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- 総量規制とはなにか
- マイカーローンが総量規制の対象にならない理由
- マイカーローンの審査の基準
- 他に借金がある人がマイカーローン審査に通るコツ
マイカーローンは、総量規制の対象外とされています。
自動車購入を目的にお金を借りる方法は色々ありますが、マイカーローンは車の購入資金を銀行・信販会社・ディーラーなどで借り入れ、分割返済するローンです。
マイカーローンは総量規制の対象ではないものの、自動車を購入するときに他の借金を抱えていると、必要な額を借りられない恐れがあります。
そこで、マイカーローンにおける総量規制の扱いや、他に借金がある方が審査に通るコツを紹介します。
目次 ▼
1章 総量規制とは
「総量規制」とは、貸金業者からの借入れが年収の3分の1を超えないように、消費者金融等の貸付を制限する制度です。
金利の高い貸金業者からの借金で、多重債務に陥ることを抑えるために、貸金業法で規制しています。
ただしすべての借金が総量規制の対象ではなく、貸金業者(消費者金融など)からの借入れや、クレジットカードのキャッシングなどが該当します。
総量規制の対象外となる貸付は、大きく「除外貸付」と「例外貸付」に分類されます。
たとえば「除外貸付」は総量規制から「除外」される以下のローンなどです。
- 住宅ローン
- 自動車ローン
- 高額療養の貸付
- 有価証券担保の貸付
- 不動産担保の貸付
- 不動産売却で返済予定の貸付
2章 マイカーローンは原則として総量規制の対象にならない
自動車を購入するときに利用できるローンには、以下の種類があります。
ローン種類 | 内容 |
---|---|
銀行ローン | 都市銀行・地方銀行・信用金庫・JAバンクなどのローン商品 |
ディーラーローン | ディーラー提携の信託会社・クレジットカード会社・保証会社によるローン商品 |
消費者金融フリーローン | 消費者金融の個人向け融資用のカードローン |
クレジットカードのキャッシング | クレジットカードに付帯されたキャッシング枠を限度とした借入れ |
上記のうち、資金使途が自動車購入であるローンが「マイカーローン」であり、銀行ローンとディーラーローンに分かれます。
「銀行ローン」は民間銀行など金融機関のローン商品であり、「ディーラーローン」は自動車メーカー系の信販会社提供のローン商品です。
総量規制の対象は、消費者金融やクレジットカードのキャッシングであり、主に貸金業者から借りたお金といえます。
銀行やディーラー提携の信販会社を規制する法律は貸金業法ではなく、貸金業者に該当しないため、マイカーローンは総量規制の対象にはなりません。
ただしマイカーローンは担保提供されているため、返済が滞れば回収されるため注意してください。
3章 【注意】マイカーローン借入時には審査が行われる
マイカーローンは高額な借入れになることが多いため、銀行や信販会社が顧客の返済能力を厳しく審査します。
審査する項目は以下のとおりです。
- 年収
- 信用情報
- 勤続年数
- 職業
- 返済負担率
- 他社からの借入額
特に審査では返済負担率(手取り年収に占める年間の返済額の割合)が重要な判断基準です。
一般的な返済負担率は25~35%が目安といえます。
年収よりも高い返済負担率の場合や経済状態次第では、審査に通りにくくなると予想されます。
マイカーローン自体は総量規制の対象外であるものの、他社からの借入額が考慮されるため、全体の借入額が多ければ返済能力が低いと判断されてしまいます。
マイカーローン申し込みの際には、年間の返済額の目安を大幅に上回らない設定で、返済計画を立ててください。
また、実際に毎月支払う予定の額を数か月貯めることができるか、まずは試してから申し込むと安心です。
4章 他に借金がある人がマイカーローンの審査に通りやすくする方法
他社からの借入れがある方がマイカーローン審査に通過するためには、以下のコツを押さえた上で申し込むとよいでしょう。
- マイカーローンの審査前に他の借金を完済する
- マイカーローンの借入金額を少なくする
- 保証人・連帯保証人を設定する
- 家族にマイカーローンの審査をしてもらう
それぞれ説明します。
4-1 マイカーローンの審査前に他の借金を完済する
マイカーローンの審査前に、他の借金は完済しておきましょう。
自動車購入を目的としたマイカーローン自体は総量規制に該当しなくても、他社の借入れも対象になります。
そのため申し込みまでに他社の借入れを完済しておけば、マイカーローン審査に通りやすくなるでしょう。
完済が難しい場合も、一部の繰り上げ返済などで借入額を減らしておくことをおすすめします。
4-2 マイカーローンの借入金額を少なくする
マイカーローンの借入金額を抑えれば、他の借金の影響を最小限にできます。
たとえば頭金を多く準備しておくことや、価格の安い自動車を選ぶことで、借入金額は少なくなります。
希望車種よりもグレードの低いモデルを選べば、借入額を抑えられるため審査に通りやすくなるでしょう。
4-3 保証人・連帯保証人を設定する
マイカーローンの申し込みの際に、保証人や連帯保証人を設定すれば、他に借金があっても審査に通りやすくなるでしょう。
保証人や連帯保証人を設定しておけば、申込者が返済できなくなった場合、代わりに請求できるため審査で有利になります。
4-4 家族にマイカーローンの審査をしてもらう
他に借金を抱えているのなら、家族にマイカーローンを利用してもらい、家族名義の自動車を使用する方法も検討できます。
なお、自動車の所有者が親や配偶者の場合は、自動車保険への加入は可能であるのに対し、他人や別居の親族が所有者では加入できない場合もあるため注意してください。
運転者範囲の設定によっても補償を受けられない場合があるため、詳しくは保険会社に相談することが必要です。
また、自動車税の納付書は車検証の名義人宛に届きますが、自動車名義がローン会社となっている場合には、使用者に宛てて送付されます。
親名義の自動車を使用する場合、親宛に納付書が届くため、税金の支払いの取り決めも必要です。
まとめ
マイカーローンは、総量規制の対象ではありません。
総量規制の対象は、消費者金融やクレジットカードのキャッシングであり、貸金業者の貸付けです。
銀行やディーラー提携の信販会社を規制する法律は貸金業法ではなく、貸金業者に該当しません。
ただし他社からの借入額が考慮されるため、全体の借入額が多ければ返済能力が低いと判断され、マイカーローンの審査に通りません。
マイカーローンがなければ収支が安定している方が多いため、申し込みの際には、年間の返済額の目安を大幅に上回らない設定で、返済計画を立てましょう。
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