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- 生活が苦しくなる主な原因
- お金がないときの具体的な対処法
- 利用できる公的支援制度の内容
- お金がないときにやってはいけないNG行動
毎月かかる生活費に昨今では物価の上昇が上乗せされ、「思ったより生活に余裕がない」と感じている方は少なくありません。特に、就職をきっかけに一人暮らしを始めたばかりの方にとっては、家賃や光熱費などの支出が想像以上に大きく、毎月のやりくりに悩む場面も出てきやすいものです。
こうした状況が続くと、日々の支払いに追われ、将来のことまで考える余裕がなくなってしまうこともあります。ただ、生活が苦しくなる背景にはいくつかの共通した原因があり、それらを整理したうえで適切に対処していくことで、少しずつ状況を整えていくことは可能です。
今回は、生活が苦しくなる主な原因とその対処法、そのときに注意したい行動について、解説します。ご自身の状況と照らし合わせ、無理なくできることから取り入れてみてください。
目次 ▼
1章 お金がなくて生活が苦しくなる原因
生活が苦しいと感じる背景には、いくつかの共通した原因があります。単に「収入が少ないから」と考えがちですが、実際には収支のバランスや突発的な支出、借金の影響など、複数の要因が絡み合っているケースがほとんどです。
まずは、自分がどの原因に当てはまるのかを把握することが、解決への第一歩です。
1-1 収入より支出が多い
生活が苦しくなる原因として、最も多いのが「収入より支出が多い」状態です。給料日になると残高が増えることは認識しても、実際に自分の手取り収入がいくらで、毎月いくら使っているのかを正確に把握していない方も少なくありません。なんとなくお金を使い、なんとなく生活しているうちに、気づけばお金が足りなくなっているというケースも多いものです。
たとえば、手取り20万円に対して毎月の支出が22万円であれば、毎月2万円ずつ赤字が積み重なっていきます。この状態が続くと、貯金を取り崩したり、足りない分を借入れで補ったりするようになり、次第に生活が厳しくなっていきます。
特に一人暮らしの場合は、次のような固定費が知らないうちに負担となっていることがあります。
- 家賃⋯手取りの3分の1を超えると負担が大きくなりやすい
- 通信費⋯スマートフォンやインターネットの利用料
- サブスク⋯動画配信や音楽サービスなどの定額サービス
このように、気づかないうちに支出が増えていることもあるため、まずは家計を見える化して、自分のお金の流れを把握することが大切です。
1-2 ケガや病気など急な支出が増えた
突然の病気やケガで、医療費が必要になったり、収入が減ったりすることもあります。特に次のようなケースでは、生活が一気に苦しくなってしまう可能性があります。
- 入院や通院による医療費の増加
- 働けない期間の収入減少
このような「予測できない支出」は、貯蓄が少ない人にとって大きなダメージとなります。
1-3 借金返済が負担となっている
借金の返済が生活を圧迫しているケースも多く見られます。特に注意したいのは、次のような状態です。
- 毎月の返済額が収入の大部分を占めている
- リボ払いで元本がなかなか減らない
- 複数の会社から借入れしている
借金の返済があると、生活費に回せるお金が減り、結果的にさらに借入れを重ねる「負のループ」に陥りやすくなります。
2章 お金がなくて生活が苦しいときの対処法
生活が苦しいと感じると、「とにかく収入を増やさなければ」と考えてしまいがちです。もちろん収入を増やすことも大切ですが、それだけで解決するとは限りません。
実際には、「収入」「支出」「使える制度」の3つをバランスよく見直すことが重要です。
また、生活費が足りない状態や借金の返済が続いている場合は、「今をどう乗り切るか」と「これからどう立て直すか」を分けて考えることも大切です。
まずは目の前の生活を安定させ、そのうえで無理のない生活に整えていくことがポイントになります。この章では、すぐにできる対処法と、これからの生活を安定させるための方法を紹介します。
2-1 収入の範囲内で生活するようにする
