も利用限度額を超えた状態で利用してしまうと、紐づけされたクレジットカードとともに利用停止になってしまう可能性が時間とともに高まっていくので、早い段階で対策を講じなければなりません。
2章 ETCカードの利用額はショッピング枠の一部
ETCカードにも、利用限度額はあります。
ETCカードで支払った高速料金は、紐づけされたクレジットカードのショッピング枠に計上されます。
そのため、ETCカード単体での利用限度額というものはありません。
ETCカードの利用限度額は、ショッピング枠の利用可能額と同じであると考えれば分かりやすいでしょう。
ただし、前述したように利用限度額を超えている場合であってもETCレーンは通過できてしまいますが、これはしてはならない方法です。
このような状態にならないためにも、紐づけされたクレジットカードの利用限度額をしっかりと把握しておくことは非常に重要です。
3章 ETCカードの限度額オーバーを防ぐための対処法
ETCカードの利用限度額をオーバーしていても、ETCレーンを通過できます。
しかし、これはあくまでイレギュラーな方法なので、利用限度額をオーバーしないように適切に利用しなければなりません。
ここでは、ETCカードの利用限度額オーバーを防ぐための対処法について解説していきます。
3-1 クレジットカードの利用限度枠を増額する
クレジットカードのショッピング枠の利用限度額を増額すれば、その分利用できる金額に余裕が出てくるため、ETCカードの利用限度額も増額され利用可能な金額に余裕が出てきます。
しかし、ショッピング枠を増額する際には審査が必要になるため、数日から1週間程度の時間が必要になります。
審査を行う際に何らかの問題が見つかった場合には増額できないケースもあるので、この方法を利用できない場合があるということを頭に入れておくと良いでしょう。
また、現在の利用限度額がクレジットカードの最大利用限度額となっている場合には、信用情報や収入などに問題がなくても増額はできません。
3-2 クレジットカードの支払いを前倒しする
クレジットカードの支払いを前倒しして行うことで、クレジットカードのショッピング枠の利用限度額に余裕を持たせることができます。
この方法のメリットは、特に審査などがないためショッピング枠の利用限度額にすぐに余裕を持たせたい場合に有効であるという点です。
返済を前倒しで行う場合には、クレジットカード会社が指定する口座へ振り込みを行ったり、コンビニ入金を利用したりといった方法が一般的ですが、クレジットカード会社により方法が異なるのでウェブサイトで確認してから実行しましょう。
3-3 複数のクレジットカードを持っている場合にはそれぞれに紐づけされるETCカードを作り使い分ける
クレジットカードを複数持っている場合には、それぞれのクレジットカードに紐づけられたETCカードを作り使い分けることで、ETCを利用する際の利用限度額を増額できます。
この方法を利用する際には、それぞれのクレジットカードのショッピング枠の利用可能額を把握しておかなければならないという点に注意が必要です。
4章 クレジットカードの返済を滞納していてもETCカードは使える?
クレジットカードを延滞している場合でも、ETCカードは利用できてしまいます。
これは利用限度額を超えている状態のときと同じように、ETC専用レーンで読み取る情報はETCカードの有効期限のみだからです。
ETCレーンを通る際には、延滞や限度額超過などの個人信用情報の照会が行われないため、このようなことが起こるのです。
実際に高速道路の注意書きにも、有効期限切れに関する記載はありますが、延滞に関する内容は記載されていません。
また、たとえ延滞している場合であっても、ETCを利用した際の割引サービスは通常の場合と同様に適用されます。
ただし、この方法はETCカードを利用する本人の悪意の有無に関係なく、「悪用」の範疇に入ってしまいます。
そのため、延滞がある場合には一刻も早く解消し、正しくETCカードを利用しなければなりません。
5章 クレジットカードが使えなくなった場合に利用できるETCカード
クレジットカードは、延滞や限度額超過、暗証番号やセキュリティコードの誤入力、不正利用の疑いといった理由で使えなくなってしまいます。
利用停止になったクレジットカードに紐づけされているETCカードも、当然利用できなくなります。
クレジットカードを新たに発行できれば良いのですが、それができない場合にETCカードを利用したい場合にはどのような方法があるのでしょうか。
ここでは、クレジットカードが使えなくなってしまった場合に利用できるETCカードを紹介していきます。
5-1 ETCパーソナルカード
