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ETCカードを利用すると高速道路や有料道路を利用する際に、現金を用意しなくて良かったり、休日には割引が適用されるなど、多くのメリットを得ることができます。
しかしこのETCカードを作る際には、ETCカードを発行している会社の審査を通過する必要があります。
当然のことながら審査に通らない場合にはETCカードを発行してもらえないのですが、審査に落ちる理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、ETCカードの審査に通らない理由について解説していきます。
- ETCカードの審査に通らない理由
- 審査に通りやすくするための方法
- ETCカード発行の流れ
目次 ▼
1章 クレジットカード会社のETCカードの審査が通らない理由とは
クレジットカード会社のETCカードの審査に通らない理由には、以下のようなものがあります。
1-1 年齢や収入などの条件を満たしていない
ETCカードを申込む際には、年齢や収入などいくつかの条件を満たしている必要があります。
このような条件を満たしていない場合には、ETCカードの審査を通ることはできません。
1-2 個人信用情報に傷がつきブラックリスト入りしている
クレジットカード会社が発行するETCカードは、クレジットカードに紐づけて発行されます。
そのため、クレジットカードで過去に金融事故を起こしてしまいブラックリストに載っている場合には、ETCカードを発行してもらうことができません。
金融事故とは、返済の遅延、過去に債務整理を行ったなどのことです。
新たに別のクレジットカードの発行を申し込み、同時にETCカードの発行をすれば良いのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし短期間に複数のクレジットカード会社に対してカードの申し込みを行うと多重申し込みと判断され、新たなクレジットカードを作るのは困難になってしまうので、控えたほうが良いでしょう。
1-3 申し込み内容に不備がある
ETCカードの発行を依頼する際に、申し込み内容に不備があると審査を通ることができなくなってしまいます。
ETCカードを申し込み書類にはさまざまな記載欄があり、記入漏れがあったり必要書類が同封されていない場合には審査に通りません。
ETCカードを発行する会社が記載漏れについて連絡してくれることもありますが、申し込み内容に不備があるという時点で信頼度が下がってしまいます。
申し込み用紙を送付する前に、記入漏れはないか、同封する必要書類はそろっているかをしっかりと確認することで、ほかに審査に通らない理由がない限りは問題なくETCカードを発行してもらえるでしょう。
1-4 在籍確認が取れない
在籍確認とは、ETCカードを申し込んだ人が実在する人物であるか、申告した勤務先は正しいのかなどといったことを確認することを言います。
確率的にいえば非常に低いのですが、まれに勤務先に連絡があり申込者の本人確認が行われるケースもあります。
その理由は、ETCカードを申込む際に際に虚偽の記載をする人がいないとも限らないためです。
大手企業に勤務していると記載されても、実際には無職であるなどの可能性もあるので、このような事態を避けるために在籍確認が行われるケースがあります。
2章 クレジットカード会社のETCカードの審査を通すためのポイント
ETCカードはクレジットカードに紐づけされているケースがほとんどなので、まずはクレジットカードの審査に通る必要があります。
この審査を通りやすくするためには、いくつかのポイントがあります。
ここでは、そのポイントについいて解説していきます。
2-1 キャッシング枠を付けない
