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借金の返済に関する相談窓口はいくつかありますが、自力での借金返済が難しく債務整理を検討している場合には司法書士もしくは弁護士に相談するのが良いでしょう。
司法書士と弁護士はどちらも債務整理を代行できる専門家ですが、費用相場や扱える案件に違いがあります。
結論から言うと、司法書士の方が弁護士よりも費用相場が安くおすすめです。
また、債務整理に特化した司法書士が多い一方で、弁護士の中には離婚や交通事故、法人の法律問題など業務範囲が多岐にわたります。
そのため、すべての弁護士が債務整理に精通しているわけではない点にも注意が必要です。
本記事では、司法書士と弁護士の債務整理における業務範囲の違い、どちらにおすすめすべきなのかをわかりやすく解説していきます。
なお、債務整理を相談できる窓口は司法書士や弁護士以外にも市役所や法テラスなどもあります。
債務整理の無料相談窓口については、下記の記事でも紹介しているのでご参考にしてください。
目次 ▼
1章 債務整理や借金相談における司法書士と弁護士の違い
債務整理における司法書士と弁護士の違いは、以下の表の通りです。
司法書士 | 弁護士 | |||
---|---|---|---|---|
請求できる債権額 | 元金140万円以下(1社ごとの過払い金)ただし、裁判書類作成代行でのサポートは可能 | 制限なし | ||
訴訟ができる裁判所 | 簡易裁判所のみ | 制限なし | ||
可能な業務 | 任意整理 | 代理人(1社ごと元金140万円以下の債務に限る) | 全ての業務において代理人になれる | |
自己破産・個人再生 | 書類作成代理人(債務額の制限はなし) | |||
費用相場 | 任意整理 | 3〜6万円(1社あたり) | 任意整理 | 4〜8万円(1社あたり) |
個人再生・自己破産 | 20〜40万円 | 個人再生・自己破産 | 30万円〜50万円 |
弁護士の場合は債権額や対応可能な業務に制限はありません。
一方で司法書士の場合、1社あたりの過払い金が元金140万円以下の場合や1社あたりの債務が元金140万円以下の場合だけ代理人として対応できます。
1-1 債務整理や借金相談における司法書士と弁護士の共通点
先ほど解説したように、債務整理や借金問題解決における司法書士と弁護士の業務範囲の違いは、1社あたりの過払い金請求の元金や1社あたりの債務の元金のみです。
例えば、元金120万円かつ遅延損害金50万円の場合、司法書士が代理人として対応可能です。
自己破産や個人再生は債務額に制限はなく、司法書士は書類作成の代行を行えます。
弁護士と異なり、すべての行為を代理することはできませんが、司法書士も書類作成のみでなく、裁判所とのやり取りや申立て、免責決定を受けるまでの相談に応じることが可能です。
グリーン司法書士法人ではあなたのケースで債務整理をした場合にどのくらい借金を減額できるか 匿名の「無料診断」を行っております。
いきなり専門家に相談するのはハードルが高いという方は、 まずはお気軽に以下の診断フォームよりお問い合わせください。
2章 債務整理や借金の相談は司法書士への相談がおすすめな理由
本記事の冒頭でも解説しましたが、債務整理や借金に関する相談は費用相場が安い司法書士への相談がおすすめです。
とはいえ、1章で解説した対応できる業務範囲の比較表を見ると、より様々な業務に対応してくれる弁護士の方が魅力的に感じる人も多いかもしれません。
しかし、総合的に見ると司法書士へ依頼することをおすすめします。
債務整理や借金の相談を司法書士にすべき理由は、主に以下の3つです。
- 費用相場は司法書士の方が安い
- 大規模案件を中心に取り扱っている弁護士も多い
- 司法書士が対応できる「140万円以下の制限」は元金のみを計算する
それぞれ詳しく見てきましょう。
2-1 費用相場は司法書士の方が安い
本記事の1章で紹介したように、司法書士と弁護士の費用相場を比較すると、司法書士の方が安価な場合が多いです。
司法書士と弁護士の費用相場は、下記の通りです。
司法書士 | 弁護士 | |
---|---|---|
任意整理 | 3~6万円 | 4~8万円 |
自己破産・個人再生 | 20~40万円 | 30~50万円 |
債務整理を依頼する多くの人は、借金の返済に悩んでいて専門家への依頼費用を抑えたいと考えている人が多いはずです。
債務整理で借金を減額し、今後の生活を改善していくためにも司法書士に依頼して費用を少しでも抑えた方が良いでしょう。
2-2 大規模案件を中心に取り扱っている弁護士も多い
1章で解説したように、弁護士は請求できる債権額に制限がないので、法人破産など大規模案件を中心に取り扱っている事務所もあります。
そのため、個人の債務整理であれば司法書士の方が経験豊富である場合も多いです。
2-3 司法書士が対応できる「140万円以下の制限」は元金のみを計算する
1章で解説したように、司法書士が請求できる債権額の上限額は元金140万円以下です。
元金なので利息や遅延損害金を含まないのはもちろんですが、計算時には1社ごとの元金を計算します。
そのため、以下のように複数の借入先から借金をしていて総額が1,000万円近くあるケースでも、司法書士が債務整理を行えます。
さらに、自己破産や個人再生は司法書士も1社あたりの債権額に制限はないので、問題なく手続きできます。
私たちグリーン司法書士法人では、1社140万円(元金部分)を越える借り入れが一部ある場合、その債権者への対応は弁護士にご依頼いただき、弁護士と連携して任意整理をサポートさせていただきます。
せっかく借金を整理するのに、それに多額の費用をかけるのはもったいないですよね。なるべく安価に済ませたいのであれば司法書士に相談するのがおすすめです。
