40代の借金の平均額は?借金の内訳と多い場合の対処方法を解説

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】大阪司法書士会 登録番号大阪第4454号 / 大阪府行政書士会所属 会員番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識
40代の借金の平均額は?借金の内訳と多い場合の対処方法を解説

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40代は働き盛りですが、ローンや育児などで支出が多い年代でもあります。

金融広報中央委員会の調査(※)では、40代での借金は単身世帯で354万円、二人以上の世帯で2,037万円というデータが出ました。

かなり高額なように思えますが、ほとんどが住宅ローンであり、住宅ローン以外での借金は150万円〜200万円ほどだと考えられます。

40代では、退職後の老後資金の貯蓄をそろそろ始めたいと考える人も多いでしょう。しかし、住宅ローン以外に借金があると貯金にまわす余裕はなくなり、なかなかお金は貯まりません。

今回は、40代での借金の平均額やその内訳を紹介するとともに、返済が苦しい場合の対処方法について詳しく解説していきます。

※参考:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」

1章 40代の借金の平均額と借入の目的

金融広報中央委員会の調査によると、40代における借金のデータは以下のようになっています。

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借入がある人借入残高の平均住宅ローンの残高平均
単身世帯15.7%354万円209万円
二人以上の世帯28.9%2,037万円1,813万円

30代での借金の平均が単身者世帯が358万円、二人以上の世帯が1992万円であるのと比べると、40代では30代よりやや安くなります。

40代の借金のうち住宅ローンの割合は、単身世帯では59%、二人以上世帯では89%であり、ほぼ住宅ローンが占めているといってよいでしょう。

一方で住宅ローン以外の借入は、上のデータから計算するとおおよそ150万円〜200万円ほどだと考えられます。

1-1 借金の内訳と特徴

借金の内訳については、以下のような調査結果が出ています。

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医療費や災害復旧資金こどもの教育・結婚資金住宅の取得または増改築などの資金日常の生活資金耐久消費財の購入資金旅行、レジャーの資金株式等金融資産への投資資金土地・建物等の実物資産への投資資金相続税対策の資金その他
単身者5.9%2.0%13.7%47.1%5.9%17.6%2.0%2.0%2.0%31.4%
二人以上の世帯4.6%9.5%55.3%23.7%12.5%5.9%0.0%4.9%0.3%11.5%

40代の単身者では、住宅に関する借入よりも「日常の生活資金」や「旅行・レジャーへの資金」として借り入れる割合が多くなっています。これは単身者世帯内で他の世代と比べても、旅行・レジャー資金として借入する割合は40代の単身者が最も多いという結果でした。

二人以上の世帯では、「住宅の取得または増改築などの資金」に関する借入の割合が50%以上を占めており、単身者と比べると「耐久消費財の購入資金」への借入も多い傾向にあります。

このデータから、40代で単身世帯では生活資金の補填や旅行・レジャーのための借入が多く、結婚して子どもがいるなどの二人以上の世帯では住宅ローンや車のローンを抱えているケースが多いことがわかります。

2章 借金地獄といえるのはどんな状態?

高額である車や家、家電などを購入するときにローンを組むのはよくあることです。あるいは日々の生活費が足りないために、時にはキャッシングに頼ることもあるかもしれません。

しかし、例え少額ずつでも借金を積み重ねていくと、月々の支払い額だけでなく払い続ける期間は伸びていきます。さらに、支払い期間が伸びるほど、払わなければならない利息もどんどん増額していくのです。

最初は払えると思って借り入れしていても、気づかない間に借金地獄に陥っていることもありえます。

「この程度の借金ならまだ大丈夫」と思わず、どんな状態になっていると借金地獄といえるのかを理解しておきましょう。

2-1 借入額が年収の3分の1以上ある

現在の借入額が年収の3分の1以上になっている場合、すでに継続して返済するのは困難な状況にあります。

例えば年収が600万円の人では、現在の借入残高が200万円以上ある場合は借金地獄に足を踏み入れているといえるでしょう。

ここでいう年収の3分の1というのは、「無理なく返済できる額」の基準とされており、貸金業法では借入額が年収の3分の1以上を超える貸付は禁止されています(総量規制)。これは1社からの借入に限らず、複数の会社から借入がある場合でも総額が3分の1を超えないように規制されるのです。

ただしこれが適用されるのは貸金業法が適応する貸金業者だけであり、以下の借入では総量規制の対象になりません。

  • 住宅ローン
  • カーローン
  • おまとめローン
  • 銀行からの貸付

貸金業者から借入しなくても、少し無理して住宅ローンと車のローンを組んでいるだけで3分の1を超えている可能性もあるため、注意が必要です。

借金の返済がやばいケースについてさらに詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。

2-2 3年以上支払いが終わらない

完済までの期間が長引くほど利息は高くなります。毎月の返済額は生活に無理のない金額に設定しているから心配ないと思っていると、いつまでも完済できないという借金地獄におちいることになります。