収入の範囲内で生活するためには、「なんとなく節約する」のではなく、具体的な数字で家計を把握することが不可欠です。
まずは、次のように支出を分類して整理してみましょう。
- 固定費(家賃・通信費・保険料など)
- 変動費(食費・交際費・日用品など)
注意したいのは、コンビニでの少額の買い物や、サブスクの自動更新などの、無意識の支出です。積み重なると結構な負担になります。
できれば、「手取り収入-貯蓄=生活費」という考え方を意識すると、将来的に安定しやすくなります。
2-2 収入を増やす
収入を増やす方法には「短期的なもの」と「長期的なもの」があります。
【短期的な方法】
- 副業(ライティング、データ入力、軽作業など)
- シフトを増やす、残業を増やす
ただし、無理をすると体調を崩し、結果的に収入が減る可能性もあるため注意が必要です。
【長期的な方法】
- 転職による収入アップ
- 資格取得・スキルアップ
例えば、ITスキルや事務系資格などは比較的取り組みやすく、将来的な収入増につながる可能性があります。
「今すぐの生活の足し」と「将来を安定させること」を分けて考えてみましょう。
2-3 支出を減らす
支出の削減は最も即効性がある対策ですが、やみくもに削るのではなく「固定費から見直す」ことがポイントです。
特に効果が大きいのは次の項目です。
- 家賃:収入の3分の1を超えている場合は見直しを検討
- 通信費:格安SIMへ変更することで月数千円の節約も可能
- 保険料:過剰な保障になっていないか確認
固定費ではありませんが、外食費や交際費は月の予算を決めることで支出を減らせる可能性が高い項目です。
また、「我慢しすぎる節約」は長続きしません。食費を極端に削るなどの方法は、健康を損ねるリスクもありおすすめできません。
無理なく続けられる範囲で、固定費を中心に見直すことが現実的です。
2-4 公的支援を活用する
生活が厳しいときは、「自分だけで何とかしよう」とせず、公的制度を活用することも大切です。次に紹介する支援は、生活再建のために用意されている制度です。
2-4-1 生活福祉資金貸付制度
「生活福祉資金貸付制度」は、収入が少なく生活に困っている方が、生活を立て直すために利用できる公的な貸付制度です。
貸付の種類には、「総合支援資金」「福祉資金」「教育支援資金」「不動産担保生活資金」の4つがあり、それぞれ利用目的や条件が異なります。
たとえば総合支援資金では、生活費や公共料金、住居の入居費用などを借りることができます。申込みには原則として連帯保証人が必要ですが、保証人なしで利用できる場合もあります。
窓口は各都道府県の社会福祉協議会で、無利子または低金利で借りられる点が特徴です。
2-4-2 失業保険
雇用保険に加入していた方が失業した場合、次の仕事を探している間の生活費を補うために、一定期間給付金を受け取ることができます。
手続きはハローワークで行います。申請が遅れると受給開始が遅れる可能性があるため、退職後はできるだけ早めに手続きを行うことが大切です。
2-4-3 母子父子寡婦福祉資金貸付制度
20歳未満の子どもを扶養しているひとり親家庭などを対象に、生活資金や子どもの教育資金などの貸付を受けられる制度です。
利用を検討する場合は、お住まいの自治体の福祉担当窓口に相談してみましょう。
2-4-4 求職者支援制度
失業中の方や、収入が一定額以下の方が対象となる制度で、職業訓練を受けながら生活支援の給付金(原則月10万円)を受け取ることができます。
スキルを身につけながら生活費の支援を受けられる点が大きなメリットです。申込みはハローワークで行います。
2-4-5 傷病手当金
会社員など健康保険に加入している方が、病気やケガで仕事を休み、給与が支払われない、または減額された場合に支給される給付金です。
申請には医師の証明が必要となります。
2-4-6 生活保護
収入や資産が一定の基準を下回る場合に、最低限の生活を保障するための制度です。「最後の手段」というイメージを持たれがちですが、生活を立て直すために用意された大切な支援制度の一つです。
生活に不安がある場合は無理をせず、市区町村・社会福祉協議会の窓口へ相談しましょう。