- 1社ごとの借金が140万円以内(元金部分)である場合の任意整理
- 1社ごとの過払い金が140万円以内(元金部分)の過払い請求
- 法人など大規模な破産や企業再生以外の自己破産や個人再生
2-4 闇金への対応は弁護士に相談するのがおすすめ
正規の貸金業者に対して行う債務整理であれば、司法書士と弁護士どちらも対応できる場合が多いです。
しかし、違法な貸金業者である闇金への対応は難易度が高いので闇金対応に精通した弁護士に依頼するのが良いでしょう。
闇金業者は違法な取り立て行為を行ってくることも多いですし、債務整理の手続きを開始しても取り立てを辞めない恐れもあります。
適切に対処してもらうために、闇金からお金を借りてしまった人は、弁護士に相談することをおすすめします。
3章 債務整理や借金の相談を依頼する事務所選びのポイント
債務整理や借金の相談時には、司法書士と弁護士のどちらに相談するかだけでなく、どの事務所に相談するかも非常に重要です。
相談する事務所をやみくもに選んでしまうと、債務整理に失敗する、費用が余分にかかるなどのリスクもあります。
事務所を選ぶ際には、以下を意識するのが良いでしょう。
- 債務整理の経験が豊富である
- 費用が明確
- 対応が迅速かつ丁寧・相性がいい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1 債務整理の経験が豊富である
弁護士・司法書士どちらにも得意分野というものがあります。
特に、弁護士の場合は法律問題のすべてに対応でき業務範囲が広いので得意分野がハッキリと分かれています。
債務整理の経験に乏しい専門家に相談するリスクは、下記の通りです。
- 債権者への対応が遅れ、取立てがなくなるまで時間がかかる
- 債権者への対処に失敗し、トラブルに発展してしまう
3-2 費用が明確
債務整理や借金について司法書士や弁護士に相談する際には、費用が明確な事務所を選びましょう。
残念ながら「手続きが終わったと思ったら、予想よりも多額の費用を請求された」といったトラブルは少なからずあります。
トラブルを避けるためにも、依頼前に費用に関してしっかり確認しておきましょう。
ホームページに費用が記載されている事務所を選ぶ、問い合わせ時に費用はいくらかかりそうか尋ねてみると安心です。
3-3 対応が迅速かつ丁寧・相性がいい
事務所を選ぶ際はできるだけ、あなたへの相談に丁寧かつ迅速に対応してくれる事務所を選びましょう。
「CMで見たから安心感がある!」とその事務所に依頼してみたら、「対応が雑だった」「全然手続きが進まない」というケースは珍しくありません。
CMで集客しているほどですから、たくさんの依頼が来ているでしょう。
そのすべてを対応していたら、一つひとつの対応が遅く、雑になってしまうのも無理もありません。
「全国的に有名だから」「CMで聞いたことがあったから」という理由で選ぶのではなく、対応の速さはもちろん、あなたが相談しやすい相性の良い事務所を選びましょう。
4章 初回の無料相談を利用しよう
ホームページやネットの口コミなどだけでは、事務所の方針や対応、担当してくれる専門家との相性などはわからない場合が多いです。
多くの事務所では、初回相談を無料としているのでぜひ活用していきましょう。
具体的には、以下の内容を無料相談で確認することをおすすめします。
- 自分の借金はどのくらい減額できるのか
- 費用はどの程度かかるのか
- 手続きの流れと詳細
- 担当者と相性がいいか
債務整理をするべきか悩んでいる人も、まずは無料相談を利用してみて検討しましょう。
無料相談をしたからといって必ずその事務所に依頼をしなければいけないわけではないため、何社か比較するのにも活用可能です。
グリーン司法書士法人では、対面での無料相談はもちろん電話やオンライン通話での相談も受け付けています。
また、夜間や土日の無料相談も行っておりご好評いただいております。まずは気軽にご相談ください。
4-1 無料相談時に準備しておくもの
司法書士や弁護士に債務整理や借金相談について無料相談をするのであれば、下記のものを準備しておきましょう。
- 本人確認書類
- 印鑑
- 任意整理の対象とするクレジットカードやキャッシュカード
- 借金に関する資料
上記の資料などを準備しておくと、より具体的な提案も行いやすいですし、無料相談のタイミングで債務整理の契約を結ぶことも可能です。
5章 まとめ
債務整理を行う専門家は司法書士と弁護士です。
司法書士と弁護士は、費用相場や対応できる債権額などに違いがあります。
とはいえ、個人の借金を債務整理する場合には司法書士の制限が問題になるケースはほとんどありません。
また、司法書士が取り扱えない借金のみ弁護士に対応してもらい、複数の専門家で協力しながら債務整理を行うことも可能です。
司法書士の方が費用が安価ですむ場合が多いので、借金の返済にお悩みの人はまずは司法書士に相談するのが良いでしょう。
グリーン司法書士法人では、債務整理に関する相談をお受けしています。
初回相談は無料、かつオンラインでの相談も可能ですのでまずはお気軽にお問い合わせください。
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よくあるご質問
- 債務整理は弁護士と司法書士どちらがいい?
- 債務整理は司法書士に相談するのがおすすめです。
司法書士はほとんどの債務整理に対応できますし、弁護士よりも依頼費用が安価ですむ場合が多いからです。
債務整理を司法書士に依頼するメリットについて詳しくはコチラ
- 司法書士はいくらまでの債務整理に対応できる?
- 司法書士は債務額(元金)140万円以下までの債務整理に対応可能です。
ただし、元金140万は1社ごとの金額であり借金の総額ではありません。そのため、実際には司法書士はほとんどの債務整理に対応できます。
司法書士の業務範囲について詳しくはコチラ