具体的にいえば、3年以上返済を続けている場合にはかなりの利息を払っているといえるでしょう。

また、完済までの期間が長くなれば、その間に事故や病気といった急なトラブルで返済計画が破綻する可能性が高くなります。

元金に対してどれだけ支払えばいつ完済できるかをしっかり把握し、できるだけ早く完済できるように心がけることが大切です。

2-3 支払いが延滞またはぎりぎりになる月がある

毎月の返済が順調でない場合は、すでに借金地獄にいるといっても過言ではありません。

返済が延滞したりぎりぎりになったりする時点で、継続して返済していくのが苦しいということです。すぐに家計を見直して、収入と支出のバランスを考え直す必要があるでしょう。

3章 支払いが苦しい借金の対処方法4つ

やむを得ず抱えた借金だとしても、毎月の返済が苦しいと感じているならば、返済計画が破綻してしまうリスクは大いにあります。

また、40代はそろそろ老後資金の準備が気になる年代です。住宅ローン以外で借金があれば、貯蓄に回すお金を捻出できずになかなか貯められないため、早めに完済したほうが良いのは間違いありません。

一方で住宅ローンは金利は低めに設定されており、借金の中でも特殊な立ち位置です。しかし次のような場合では、返済が厳しくなることがあります。

  • ローンを組むときに月々の返済額を無理して多めに設定した
  • 夫婦名義でローンを組むも離婚した
  • 働き手が病気になり仕事を辞めた

このように支払いに苦しくなったときの対処方法は、以下の4つです。

  1. おまとめローンを検討する
  2. 家計チェックして節約する
  3. 副業で収入を増やす
  4. 債務整理する

この章では、それぞれの方法について詳しく解説していきます。

方法1. おまとめローンを検討する

複数の貸金業者から借入している場合、おまとめローンを利用して借金を1本化すると月々の返済が楽になる可能性があります。

金利の上限は借り入れた金額によって決まっており、元本が少額であるほど上限金利は高くなります。そのため、借入額をまとめて元本の金額を上げることで金利を下げられます。

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元本10万円未満10万〜100万円100万円以上
上限金利年20%年18% 年15%

もし元本を合算して上限金利が変わらなかったとしても、今の借入先より金利が低いところでまとめて借りれば、月々の返済額が減らせるでしょう。

ただし、おまとめローンを利用して借金を一本化すると、それまで利用していた枠が空くことになります。その枠を利用して新たに借入するのは避けましょう。

借金返済を一本化する具体的な方法を知りたい方は、こちらも参考にしてください。

方法2. 家計チェックして節約する

家計を見直し、無駄なところにお金をかけていないかを改めて調べてみることも大切です。

  • 保険に入りすぎていないか
  • 通信費を抑えられないか
  • 使途不明金はないか など

毎月、何にどれだけお金を使っているかをまず把握してみましょう。勧められるままに入った高額な保険や、高い携帯代は見直すべきです。また、ささいな買い物もクレジットカードで支払うため、何にどれだけ使ったかわからなくなるパターンも多いです。

毎月の収入から予算を組んで計画的にお金を使えば、節約につながり借金返済のための金額を捻出しやすくなります。

方法3. 副業で収入を増やす

今の仕事で収入がこれ以上増えないことがわかっているならば、副業によって収入を増やすのも方法の一つです。

今はインターネットが普及したため、WebデザイナーやWebライター、せどりなどの副業を始めるハードルは低くなっています。また、ウーバーイーツやスキマ時間にすぐ入れるアルバイトなど、探せば副業する方法はいくらでもあります。

どの副業でも楽にお金を稼げるということはありませんが、自分に合った方法で収入を上げられます。

方法4. 債務整理する

それでも借金の返済が苦しいならば、債務整理に踏み切りましょう。債務整理とは手続きによって借金の総額を減額したり免除してもらう方法で、具体的には以下の3つの方法があります。

任意整理債権者と直接交渉して支払いできる金額・期間を交渉する
個人再生借金を5分の1〜10分の1に減額し、原則3年で返済する
自己破産裁判所に申し立てることですべての借金の返済が免除される手続き

債務整理には作成すべき書類が多く、裁判所への申立てなどの手続きも多いため、専門家に依頼するのがおすすめです。

グリーン司法書士法人事務所では、電話やオンラインでお気軽にご相談いただけます。相談料分割払い可能で借金返済の無料診断も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

債務整理について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

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まとめ

40代の借金額の平均は、単身世帯で354万円、二人以上の世帯で2,037万円です。住宅ローンがほとんどを占めており、住宅ローン以外での借入残高はおおよそ150万円〜200万円になります。

40代は20代、30代に比べ年収は増えますが、住宅ローンやカーローン、育児などで支出も多い世代です。将来に向けて貯蓄したくても、借金があればそちらの返済が優先されてなかなかお金を貯められません。

もしも今、借金の返済でお困りならば、一刻も早くなんらかの対処をして早めに返済するようにしましょう。

借金返済が困難で債務整理を検討しているならば、グリーン司法書士法人へご相談ください。経験豊富な司法書士が家計診断し、適切な方法で借金問題を解決いたします。

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よくあるご質問

40代の借金の平均額はいくら?
40代の借金額の平均は、単身世帯で354万円、二人以上の世帯で2,037万円です。
借金はいくらからやばい?
借金がやばいかどうかの一つの目安は、借入総額が年収の3分の1を超えているかどうかです。
年収の3分の1を超える借金は、返済能力を上回ってしまい返済が難しくなると言われています。
借金がいくらからやばいかについて詳しくはコチラ
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