クレジットカードを申込む一番の目的はショッピングで利用するためという方が多いのですが、それ以外にキャッシング枠をつけることにより、一枚のクレジットカードでショッピングとキャッシングを行うことができるようになります。
しかしキャッシング枠をつけることで、ショッピング枠だけの場合よりも審査が厳しくなり審査に通らなくなる可能性が高まります。
クレジットカードを発行してもらわないと、当然クレジットカードに紐づけされたETCカードも発行してもらうことはできないので、審査に通りやすくするためにキャッシング枠はつけないようにしましょう。
2-2 個人信用情報に傷がつかないようにする
個人信用情報とは、クレジットカードの利用履歴やローンの契約・申し込みに関する情報のことで、客観的な取引事実を登録した個人の情報です。
この個人信用情報は、クレジットカード会社が顧客の「信用」を判断するための参考資料として利用されます。
クレジットカードやローンの支払いが遅れたことがある、または現在遅れているという情報も得ることができ、このような状態を「個人信用情報に傷がついている」といいます。
このような情報があるとクレジットカード会社からクレジットカードと、それに紐づけされたETCカードを発行してもらえない可能性が高くなります。
そのため、常日頃から支払いを遅らせないようにし、個人信用情報に傷をつけないようにしましょう。
2-3 他社から借り入れを行っている場合にはできるだけ残債を減らしておく
クレジットカードとそれに紐づけされたETCカードの審査に通るためには、他の貸金業者などから借入を行っている場合に、可能な限り残債を減らしておくことも大切です。
他の貸金業者などから多額の借入を行っている場合、クレジットカードでショッピングやキャッシングをした際の返済能力がないと判断されてしまうため、審査を通ることができなくなってしまう可能性があります。
クレジットカードの発行が行われないと、ETCカードの発行も行われないため他の貸金業者などから借入を行っている場合には、できるだけ残債を減らしておくことで審査に通る可能性を高くすることができます。
2-4 複数のクレジットカードも含むカードの同時申し込み(多重申し込み)をしない
複数のクレジットカードの申し込みを短い期間内で行うことを、多重申し込みといいます。
この多重申し込みを行うと、早急にクレジットカードを入手してキャッシングなどにより現金を用意したいのではないかという印象を持たれてしまい、審査に通らない可能性があります。
そのため、多重申し込みを行っているとクレジットカードの審査に通りにくくなり、ETCカードの発行もできなくなる可能性が高くなります。
2-5 流通系や信販系のクレジットカード会社にETCカードの発行を申し込みを行う
基本的にクレジットカードやETCカードを発行する会社の審査基準は非公開になっていますが、ターゲット層や申し込み基準から審査の難易度をある程度予測することができます。
クレジットカード会社の中でも流通系や信販系のものはターゲット層を幅広く設けているため、比較的審査に通りやすいと言えます。
そのため流通系や信販系のクレジットカードとそれに紐づけられたETCカードを申込むことで、審査に通りやすくなります。
2-6 自分の属性に合ったクレジットカード会社を選ぶ
クレジットカードとそれに紐づけられたETCカードの発行を行う際には審査が行われますが、その際には申込者の属性も審査の対象となります。
属性には、年収、職業、雇用形態、年収などで、ランクの高いクレジットカードを申込む際には、この属性が高くないと審査で落とされてしまいます。
一般的にクレジットカードは、一般、ゴールド、プラチナ、ブラックとランクが上がっていくと求められる属性も高くなります。
そのため、自分の属性に合ったクレジットカードとETCカードに申し込むことで、審査に通る可能性がぐっと高くなります。
3章 一度審査に落ちたらETCカードは作れない?
