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自己破産をすると、信用情報機関に事故情報が掲載されるため、クレジットカードの利用・作成ができなくなってしまいます。(自己破産手続き以前でも、借金を滞納している場合でも同様です)
利用・作成できなくなるのは、ご自身名義のカードはもちろん家族カードも同様です。
一方、破産者のご家族が家族カードを作成し、あなたが利用することはできます。
目次 ▼
1章 自己破産後、家族カードは使える?
自己破産後は、信用情報機関(いわゆるブラックリスト)に事故情報が登録されるため、クレジットカードの利用ができなくなります。もっとも、自己破産する以前に借金滞納している場合にはその時点でブラックリストに登録されている可能性が高いでしょう。
日常的にクレジットカードを利用されていた方にとっては、クレジットカードの利用ができなくなることを不便に感じることもあるでしょう。そこで家族カードを利用したいと考えることもあるかと思います。
ここでは、自己破産後の家族カードの利用の可否などについて解説します。
1−1 破産者名義の家族カードは解約される
ブラックリストに登録される以前に、破産者名義のカードで家族カードを作成していた場合、ブラックリストに登録された後には本カードと同様に解約されます。
ご家族が利用していた場合であっても、利用できなくなりますので注意しましょう。
1−2 破産者の家族名義の家族カードであれば利用可能
自己破産をしても、破産者のご家族に影響が出ることはほとんどありません。そのため、ご家族が契約しているクレジットカードの家族カードをであれば引き続き利用することが可能です。
現在家族カードを作成していない場合でも、あとから家族カードを作成し、破産者が利用することもできます。
2章 家族が自己破産をしてもカードの利用・作成はできる?
自身が自己破産をすると、ご家族もクレジットカードの利用や作成ができなくなってしまうのではと心配される方もいらっしゃるでしょう。
しかし、自己破産するのはあくまで破産者本人であり、ご家族に影響はほとんどありません。
2−1 すでに所有しているカードは引き続き利用可能
自己破産をしても、破産者のご家族がすでに所有している、その家族名義のカードに影響はありません。そのためこれまでと変わらず引き続き利用することが可能です。
これは契約者が異なるため、たとえ家族であっても破産の影響は受けないのです。
また、家族カードのサービスがあるクレジットカードであれば、家族カードを作成することもできます。
2−2 新規発行は「類似情報」として審査が通りにくくなる可能性がある
自己破産をしても家族に影響がほとんどないとお話しました。これは、クレジットカード会社や金融機関は、家族の審査をする際にあなた以外の信用情報を見ることはできないからです。したがって、夫の自己破産が妻のクレジットカード作成に影響を与える可能性は低いといえるでしょう。
しかし、あなたが契約していたクレジットカード会社は、自社が管理している情報として破産の記録が「類似情報」として残ります。
そのため、あなたが契約していたクレジットカード会社や金融機関、その系列会社などで家族がクレジットカードを作成する際には審査が通りにくくなる可能性が高くなります。
3章 自己破産後、自分のクレジットカードが使えるようになるまでの期間
信用情報機関に事故情報が登録されている間は、クレジットカードの利用・作成ができません。逆を言えば、情報が消えれば利用できるようになるということです。
信用情報機関には3つの種類があり、それぞれ加盟している機関や情報が登録される期間が異なります。具体的には以下のとおりです。
信用情報機関 | 加盟機関 | 事故情報の登録期間(目安) |
CIC | 信販会社・クレジットカード会社 | 5年以内 |
JICC | 消費者金融・クレジットカード会社 | 5年以内 |
KSC | 全国の銀行 | 7年以内 |
上記から分かるように、クレジットカード会社が加盟しているCICやKSCへの事故情報の登録期間の目安は5年以内です。つまり、自己破産の手続きが終了してから最長5年間はクレジットカードの作成ができません。
なお、情報がいつ消えるかは明確には分かりません。情報の有無を確認するためには、各信用情報機関に問い合わせて確認する必要があります。
問い合わせ方法は、各信用情報機関ごとに異なりますので、各HPで確認してみてください。
信用機関情報 | 開示請求の方法 | 手数料 |
株式会社シー・アイ・シー(CIC) | オンライン 郵送 | オンライン請求:500円 郵送請求:1,500円 |
株式会社日本信用情報機関(JICC) | スマホアプリ 郵送 | データでの受け取り:1,000円 郵送での受け取り:1,300円 |
全国銀行個人信用情報センター(KSC) | オンライン 郵送 | オンライン請求:500円 郵送請求:1,679~1,800円 |
4章 クレジットカードの代わりにデビットカードを利用してみよう
これまでクレジットカードを利用してきた人にとっては、今後利用できなくなるとなると不便に感じることもあるでしょう。
その場合には、デビットカードを利用してみるのがおすすめです。
デビットカードとは、決済と同時に登録している銀行口座から引き落とされるもので、見た目や利用方法はクレジットカードとほとんど同じです。
15歳以上であれば誰でも作成可能で、作成時の審査もないことがほとんどです。そのシステム上、後払いのような信用取引ではないため、ブラックリストに登録されている方でも作成することができます。
また、デビットカードはクレジットカードのように後払いではなく、自身の所持金内で利用することができるため、使いすぎによって借金をしてしまう心配もありません。
「いちいち口座からお金を下ろすのは面倒」「買い物のときに大金を持ち歩くのは嫌だ」という方には、デビットカードがおすすめです。
まとめ
自己破産をすると、クレジットカードの利用・作成はできません。それは家族カードであっても同様です。
一方、破産者のご家族の名義のカードであれば、自己破産の影響は受けず引き続き利用することができます。家族カードのサービスがあれば、作成することもできるでしょう。
ただし、一度自己破産をするほどの借金を負ってしまったのであれば、ご家族名義の家族カードが利用できたとしてもあまりおすすめできません。当然使いすぎてしまえば、家族が困ってしまいます。
クレジットカードと似たもので、デビットカードというものがあります。決済すると即座に銀行口座から引き落とされるカードで、自己破産後でも利用できます。
もし、自己破産後の生活のことで不安なことがあれば、ぜひグリーン司法書士法人にご相談下さい。
初回相談は無料です。オンラインでのご相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
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よくあるご質問
- 自己破産をするとカードは使えなくなる?
- 自己破産すると、破産手続の時点で所有しているクレジットカードは「強制解約」されるため、使うことができなくなります。
自己破産時のクレジットカードの扱いについて詳しくはコチラ
- 自己破産をすると何年後にカードを作れる?
- 自己破産で借金がなくなっても、手続後、5年以内ではまだクレジットカードを作ることはできません。
自己破産後の信用情報機関の事故情報は、完済・解約から5~7年ほど登録されてしまうからです。
自己破産後のクレジットカードについて詳しくはコチラ