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消滅時効の援用に成功すれば借金の返済義務はなくなりますが、お金を返していない事実は消えないため、信用情報機関に事故情報が残り続ける恐れがあります。
そして信用情報機関に事故情報が残っている場合、フラット35の借入審査に通らない可能性が高いです。
信用情報機関の登録情報は開示請求によって確認できるので、不安であれば確認しておきましょう。
なお、事故情報が残っている場合には削除されてからフラット35の審査に申し込むのがおすすめです。
また、信用情報機関とは別に金融機関ごとに社内でブラックリストも作成しています。
そのため、過去に時効の援用をした金融機関でフラット35の申し込みをしても審査に落ちてしまう可能性が高いのでご注意ください。
本記事では、時効の援用後にフラット35の審査に通るのか、信用情報機関の開示請求方法を紹介していきます。
時効の援用について、詳しくはコチラ
目次 ▼
1章 時効の援用後はフラット35の審査に通らない恐れがある
本記事冒頭で解説したように、時効の援用をするとフラット35の審査に通らない可能性があります。
時効の援用が完了して借金の返済義務はなくなっても、「借金を完済した」という扱いにはならないからです。
返済義務がなくなっても、債権者である貸金業者や金融機関が過去の借入を自然債務として扱う場合、信用情報機関の事故情報を削除しない可能性があります。
時効の援用後もフラット35の審査に落ちてしまうケースを詳しく見ていきましょう。
1-1 時効の援用後も信用情報機関に事故情報が残り続ける可能性がある
時効の援用手続を行い無事に時効が成立すると、基本的には債権者からの報告により、信用情報の記録は「削除」または「完了」等の状態に更新されます。
「削除」された場合は、手続きから1~2カ月程度で信用情報から記録が消えますが、「完了」等の状態に更新された場合は、そこからさらに5年程度は記録が残り続けます。
しかし、時効の援用後に事故情報を削除または更新してくれるかどうかは、最終的に債権者の判断に委ねられています。
返済義務がなくなっても、債権者が過去の借入を自然債務として扱う場合、信用情報機関の事故情報を削除しない可能性があります。
このように情報の更新・削除をしてもらえない場合、事故情報が半永久的に残り続けてしまう恐れがあります。
信用情報に事故情報が残っている間は、フラット35の審査に通らない可能性が高いです。
他にも、新たなクレジットカードの作成やローンの借入審査には通らない可能性が高いでしょう。
なお、現在の事故情報がどのように登録されているかは、信用情報機関に開示請求を行えば確認できます。
信用情報機関への開示請求方法は、2章で詳しく紹介していきます。
1-2 貸金業者の社内ブラックは半永久的に残る
信用情報機関に登録されている事故情報とは別に、貸金業者や金融機関は自社でブラックリストを管理しています。
- 借金を延滞した
- 時効の援用をした
上記のケースで社内ブラックに登録された場合、記録は半永久的に削除されません。
そのため、過去に時効の援用をした金融機関でフラット35の借入をしようとしても、ほぼ審査に通ることはないでしょう。
フラット35で住宅ローンを組みたいときには、過去に時効の援用をした金融機関以外に審査を申し込みましょう。
2章 時効の援用後に信用情報機関の情報開示をする方法
1章で解説したように、時効の援用をした後フラット35の審査に通るかどうかは、信用情報から事故情報が消えているかが重要です。審査落ちを防ぐためにも、不安な場合は信用情報機関に情報開示を依頼して状況を確認するのがおすすめです。
主要な信用情報機関には以下の3つがあります。
| 信用情報機関 | 主な加盟業者 |
|---|---|
| 日本信用情報機構(JICC) | 消費者金融、ネット銀行、一部のクレジット会社や保証会社など |
| 株式会社シー・アイ・シー(CIC) | クレジットカード会社、信販会社、携帯電話会社など |
| 全国銀行個人信用情報センター(KSC) | 銀行、信用金庫、信用組合、農協、一部の銀行系クレジットカード会社など |
時効を援用した借入先(債権者)が加盟している機関に合わせて開示請求を行いましょう。どこに加盟しているか分からない場合や不安な場合は、3社すべての開示請求を行うのが確実です。
なお、時効の援用通知を送った直後に開示請求を行っても、債権者側の社内処理や各機関へのデータ反映にタイムラグがあるため、古い事故情報が残ったまま届いてしまうことがあります。
無駄な手数料を払わないためにも、時効の援用手続きをしてから1〜2ヶ月程度経過したタイミングで開示請求を行うのがよいでしょう。
ここからは、各信用情報機関への開示請求方法を紹介します。
2-1 日本信用情報機構(JICC)
日本信用情報機構(JICC)では、主に「スマホアプリ」または「郵送」の2つの方法で信用情報の開示請求を行えます。