ブラックリストに載っている人や無収入の方は、基本的にクレジットカードとETCカードの審査に通ることはありません。
しかし、それ以外の理由でクレジットカードの審査に落ちてしまった経験がある人は、他のクレジットカード会社に申し込むことで審査に通ることができる可能性もあります。
その理由は前述したように、クレジットカード会社や発行を希望するクレジットカードのランクにより審査の厳しさが異なるためです。
クレジットカードとETCカードの審査に通らなかった場合には、別のクレジットカード会社で手続きを行うか、ランクの低いクレジットカードにターゲットを変更することで、クレジットカードとETCカードの審査に通ることができる可能性が高まります。
ただし、多重申し込みとみなされてしまうと、そのような審査に通過しやすいクレジットカードとETCカードであっても審査に通らなくなってしまうので、注意しましょう。
4章 ETCカードを発行してもらう際の一般的な流れ
ETCカードを発行してもらう場合には、クレジットカードを持っている場合と持っていない場合でその流れが異なります。
ここでは、それぞれの場合のETCカード発行までの流れを解説していきます。
4-1 クレジットカードを持っている場合
クレジットカードを持っている場合のETCカード発行の流れは、以下のようになります。
STEP1 クレジットカード会社のwebサイトのマイページにログインする
申込方法はクレジットカード会社により異なりますが、webサイトのマイページにログインして申し込むのが一番手軽な方法です。
それ以外にも、電話や窓口で申し込むことが可能です。
STEP2 「ETCカードを追加する」を選択する
クレジットカード会社のマイページで、カードの追加を選択し、その次にETCカードを選択します。
STEP3 ETCカードが手元に届く
このような手続きを行うと、手元にETCカードが届きます。
4-2 クレジットカードを持っていない場合
クレジットカードを持っていない場合のETCカードの発行の流れは、以下のようなものになります。
STEP1 申し込みをしたいクレジットカード会社のサイトにアクセスする
まずは、クレジットカードの申し込みを行います。
クレジットカード会社のwebサイトの申し込みフォームにアクセスします。
STEP2 申し込みフォームに必要事項をもれなく入力する
申込フォームにはさまざまな必要事項入力する必要があるので、これらをもれなく入力します。
STEP3 申し込みフォームの付帯サービスの申し込み画面で「ETCカードを申し込む」を選択する
申し込みフォームには付帯サービス申し込みの画面があるので、そこで「ETCカードを申込む」を選択します。
STEP4 審査結果がの通知が来る
審査の結果が通知されます。
STEP5 クレジットカードの発行後にETCカードが発行される
無事に審査を通過した場合には、クレジットカードが発行され、その後ETCカードも発行されます。
5章 個人信用情報機関の情報等に基づく審査がないETCパーソナルカードとは
クレジットカード会社のETCカードを発行する際の審査は、信用情報機関の情報にも基づいて行われますが、そうではないETCカードもあります。
そのETCカードは、ETCパーソナルカードと呼ばれるものです。
ここでは、ETCパーソナルカードについて解説していきます。
5-1 クレジットカードがなくても発行できる
通常のETCカードは、クレジットカード会社がクレジットカードに紐づけて発行するものです。
しかしETCパーソナルカードはあらかじめデポジット(保証金)を預け、それを担保として後日利用料金の支払いを行うので、クレジットカード持っていなくても発行してもらうことができます。
デポジットはあくまで預け金なので、支払いが滞った際にまだ支払われていない利用料金の精算に充てられます。
また、与信審査がないため何らかの理由でクレジットカードを持っていない方でも、ETCカードを持つことができます。
5-2 高速道路の料金を支払うとマイルが貯まる
ETCパーソナルカードを使用する前にETCマイレージサービスに登録しておくと、高速道路の利用料金の支払額に応じてマイレージを貯めることができます。
ETCマイレージサービスで貯まったマイルは、高速道路の通行料金として使うことができます。
5-3 年会費とデポジット(保証金)が必要
ETCパーソナルカードを申込む際には、1,257円(税込み)の年会費と、最低3,000円のデポジットを支払う必要があります。
デポジットはいわゆる保証金で、発行元の会社に預けるお金のことです。
デポジットは預けるお金なので、ETCパーソナルカードの利用をやめる際に返金してもらえます。
クレジットカードのに紐づけされているETCカードの場合は、初期費用をかけずに無料で発行してもらえることがほとんどです。