ETCパーソナルカードとは、預託金(デポジット)を預託すると発行してもらえるETCカードの一種で、名称の通り個人でも利用できます。
利用料金はETCパーソナルカードの預託金から引き落とされるのではなく、申込時に指定した口座から引き落しで支払うため、口座の残高を引き落し日の前に把握しておかなければなりません。
年会費が1,257円必要になりますが、これはETCパーソナルカードの発行費用やカードを運営するために必要な費用に充てられます。
5-2 高速情報協同組合のETCカード
高速情報協同組合のETCカードは法人や個人事業主の方向けに、クレジット審査ではなく組合独自の審査を行い発行するETCカードです。
個人での申し込みはできませんが、設立したばかりの法人や個人事業主の方でクレジットカードの審査に通らなかった方や、審査に通るか不安な方におすすめのETCカードです。
高速道路情報協同組合のETCカードを利用すると、利用料金に応じてマイレージポイントが付与され、貯まったポイントは有料道路の利用料金に充てることができ、お得に高速道路を利用できます。
ただし、すべての有料道路で利用できるわけではないので、自分が利用する有料道路が対象となっているかNEXCOのウェブサイトで確認しておく必要があります。
高速道路情報協同組合のETCカードを利用する場合には、出資金10,000円(脱退時に返金)、カード発行手数料、取扱手数料(年1回)、走行金額手数料が必要です。
カード発行手数料と取扱手数料、走行金額手数料はカードの種類により金額に違いがあります。
5-3 ETC協同組合のETCカード
ETC協同組合のETCカードは、高速情報協同組合のETCカードと同様にクレジットカード審査ではなく独自の審査で発行されるため、クレジットカードの発行に不安があったり、何らかの方法でクレジットカードの発行ができなかったりする法人・個人事業主の方におすすめのカードです。
利用時間帯や曜日、自動車の種類、使用する有料道路などの条件を満たせば、割引を受けることも可能です。
また、利用料金に応じてポイントが付与され、既定のポイントに達したらそのポイントを無料通行分として利用できます。
発行に必要な費用は、入会時に1社につき10,000円の出資金(脱退時に返金)とカード発行手数料が一枚につき800円(税抜き)ですが、それに加えて年間手数料がETCカード1枚につき800円毎年必要になります。
支払方法は、口座引落です。
5-4 デポジット型クレジットカードのETCカード
クレジットカードの中には、デポジット(保証金)を預託して利用できるデポジット型クレジットカードがあります。
利用限度額はデポジットの金額となり、支払いの不履行などがあった場合にはカードの利用代金に充てられますが、そのようなことがない限りは解約時に返金されます。
このデポジット型クレジットカードは、一般的なクレジットカードよりも審査に通りやすいため、一般的なクレジットカードの審査に通るか不安だったり、審査に通らなかった方でも利用できる可能性が高カードです。
デポジット型クレジットカードにはETCカードを付帯させられるものもあるので、このETCカードを発行してもらえば一般的なクレジットカードの発行に不安がある方もETCカードを利用できます。
6章 クレジットカードの滞納が続きETCカードが利用できなくなったら専門家へ相談を
クレジットカードの滞納が続くと、当然ながらクレジットカードの利用ができなくなってしまいます。
滞納の理由がクレジットカードの引き落し口座への入金忘れなどすぐに解消できるものであれば、利用停止になる可能性はほとんどありません。
しかし、クレジットカードの滞納が続き返済不能になってしまった場合には、ETCカードも一緒に利用できなくなってしまいます。
延滞が続くと、延滞開始日から計算された高い利率の遅延損害金が加算されるだけではなく、残債の一括返済を求められてしまいます。
滞納を続けている方が一括返済を行うのは、非常に困難であるといえるでしょう。
クレジットカードの返済が難しくなってきた時点で専門家に依頼すれば、将来利息のカットや返済総額の減額、返済の免除といった方法で返済に苦しんでいる状況から抜け出すことができます。
このように借金の返済の負担を軽くしたり免除してもらったりする手続きが、債務整理です。
債務整理の手続きは非常に煩雑で、その人が置かれている状況によって最適な方法も異なるため、必ず専門家に依頼することを強くお勧めします。
グリーン司法書士法人にご相談いただければ、個人個人に合わせたベストな債務整理の方法を提案し、手続きを代行させていただきます。
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