3章 お金がなくて生活が苦しいときにやってはいけないこと
生活が苦しい状況では、「とにかく今を乗り切りたい」という気持ちが強くなり、リスクがあってもすぐ楽になる選択をしてしまうことがあります。しかし、その場しのぎの行動は、将来的により深刻な問題を引き起こす可能性があります。
特に、借金や違法行為に関わるものは、一度関わると抜け出すのが難しくなるケースも少なくありません。この章では、トラブルになりやすい行動について、具体的なリスクと共に解説します。
3-1 【NG】生活費を借金で賄う
近年では、コンビニのATMでも気軽にお金が借りられます。少しだけだからと安易に借りていると、「返済のためにさらに借りる」という悪循環に陥ってしまいます。
たとえば、毎月1〜2万円の不足でも、借入れを続けていると元本に加えて利息も増えていきます。数か月後には返済額がさらに膨らみ、そこでまた返済のために借りてしまいます。この状態は、いわゆる「自転車操業」と呼ばれ、放置すると多重債務に発展するリスクが高くなる危険な行為です。
3-2 【NG】クレジットカードの現金化をする
「クレジットカードの現金化」とは、ショッピング枠で購入した高額の商品を現金化する行為です。カード会社の利用規約に違反する行為であり、カード利用停止や残債の一括請求などを受けるリスクがあります。
また、クレジットカードの現金化を行っても実際に手元に残る現金は少なく、手数料分だけ損をするケースがほとんどです。
次の記事で、クレジットカードの現金化について詳しく解説しています。
3-3 【NG】闇金や個人間融資を利用する
「即日融資できます」「ブラックでも借りられます」などの、甘い言葉で誘いをかける業者の多くは闇金です。苦しいからと借りてしまうと、法外な金利で借金が膨らみ今後の人生を壊されかねません。
- ◆闇金とは
- 闇金とは「出資法」の上限金利(年20.0%)を超える違法な高金利でお金を貸す貸金業者
また、SNSでの個人間融資も、実質的には闇金と同様のトラブルになるケースが多く見られます。
闇金業者や個人間融資を利用すると、次のようなリスクにさらされる恐れがあることを念頭に置いておきましょう。
- 違法な高金利により、短期間で返済額が膨れ上がる
- 強引で執拗な取り立てをされ、強い精神的ストレスを受ける
- 個人情報が悪用され、知らないうちに犯罪被害やトラブルに巻き込まれる
- 一度利用すると、闇金や個人間融資相手との関係を自力で断つのが難しくなる
3-4 【NG】闇バイトに手を出す
高額報酬をうたう「簡単な仕事」は、闇バイトの可能性が高く、犯罪に関与してしまうことがあります。そんなつもりはなくても、「特殊詐欺」や「強盗」等の犯罪行為に加担させられるリスクがあり、人生に大きな影響を及ぼします。
絶対に手を出すのは止めましょう。
3-5 【NG】ギャンブルや投資でお金を作ろうとする
追い詰められた気持ちになり、一発逆転を狙ってギャンブルや投資でお金を作ろうとするのは、非常に危険な行為です。特に、生活費を使ってしまうと、失敗した場合に生活そのものが立ち行かなくなる恐れがあります。
投資は余剰資金で行うべきであり、生活再建の手段として考えるのはやめましょう。
3-6 【NG】給料ファクタリングを利用する
給料ファクタリングとは、本来は給料日に受け取る予定の給与を「債権」として業者に買い取ってもらい、給料日を待たずに現金を受け取るサービスです。一見すると「給料の前借り」のように感じられるかもしれませんが、実際には手数料が差し引かれるため、受け取れる金額は少なくなります。
また、実質的には借金と同じような仕組みで、なかには無登録で営業している違法な業者もあります。こうした業者をうっかり利用してしまうと、高い手数料を取られたり、強引な取り立てを受けたりするおそれがあり、トラブルに発展するケースも少なくありません。
手軽にお金を受け取れる手段の一つと考えたくなりますが、リスクが高く利用するのは避けたほうがよいでしょう。
3-7 【NG】借金返済や支払いを滞納する
生活が苦しいからといって、借金の返済や支払いをそのまま放置してしまうと、状況はさらに厳しくなっていきます。たとえば、滞納すると次のような影響が出る可能性があります。