そのため初期費用が必要であるという点は、ETCパーソナルカードのデメリットであるといえるでしょう。
5-4 個人信用情報を積むことはできない
クレジットカードに紐づけされたETCカードは個人情報信用機関の情報により審査が行われるため、利用実績に応じて信用情報が登録されます。
一方ETCパーソナルカードは、個人信用情報機関の情報によって審査されることはありません。
そのため、どれだけ期日通りに支払いを行い利用しても、個人信用情報を積むことはできません。
5-5 利用停止になることがある
ETCパーソナルカードを利用するためには個人信用情報機関の情報を利用した審査をする必要はありませんが、利用停止になってしまう可能性はあります。
それは、利用料金を支払わなかった場合です。
ETCカードの支払方法は基本的にクレジットカードと同じ口座振替ですが、銀行口座の残高がETCパーソナルカード利用額より低い場合には支払いができなくなるため、利用停止になってしまいます。
ただしこのような場合でもすぐに利用停止になることは少なく、振込用紙が自宅に送付されてくるためこの振込用紙を利用して料金を支払うようにしましょう。
6章 ETCパーソナルカード申し込みの流れ
ここでは、ETCパーソナルカードを申込む際の流れについて解説していきます。
STEP1 ETCパーソナルカードwebサービスから申し込みを行い利用申込書に記入する
ETCパーソナルカードのwebサイトにアクセスし、利用申込書の送付を依頼します。
利用申込書は、高速道路のサービスエリアなどでも手に入れることができます。
STEP2 申込書をETCパーソナルカード事務局に郵送する
送付されてきたETCパーソナルカードの申込書に必要事項をもれなく記入し、事務局に郵送します。
STEP3 デポジット払い込み取扱票が届く
ETCパーソナルカードの申込書を事務局に郵送すると、デポジットの払い込み取扱伝票が届きます。
STEP4 デポジットをコンビニか郵便局取扱窓口で振り込む
手元に届いたデポジットの払込伝票を使って、コンビニなどでデポジットを振り込みます。
STEP5 約2~3週間後にETCパーソナルカードが手元に届く
デポジットの振り込みが行われると、およそ2週間から3週間でETCパーソナルカードが手元に届きます。
7章 クレジットカード系ETCカードとETCパーソナルカードの違い
ETCパーソナルカードとクレジットカードに紐づけされたETCカードには、いくつかの違いがあります。
以下に、ETCパーソナルカードとクレジットカードに紐づけされたETCカードの違いを表にしています。
横スクロールできます
クレジット系ETCカード | ETCパーソナルカード | |
---|---|---|
デポジット | 不要 | 必要 |
本人以外の作成が可能か | 家族カードを利用すると可能 | 不可 |
審査があるか | 個人信用情報機関の情報を利用した審査がある | 個人信用情報機関の情報を利用した審査はないが、会社独自の審査がある |
発行スピード | 早い | 2~3週間 |
年会費 | 無料の場合が多い | 必要 |
ポイント付与 | クレジットカード会社による | マイルが貯まる |
複数発行 | 可 | 不可 |
8章 審査に通らない場合にはデポジットカードの作成と並行して早めに審査に通るようにしよう
クレジットカードに紐づけされたETCカードを申込む際には、申し込む人の属性以外にも個人信用情報機関の情報に基づいた審査が行われます。
個人情報機関の情報を見る場合には、主に過去に金融事故を起こしたことがないかという点や多額の債務がないかということに重きを置かれます。
クレジットカードに紐づけられたETCカードの審査に落ちてしまった場合でも、ETCパーソナルカードであればほとんどの場合発行してもらうことができます。
そのため、クレジットカードに紐づけられたETCカードの審査に落ちてしまった場合には、ETCパーソナルカードを利用しながらクレジットカードの紐づけられたETCカードの審査に通るためにクレジットカード会社の残債をできるだけ減らしておくなどの対応をしておく必要があります。
しかし、残債が非常に多くETCカードの発行ができない場合には、今後のクレジットカード自体の返済も滞る可能性もあるでしょう。
そのような場合は、債務整理を行い返済額を減らすことをおすすめします。
債務整理の手続きは非常に煩雑であるため、一般の方が行うのは非常に困難です。
またクレジットカードの債務を放置していると、一日一日と利息が増えてくるため、早い段階で専門家に相談する必要があります。
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