| 手続き | 手数料 | 主な支払い方法 |
|---|---|---|
| スマホアプリ | 700円 | クレジットカード払い、携帯キャリア決済(iPhoneを除く) |
| 郵送 | 2,177円(発券手数料含む) | コンビニで「郵送開示利用券」を購入 |
※2026年9月時点の情報です。
時効の援用後にJICCへ開示請求を行い、届いた開示書類(信用情報開示結果)に対象の借入履歴自体が載っていない、または「遅延」や「異動参考情報」などの記載がなくなっていれば、事故情報は無事に処理されたと判断できるでしょう。
詳しくは、JICC公式ページをご参照ください。
2-2 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
株式会社シー・アイ・シー(CIC)では、主に「インターネット」または「郵送」の2つの方法で信用情報の開示請求を行えます。
| 手続き | 手数料 | 主な支払い方法 |
|---|---|---|
| インターネット | 500円 | クレジットカード・デビッドカード払い、携帯キャリア決済、PayPay、楽天Pay |
| 郵送 | 1,650円(発券手数料含む) | コンビニで「開示利用券(コンビニチケット)」を購入 |
| 1,500円(発行手数料別途) | ゆうちょ銀行で定額小為替証書を購入 |
※2026年9月時点の情報です。
時効の援用後にCICへ開示請求を行い、届いた開示書類(信用情報開示報告書)の「返済状況」欄を確認します。 この欄から「異動」の記載がなくなっているか、または契約情報そのものが載っていなければ、事故情報は無事に処理されたと判断できるでしょう。 なお、「終了状況」欄が「完了」等に更新されていても、「異動」の文字が残っている間は事故情報として扱われる可能性があるため注意が必要です。
詳しくは、CIC公式ページをご参照ください。
2-3 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
全国銀行個人信用情報センター(KSC)では、主に「インターネット」または「郵送」の2つの方法で信用情報の開示請求を行えます。
| 手続き | 手数料 | 主な支払い方法 |
|---|---|---|
| インターネット | 800円 | クレジットカード・デビッドカード払い、携帯キャリア決済、PayPay |
| 郵送 | 2,403円(発券手数料含む) | コンビニで「本人開示・申告手続利用券」を購入 |
※2026年9月時点の情報です。
時効の援用後にKSCへ開示請求を行い、届いた開示書類(登録情報開示報告書)の「取引情報」欄を確認します。対象の借入履歴そのものが掲載されていないか、または「返済区分」の「延滞」や、「完了区分」の「代位弁済」などの記載がなくなっていれば(「完了」への更新や空欄など)、事故情報は無事に処理されたと判断できるでしょう。
詳しくは、KSC公式ページをご参照ください。
まとめ
時効の援用後に信用情報機関の事故情報が削除されていない場合には、フラット35の借入審査に通らない可能性があります。
信用情報機関の事故情報は時効の援用完了から5年程度残ってしまうこともあるため、事故情報が残っているか確認したいときには信用情報機関で情報開示請求を行うのがおすすめです。
また、信用情報機関とは別に貸金業者や金融機関は自社独自で事故情報を管理しています。
社内ブラックの情報は半永久的に残ることが多いため、過去に時効の援用をした金融機関でフラット35の審査を通すことは難しくなると考えておいた方がよいでしょう。
時効の援用を行えば借金の返済義務をなくせる可能性がありますが、手続き完了後もローンの審査が通らないなどの影響があります。
時効の援用を検討する際は専門家に相談し、慎重に手続きを進めるのがよいでしょう。
グリーン司法書士法人では、時効の援用をはじめとした債務整理に関する相談をお受けしています。
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よくあるご質問
- 時効の援用をしたら信用情報は削除されますか?
- 時効の援用によって借金の返済義務は法的に消えますが、信用情報がすぐ完全に消えるわけではありません。
信用情報機関によっては「完了」などに更新され、一定期間(一般的に最終取引後約5年)情報が保持されます。
JICCでは早期に削除されるケースもありますが、機関ごとに扱いが異なります。
- 時効の援用後、フラット35は借入できますか?
- 時効援用後でも信用情報に事故情報の履歴や「完了」情報が残っている間は、住宅ローン(フラット35 など)の審査に不利になる可能性があります。
ただし、信用情報上の事故情報が削除され、収入・返済能力が十分と判断されれば、審査通過も理論上は可能です。
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