- 遅延損害金が発生し、支払う金額が増える
- 督促や取り立ての連絡が来るようになる
- 信用情報に登録され、いわゆるブラックリストの状態になる
さらに、そのまま放置すると、裁判を起こされたり、給与や財産を差し押さえられたりするおそれもあります。
支払いが難しいと感じたときは、一人で抱え込まず、早めに専門家へ相談することが大切です。早い段階で対応することで、負担を軽くできる可能性があります。
4章 お金がない原因が借金返済が理由なら債務整理を検討しよう
借金の返済が原因で生活が苦しい場合、自力での解決が難しいケースもあります。そのような場合は、「債務整理」の検討も選択肢の一つです。
債務整理とは、法律に基づいて借金の減額や免除などを行い、返済の負担を軽減して生活の再建を図る手続きです。債務整理の主な方法として、次の3つがあります。
4-1 任意整理
「任意整理」とは、裁判所を通さずに債権者と交渉し、借金の利息や返済方法などを見直すことで、返済の負担を軽減する手続きです。
将来利息のカットなどが認められると、毎月の返済額が抑えられ、家計の負担が軽くなったと感じられる方も少なくありません。
任意整理は、債務整理の方法の中でも、比較的利用されることが多い手続きです。ただし、元金そのものが減額されるわけではないため、借入額が大きい場合には適さないケースもあります。
また、任意整理は、整理の対象とする債権者を選ぶことができます。そのため、自動車ローンや保証人が付いている債務を対象から外したいという方にも向いている手続きです。
| 対象 | 支払いが困難な債務のみの選択が可能 |
|---|---|
| メリット | 将来利息のカット、毎月の返済額軽減 |
| デメリット | 信用情報への登録(ブラックリスト) |
4-2 個人再生
「個人再生」とは、大幅に減額された借金を原則3年間で返済するための再生計画案を作成し、裁判所の認可を受けて返済を進めていく手続きです。
具体的には、借金の元本をおおむね5分の1程度まで減額できる可能性があり、再生計画どおりに返済を完了すれば、減額された分の借金については支払う必要がなくなります。
また、住宅ローンを返済中の場合でも、住宅ローン特則を利用すると自宅を手放さずに手続きができることも大きなメリットです。
ただし、減額後の借金を継続して返済していく必要があるため、安定した収入が求められます。無職の方や収入が不安定な場合には、利用が難しいこともあります。
| 対象 | 安定した収入がある個人 |
|---|---|
| メリット | 大幅な債務の減額が可能・住宅の維持が可能 |
| デメリット | 官報公告の掲載、信用情報への登録(ブラックリスト)、手続きが複雑 |
4-3 自己破産
「自己破産」とは、税金など一部の債務を除き、借金の返済義務を法的に免除してもらう手続きです。
原則として借金の返済義務がなくなるという大きなメリットがある一方で、持ち家や車など一定以上の価値がある財産は処分の対象となる可能性があり、失ってしまうリスクがある点には注意が必要です。
また、ギャンブルや浪費など、法律で定められた「免責不許可事由」に該当する行為がある場合には、免責が認められない可能性もあります。そのため、不安がある場合は事前に専門家へ相談することをおすすめします。
| 対象 | 収入や返済能力がない人 |
|---|---|
| メリット | 借金が全額免除される |
| デメリット | 財産の処分、官報公告の掲載、信用情報への登録(ブラックリスト)、一定の職業制限(一時的) |
5章 生活が苦しいときこそ「正しい対処」と「早めの相談」を
生活が苦しい状況は、誰にでも起こり得るものです。しかし、原因を把握し、適切な対処法をとることができれば解決することは可能です。特に、借金が原因で生活が圧迫されている場合は、債務整理の検討が有効です。
「まだ大丈夫」と思っているうちに状況が悪化するケースも多いため、少しでも不安を感じたら、専門家に相談することをおすすめします。早めの一歩が、生活再建への近道になります。
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